六花テーマを作って愛用したらそのまま俺への愛が重くなった件について   作:白だし茶漬け

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どうも白だし茶漬けです。
今回はBFvsRRです。
一応RRを使った事はあるのでスラスラ書けましたが、一応このデュエルはリア友と実際に戦った奴のアレンジして書かせていただきました。
いや〜BF強いね…


鉄の羽 黒の翼

ある日を境に、1人の男が2人の女に何も告げずに去って言った。

女性達は悲しみにくれた。それは戦士としての誇りを失い、守るべきものが居なくなったそのものであり、2人の女性達はその身が引き裂かれる痛みと悲しみに明け暮れていた。

そして2人はその苦しみに抗うように敵を殲滅し続けた。静かに狂ったように敵を倒し続けた彼女達は敵からも味方からも恐れられ、彼女達に近づく者は誰もいなかった。

 

「カ■■さんどこですか…?寂しいです…会いたいです…貴方は何をしてますか?私たちのように寂しい思いをしてますか?それならずっと私たちが隣にいます。

お腹は空いていませんか?それなら今度は美味しいところに食べに行きましょう。

教えてください。貴方は一体…どこにいるんですか…?」

 

まるで自分の涙のような雨に打たれながら、彼女は最愛の人を探し続ける。その人が見つかるまで永遠に…

 

 

ある日を境に1人の男が記憶を無くした。自分が誰なのか、何をしていたのかさえ分からずに、男は森の中をさまよった。

太陽の光が差し込み、輝かしい光に満ちていた森とは裏腹に彼の心はその光の影のように暗かった。

 

自分は何だ。何故ここにいる。自分は誰だ。誰か教えて欲しい。

 

男は答えを欲していた。だが答えられる者はどこにもいなかった。そんな嘆きの中、男はある女性と出会う。

それは、道端に咲いてある美しい花を見つけた様な偶然であった。

 

「あら?貴方は一体…?」

 

白く透き通った肌に、氷の宝石のような美しい目に、雪のように白く長い髪、そして純白無垢の白いドレスを着ていた彼女は、男を見つけた後に近づいた。

男は何も分からない恐怖に震え、情けない悲鳴を漏らして尻もちをついた。

女は彼の恐怖に満ちた目を見て、警戒心を解かせるように慈愛に満ちた目をしながら彼に手を差し伸べた。

 

「大丈夫ですよ。さぁ、私の手を…」

 

男はその目を信じたのか警戒心を解き、女の手を取って立ち上がった。男はズボンについた草を払い、女の顔を見つめた。

背丈は男の方が高いため、女は男の顔を見上げるように話す。

 

「大丈夫ですか?貴方はどこから来たのですか?」

 

「どこ…?……分からない。」

 

男は頭を抱え、必死に自分が居た場所を思い出そうとしていた。しかし一向に思い出せず、男は己の『無』に恐怖し、腕を震えさせた。男はその震えを止めるため腕を掴み、震えを止めるために強く握る。握ったその手が肉と骨を軋ませ、鈍い音を出させる。

 

「何やってるのですか!おやめ下さい!」

 

女は彼の手を強引に腕から離し、代わりに彼女の手が彼の腕を優しく包み込む。女は震える男の手を震えが止まるまで何時でも彼の手を、包み込んでいた。

 

「俺は…僕は…誰だ?」

 

男は自分の存在に自問自答した。自分が何者なのか、何者なのか分からないその恐怖に男の体はまたも震え出す。だが、女はそれでも彼の腕を優しく掴んでいた。

 

「大丈夫ですよ。ここに貴方を襲う外敵はいません。」

 

彼女は腕だけでは無く、彼の体を包むように抱いた。

白い肌からは考えられないような人肌の温もりが、彼の不安の氷を溶かしたように、彼の震えが止まった。

 

「…ありがとう。お陰で震えが止まったよ…」

 

「それは何よりです。あの…お名前の方は覚えていますか?私は【六花聖ティアドロップ】です。」

 

「名前…」

 

男は微かな記憶の光を探すように目を閉じた。しかし、思い出そうにも黒い靄がかかったかのように思い出せずに、男は四苦八苦していた。唯一思い出させるのは彼の名前を呼ぶ少女達の声だった。

 

_カ■■さん。

 

_ありがとう…■イ■

 

「僕の名前は…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれ…寝てたのか。…はぁ、また変な夢だ。」

 

まただ…また不思議な夢を見た。最近はいつもこうだ…こんな風に変な夢を見たりする。しかもその夢が何だか懐かしく思えるのがまた奇妙だ。

 

「おーい…」

ほら…今だってこんな風に幻聴だって聞こえてくる。

しかも声の吐息までリアルだから余計に…

 

「お〜い花衣君〜?大丈夫?」

 

「え!?あ、店長さん…?」

 

さっきから聞こえてくる声は店長さんだったのか…

幻聴じゃなくて安心した俺は、寝ていた意識を覚醒させる為、目を擦り、欠伸をひとつ出す。

 

「あらあら、緊張しすぎて疲れちゃったのかしら?」

 

「あはは…ちょっと色々あって…」

 

本当に色々あった。ティアドロップと閃刀姫ーロゼとの戦闘で俺は色々と情報量の波に呑まれ、精神的に疲労したせいか、俺はそのまま寝てしまったようだ。

 

「もう空君と雀ちゃんの試合始まってるよ?見なくて大丈夫?」

 

空と雀…機羽と華原の事だ。勿論見ない訳には行かず、俺は椅子から立ち上がり機羽の対決の行く末を見届ける。

 

 

 

 

 

「俺は、"RR-バニシング・レイニアス"を召喚。召喚時効果により、手札から"RR-ミミクリー・レイニアス"を特殊召喚。」

 

試合はもう始まっており、試合を終えた炎山と白井も機羽と華原の試合を観戦していた。

 

「よ、花衣。」

 

「試合はどのくらい終わった?」

 

炎山は見れば分かると言うように機羽のフィールドに指を指した。初心者だからそんなに分からないと思いながら俺は機羽のフィールドを見る。

機羽のライフは7200手札は4枚、フィールドには先程召喚したであろうモンスターが2体だけだった。

そして対する華原のフィールドには…えーと…

 

華原雀

手札 1枚

 

フィールド

"BF-星影のノートゥング"

"BF T-漆黒のホークジョー"

"ブラックフェザードラゴン"

"BF-フルアーマード・ウィング"

 

魔法・罠カードゾーン

黒い旋風

 

「へぇ…結構ターンが経過してたんだ…」

 

「ん?何言ってんだ?まだ機羽の2ターン目だぞ。」

 

「え?いやだって華原の場にあんなにシンクロモンスターが…」

 

「あれ全部先行1ターンで出したぞ。」

 

「…えぇ?」

 

あんなに場があるモンスターを1ターンで?え、そんな事出来るの?

俺は未だに信じられず、炎山が嘘を言っていると疑ったりもした。だが、嘘を言ってるようにも思えなかった。

事実、河原のLPは8000のままだった。どうやら、本当の事なのだろう。

 

「まぁ、黒い旋風があるからな。…あれ、結構強いんだよな…」

 

黒い旋風…確か【BF】が召喚や特殊召喚された時に、召喚されたモンスターの攻撃力以下の【BF】をデッキから手札に加えられる永続魔法だ。

【BF】の展開力は分かってるつもりだがまさかここまで出来るとは…

 

「これが漆黒の翼の力よ!」

 

対戦中に高らかに叫び、色んな意味で他の客からの注目を浴びている女性に俺は戸惑いを隠せなかった。

 

「…え?あれ誰?」

 

「雀よ。」

 

白井が高らかに叫んでいる彼女の姿を指をさし、あれを華原だと言った。白井は華原とは他人と装うように華原から目を逸らした。

 

「彼女の悪い癖ね。興奮するとああなるのよ。…普段はもっと大人しいんだけど…」

 

「厨二病ってやつ?」

 

「…とにかく何かにこじらせてるのは確かよ。」

 

炎山の質問に淡々とした態度で白井は答え、そのままデュエルを見届けた。

依然として機羽はモンスターを出しては次にどうするか考えていた。

 

「…これ、突破無理なんじゃ…」

 

「いや、この布陣…突破できるな。」

 

「え?どうやって…?」

 

華原のフィールドにはシンクロモンスターが4体、しかも攻撃力はそこそこ高く。攻撃力3000で他のカード効果を受け付け無い"BF-フルアーマード・ウィング"がいる。突破は難しいと思うが…

 

「"フルアーマードウィング"は他の効果を受け付けないとんでもねぇ効果はあるが、それが弱点でもある。」

 

「そうね、他のカードを受け付けないという事は、他のカードの恩恵も受けられない事にもなるのよ。攻撃力を上げられないし、魔法カードや罠カードの効果も受けられないのよ。」

 

なるほど…完全無敵という訳では無いのか。だとしても、華原のモンスターは4体…1ターンでこの布陣を突破できるだろうか?

そんな事を考えてる内に機羽がうごきだした。

 

「フィールドに【RR】モンスターがある時、手札の"RR-ファジー・レイニアス"を特殊召喚する。」

 

RR-ファジー・レイニアス

レベル4/鳥獣族/ATK500/DEF1900

 

「レベル4のモンスターが三体…来るなこれ。」

 

炎山は機羽がなんのモンスターを出すのか分かっているかのように呟く。機羽のモンスターは3体で全て同じレベル4…

 

「更に俺は永続魔法、"RR-ネスト"を発動。自分フィールドに【RR】モンスターが2体以上場にいる時、デッキ又は墓地の【RR】モンスターを手札に加える。俺はデッキから"RR-シンキング・レイニアス"を手札に加える。」

「機羽…一気に勝負を決める気だ。」

 

「俺は3体のモンスターでオーバレイ。現れよ!ランク4"RR-ライズ・ファルコン"!」

 

RR-ライズ・ファルコン

ランク4/鳥獣族/エクシーズ/ATK100/DEF2000

 

「自分の場にエクシーズモンスターがいる時、手札の"RR-シンキング・レイニアス"を特殊召喚する。」

 

RR-シンキング・レイニアス

レベル4/鳥獣族/ATK100/DEF100

 

「更に俺はシンキングレイニアスを対象に手札から"RR-ペインレイニアス"を特殊召喚する。このカードは対象にしたモンスターの攻撃力か守備力が低い方の数値の効果ダメージを受ける。」

 

シンキングレイニアスの攻撃力と守備力は共に100。よって、機羽には100の効果ダメージを与える。

 

機羽残りLP7200→7100

 

「更に俺はシンキングレイニアスとペインレイニアスでリンク召喚。召喚条件は闇属性・鳥獣族モンスター2体。俺は"RR-ワイズストリクス"をリンク召喚。召喚時効果により、デッキからレベル4の【RR】モンスターを特殊召喚する。俺はデッキから"RR-インペイル・レイニアス"を召喚。」

 

RR-ワイズストリクス

鳥獣族/LINK2/ATK1400

 

RR-インペイル・レイニアス

鳥獣族/ATK1700 DEF1000

 

リンクモンスターには守備力が存在しない為、守備表示と守備力が存在しない。その為、通常なら守備力が書かれている所に、LINK数が掲載されている。

 

「"ライズ・ファルコン"の効果発動!オーバレイユニットをひとつ取り除き、相手の特殊召喚されたモンスターを対象にし、そのモンスターの攻撃力分このカードの攻撃力に加える。俺が対象にするのは"BF-フルアーマードウィング"だ。」

 

フルアーマードウィングの攻撃力は3000、よってライズ・ファルコンの攻撃力は3000に加え、攻撃力は3100となる。 そして、先程機羽が墓地に送ったカードは素材となった"RR-ファジーレイニアス"なので、効果により、同名カードを手札に加えた。

 

RRライズ・ファルコン ATK100→3100

 

「自分の【RR】のエクシーズモンスターの効果が発動した事により、ワイズストリクスの効果発動!デッキからRUM(ランクアップマジック)をセットする。俺がセットするのは"RUM-スキップフォース"をセット。」

 

「RUM…!」

 

その言葉を聞いた時、俺が見た夢を思い出す。

その夢とは懐かしさを感じる夢では無く、それとは別の夢だ。その夢とはどこかも分からない場所でデュエルしており、俺の右腕にはデュエルディスクがある夢だ。そして夢の最後に俺はRUM…【六花の誓い】という物を使っていた。

だが、そんなカードは存在しない。

 

「そしてこのカードは特殊召喚されたモンスター全てに攻撃出来る!このままバトルだ!俺は"ライズファルコン"で全てのモンスターに攻撃だ!」

 

そんな事考えてる内に機羽は攻撃を行っていた。

これがもしアニメだったら、ライズファルコンは炎を纏い、全てのモンスターに突撃している事だ。そのアニメのワンシーンがふと俺の脳裏によぎる。

…だが、それを覚えているのは俺だけだ。アニメの存在も…もう皆は誰もアニメの存在を忘れ…いや、存在していた事すら認知していなかった。

 

(…本当にどうなったんだ?俺は…いや、この世界の方がどうにかなったのか?)

 

機羽は"ライズ・ファルコン"で河原のモンスターを全て殲滅した。"ライズ・ファルコン"での戦闘ダメージは 合計で1600となる。

 

河原残りLP8000→6400

 

「まだ終わらない。"ワイズストリクス"とインペイル・レイニアスでダイレクトアタック!」

 

2体のモンスターの攻撃力の合計は3100

河原のライフはこれで一気に半分以下になった。

 

河原残りLP6400→3300

 

「うぐ…ま…まだまだよ!」

 

「じゃあメインフェイズ2に移行し、俺は"ワイズストリクス"でセットした"RUM-スキップフォース"を発動。俺はライズ・ファルコンを対象にランクを二つあげ、"RR-レヴォリューション・ファルコン"を守備表示で特殊召喚する。」

 

RR-レヴォリューション・ファルコン

ランク6/鳥獣族/エクシーズ/ATK2000/DEF3000

 

「カードを1枚伏せ、俺はこれでターンエンド。」

 

圧倒的な場面を機羽はひっくり返し、ライフも形勢も逆転させた。あれだけの場面をたった1体のモンスターでひっくり返すとは、いつもの俺なら驚きを隠せずにいたが、ティアドロップとロゼの戦闘を間近に見た時の疲労感やこの世界に関することを考えていたせいなのかあまり驚かずにいた。俺が代わりに出たのは虚しいため息だった。

 

「何だか…元気がありませんね?」

 

俺の隣で声をかけたのは咲初だった。俺を本気で心配するように俺を見つめ、すぐ側の椅子に座らないかと言ってきた。俺はその言葉に甘え、近くの椅子に座る。

あまりの疲労感のせいか、俺は全体重を椅子に委ねるように座り、そのまま虚ろ目で動かずにいた。

 

「どうしたんですか?何だか今日は元気がありませんけど…」

 

咲初は俺の隣の椅子に座り、俯いた俺の顔を下から見上げるように俺の目を見た。

これ以上近づかれると、六花達が後から何か言われると思った俺は、これ以上は近づかないようにと咲初を遮るように手を出した。咲初はこれ以上距離を縮めようとも顔を見ようともせず、俺から少し離れて話した。

 

「それにしても…凄いですね!準決勝だなんて。」

 

「凄いと言えば咲初もだよ。準々決勝も頑張ってね。」

 

「…その件なんですがよろしいでしょうか?」

 

急に咲初の顔色と声色が暗くなった。…そう言えば咲初の次の対戦相手は…レイ。俺と咲初が…もしかしたらデュエルモンスターズのモンスター、"閃刀姫ーレイ"では無いかと疑ってる人物だ。

…いや、もしかしたら本当にそうではないだろうか。

俺は先程、"閃刀姫ーロゼ"と名乗る人物が俺のティアドロップとこのビルの4階で戦闘したのをこの目で見た。

確かにあの顔は間違いなくカードで描かれているのと同じ顔だった。【閃刀姫】なら、同じ閃刀姫であるレイだって、実体化して存在している筈だ。

俺は、店の隅でじっとしている帽子を被っている少女…レイを見つめた。レイはこちらの視線に気づいたのか、帽子越しでこちらを見つめた。

帽子で目が見えない筈なのに、何故か強烈な視線を感じた俺は、咄嗟にレイから視線を外す。にもかかわらず、レイはこちらを見つめていた。見つめられているせいか、俺は背筋が凍るような冷たさを感じた。

 

「あの人は本当に"閃刀姫ーレイ"なのでしょうか?」

 

「…分からない。」

 

"閃刀姫ーロゼ"がいたから"閃刀姫ーレイ"がいる確証は無く、俺には断定する事が出来なかった。唯一分かることと言えば、ロゼが俺に言ったあの言葉…

 

_絶対に連れ戻すから…

 

連れ戻す…誰から?どこから?もし誰かから連れ戻すなら…それは誰だ?考えられる人は…同じデュエルモンスターのモンスターである【六花】達だ。だがそうなるとまるで俺が【六花】達に囚われてる見たいじゃないか。

冗談じゃない。そもそも俺と六花が出会ったのはたまたまだ。たまたま声が聞こえてデッキを組んで、たまたまその姿が見えて一緒にいるだけだ。そんな事…考えるのも馬鹿馬鹿しかった。

…だったらあの言葉は何だ?嘘偽りを言っていた雰囲気じゃ無かったし…何なんだよ一体…

訳が分からなくなり、俺は考えるのやめてため息を吐く。今日はよくため息が吐く日だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

何とかライズ・ファルコンで敵の【BF】を殲滅したが、油断は出来ない。河原の手札は1枚残っており、"黒い旋風"も残っている。更に墓地には多数の【BF】が肥やしているので、このまままた墓地シンクロする可能性だってある。

河原のカードの中で、俺が最も警戒しているカードは"BF-アーマードウィング"だ。先程の"フルアーマードウィング"より攻撃力は低めで効果で破壊が出来るが、戦闘では比類ない強さを持つ。

その効果とは、このカードは戦闘では破壊されず、戦闘ダメージは0になり、戦闘したモンスターに楔カウンターと言うカウンターを置く。そしてそのカウンターを取り除く事で、取り除かれたモンスターの攻撃力は0になるというなんとも言えないインチキ効果だ。

俺の【RR】デッキには効果破壊を持っているカードはほとんど無い。それが出来るのは場にある"レヴォリューション・ファルコン"だが果たして食い止めることが出来るか…?

 

「私のターン…ドロー!…ふふ、やはりまだ私の漆黒の魔眼の力を衰えては…」

 

「そういうのいいから早くしてくれ。」

 

「何よ!もう…私は墓地にいる"ゼピュロス"の効果発動。私は"黒い旋風"を手札に戻し、400ポイントのダメージを受けることにより、このカードを墓地から特殊召喚する。」

 

河原残りLP3300→2900

 

「そしてさっき手札に戻した"黒い旋風"をもう一度発動!更に、場に【BF】がいるから、手札の"BF-疾風のゲイル"を特殊召喚!」

 

("ゼピュロス"のレベルは4、"ゲイル"はレベルの3チューナー…来るか。)

 

「そして"黒い旋風"の効果でデッキからゲイルの攻撃力以下、つまり1300以下の攻撃力を持つ【BF】を手札に加える。私が加えるのは、"BF-南風のアウステル"。

私は、レベル4のゼピュロスにレベル3のゲイルをチューニング!シンクロ召喚!レベル7"BF-アーマード・ウィング"!」

 

BF-アーマード・ウィング

レベル7/鳥獣族/シンクロ/ATK2500DEF1500

 

状況はこちらに傾いたと思ったが、そうでも無かった。

河原がさっき手札に加えたカード"南風のアウステル"は特殊召喚出来ないが、その分効果は強力だ。その召喚効果は二つ。一つは除外されているレベル4以下の【BF】を特殊召喚出来る効果だが、除外されているカードは無い。…だが、都合良く除外出来るカードがある。

雀はニヤリと笑い、俺が考えているカードを場に出した。

 

「魔法カード"闇の誘惑"を発動!デッキからカードを2枚ドローし、闇属性モンスターを一枚除外する。但し、手札に闇属性モンスターがいなかったとき、全ての手札を墓地に送る。」

 

やはり出たか…今河原の手札には"黒い旋風"で手札に加えた、"南風のアウステル"がある。アウステルは闇属性…だが、問題は河原がレベル4以下の闇属性モンスターを手札に加えられるかだ、今河原の手札はアウステルの他に無い。ここでモンスターを引かなければ、河原はアウステルを捨てなければならない。

河原は2枚ドローし、望みが叶ったかのような顔をした。

 

「私は、"BF-黒槍のブラスト"を除外して、"BF-南風のアウステル"を通常召喚!」

 

「くそ!ここで引いてきたか!」

 

状況は一気に河原に向いた、アウステルが召喚されたことにより、除外したブラストの除外ゾーンから特殊召喚される。だが、問題はここからだ。アウステルの召喚効果はもう一つある。

 

「アウステルの効果発動!相手フィールドの表側表示モンスター全てに可能な限り楔カウンターを1つずつ置く!」

 

これにより、俺のモンスター全てに楔カウンターが乗せられた。これにより"アーマード・ウィング"の効果で、俺のモンスターの攻撃力は0になる。これだけならまだマシだった。しかし、河原の連撃は止まらない。

 

「更に!自分の場に【BF】がいる時、"砂塵のハルマッタン"を手札から特殊召喚できる!」

 

BF-砂塵のハルマッタン

レベル2/鳥獣族/ATK800 DEF800

 

レベル2とレベル4が2体でレベル合計は10…そして俺のモンスターには"アウステル"の効果で楔カウンターが乗せられている…出すモンスターは決まっている。

 

「私はレベル2のハルマッタン、レベル4のブラストにレベル4のアウステルをチューニング!シンクロ召喚!レベル10、"BF-フルアーマード・ウィング"!!」

 

「2体目か…」

 

フルアーマード・ウィングには、他のカード効果を受け付けない効果の他にもう一つ効果がある。

それは嫌でもこの後見せてくれるだろう。

 

「私は戦闘を行わずターンエンド!そしてエンドフェイズ時に"フルアーマード・ウィング"の効果発動!楔カウンターが乗ってるモンスターを全て破壊する!」

 

これにより俺のモンスターは全滅させられる。だが俺の残ってるセットしていた1枚残っている。

 

「俺は速攻魔法、"スワローズネスト"を発動!自分フィールドの鳥獣族1体をリリースし、そのレベルと同じモンスターをデッキから特殊召喚する!俺は"インペイル・レイニアス"をリリースし、デッキから同じレベル4の"RR-ストラング・レイニアス"を特殊召喚する。」

 

俺がセットしていたのは速攻魔法である"スワローズ・ネスト"だ。これにより楔カウンターが乗っていない"トリビュート・レイニアス"は破壊されない。そして、河原はターンを終えているので戦闘で破壊することも出来ない。

 

「全滅は避けられたようだけど、私には戦闘では無敵の"アーマード・ウィング"と、最強の効果耐性をもってる"フルアーマード・ウィング"がいるのよ!この布陣どう突破するの!?」

 

「うわ~結構テンションあがってるな。」

 

「まったく雀ったら…」

 

雀のテンションをみた焔と霊香は、やれやれというような雰囲気をだしているが、俺の方はかなりやばい。今俺の手札には"RR-ファジー・レイニアス"の一枚だけ…これだけではまず無理だ。

だからこそ俺が引くべきカードは…あれしかない。ここで打開できるカードを来てくれと願いながら、俺はデッキの一番上に指を置く。…この勝負俺は勝ちたい。そして俺は花衣と戦ってみたい。ここまで勝ち上がった本気の花衣と戦う為、俺は重いカードを引く。

 

「…来た!まず俺は"強欲で金満な壺"発動。エクストラデッキを裏側で6枚除外し、カードを2枚ドロー。…俺は"RUM-ソウルシェイブフォース"を発動!LPを半分支払い、墓地にある自分の【RR】エクシーズモンスターを特殊召喚し、そのランクより2つ上のエクシーズモンスターをこのカードの上に重ねて特殊召喚する!甦れ"レヴォリューション・ファルコン"!」

 

機羽残りLP7200→3600

 

レヴォリューション・ファルコンのランクは6、その2つ上のエクシーズモンスターを特殊召喚する。

そして…素材はRRだが…ランクアップ先には【RR】と指定はされていない…つまり、ランク8のエクシーズモンスターならどれでも特殊召喚出来るという訳だ。俺はエクストラデッキを確認し、残ってるカードを見る。

…よし、まだ残っている。

 

「俺はランク8の ギャラクシー・アイズ・タキオンドラゴン(銀河眼の時空竜)を召喚する!」

 

No.107銀河眼の時空竜

ランク8/ドラゴン族/ATK3000/DEF2500

 

「まさか…そのカードが来るなんて…」

 

「まだだ!俺は手札から"ファジー・レイニアス"を特殊召喚!俺の場には【RR】モンスターが2体存在することで、永続魔法"RR-ネスト"を発動。墓地にあるミミクリー・レイニアスを回収し、そのまま通常召喚。」

 

RR-ミミクリー・レイニアス

レベル4/鳥獣族/ATK1100/DEF1900

 

「"ミミクリー・レイニアス"の効果発動、自分のメインフェイズ時、自分の【RR】モンスターのレベルを1つあげる。」

 

これにより、俺の【RR】のレベルは4から5へとなった。

「更にフィールドにいるストラング・レイニアスの効果発動!自分フィールドに闇属性のエクシーズモンスターをエクシーズ素材にしているエクシーズモンスターがいる時、墓地のレベル4以下の【RR】を特殊召喚する。」

 

今俺はランクアップで闇属性のエクシーズモンスターである"レヴォリューション・ファルコン"を素材にした"銀河眼の時空竜"がいる。

俺は効果で、墓地から特殊召喚するのは、バニシング・レイニアスだ。

 

「俺はレベル5になった【RR】3体でオーバレイ!現れよ!ランク5、"RR-ブレイズ・ファルコン"!」

 

RR-ブレイズ・ファルコン

ランク5/鳥獣族/ATK1000/DEF2000

 

「うわ…これはまさか…」

 

「自分フィールドにエクシーズモンスターがいる時、手札のシンキング・レイニアスを特殊召喚する。そして俺は"ストラング・レイニアス"と"シンキング"でリンク召喚!…戻ってこい、"ワイズ・ストリクス"!」

 

「こ…これは…」

 

 

「さぁ、終わりだ!ブレイズ・ファルコンのモンスター効果発動!エクシーズ素材を取り除き、相手の特殊召喚されたモンスターを全て破壊し、破壊したモンスター×500ポイントのダメージを与える!」

 

「フルアーマードは効果を受け付けない…でもアーマード・ウィングは…」

 

そう、破壊されて雀は500のダメージを受けることになる。

 

雀残りLP3300→2800

 

「更にエクシーズモンスターが効果を発動したことによりワイズ・ストリクスの効果発動、デッキからRUM、"ファントム・フォース"をセットし、これを発動!自分の墓地にある闇属性モンスターを除外し、その数だけランクを上げる。俺は墓地の闇属性を7体除外する!」

 

「な…7体!?」

 

そう、墓地ある闇属性モンスター…俺の【RR】がそれにあたる。俺はワイズストリクスのリンク素材になったモンスターとライズ・ファルコンの素材となったモンスターを除外する。これにより、俺はランクが7上のエクシーズモンスターを特殊召喚出来る。つまり…最高ランクの12のエクシーズモンスターを召喚出来る。

 

「行くぞ!ランクアップエクシーズチェンジ!"RR-ファイナル・フォートレス・ファルコン"を召喚!」

 

 

RR-ファイナル・フォートレス・ファルコン

ランク12/鳥獣族/エクシーズ/ATK3800/DEF3000

 

「嘘でしょ…」

 

最早諦めたような顔をして、戦意を失った雀に対し、俺は圧倒的な殲滅を持ってトドメを指す。

 

「バトルだ!この瞬間、銀河眼の時空竜の効果発動!オーバレイユニットを使う事でこのターン、このカード以外のカード効果を無効にする!」

 

「RR'-ファイナル・フォートレス・ファルコン"でBF-アーマード・ウィングに攻撃!」

 

「いやいやいややりすぎだろ…」

 

因みにここで銀河眼の時空竜の効果を使う必要はほぼ無い。だが…念には念だ。やるからには徹底的にするのが俺流だ。ファイナル・フォートレスの攻撃により、フルアーマード・ウィングは破壊され、雀の場はがら空きとなった。

 

「トドメだ!銀河眼の時空竜でダイレクトアタック!」

 

「きゃぁぁぁ!!」

 

河原 雀 残りLP0 勝者 機羽空

 

「ふぅ…危なかった。」

もしあそこで"ソウルオブシェイブフォース"を引いてなかったら、俺は何とかして現状維持を選んでいた。だが、それだと河原に攻めのチャンスを与える為、俺は恐らくだが攻めの一手を失い、負けていた。

 

「うぅ…負けた…私のBFがぁ〜」

 

圧倒的な場面が多々あったのに関わらず、今の負けが相当応えたのか、雀は力を抜かれるように机に顔を突っ伏す。

 

「す、雀ちゃん…残念でしたね。」

 

後ろから雀を慰めるように背中を叩く彼女は確か…咲初花音だったな。雀は花音に抱きつき、そのまま泣き崩れてしまう。

 

「花音〜!どうか勝って私の仇をとって〜!」

 

「か…勝てるか分かりませんが…頑張ります!」

 

「それよりも勝たなければならない人がいるけどね。」

 

霊香が花音の対戦相手である、レイに目を向け、花音に緊張感が走った。俺と雀との対戦が終わったのを見越して、レイは帽子を深く下げ花音に近づいた。

 

「…次は貴方ですね。よろしくお願いします。」

 

「は、はい!よろしくお願いします。」

 

花音はレイに握手を求めようと手を出したが、レイはそれを無視して、椅子に座った。何とも言えない雰囲気に俺達の心情は悪くなり、レイに対しては好感を持てなかった。

 

「…しないと…」

 

…?レイが何か言ったような気がしたが、声が小さかった為か、聞こえなかった。

そうこうしているうちに、花音とレイの対戦が始まろうとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

「殲滅しないと…早くあの人に会わないと…」

 

私は勝つ。そして敵は倒す。あの人を不幸にする者、危害を加える者は全部…

ここまで(〜90話)出てきたレゾンカードの中で強いと思うのは?

  • 六花聖華ティアドロップ、カイリ
  • 閃刀騎-カイムと閃刀騎-ラグナロク
  • 銀河心眼の光子竜
  • RRRリノベイルイグニッションファルコン
  • 炎転生遺物-不知火の太刀
  • 常闇の颶風
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