六花テーマを作って愛用したらそのまま俺への愛が重くなった件について   作:白だし茶漬け

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今回はなんと、ギャラクシーアイズ同士の対決という事で、ギャラクシーアイズ使いである妹監修の元、執筆しました。

めちゃくちゃ前の話でも書きましたが、妹はメルフィー、鉄獣、ピュアリィ、ふわんだりぃず等のメルヘン動物系統や、ギャラクシー、サイバー、オッドアイズ等のドラゴン族デッキを好んで使います。
YouTube配信とかも休日を中心にしているので良ければ見てやってください。


銀河VS銀河

 

「「デュエル!」」

 

 星空 彼方 vs ナンバーズハンター

 LP8000 LP8000

 

「先行か後攻、どちらでやるかは選ばせてやる」

 

 ナンバーズハンターは余裕そうにそう言った。

 

 さてどうする……? ギャラクシーアイズの最大の特徴と言えば、なんと言っても破壊力だ。圧倒的な火力で相手を倒す……これがギャラクシーアイズの強みなのは間違い無いが、何も火力だけがギャラクシーアイズの取り柄では無い。

 

 相手が何者か分からない以上、ここでの最善策は……

 

「先行を取らせて貰う」

 

 仮に相手も同じギャラクシーアイズデッキだとすれば 、使うカードのタイミングから大まかな手札や展開方法は把握出来る。そこさえミスしなければ勝機はある。

 

「良いだろう」

 

「行くぞ、俺のターン!」

 

 デュエルディスクからカードを5枚引くと、初期手札は悪く無かった。これなら……! 

 

「行くぞ! まずは手札の【銀河眼の光子竜(ギャラクシーアイズ・フォトン・ドラゴン)】を捨て、【銀河戦士(ギャラクシー・ソルジャー)】を守備表示で特殊召喚!」

 

「【銀河眼の光子竜(ギャラクシーアイズ・フォトン・ドラゴン)】を捨てるのか」

 

「あぁ。更に【銀河戦士(ギャラクシー・ソルジャー)】の効果でデッキから【銀河の召喚師(ギャラクシー・サモナー)】を手札に加える」

 

 よし、これならかなりの妨害盤面が作れそうだ。

 

「魔法カード【銀河遠征(ギャラクシー・エクスペディション)】を手札に加えて発動自分フィールドにレベル5以上の【フォトン】か【ギャラクシー】モンスターが存在する場合、デッキからレベル5以上の、【フォトン】または【ギャラクシー】モンスター1体を守備表示で特殊召喚する」

 

 さっき特殊召喚した【銀河戦士(ギャラクシー・ソルジャー)】のレベルは5。つまり問題なくこの魔法カードは使える。このまま展開を伸ばせばあるいは……

 

「その魔法カードにチェーンし俺は手札から【増殖するG】を発動!」

 

「なにっ!?」

 

「このカードは手札から捨てる事により、相手が特殊召喚する度にカードを1枚ドローする!」

 

 増殖するG……今の遊戯王に置いて最も汎用的に使われるカードの1枚であり、どの手札誘発に置いて相手にプレッシャーをかけられるカードでもある。

 

 殆どの手札誘発は【灰流うらら】の様に相手の効果を無効にして展開を止めるのがメジャーだが、【増殖するG】は少し違う。

 

 効果を止める訳では無いが、特殊召喚を繰り返して理想的な盤面を作る事を目標とする現代遊戯王に置いては無効にされるよりも精神に来る。

 

 展開を伸ばしたせいで盤面をひっくり返されるカードを引かれて負けたり、ドローされる事を恐れて展開を中断し、一気に攻め込まれて負けというのはよく聞く。

 

 あのカードが発動されたその時、決闘者の間で読み合いは始まっている。

 

「止めるカードが無いなら、こいつは発動させて貰うぞ」

 

(発動しようと思えばさっき特殊召喚前に発動出来た筈……俺を揺さぶろうとしているな)

 

銀河遠征(ギャラクシー・エクスペディション)】にチェーンされて打った為、ナンバーズハンターは確定で1枚ドロー出来る。だが幸い、ここで軌道修正するのも可能だ。

 

 展開を伸ばすか……それともドローを防ぐ為に最低限の展開にするか……。正解が分からない森に迷い込んだかの様に景色は暗くなり、頭の中で考えを張り巡らせる。

 

 正解なんて分からない。だがこのデュエルにおいては、勝つことへの行動が正解に近い回答だ。ここは先行というアドバンテージを活かすことに専念しよう。

 

「……俺は2体目の【銀河戦士(ギャラクシー・ソルジャー)】を特殊召喚する!」

 

「これでレベル5のモンスターが2体か……」

 

「俺はレベル5の【銀河戦士(ギャラクシー・ソルジャー)】2体でエクシーズ召喚!」

 

 2体の【銀河戦士(ギャラクシー・ソルジャー)】が光となって混じり合いながら、フィールドに生まれた光に向かって飛び込んだ。

 

 2つの光が重なって爆発を起こすと、爆発の無効から銀色の装甲を持ったドラゴンが現れた。

 

「ランク5! 【サイバー・ドラゴン・ノヴァ】!」

 

 サイバー・ドラゴン・ノヴァ

 ランク5/光属性/機械族/ATK2100/DEF1600

 

『さ、サイバードラゴン!? オマエはナンバーズハンター様と同じギャラクシーアイズ使いでは無いのか!?』

 

「確かに使っているのはギャラクシーアイズだ。だが、使える物は何でも使うのが今のデュエルだ。それに、まだ終わりじゃない」

 

「何だと?」

 

「俺は【サイバー・ドラゴン・ノヴァ】素材にエクシーズ召喚!」

 

「一体からエクシーズ召喚だと?」

 

 フィールドのサイバードラゴンが高らかな咆哮を上げると共に、フィールドから黒の鎧がサイバードラゴンを包み込み、銀一色の装甲に黒が混ざり、新たなモンスターとなってフィールドに降り立った。

 

「これがランク6【サイバー・ドラゴン・インフィニティ】だ!」

 

 サイバー・ドラゴン・インフィニティ

 ランク6/光属性/機械族/ATK2100/DEF1600

 

「【サイバー・ドラゴン・インフィニティ】の効果により、X素材の数×200ポイント攻撃力がアップする。素材は3枚。つまり、600ポイントアップする」

 

 サイバー・ドラゴン・インフィニティ ATK2100→2700

 

「まだ終わりじゃない。俺は永続魔法【銀河百式(ギャラクシー・ハンドレッド)】を発動! この発動処理としてデッキから【フォトン・カイザー】をデッキから墓地に送る!」

 

「【増殖するG】を発動しているのにも関わらず展開するのか」

 

「そうだ。俺はこのターン、最後まで展開するさ」

 

【サイバー・ドラゴン・インフィニティ】がいる限り、1度だけカード効果を無効にする事が可能になった今なら、例え手札誘発が来たとしても展開を伸ばす事は可能だ。

 

 相手がギャラクシーアイズと仮定するのなら、壁モンスターを作れずにそのまま火力で押し切られるのは目に見えている。ならば、展開を最後まで伸ばし、妨害を増やし、相手の展開を止める事の方が確実だと考えた。

 

 これが正解なのかは分からないが、決めたからには最後まで突き進むしかない。

 

「墓地に送られた【フォトン・カイザー】の効果で、墓地からこのモンスターを特殊召喚する」

 

「その判断に後悔するなよ」

 

「しないさ。更に手札から【銀河の魔道士(ギャラクシー・ウィザード)】を通常召喚し、効果でリリースする事でデッキから【銀河天翔(ギャラクシートランサー)】を手札に加え、更に手札から【銀河の召喚師(ギャラクシー・サモナー)】を通常召喚!」

 

『なぬっ!? オマエはさっき通常召喚しただろ!』

 

「俺の場の【フォトン・カイザー】は光属性のモンスターをもう一度通常召喚が出来る効果がある。これはあくまでも通常召喚だ。【増殖するG】の効果は使えないぞ」

 

「だが、俺の手札は8枚だ。それにまだ続くんだろ?」

 

「そのつもりだ。【銀河の召喚師(ギャラクシー・サモナー)】で蘇生した【銀河の魔道士(ギャラクシー・ウィザード)】の効果をもう一度使い、リリースする事でデッキから永続罠【永遠なる銀河】を手札に加える」

 

銀河の魔道士(ギャラクシー・ウィザード)】の効果には1ターンに1度という制約は無く、【銀河の召喚師(ギャラクシー・サモナー)】の蘇生は効果無効では無い。その気になれば何回でもデッキから好きなギャラクシーカードをサーチ出来るとんでもない効果だ。

 

 これのおかげで奥の手のエクシーズモンスターを特殊召喚する準備は整った。あとは展開を伸ばすのみだ。

 

「更に魔法カード【銀河天翔(ギャラクシー・トランサー)】発動! ライフを2000払い、墓地の【銀河眼の光子竜(ギャラクシーアイズ・フォトン・ドラゴン)】を蘇生し、そのレベルと同じ【ギャラクシー】モンスターをデッキから特殊召喚する! 俺はデッキから【|銀河眼の残光子竜《ギャラクシーアイズ・アフターグロウ・ドラゴン》】を特殊召喚する」

 

 星空彼方 残りライフ8000→6000

 

 銀河眼の光子竜

 レベル8/光属性/ドラゴン族/ATK3000/DEF2500

 

 銀河眼の残光子竜

 レベル8/光属性/ドラゴン族/ATK3000/DEF2500

 

「こうして真正面から【ギャラクシーアイズ】を見れるとはな……」

 

「感傷に浸る程余裕があるそうだが、【銀河眼の光子竜(ギャラクシーアイズ・フォトン・ドラゴン)】を特殊召喚した時、永続魔法【銀河百式(ギャラクシー・ハンドレッド)】の効果が発動する」

 

銀河百式(ギャラクシー・ハンドレッド)】から白く透明な手がナンバーズハンターのデュエルディスクへと伸ばすと、ナンバーズハンターのEXデッキ全てが俺の元に手繰り寄せ、EXデッキの全容が俺に暴かれる。

 

「狩らせてもらうぞ!お前のナンバーズ!」

 

『あぁ! それはナンバーズハンター様の決めゼリフ!』

 

「黙れオービタル」

 

『か、カシコマリ!』

 

 主人の決めゼリフを奪った事は申し訳無いが、利用できる物は利用させてもらう。

 

 EXデッキはやはりギャラクシーアイズが入っていたが、サイファードラゴンも組み込まれていた。

 

 だがそれ以外に特出している物は無い。この中から選ぶ物は決まっていた。

 

「【銀河百式(ギャラクシー・ハンドレッド)】の効果は相手のEXデッキを確認し、1枚除外するかその中のNoを俺のフィールドに特殊召喚する。俺はお前の【No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー】を奪う!」

 

 カードから伸びた白い手はタイタニック・ギャラクシーを奪い、俺のフィールドに現れた。

 

 これで俺は魔法カードを1度無効に出来る。しかもこの効果はX素材無しでも使える効果だ。

 

 これで【インフィニティ】と合わせて2妨害……いや、3妨害となる。

 

「更にレベル8の【フォトン・カイザー】と【銀河眼の光子竜(ギャラクシーアイズ・フォトン・ドラゴン)】でエクシーズ召喚!」

 

「更にエクシーズモンスターを召喚するのか」

 

「これで最後だ。来い! ランク8【No.90 銀河眼の光子卿】!」

 

 No.90 銀河眼の光子卿

 ランク8/光属性/戦士族/エクシーズ/ATK2500/DEF3000

 

『1ターンで3体のエクシーズモンスターを特殊召喚しただと!?』

 

 オービタル7は目のパーツが飛び出す程驚いてはいたが、俺にとっては日常茶飯事の出来事でだが、あの反応を見てはまるで異世界転生の主人公になったような気分だ。

 

 だがその代償としてナンバーズハンターの手札は10枚となっている。

 

 あの手札なら盤面を突破する程のカードを引き込めてもおかしくない。

 

「カードを1枚伏せて、ターンエンド」

 

 一ターン目終了

 ナンバーズハンター:LP8000

 手札:10 墓地:1 除外:0 デッキ:29

 □□□□□

 □□□□□

 □ □

 □①②③④

 □⑤⑥□□

 

 星空彼方:LP6000

 手札:0 墓地:3 除外:0 デッキ28

 

 ①:サイバー・ドラゴン・インフィニティ

 ②:No.90 銀河眼の光子卿

 ③:No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー

 ④:銀河召喚士

 ⑤:銀河百式

⑥:伏せカード

 

銀河百式(ギャラクシー・ハンドレッド)】の効果でEXデッキを確認した所、ナンバーズハンターは【サイファー】モンスターも使うのは分かっている。

 

 となれば、警戒すべきはあの圧倒的な手札枚数からのこの盤面の一掃だろう。

 この盤面をひっくり返されるカードと言えば、【拮抗勝負】や【冥王結界裂破】だろう。

 

 だが、【冥王結界裂破】は除外して良いだろう。あのカードは俺の表側のモンスター効果を無効にし、更にその発動に対してモンスター効果を発動できないカードだが、デメリットとして俺が受けるダメージは0になるカードだ。

 

 1ターンでケリを付けるタイプのギャラクシーアイズとは少し噛み合わないカードだが……こういうモンスターの効果を無効にするカードは厄介だ。

 

 一応その対策として、ランクアップ出来る【永遠なる銀河】を伏せてはいる。これがどうなるかは、相手次第だ。

 

「俺のターン、ドロー。どうやらこのデュエル、決着が早くつきそうだな」

 

「やはり捲り札を引いていたか」

 

「貴様のお陰でな! 手札から【ナンバーズハンター】を通常召喚!」

 

「何っ!?」

 

 ナンバーズハンター

 レベル4/光属性/戦士族/ATK1600/DEF1400

 

「【ナンバーズハンター】の効果発動! このモンスターが召喚、特殊召喚された時、相手フィールドの【No】Xモンスターを、元々の持ち主のエクストラデッキに戻す! 【タイタニックギャラクシー】は返してもらうぞ」

 

「くっ……!」

 

 ナンバーズでは無い【サイバー・ドラゴン・インフィニティ】は場に残るが、そもそも【ナンバーズハンター】はXモンスターの効果を受けない効果がある。

 

 つまり、【インフィニティ】の効果で無効にするのは無理だ。だが、モンスターを残す手段はある。

 

「この瞬間罠カード【永遠なる銀河】と【銀河眼の光子卿】の効果を発動! チェーン処理によって、まずは【銀河眼の光子卿】の効果を発動! デッキから【フォトン・ジャンパー】を手札に加える」

 

 このカードはバトルフェイズを終了させるカードだ。このカードの効果を通れば、このターンは耐えられる。

 その代わり、俺の次のバトルフェイズを終了されるが、猶予が増えたと考えた方がマシだ。

 

「そして【永遠なる銀河】の効果発動! 【銀河眼の光子卿】を対象に、ランク4上の【フォトン】か【ギャラクシー】XモンスターをX召喚する!」

 

「ということは……ランク12のXモンスターを出すのか」

 

「そういう事だ」

 

 銀河眼の光子卿は空高く上り、昼間にも関わらず空には星が瞬き、その星空が渦となった。

 

「空を超え、銀河を超え、暗闇の宇宙を照らす星々の彼方の化身となって現れろ!! 【|銀河心眼の流星光子竜《コズミックアイズ・ミーティア・フォトン・ドラゴン》】!!」

 

 銀河心眼の極流星光子竜

 ランク12/エクシーズ/光属性/ドラゴン族/ATK5000/DEF5000

 

 星空の渦から、4つの宇宙が広がる4枚羽根の翼を持つ龍が降臨し、ナンバーズハンターはその龍に臆することもなく見上げていた。

 

「それがお前のギャラクシー……いや、【コズミックアイズ】か。だが、Xモンスターなら【ナンバーズハンター】の餌食になってもらう!」

 

「【|銀河心眼の流星光子竜《コズミックアイズ・ミーティア・フォトン・ドラゴン》】は、相手のカード効果を受けない。よって、フィールドに留まる」

 

「だが、【タイタニック】は返してもらうぞ」

 

 フィールドの【ナンバーズハンター】が手のひらから眩い光を放つと、フィールドの【タイタニックギャラクシー】が光の霧となって霧散し、ナンバーズハンターのデッキへと戻って言った。

 

 だが、【インフィニティ】と【|銀河心眼の流星光子竜《コズミックアイズ・ミーティア・フォトン・ドラゴン》】は残っている。

 

 手札の【フォトン・ジャンパー】も駆使して何とかこのターンを乗り切るしかない。

 

本来ならここで【|銀河心眼の流星光子竜《コズミックアイズ・ミーティア・フォトン・ドラゴン》】の効果で相手フィールドのカード全てを裏側除外させるが……相手フィールド上のモンスターは【ナンバーズハンター】のみだ。この一掃効果は発動出来ても効果は受けられない。……が壁としては有効な筈だ。

 

 通常召喚権を使ったナンバーズハンターにはもう、特殊召喚でしかアドバンテージを稼ぐ事が出来ない筈だ。

 

だが、ギャラクシーモンスターに繋ぐ為には【フォトン】モンスターはどうしても必要だ。

 

今の相手フィールドには【ナンバーズハンター】のみ……【フォトン】モンスターの大半は、自分フィールドにモンスターがいないか、フォトンモンスターが必要な為、あのモンスターは邪魔になる筈だが、ナンバーズハンターはそんな甘い考えを見透かす様に、笑った。

 

「俺は儀式魔法【光子竜降臨】を発動!」

 

「何っ!?」

 

ここで発動してきたのはまさかの儀式魔法だった。確かにギャラクシーには儀式モンスターは存在するが、それ程使われていない珍しいカードでもある。

 

まさか対面で使われる日が来るとは思っても居なかったがな。

 

「俺はフィールドの【ナンバーズハンター】をリリースし、手札から【光子竜の聖騎士】を儀式召喚!」

 

光子竜の聖騎士

レベル4/光属性/戦士族/儀式/ATK1800/DEF400

 

「【光子竜の聖騎士】の効果発動!このカードをリリースし、デッキから【銀河眼の光子竜(ギャラクシーアイズ・フォトン・ドラゴン)】を特殊召喚する!」

 

【|銀河心眼の流星光子竜《コズミックアイズ・ミーティア・フォトン・ドラゴン》】の攻撃力5000を越える為には、効果を使って攻撃力をアップさせるしかない。そうなる前に【インフィニティ】の効果で展開を妨害出来れば良いんだが……。

 

 ナンバーズハンターもそれを承知の上か、着々とエクシーズモンスターを出す準備をしていた。

 

「その効果に対しては俺は何もしない」

 

恐らくここで【インフィニティ】の無効効果を使ったとしても、あまり意味が無いと俺は判断した。

 

何故なら、ギャラクシーアイズはサポートカードが豊富であり、アクセスする手段はいくらでもあるからだ。

それにあの手札の量だ。俺がここで無効にするべきは、攻撃を仕掛けた時が理想的だ。

 

効果を通した為、フィールドにいた【光子竜の聖騎士】の姿が消えると、フィールドに光が集まり、それが【銀河眼の光子竜(ギャラクシーアイズ・フォトン・ドラゴン)】へと姿を変えた。

 

 遂に現れたナンバーズハンターの【銀河眼の光子竜(ギャラクシーアイズ・フォトン・ドラゴン)】がフィールドに現れると、確かな意志を持っているかの様にこの昼の空に向かって吠えた。

 

 その咆哮に【|銀河心眼の流星光子竜《コズミックアイズ・ミーティア・フォトン・ドラゴン》】が負けじと雄叫びを上げ、2体の銀河眼が睨み合っていた。

 

「ぅっ……怖いよぉ……」

 

 2体の龍に向こうでオービタル7に捕まっている天音がギャラクシーアイズに怯え、縮こまっていた。

 

「天音、大丈夫だ! お兄ちゃんが絶対に助けてやる!」

 

 この距離じゃ声をかける事しか出来ない。声だけじゃ天音を安心させる事は出来ず、天音は大きく泣いてしまった。

 

 何としても早く終わらせたい。その感情で溢れそうなのに今はそれすら出来ないターンが歯痒い。

 先行を取ってしまった事を、今更後悔した。

 

 先行では無く、後攻を取れば良かったと自分自身に怒号し、手札の【フォトン・ジャンパー】の効果すら発動するのを躊躇ってしまいそうだった。

 

「妹が泣いて動揺したか? だがまだ終わらない! 俺は魔法カード【銀河遠征】を発動し、デッキから【|銀河眼の残光子竜《ギャラクシーアイズ・アフターグロウ・ドラゴン》】を特殊召喚!」

 

「そのカード達が来たということは……! 来る」

 

「【銀河眼の光子竜(ギャラクシーアイズ・フォトン・ドラゴン)】と【|銀河眼の残光子竜《ギャラクシーアイズ・アフターグロウ・ドラゴン》】でオーバーレイネットワークを構築!」

 

 ナンバーズハンターの体に赤いオーラを纏いながら、ナンバーズの右手に光が集まった。

 

 赤い光は青い槍の様な物へと変化し、ナンバーズハンターはその槍をオーバーレイネットワークの渦の中へと勢いよく投げた。

 

「現れろ! 銀河究極龍No.62! 宇宙にさまよう光と闇。その狭間に眠りし哀しきドラゴンたちよ。その力を集わせ真実の扉を開け!! 【|銀河眼の光子竜皇《ギャラクシーアイズ・プライムフォトン・ドラゴン》】!!」

 

 超銀河眼の光子竜皇

 ランク8/光属性/ドラゴン族/エクシーズ/ATK4000/DEF3000

 

「【光子竜皇(プライムフォトン・ドラゴン)】か……」

 

「これで終わりじゃない。俺は手札から魔法カード【二重召喚】! 俺はこのターンもう一度通常召喚が可能になる! 俺は【光波双顎機(サイファー・ツイン・ラプトル)】を通常召喚!」

 

「今度はサイファーか……」

 

「更に、サイファーモンスターを召喚した事により、手札から【光波複葉機(サイファー・バイブレーン)】を特殊召喚!」

 

 まずい……! あのモンスターが出てしまえば簡単にランク8のエクシーズモンスターが簡単に出てしまう。

 

「ここで止める!俺は【サイバー・ドラゴン・インフィニティ】の効果を使い、その発動を無効にする!」

 

「俺はこの瞬間、速攻魔法【禁じられた一滴】を発動!」

 

「なっ……!」

 

「手札を1枚すて、お前のモンスター【サイバー・ドラゴン・インフィニティ】の効果を無効にし、その攻撃力を半分にする!」

 

銀の杯から一滴の雫が【インフィニティ】の体を濡らし、火花を散らしながらフィールドに倒れた。

 

結局……この後の展開を止める事なんて出来なかった。

この状況になったのは俺のせいだ。【増殖するG】での手札増強によってこの状況になるのは分かっていた筈だ。

 

だが、俺はそれを加味してでも展開に振り切った。誰のせいでも無い。俺の判断ミスだ。それ故に歯がゆい。

 

何も出来ず、ただ終わりに向かい、それを受け入れつつある自分に腹が立った。

 

「【光波複葉機(サイファー・バイブレーン)】の効果で俺はこのモンスターと【光波双顎機(サイファー・ツイン・ラプトル)】のレベルを8にする!」

 

「これでレベル8のモンスターが2体……」

 

「俺はレベル8となった【光波複葉機(サイファー・バイブレーン)】と【光波双顎機(サイファー・ツイン・ラプトル)】でオーバーレイ!」

 

 今度は光の穴から天の川の様な星々が広がった。

 

「闇に輝く銀河よ。復讐の鬼神に宿りて我がしもべとなれ! エクシーズ召喚! 降臨せよ! ランク8! 【銀河眼の光波竜(ギャラクシーアイズ・サイファー・ドラゴン)】!」

 

 銀河眼の光波竜

 ランク8/光属性/ドラゴン族/エクシーズ/ATK3000/DEF2500

 

「サイファー……ドラゴン」

 

 来るとは分かっていたが、こうして目の前に2体のギャラクシーアイズが目の前にそびえ立てられると萎縮してしまう。

 

 いや、気圧されるな。気持ちで負ければ勝てるデュエルも勝てなくなる。

 

「更に魔法カード【絶望の宝札】を発動!」

 

「な……にっ!?」

 

 あのカードはこの世界には存在しないカードだが、レゾンカードでもない。あれは……書籍でしか見ることが適わない言わば空想上のカードだ。

 

 しかもあのカードは、今のデュエルモンスターズでは強欲な壺よりも強力なカードになりゆる、最強の魔法カードだ。その恐ろしい効果は……今にわかる。

 

「【絶望の宝札】の効果! デッキからカードを3枚手札に加え、それ以外のカードを全て墓地に送る!」

 

「これでそっちのデッキの枚数は……0!」

 

 これが【絶望の宝札】の効果だ。デッキの中から好きなカードを3枚選んで手札に加え、その後デッキにあるカードを墓地に送れるとんでもないカードだ。

 

 現代の遊戯王に置いて墓地のカードは第2の手札とも呼ばれている。しかも墓地のカードをデッキに戻すカードなんてざらにある。

 

 その為、デッキ切れになる心配もないだろう。

 

 そんなデメリットが機能していないあのカードは、言うなれば好きなカードを3枚手札に加えるというカードだ。

 

「手札から【星雲龍ネビュラ】の効果発動! このカードと【星間竜パーセク】を公開し、この2体を特殊召喚する!」

 

「そのカードまであるのか!?」

 

 あれは確かミザエルが使っていたカードだぞ……どれだけのカテゴリーを積んでいるんだこの男は……! 

 

「俺はレベル8の【星雲龍ネビュラ】と【星間竜パーセク】でオーバーレイ!」

 

「来るか……!」

 

「宇宙を貫く雄叫びよ、遥かなる時を遡り銀河の源より蘇れ! 顕現せよ、そして我を勝利へと導け! No.107! 【銀河眼の時空竜(ギャラクシーアイズ・タキオン・ドラゴン)】!」

 

 銀河眼の時空竜

 ランク8/光属性/ドラゴン族/エクシーズ/ATK3000/DEF2500

 

「まさか1ターンでギャラクシー、サイファー、タキオンのエクシーズモンスターを召喚するとはな……」

 

『これがナンバーズハンター様の力だ! お前とは天と地程の差があるのダ!』

 

 オービタル7が誇らしげにそう語った。

 

「行くぞ! 俺は【銀河眼の光波竜(ギャラクシーアイズ・サイファー・ドラゴン)】の効果発動! オーバレイユニットを1つ使い、相手モンスターのコントロールを得る! 俺は【サイバー・ドラゴン・インフィニティ】のコントロールを得る!」

 

銀河眼の光波竜(ギャラクシーアイズ・サイファー・ドラゴン)】の翼から眩い光が【サイバー・ドラゴン】に浴びせた。光を浴びた【サイバー・ドラゴン】はナンバーズハンターのフィールドに移り、その姿を【銀河眼の光波竜(ギャラクシーアイズ・サイファー・ドラゴン)】へと変化させた。

 

「この効果でコントロールを得たモンスターの攻撃力は3000となり、【銀河眼の光波竜(ギャラクシーアイズ・サイファー・ドラゴン)】として扱う」

 

「だがデメリットとして、本来の【銀河眼の光波竜(ギャラクシーアイズ・サイファー・ドラゴン)】でしかダイレクトアタックができない」

 

「だが問題ない。俺はコントロールを奪った【銀河眼の光波竜(ギャラクシーアイズ・サイファー・ドラゴン)】でオーバレイ!」

 

 奪われたモンスターに黒い装甲が覆われ、サイファードラゴンは重武装を装着したドラゴンへと姿を変えた。

 

「銀河の光の導くところ新たな世界がひらかれる!! 天孫降臨! アーマーエクシーズ召喚!! 現れろ新たなる光の化身!! 【ギャラクシーアイズ・FA・フォトン・ドラゴン】!!」

 

 ギャラクシーアイズ・FA・フォトン・ドラゴン

 ランク8/光属性/ドラゴン族/エクシーズ/ATK4000/DEF4000

 

「【ギャラクシーアイズ・FA・フォトン・ドラゴン】の効果発動! オーバレイユニットを1つ使い、相手フィールドのカードを破壊する! 俺が破壊するのはその永続魔法だ!」

 

 巨大な翼、雄々しい尻尾すら覆い込むほどの黒鉄の装甲を纏ったギャラクシーアイズが全身に搭載された砲塔を【銀河百式】に向け、数本のビームが【銀河百式】を破壊した。

 

 たかが1枚のカードを破壊しただけなのに、ビーム砲の衝撃が身体に襲いかかる。風圧で吹き飛ばされ、熱線でも身体すらも焼けそうだ。

 

「このままバトルだ! 【|銀河眼の光子竜皇《ギャラクシーアイズ・プライムフォトン・ドラゴン》】で【|銀河心眼の流星光子竜《コズミックアイズ・ミーティア・フォトン・ドラゴン》】に攻撃だ!」

 

 まずい……! 今攻撃力で勝っても効果を使ったら軽々と攻撃力は越えられてしまう。ここで手札を切るしかない……! 

 

「手札の【フォトン・ジャンパー】の効果発動! このカードを特殊召喚し、このバトルフェイズを終了させる!」

 

「生き延びたか」

 

 これで向こうのターンは終了し、俺が次のターンターンエンドを宣言したその瞬間、相手はデッキ切れのライブラリアウト、つまり敗北が決定する。

 

「デッキ切れで勝てると考えているのなら、とんだロマンチストだな! 俺は墓地の【セメタリー・リバウンド】の効果発動! 効果でこのカードが墓地に送られ場合、このカードをデッキに戻す!」

 

「やはりデッキ切れ対策のカードがあったか」

 

「俺がそんなミスをする筈が無いからな。俺はカードを1枚伏せて、ターンエンド」

 

 2ターン目終了

 ナンバーズハンター:LP8000

 手札:2 墓地:33 除外:0 デッキ:1

 □□⑦□□

 ③④⑤⑥□

 □ □

 □□①②□

 □□□□□

 

 星空彼方:LP6000

 手札:0 墓地:7 除外:0 デッキ28

 

 ①:|銀河心眼の流星光子竜《コズミックアイズ・ミーティア・フォトン・ドラゴン》

 ②:フォトン・ジャンパー

 

③:ギャラクシーアイズ・FA・フォトン・ドラゴン

 ④:|銀河眼の光子竜皇《ギャラクシーアイズ・プライムフォトン・ドラゴン》

 ⑤:銀河眼の時空竜

 ⑥:【銀河眼の光波竜(ギャラクシーアイズ・サイファー・ドラゴン)

⑦:伏せカード

 

「……4体のギャラクシーアイズか」

 

 正直、ここまでとは思わなかった。心のどこかで俺はあの人の事を舐めていた。

 もしも戦う時が来るとなったら、もしかしたら勝てるかもしれないとどこかで自惚れていた。

 

 何故なら、物語上で描かれた決闘者達はさほど展開はしないからだ。まぁ、カードプールの問題とかあっただろうが、それでも目に余る展開はあるにはあった。

 

 それを見た俺は正直、浅はかと思った。割に合わないリソースや展開を見たのが原因かもしれない。

 だが現実は違った。自分の考えがどれだけ浅はかだったのか思い知らされた。

 

「諦めたか?」

 

「そんな訳が無いだろ。まだデュエルは始まったばかりだ」

 

 そうだ。まだ始まったばかりで何もしていない。

 

 天音を救う為にも、このデュエルは必ず勝つ……!

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