六花テーマを作って愛用したらそのまま俺への愛が重くなった件について   作:白だし茶漬け

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こんにちは、今回で彼方編が終わり、いよいよ主観を主人公の花衣君に戻します。

いやー長かったです。途中から就活が挟み、思うように物語が進みませんでしたが、何とか無事にここまで来ました。
皆さん、ここまで読んでくださり、本当にありがとうございます。

それと、1つ皆さんに話したい事があるので綴らせて貰います。
このサイトでは、【ルビ】機能。つまり、呼び方機能がありますが。

一部モンスター名にこれが機能せず、例として:

銀河心眼の流星光子竜《コズミックアイズ・ミーティア・フォトン・ドラゴン》

と上記の様になってしまう事があります。他のモンスター名では、問題なく機能しており、ルビの設定も間違っては無いのは確認済みです。なので、こういうルビ無しが多発している為、ルビはあまり振らない形にしようかなと考えております。(と言うより、もともとこのような問題があった為、モンスター名のルビはあまり振ってはいない)

何卒、ご了承ください。


願いを星にのせて

 

 時が止まった中で、6体のドラゴンが喉元を掻っ切ろうと星々が浮かぶ目で睨み合っていた。

 

 フィールドにはギャラクシーアイズ、サイファードラゴン、タキオンドラゴン、そして俺のコズミックアイズが並びたち、壮観と言うべきか、絶望的とも言うべきか……。

 

 

 2ターン目終了

 ナンバーズハンター:LP8000

 手札:2 墓地:33 除外:0 デッキ:1

 □□⑧□□

 ④⑤⑥⑦□

 □ □

 □□①②③

 □□□□□

 

 星空彼方:LP6000

 手札:0 墓地:7 除外:0 デッキ28

 

 ①:|銀河心眼の流星光子竜《コズミックアイズ・ミーティア・フォトン・ドラゴン》

 ②:フォトン・ジャンパー

 ③:銀河召喚士

 

 

 ④:ギャラクシーアイズ・FA・フォトン・ドラゴン

 ⑤:銀河眼の光子竜皇

 ⑥:銀河眼の時空竜

 ⑦:銀河眼の光波竜

 ⑧:伏せカード

 

 幸い、【タイタニック】の様な無効系のカードは目に見える限りは無い。だがここでモンスター達を一掃できるのは無理だ。

 

 前のターン、俺は【フォトン・ジャンパー】の効果を使った為、ナンバーズハンターのバトルフェイズを終了させたが、俺はこのターンのバトルフェイズをスキップしなければならない。

 

 つまり、ナンバーズハンターをこのターン倒すことは出来ない。このターンにするべき事は、次のターンを凌げる盤面を作る事だ。

 

「俺のターン、ドロー。俺はフィールドにいる【フォトン・ジャンパー】と【銀河召喚士】でエクシーズ召喚! ランク4【銀河光子竜】をエクシーズ召喚!」

 

 銀河光子竜

 ランク4/光属性/ドラゴン族/エクシーズ/ATK2000/DEF0

 

「【銀河光子竜】の効果発動! X素材を1つ取り除き、デッキから【フォトン】か【ギャラクシー】カードを手札に加える。俺は【ギャラクリボー】を手札に加える」

 

「今更手札を1枚加えた所で何も変わらない」

 

「いいやまだだ。さっき墓地を送ったX素材は【フォトン・ジャンパー】だ。このカードは墓地に送られた場合、デッキから【最後の希望】を手札に加える!」

 

 このカードはギャラクシーカードとしても扱えるカードだ。ライフを半分払うことで、墓地の同じモンスター2体を素材にしてX召喚出来るカードだが、ここでこれを使っても意味は無い……だが、これを活かす為にも、ここは勝負に出るしか無い……! 

 

「魔法カード【エクシーズギフト】を発動! 俺のXモンスター2体のX素材を取り除き、2枚ドローする」

 

 デュエルディスクから2枚のカードを引くと、そのドローカードの1枚には【銀河心眼の光子竜(コズミックアイズ・フォトン・ドラゴン)】があった。

 

(このタイミングで来るのか……!)

 

 確かに強力なカードだが俺が求めているカードでは無く、自分の運命力の無さに思わず顔を歪めてしまった。

 

 いくら【銀河心眼の光子竜(コズミックアイズ・フォトン・ドラゴン)】が来ても儀式魔法の【星雲の集い】が無ければ意味が無い。

 

 しかもここで使うにしてもリリース要因が無く、あったとしても手札が足りず召喚する事すら出来ない。

 

 しかも前のターン、俺は【フォトン・ジャンパー】の効果を使った為、このバトルフェイズはスキップされる。

 

 このターンで決着はつけないが、次のターンで必ず勝負を決める……! 

 

「俺は【銀河心眼の流星光子竜】の効果発動! X素材を1つ取り除き、お前の墓地のカードを全て裏側で除外する!」

 

【銀河心眼の流星光子竜】の4枚の翼に星空が広がり、ナンバーズハンターの墓地にあるデッキが【銀河心眼の流星光子竜】の手に集まり、それを握り潰して霧散させた。

 

 ナンバーズハンターの墓地は枚で、除外されたカードはこれで33枚だ。

 

「【銀河心眼の流星光子竜】は、裏側除外されているカード×200ポイントアップする。合計6600の攻撃力アップだ」

 

 銀河心眼の流星光子竜ATK5000→11600

 

『何ぃぃ!? 攻撃力11600だと!?』

 

 ナンバーズハンターの代わりにオービタル7が驚いている様に見えるが、ナンバーズハンターは全く動じていなかった。寧ろ、これくらい当然と言っているように口角を少しあげ、余裕の笑みを浮かべた。

 

「確かに凄まじい攻撃力だが、このターンのバトルフェイズはスキップされる。無駄な行動だ」

 

「……俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ」

 

 3ターン目終了

 ナンバーズハンター:LP8000

 手札:2 墓地:0 除外:33 デッキ:1

 □□⑧□□

 ③④⑤⑥□

 □ ⑦

 □□①②□

 □□③□□

 

 星空彼方:LP6000

 手札:2 墓地:3 除外:0 デッキ28

 

 ①:銀河心眼の流星光子竜

 ②:銀河光子竜(ギャラクシー・フォトン・ドラゴン)(守備表示)

 ③:伏せカード

 

 ③:輝光竜フォトン・ブラスト・ドラゴン

 ④:ギャラクシーアイズ・FA・フォトン・ドラゴン

 ⑤:銀河眼の光子竜皇

 ⑥:銀河眼の時空竜

 ⑦:銀河眼の光波竜

 ⑧:伏せカード

 

 

「俺のターン。ドロー」

 

 ナンバーズハンターが前のターン発動していたカードには【セメタリー・リバウンド】というカードが存在した。

 

 あのカードもこの世界には無いカードであり、記憶が確かならあのカードは通常のドローフェイズでドローした場合、手札に公開し続ける事で墓地の魔法・罠カードをセット出来るカードだが、ナンバーズハンターの墓地にはカードは存在しない。つまりナンバーズハンターが使えるのはあの伏せカードかフィールドに存在するモンスターのみだ。

 

【|銀河眼の光子竜皇《ギャラクシーアイズ・プライムフォトン・ドラゴン》】の効果を使ったとしても攻撃力は越えられず、更に【【|銀河眼の残光子竜《ギャラクシーアイズ・アフターグロウ・ドラゴン》】を素材として墓地に送られたとしても、デッキか手札に【銀河眼の光子竜(ギャラクシーアイズ・フォトン・ドラゴン)】がいなければ攻撃力は倍にはならない。

 

「どうやら、貴様はこのターンを凌げば勝ちと思っているようだが。そんな猶予は与えない! 俺は【機巧牙-御神尊真神(きこうが-オンカミコトノマカミ)】を通常召喚!」

 

「【機巧牙-御神尊真神】だと!?」

 

「お前は言っていたな。『使える物は使う』と。生憎俺も同じ性分だ! 【機巧牙-御神尊真神】は除外されているカードが6枚以上の時、手札からリリース無しで召喚出来る!」

 

 まずい、本来レベル6のモンスターだが除外された事が裏目に出てしまった。

 

 しかもあのモンスターにはまだ効果が残っている。

 

「俺は魔法カードを【世壊賛歌】を発動! 自分フィールドと相手フィールドのモンスター1体を選び、その相手モンスターの効果をターン終了時まで無効にする!」

 

 今のフィールドには【|銀河心眼の流星光子竜《コズミックアイズ・ミーティア・フォトン・ドラゴン》】しかいない。

 

 こいつは相手のカード効果を受けない為、あの魔法カードの効果無効を受けない……が。相手の狙いは違うところにある。

 

「そして、【世壊賛歌】俺は【機巧牙-御神尊真神】を破壊する!」

 

「え……自分のモンスターを破壊しちゃうの……?」

 

 自分フィールドのモンスターを無意味に破壊する行為に天音は困惑していたが、俺からしてみればこれ程苦しい展開は無い。

 

【世壊賛歌】の効果で【機巧牙-御神尊真神】が破壊されると、破壊された残骸から6枚のカードが浮かび、ナンバーズハンターのデッキに6枚のカードがデッキに戻った。

 

「【機巧牙-御神尊真神】が破壊された時、除外されたカードを6枚をデッキに戻す。これでお前のモンスターの攻撃力は1200下がる」

 

 |銀河心眼の流星光子竜《コズミックアイズ・ミーティア・フォトン・ドラゴン》ATK11600→10400

 

 そして【|銀河心眼の流星光子竜《コズミックアイズ・ミーティア・フォトン・ドラゴン》】の攻撃力は裏側除外されているカードの枚数分攻撃力がアップする効果だ。

 

 故に裏側除外をあのような手段でデッキが墓地に送られると、攻撃力は下がっていく。

 

 カードがデッキに戻る度に【|銀河心眼の流星光子竜《コズミックアイズ・ミーティア・フォトン・ドラゴン》】の体から眩い光が失いつつあり、体が黒く染まっていった。

 

「まさかそのカードがあるとはな……」

 

「更に【ギャラクシーアイズ・FA・ドラゴン】の効果発動! オーバレイユニットを1つ使い、【銀河光子竜】を破壊!」

 

 またしても【FA・ドラゴン】の攻撃でモンスターが蒸発し、これで俺の場には【|銀河心眼の流星光子竜《コズミックアイズ・ミーティア・フォトン・ドラゴン》】しか存在しなくなった。

 

「冥土の土産にお前にはこのギャラクシーアイズの新たな姿を見せてやる! 俺は|銀河眼の光子竜皇《ギャラクシーアイズ・プライムフォトン・ドラゴン》でオーバレイ!」

 

「あの召喚方法はまさか……!」

 

 またナンバーズハンターの体が赤いオーラに包まれると、今度は赤い粒子が真紅の剣へと変わり、ナンバーズハンターの手に宿った。

 

 手に宿った剣をナンバーズハンターは空を切り裂き、空間に亀裂を生み出し、その亀裂に剣を投げ入れた。

 

「逆巻く銀河の混沌よ!! 真実の光となりて希望の扉を開け!!」

 

 空間から赤い宇宙が見え、その先には|銀河眼の光子竜皇《ギャラクシーアイズ・プライムフォトン・ドラゴン》が進化した龍がフィールドに降り立った。

 

 3つの首、血の様に輝く赤い閃光をまといながらも、その目は宇宙の様に美しかった。

 

「現れろ【|CNo62超銀河眼の光子竜皇《カオスナンバーズ62ネオギャラクシーアイズ・プライムフォトン・ドラゴン》】!!」

 

 CNo62超銀河眼の光子竜皇

 ランク9/光属性/ドラゴン族/エクシーズ/ATK4000/DEF3000

 

「ここでそいつが来るのか……」

 

「俺はバトルフェイズを行い【|超銀河眼の光子竜皇《ネオギャラクシーアイズ・プライムフォトン・ドラゴン》】の効果発動! オーバレイユニットを1つ使う事で、このモンスターの攻撃力はX素材としているモンスターのレベル・ランクの合計×100アップする」

 

 素材を1つ取り除いたのを外すと、あのモンスターのX素材の合計は16だ。よって攻撃力は1600ポイントアップする。

 

【|超銀河眼の光子竜皇《ネオギャラクシーアイズ・プライムフォトン・ドラゴン》】ATK4000→5600

 

「まだた! 俺はオーバレイユニットとして取り除いた【|銀河眼の残光竜《ギャラクシーアイズ・アフターグロウ・ドラゴン》】の効果発動! このモンスターがXモンスターの効果に発動する為に取り除かれた時、デッキから【銀河眼の光子竜】を特殊召喚するか、X素材にする事で俺のNoの攻撃力は倍になる!」

 

「ギャラクシーアイズ定番のコンボだが……こうして相手にすると厄介だ……!」

 

「俺は2体目の【銀河眼の光子竜】を【|超銀河眼の光子竜皇《ネオギャラクシーアイズ・プライムフォトン・ドラゴン》】のX素材とする!」

 

【|超銀河眼の光子竜皇《ネオギャラクシーアイズ・プライムフォトン・ドラゴン》】ATK5600→6400

 

『そしてその攻撃力を倍にするということは攻撃力は12800となる!』

 

【|超銀河眼の光子竜皇《ネオギャラクシーアイズ・プライムフォトン・ドラゴン》】ATK6400→12800

 

「これでお前のモンスターに攻撃すれば終わりだ」

 

【|銀河心眼の流星光子竜《コズミックアイズ・ミーティア・フォトン・ドラゴン》】され、戦闘破壊されると俺の壁モンスターはいなくなり、俺のライフは0となる。所謂、万事休すという奴だ。

 

「懺悔の用意は出来ているか!!」

 

「くっ……!」

 

「俺は【|超銀河眼の光子竜皇《ネオギャラクシーアイズ・プライムフォトン・ドラゴン》】で【|銀河心眼の流星光子竜《コズミックアイズ・ミーティア・フォトン・ドラゴン》】に攻撃! アルティメット・エタニティ・ストリーム!!!」

 

 馴染みのある言葉を突きつけながら、フィールドの3つ首の龍から三重にも折り重なった波動が襲いかかる。

【|銀河心眼の流星光子竜《コズミックアイズ・ミーティア・フォトン・ドラゴン》】もそれに抵抗し、蒼い波動を打ち出し、【|超銀河眼の光子竜皇《ネオギャラクシーアイズ・プライムフォトン・ドラゴン》】の攻撃に抗った。

 

 だが、圧倒的な攻撃力のせいで打ち出された波動が押し負けつつあり、呆気なく【|銀河心眼の流星光子竜《コズミックアイズ・ミーティア・フォトン・ドラゴン》】は攻撃を受け、その余波で爆発を起こした。

 

「ぐっ……ぁぁぁぁぁ!!」

 

「お兄ちゃんっっ!!」

 

『あの攻撃を食らったらひとたまりもあるまイ! 勝負あったナ!』

 

「ひぐっ……お兄ちゃん……」

 

「……いや、終わってない」

 

「…………あぁ、まだ……終わってないぞ」

 

 俺の言葉と共に【|銀河心眼の流星光子竜《コズミックアイズ・ミーティア・フォトン・ドラゴン》】は腕を一振して爆煙を振り解き、力を込めるようにして叫んだ。

 

 星空彼方 残りライフ6000→3600

 

「……お兄ちゃんっ! 良かった……無事だった!」

 

『ば、バカナ! 何故お前のライフとモンスターが残っているんダ!?』

 

 オービタル7は訳が分からず混乱し、ナンバーズハンターもこれには流石の驚きを見せた。

 

「どういう事だ」

 

「その答えはこのカードだ」

 

 そのカードの名は、【攻撃の無敵化】。

 

 このカードはモンスター1体を対象にし、そのモンスターはこのターン戦闘や効果では破壊されない罠カードだ。

 

 これで俺は何とかこのターンに凌げる事が出来た。

 

「……随分と懐かしいカードを発動したな。だが【|超銀河眼の光子竜皇《ネオギャラクシーアイズ・プライムフォトン・ドラゴン》】」は相手モンスターに3回攻撃出来る! もう一度攻撃だ!」

 

 またさっきの螺旋が重なった波動が|銀河心眼の流星光子竜《コズミックアイズ・ミーティア・フォトン・ドラゴン》に襲いかかり、その体はどんどん傷つかれて行った。

 

 星空彼方 残りライフ3600→1200

 

『これで奴のライフは風前の灯火! 行けますゾ! ナンバーズハンター様!』

 

「これで最後だ! アルティメット・エタニティ・ストリーム!!!」

 

 最後の一撃で|銀河心眼の流星光子竜《コズミックアイズ・ミーティア・フォトン・ドラゴン》は力尽きるように倒れ、体の隅々まで水晶のように輝いていた蒼い光は消え、その体を黒く染め、赤い閃光を受けようとしたその時、突如として【ギャラクリボー】が守るようにして前に立ちはだかった。

 

「お兄ちゃんっ!! 負けないでっ!!!」

 

「俺は手札の【ギャラクリボー】の効果発動! 相手の攻撃宣言時にこのカードを墓地に送り、デッキから【超銀河眼の光子竜(ギャラクシーアイズ・フォトン・ドラゴン)】を守備表示で特殊召喚し、その攻撃を移し替える!」

 

【ギャラクリボー】の姿が【超銀河眼の光子竜(ギャラクシーアイズ・フォトン・ドラゴン)】へと移り変わると、その攻撃を受けた【超銀河眼の光子竜(ギャラクシーアイズ・フォトン・ドラゴン)】は爆散し、何とか【|銀河心眼の流星光子竜《コズミックアイズ・ミーティア・フォトン・ドラゴン》】を守った。

 

「命拾いしたな。俺は攻撃したモンスター以外守備表示にしてターンエンドだ」

 

 4ターン目終了

 ナンバーズハンター:LP8000

 手札:1 墓地:0 除外:27 デッキ:6

 □□⑧□□

 ③④⑤⑥□

 □ ⑦

 □□①□□

 □□□□□

 

 星空彼方:LP2000

 手札:2 墓地:9 除外:0 デッキ26

 

 ①:|銀河心眼の流星光子竜《コズミックアイズ・ミーティア・フォトン・ドラゴン》

 

 ④:ギャラクシーアイズ・FA・フォトン・ドラゴン(守備表示)

 ⑤:|CNo62超銀河眼の光子竜皇《ネオギャラクシーアイズ・プライムフォトン・ドラゴン》

 ⑥:No101銀河眼の時空竜(守備表示)

 ⑦:銀河眼の光波竜(ギャラクシーアイズ・サイファー・ドラゴン)(守備表示)

 

 ⑧:伏せカード

 

 

「良く耐えたが、貴様のモンスターでは俺のライフを削る事は出来ない」

 

 確かに、ここで他のモンスターに攻撃したとしても、守備表示にしたモンスターにダメージは通らない。しかも後続のカードも無く、次のターンを耐え切る余力も無い。

 

 このターンで決着をつかなければ、確実に負ける。

 

 このドローが、俺と天音の命運を決める。

 

「俺のターン……ドロー。俺は魔法カード【貪欲で強欲な壺】を発動。デッキの上から10枚裏側で除外し、2枚ドローする」

 

 裏側除外が増えた為、【|銀河心眼の流星光子竜《コズミックアイズ・ミーティア・フォトン・ドラゴン》】の攻撃力は2000上昇するが……根本的な解決にはならなかった。

 

 |銀河心眼の流星光子竜《コズミックアイズ・ミーティア・フォトン・ドラゴン》ATK10400→12400

 

 これが本当に最後のドローだ。こればかりは本当に自分よ運命との勝負となり、無意識に指が震えてしまった。

 

「お願い……お兄ちゃんに逆転のカードが来ますように……」

 

 天音は神様に力強くそう願った。もしも神様がいるのなら、今だけで良い。俺にこのデュエルを勝たせてください。

 

 俺は負ける訳にはいかないんだ。小さい頃から親を亡くし、天音とたった2人だけで過ごして来た。

 

 辛いことや苦しい事は勿論ある。泣き出したい時も、弱音を吐きたい時も数多く、数え切れないほどあった。

 

 だけど、それでも俺は天音がいたからここに居るんだ。

 

 天音の笑顔が俺に力をくれる。天音の優しさが俺の心を穏やかにしてくれる。たった一人の親の暖かさを、喜びを、俺は失いたくない。

 

 せめて天音が……自分の足で幸せを掴める日までは……負けられない! 

 

(応えてくれ、俺のカード……!)

 

 デッキからカードを2枚ドローした瞬間、天音の願いと俺の思いに応えるようにカードが蒼く輝き出した。

 輝きを放ったカードは【星雲の集い】だった。

 

【星雲の集い】のカードテキストが徐々に変わり始め、その名前すら変えていた。

 

「このカードは……?」

 

 やがて光が収まると、星雲の集いは新たなカードへと生まれ変わった。そのカードの名は……

 

「【遍く星雲の願い(コズミック・ジラーチ)】……?」

 

 今までの【星雲の集い】とは明らかに雰囲気が違うカードだが、このカードからは天音の願いが感じ取れた。

 

「お兄ちゃん……負けないで……!」

 

「……あぁ、お兄ちゃんは絶対に負けない!」

 

 折れかけた心を取り戻し、俺は新たなカードを天に掲げた。これが……俺の新たなレゾンカードか。

 

「行くぞ! 俺は手札から魔法カード【最後の希望(ラストホープ・ナンバーズ)】発動! この発動により、ライフを半分に減らす」

 

 星空彼方 残りライフ2000→1000

 

「そしてこの効果で、俺は墓地からレベル8の【銀河眼の光子竜(ギャラクシーアイズ・フォトン・ドラゴン)】と【|銀河眼の残光竜《ギャラクシーアイズ・アフターグロウ・ドラゴン》】を特殊召喚し、エクシーズ召喚!」

 

 2つの竜が光となって溶け合うと、体が光り輝き、ダークブルーの装甲をまとって2つの眼に銀河が広がる。これが俺にとって、その名の通りの最後の希望だ。

 

「来い! 【|銀河眼の光子竜皇《ギャラクシーアイズ・プライムフォトン・ドラゴン》】!!」

 

 |銀河眼の光子竜皇《ギャラクシーアイズ・プライムフォトン・ドラゴン》

 ランク8/光属性/ドラゴン族/ATK4000/DEF3000

 

「まだだ! 俺は儀式魔法【遍く星雲の願い(コズミック・ジラーチ)】を発動!」

 

「儀式魔法だとっ!?」

 

「このカードは儀式召喚するモンスターの攻撃力以上になる様に自分の手札かフィールドのモンスターをリリースする! 俺はフィールドの【|銀河眼の光子竜皇】をリリース!」

 

「自分のXモンスターをリリースするのか!?」

 

【|銀河眼の光子竜皇】が空高く飛ぶと、突然空には星が瞬き、この場が宇宙へと変わり、【|銀河心眼の流星光子竜《コズミックアイズ・ミーティア・フォトン・ドラゴン》】はその宇宙へと飛び立った。

 

「銀河を超えし天翔る星の竜よ、遍く願いを糧にし、今ここに闇を照らす願いの化身となれ! 【銀河心眼の光子竜(コズミックアイズ・フォトン・ドラゴン)】!!」

 

 銀河心眼の光子竜(コズミックアイズ・フォトン・ドラゴン)レベル10/光属性/ドラゴン族/儀式/ATK4000/DEF3500

 

「それがお前の切り札か。見せてもらおう! お前のギャラクシー……いや、コズミックアイズを!」

 

「言われなくても見せてやる! 俺と天音の……兄妹の力をな! 俺は儀式魔法【遍く星雲の願い(コズミック・ジラーチ)】の効果発動! 儀式モンスターのリリースにXモンスターを使った時、こいつはX素材を使わずにその効果を発動できる!」

 

「オーバーレイユニットを使わずに効果を発動出来るだと!?」

 

「俺がリリースしたモンスターは【|銀河眼の光子竜皇】! その効果を得たこいつの攻撃力はフィールドのXモンスターのランクの合計×200アップする!」

 

 フィールドのランク合計は44。つまり、攻撃力の上昇8800となる。

 

銀河心眼の光子竜(コズミックアイズ・フォトン・ドラゴン)】ATK4000→12800

 

「攻撃力……12800だとっ!?」

 

「バトルだ! 俺は【銀河心眼の光子竜】で【銀河眼の時空竜】に攻撃!」

 

『アイツ、守備表示モンスターに攻撃したゾ!?』

 

「この瞬間【銀河心眼の光子竜】の効果発動! この戦闘のダメージ計算前に攻撃対象にしたモンスターを除外し、除外したモンスターの種類によって追加効果を得る!」

 

「何っ!? 追加効果だと!?」

 

「エクシーズモンスターを除外した場合、こいつはそのモンスターの持っていた素材分、追加攻撃ができる!」

 

 今回、【銀河眼の時空竜】の持っていたX素材は2つ。つまり、この後追加で2回攻撃が可能になったという事だ。

 

「このターンで決めてみせる……! 俺は【銀河心眼の光子竜】で【超銀河眼の光子竜皇】に攻撃!」

 

 攻撃力は互角だが、この攻撃が通ればナンバーズハンターにはもう攻め手が無く、俺の勝利になる筈だ。

 

 だがその希望は打ち砕かれた。

 

「俺は罠カード【反射光子流(フォトン・ライジング・ストリーム)】を発動! このカードは光属性・ドラゴン族モンスターが攻撃対象にされた時、攻撃したモンスターの攻撃力、対象のモンスターをアップさせる!」

 

 超銀河眼の光子竜皇 ATK12800→25600

 

「攻撃力25600!?」

 

「この戦闘は巻き戻されない! 自分の攻撃で滅びろっ!」

 

「ダメっ! お兄ちゃん!!」

 

「…………悪いが滅びる訳には行かない」

 

 俺はすかさず1枚のカードをデュエルディスクにセットし、その速攻魔法を発動させた。

 

「速攻魔法発動【竜皇神話】! この効果で【銀河心眼の光子竜】の攻撃力は倍になる!」

 

 銀河心眼の光子竜ATK12800→25600

 

「攻撃力が並んだだと!?」

 

 銀河心眼の光子竜と超銀河眼の光子竜皇が上空を飛び、2体が同時に死力を尽くした攻撃を敵に向けて放つと、それぞれの攻撃は相殺し、巨大なエネルギーの塊となって爆発を起こした。

 

 もしもあの2体が上空に居なければ、ここら一帯は焦土になっていたであろう衝撃が響き、空には太陽以外のもう1つの星の光が生まれ、消えた。

 

「……相打ちか」

 

「誰が相打ちだと決めた」

 

「何だと……?」

 

 俺は空に指を指し、ナンバーズハンターが空高く羽ばたく龍を目にすると、その龍は銀河心眼の光子竜(コズミックアイズ・フォトン・ドラゴン)だった。

 

「馬鹿な……! 何故奴のモンスターが居るんだ?」

 

「【遍く星雲の願い(コズミック・ジラーチ)】の効果で儀式召喚したモンスターはもう1つある。それは、リリースしたモンスターと同じ効果と、同じ名前を得る効果だ。これにより、俺の【銀河心眼の光子竜】はギャラクシーアイズとしても扱う」

 

「……まさか」

 

「そう。前のターン、俺の墓地には【ギャラクリボー】がいた。こいつは自分フィールドの【ギャラクシー】モンスターが戦闘や効果で破壊される代わりに除外出来る効果を持つ。さっきの戦闘では、俺はこの効果を使い、戦闘破壊を耐え抜いた」

 

 本当に奇跡の連続だった。あの時俺が【ギャラクリボー】を選ばなければ、前のターン耐えきれず、このような事にはならなかった。

 

 ナンバーズハンターは上空のドラゴンを見上げると、まるで満足したかのように笑っていた。

 すると、ナンバーズハンターはデュエルディスクのデッキに手を置いた。

 

「それは……」

 

「俺はこのデュエル……サレンダーする」

 

「えっ……?」

 

「これ以上、ギャラクシーアイズ達を傷つける訳にはいかないからな」

 

 WINNER 星空彼方

 

 バイザー越しのホログラムには、俺の勝利リザルトが映し出され、勝利内容が相手のサレンダーとなっていた。

 

 これが映し出されているという事は、本当にナンバーズハンターはサレンダーしたという事だ。

 

「オービタル、彼女を帰してやれ」

 

『カシコマリ! ほら、さっさと帰レ!』

 

 オービタル7が天音の背中を押し、オービタル7とナンバーズの顔を一目見てから俺の元に走り去った。

 

 俺もデュエルが終わると同時に走ってくる天音に向かい、あと一歩で届く所で天音は俺に飛びつき、そんな天音を優しく受け止め、天音は泣きながら俺にしがみついた。

 

「お兄ちゃん……お兄ちゃん、怖かったよっ……」

 

「あぁ……ごめんな、怖い思いさせて……」

 

 天音の泣き声、体温、そして涙の温かさで、確かに天音はここに居る。その事実を噛み締め、離さないように強く抱き締める。

 

 泣いている天音を宥めるようにゆっくりと頭を撫で、それで安心したのか、天音はゆっくりと泣き止んでくれた。

 

 泣き止んだ所で俺は改めてナンバーズハンターとオービタル7に顔を向け、何故天音を襲い、俺とデュエルした真意を問いただした。

 

「……誰の差し金で天音を襲ったんだ」

 

「悪いがそれには応えられない。俺達の目的は果たしたからな」

 

「どういう事だ」

 

「俺の目的は、貴様のギャラクシー……いや、コズミックアイズの真の力を解放する為に来た。それだけだ」

 

「つまり、天音を攫う気は無かったのか?」

 

 その問いには、ナンバーズハンターは首を横に振った。

 

「いいや。俺とのデュエルに負ければ、その女をクライアントの元に送り届けるつもりだった。勝ったら返す。そういう約束だ」

 

 ここまで話を聞く限り、本当の目的は俺のレゾンカードの真の力の解放が目的は本当らしい。だとすれば、ナンバーズのクライアント……つまり依頼者はドラゴン・メイドの誰かになるのか? 

 

 考えられなくは無いが、わざわざここまでする理由や筋が見当たらない。

 

 協力関係になったと言うのに、俺の神経を逆撫でする様な事を計画するのは、どうしても考えられず、やはり別のクライアントだと考えた方がいいだろう。

 

「ところで、貴方達は……どこから来たんだ。俺の予想が正しければ貴方達は……」

 

「俺は貴様が考えている様な奴では無い。俺はナンバーズハンター……その名の通り、ナンバーズを狩る者だ」

 

「……そうかい」

 

 言動やらオービタル7やらで、正体は分かっているが、本人が頑なに否定しているのなら、とやかく言う必要は無いだろう。

 

 だが、隠しきれてないのに隠しきろうとするその姿勢には少し笑ってしまう。まるで幼児……子供みたいな意地っ張り屋さんだ。

 

 長居は無用と言うように、ナンバーズハンターは背を向け、丘の崖へと足を運び、指を鳴らすとオービタル7が変形し、翼のついたランドセル姿へとなった。

 

(やっぱり……あの人なのは間違いないよな)

 

「また会おう。この世界のギャラクシーアイズ使い」

 

「あぁ。弟さんが居たら、よろしく頼むと伝えてくれ 」

 

「ふっ、そうしよう」

 

 ナンバーズハンターは背中の翼を広げ、そのまま蒼穹の空へと飛び立ち、その直後、止まっていた風が再び吹き始めた。

 

 どうやら、時の流れが正常に戻った様だ。携帯の時間を見ると、デュアル開始から1分も経って居なかった。

 

 あれだけの怒涛の展開が、この世界にとっては1分も立たない事情だと、誰が分かるのだろうか。恐らくこの世界で、最も濃い1分になったのだろう。

 

 俺はナンバーズハンターが飛び去った空を天音と見上げ、新たなカード遍く星雲の願い(コズミック・ジラーチ)をかざした。

 

「待ってろよカレン。必ず迎えに行くからな」

 




遍く星雲の願い 儀式魔法

『銀河心眼』儀式モンスターの降臨に必要。

①:攻撃力の合計が儀式召喚するモンスターの攻撃力以上になるように、自分の手札・フィールドのモンスターをリリースし、自分の手札・墓地から『銀河心眼』儀式モンスターを儀式召喚する。

この効果で闇属性以外のXモンスター含むモンスターをリリースした時、この効果で儀式召喚したモンスターは以下の効果を得る。

●このカードは、リリースしたモンスターの特殊召喚した効果を発動でき、そのモンスターの名前と効果を得る。

1ターンに1度、X素材を1つ取り除いて使う効果をX素材を取り除く効果をX素材を取り除かないで発動する事が出来る。(リリースしたモンスターが2体以上の時、いずれか1体を対象にして効果を発動する。)この効果発動後、このターン、このモンスターしか攻撃宣言が出来ない。

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