六花テーマを作って愛用したらそのまま俺への愛が重くなった件について   作:白だし茶漬け

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やっとオリカを出した白だし茶漬けです。
後書きにてオリカのステータスを書いてますのでどうぞ〜
あくまでオリカなんでぶっ壊れとか即禁止行きとか何とかはご了承ください…(--;)
評価バーが二本達成!まだまだ頑張るぞぉぉ!


誓いの花々戦士の涙

「これが貴方の在るべき姿…"閃刀騎-カイム"を召喚!」

 

閃刀騎-カイム

レベル4/戦士族/ATK0/DEF0

 

天地が揺らぎ、"閃刀騎-カイム"がフィールド上に現れた。黒いコートを身に付け、レイとロゼが装備しているのと同じ物なのか、黒い剣と赤い剣の2本を装備していた。そして、カイムはゆっくりと顔をあげると、その顔に俺は唖然とした。

 

「…俺?」

 

"閃刀騎-カイム"の顔と俺の顔は全く同じだった。俺は思わず自分の顔が無くなったかと思い、確かめるように顔に触れた。皮膚の感触が手から伝わる事から顔が無くなった訳では無い。じゃあ…あれは誰だ?

 

「言ったじゃないですか…これが貴方の本当の姿…"閃刀騎-カイム"です!」

 

「カイム…?あれが…俺の前世?」

 

「前世?…違いますよ。これは紛れもなく貴方ですよ?カイムさん!」

 

じゃあ…今の俺は何なんだ?今の俺、"桜雪花衣"はなんだ?

自分自身の存在に疑問と揺らぎが生まれ、自分自身に恐れた俺は、体を震えさせる。

 

「花衣様!しっかりしてください!」

 

「そうですよ!貴方は花衣さんです!」

 

ティアドロップが右手を、咲初が左手を握り、自分は自分だと俺に言い聞かせた。少しづつだが震えが止まり、徐々に落ち着きを取り戻した。

 

「…ありがとう2人とも。もう大丈夫…」

 

嘘だ。本当は大丈夫では無い。未だに自分自身が分からず、俺はまだ不安に駆られていた。だが、それでも2人には心配かけないと俺は全力で強がる。

 

「花衣さん花衣さんって…その人はそんな名前じゃありません!その人はカイムさんです!戦争を終わらせ、私とロゼちゃんを救った希望の光…カイムさんです!それを分からない人がごちゃごちゃ言わないで下さい!」

 

まるで大切な物が他人に取られたようにレイはこれまで以上の怒りを顕にした。

 

「私は"閃刀騎-カイム"さんの効果発動!このカードが通常召喚した時、墓地にあるレベル4の【閃刀姫】モンスターを墓地から2体まで特殊召喚します!私は墓地から"閃刀姫-ロゼ"を特殊召喚!」

 

墓地から"閃刀姫-ロゼ"が特殊召喚され、レイフィールドにはレベル4のモンスターが三体並んだ。

 

「更に"閃刀騎-カイム"の更なる効果発動!墓地にある【閃刀姫】リンクモンスターの数、私はデッキから魔法カードを選んで墓地に捨てる事が出来ます!」

 

「今レイのリンクモンスターの数は5枚…5枚も選んで墓地に送る!?そうか、この為に"閃刀姫-カイナ"を墓地に送ったのか!」

 

前のターン、レイは効果も何も使わずに"閃刀姫-カイナ"を場に出してそのまま直ぐにリンク召喚を行い、素材として"閃刀姫-カガリ"を召喚した。全部この為か…!

デッキの上からカードを送るならまだしも、魔法カードを選んで墓地に送るなんて、そんなの自分の好きなようにカードを墓地に送るなんて…【閃刀】カードは墓地の魔法カードをセットして使うカードもあるので好きなように戦況を支配できると言っても過言では無いだろう。

レイはデッキから魔法カードを5枚墓地に送り、更に畳み掛ける。

 

「私は"閃刀姫-レイ"、"閃刀姫-ロゼ"、"閃刀騎-カイム"でリンク召喚!召喚条件は【閃刀姫】モンスター含むモンスター三体!リンク召喚!」

 

フィールドの上空にリンクマーカーが現れ、レイとロゼがその中に飛び込むと"閃刀騎-カイリ"は2本の剣を地面に突き刺すと、突き刺した剣が変形し、一つの円となって、カイムの上下に設置された。

 

「その世界終わらす力で天地を揺らし、世界を救い、今希望の光となりて世界を駆けろ!リンク3"閃刀騎"-ラグナロク!」

 

これまでの閃刀姫のアーマーがカイムに装着され、色とりどりのアーマが白へと代わる。カガリの翼の剣が白い炎となり、シズクの盾が、ハヤテの銃が、カイナの4本の豪腕が、そしてジークのアーマーが、全て"閃刀騎-カイム"に装着され、白いアーマを身にまとった"閃刀騎-ラグナロク"が現れた。

 

閃刀騎-ラグナロク

リンク3/機械族/ATK0

 

「攻撃力…0?」

 

見た目とは裏腹に攻撃力が0だと拍子抜けしたが、これだけで終わる訳が無い。現にレイが不敵な笑みを浮かべたのを俺は見逃さない。

 

「ふふ…"閃刀騎-ラグナロク"の効果発動。このカードがリンク召喚に成功した時、墓地にある【閃刀姫】リンクモンスターを召喚条件を無視し、効果を無効にして可能な限り特殊召喚できる!」

 

「可能な限り…てことは!」

 

ラグナロクはリンクモンスターなのでエクストラモンスターゾーンに置かれている。そして、レイのメインモンスターゾーンには何もいない。そして、レイの墓地の【閃刀姫】リンクモンスターは5体…

 

「そうですよ!私は全ての【閃刀姫】リンクモンスターをメインモンスターゾーンに特殊召喚!!」

 

墓地から【閃刀姫】リンクモンスターが特殊召喚され、遂にはフィールドには【閃刀姫】モンスターで埋め尽くされた。

 

「そして、"閃刀騎-ラグナロク"の効果発動!このカードがいる限り、メインモンスターゾーンはエクストラモンスターゾーンとして扱い、このモンスターの攻撃力はフィールドにいる【閃刀姫】モンスターの数×1000ポイントアップします。」

 

「つまり、ラグナロクの攻撃力は…5000になる…!」

 

閃刀騎-ラグナロク ATK0→5000

 

「更に私は、"閃刀騎-ラグナロク"の効果発動!1ターンに1度、フィールド上にある【閃刀姫】リンクモンスターを1体リリースする事でその効果をこのターンこのカードの効果として1度だけ発動でき、墓地から魔法カードを一枚手札に加えます!」

 

「それじゃ…こいつは全ての【閃刀姫】の効果を使える事が出来るのか…?」

 

「これが貴方の力!戦争を終結させ、私達を救った希望なんです!」

 

不味い…!このままダイレクトアタックが可能な"閃刀姫-ハヤテ"をリリースして効果を使われたら俺のライフ3000は0になる…!俺の手札と伏せカードにはそれを防ぐカードが無い…

 

「言いましたよね?貴方にはもう攻撃しないって…私は"閃刀姫-カガリ"をリリースし、その効果を使い、墓地にある魔法カード1枚につき攻撃力が100ポイントアップ!」

 

フィールド上のカガリがリリースされると、ラグナロクは、背中の閃刀の翼を白く燃え上がらせ、その力を得た。"閃刀姫-カガリ"がリリースされた事により、ラグナロクの攻撃力は4000となるが、カガリの効果を使った今、攻撃力はレイの墓地にある魔法カードが34枚なので攻撃力3400あがり…攻撃力は7400となる。

 

「そして、ラグナロクの効果で自分の【閃刀姫】モンスターがリリースした時、私は墓地から魔法カードを一枚手札に加えます。私は"閃刀機構-ハーキュリーベース"を手札に加えますので、最終的な攻撃力は7300となります。」

 

閃刀騎-ラグナロク ATK4000→7300

 

「攻撃力7300って…初期ライフのほとんど削れるじゃないですか!」

 

咲初がその圧倒的な攻撃力に怯み、俺はその攻撃力の前に為す術もなかった。…だが、何故ハヤテを使わなかった…?ハヤテでダイレクトアタックすればレイの勝ちとなるのに…

 

「そして、私は装備魔法"閃刀機構-ハーキュリーベース"を発動!自分メインモンスターゾーンにモンスターが存在しない時、このカードは発動し、装備モンスターは2回の攻撃が可能!」

 

「ちょっと待って下さい!貴方の場には沢山の【閃刀姫】モンスターがいるじゃないですか!」

 

確かにレイのフィールドのメインモンスターゾーンには、【閃刀姫】リンクモンスターが4体いる。…だがあそこはもう、メインモンスターゾーンでは無い。

 

「忘れましたか?"閃刀騎-ラグナロク"がいる限り私のメインモンスターゾーンはエクストラモンスターゾーンになるんですよ?つまり、このカードは発動出来るんですよ。」

 

「そんな…」

 

「だが、【閃刀姫】リンクモンスターが場に離れた時に発動する"閃刀姫-レイ"と"閃刀姫-ロゼ"の効果も使えない。現にお前は"閃刀姫-レイのモンスター効果を使ってない。…そんな事は些細な問題だけどな。」

 

本来…メインモンスターゾーンにモンスターがいたら発動出来ない【閃刀】魔法カードをラグナロクはそれすら超越し、戦況を単騎で変える力を持っていた。

閃刀姫達は希望と言うが、これを目の前にした敵はこう思うだろう……絶望。

なんの救いもなく、出来ることは死ぬ覚悟をした虚無と絶望だけだ。

 

「バトルです!"閃刀騎-ラグナロク"で銀河眼の時空竜(ギャラクシーアイズタキオンドラゴン)に攻撃!ラグナロク・スカーレットバーナー!」

 

「俺はティアドロップの効果発動!オーバーレイユニットを一つ使い、フィールド上のモンスターをリリースする!俺は"閃刀騎-ラグナロク"をリリースする!」

 

「無駄ですよ!"閃刀騎-ラグナロク"が存在する時、自身が効果の対象にされた時、フィールドにいる【閃刀姫】モンスターをリリースすることでその効果を無効にします!"閃刀姫-ハヤテ"をリリース!」

 

「だが、ラグナロクの攻撃力は1000ポイント下がる!」

 

"閃刀姫-シズク"がリリースされた事により、ラグナロクの攻撃力は1000下がったが、それでも攻撃力は6300だ。

そして、ティアドロップの攻撃力はラグナロクの自身の効果でリリースとティアドロップの効果でリリースしたモンスターで2体になるのでティアドロップの攻撃力は400アップする。

 

閃刀騎-ラグナロク ATK7300→6300

六花聖ティアドロップATK2800→3200

 

"閃刀騎-ラグナロク"が背中の閃刀を白く燃え上がらせ、その炎を推進力とし、まるで白い鳥のような翼を白く燃え上がらせながら銀河眼の時空竜(ギャラクシーアイズタキオンドラゴン)に突撃する。

幸い、タキオンは守備表示なのでダメージは受けないが、ラグナロクに装備された"閃刀機構-ハーキュリーベース"によってもう一度攻撃出来る…!

 

「ハーキュリーベースを装備したモンスターが戦闘でモンスターを破壊した時、私はカードをドローする!

終わりです!私は"閃刀騎-ラグナロク"で"六花聖ティアドロップ"を攻撃!これでカイムさんは私の元に戻ってくる…!ずっと一緒に…もう離しませんから!」

 

「自分の植物族モンスターが戦闘を行う攻撃宣言時!俺は手札の"六花精エリカ"をリリースし、ティアドロップの攻撃力を1000アップさせ、ティアドロップの効果で更に200アップする!」

 

六花聖ティアドロップATK3200→4400

 

 

「関係ありませんよ!ティアドロップのオーバーレイユニットは一つ!貴方の永続罠"エクシーズ・トライバル"の効果は受けられ"閃刀騎-ラグナロク"は破壊されない!」

 

閃刀騎-ラグナロク ATK6300

 

だが、俺の永続魔法"水舞台"のお陰でティアドロップは戦闘では破壊されない。

ラグナロクが今度はティアドロップに向かって突撃をかけると、ティアドロップのすんでのところで止まり、巨大な白い炎の大剣を構え、今にも振り下ろそうとした。

 

「俺は罠カード"ハーフ・アンブレイク"を発動!俺のモンスターは戦闘で破壊されず、戦闘ダメージを半分にする!」

 

「残念ですが、"閃刀騎-ラグナロク"は戦闘ダメージを2倍する効果もある!半分の軽減は帳消しです!」

 

ティアドロップとラグナロクの攻撃力の差は1900…俺のハーフ・アンブレイクとラグナロクの戦闘ダメージを倍にさせる効果で2つの効果は帳消しされ、俺は1900のダメージを受ける。

ハーフ・アンブレイクのカードから出るシャボン玉がティアドロップを包み込み、ラグナロクの攻撃から防ぎ、ラグナロクの攻撃の衝撃によってかシャボン玉にヒビが入り、爆発を起こした。

俺はその爆発の衝撃に呑まれ、後ろに吹き飛ばされる。

 

「ぐわぁぁぁぁぁ!!」

 

桜雪花衣 残りLP3000→1100

 

「花衣様!」

 

ティアドロップに名前を呼ばれ、何とか意識だけは保ち、俺は吹き飛ばされた痛みに耐えながら何とか立ち上がる。

頭をぶつけたせいか頭痛が激しく鳴り止まない。意識が朦朧とし、俺はふらつきながらもティアドロップの元に戻るが、俺は意識を保つ事が出来ずその場で倒れてしまう。

 

「花衣さん!」

 

「花衣様!!」

 

2人の…声が遠のく…何だが痛みも遠のき、同時に目の前が暗くなる…あ…これ…は…し…ぬの…か?

俺の目の前は暗転し、闇一色となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

____

 

どこだここ…?暗く、冷たく、寂しい空間だった。

さっきまで俺はレイとデュエルをしたはずだ。それで爆発に巻き込まれて…あぁ、死んだのか。つまりはここは死後の世界か。

俺はその答えで自己完結させ、俺はそのまま立ち尽くす。

このまま俺はこの暗闇に溶けて無くなるのだろうか…

 

「ここが死後の世界だと思っているなら違う。立って。」

 

「…誰…だ?」

 

俺の前に人の気配を感じたが、暗闇で全体像が見えなかった。だが、声からして若い男…多分、俺とそう年は変わらない。

 

「このままじゃ、君は閃刀姫に負ける。」

 

そうだ、レイの場には"閃刀騎-ラグナロク"がいる。だが、やつの攻撃力に六花達には届かない。…どうしようも無い。

 

「でも、君が望めば、六花達を助ける事は出来る。」

 

「…!」

 

僅かな望みと希望が目の前に浮かんだ気がし、俺は顔を上げる。男はそれを見ると、手に光輝くカードを手にした。

 

「でも…もし君がこの力を手にしたら…君は君自身の使命を果たさなければならない。」

 

「俺の…使命?」

 

「そう…君しか出来ない事…君がやらなければならない事だ。」

 

話が見えず、俺にはよく分からなかった。人間は、生まれてきた使命など持たずに産まれてくる者だ。使命なんて言われるとピンと来ない。

 

「…もしかしたらこのまま負けて、閃刀姫達が用意した幸せな鳥籠の中で暮らすのも悪くないのかもしれない。そうすれば、君は使命を全うせずに幸せに暮らせる…」

 

男はそう言って、カードを下げると、俺への哀れみの視線を感じられた。

 

「そんなわけ無いだろ。」

 

「え…?」

 

男は予想しなかった答えを聞かれたせいなのか、驚いてる様子だった。暗闇で全体像が見えないが、その姿が容易に想像できた。

 

「俺は昔…と言うか前世…かな?六花と閃刀姫達を捨てた…と言うか何も言わずに離れたらしいんだ。俺自身には関係ないはずなのに、どうしてもここが苦しくなるんだ。」

 

俺は胸に手を置いてその苦しさを伝える。もしかしたら心なのかもしれないが、胸が締め付けられるような苦しさがいつまでも消えないのは事実だ。

 

「だからこそ、今の俺は皆と一緒にいたいんだ。…まぁ、俺が…その…」

 

自分の気持ちを上手く言い表せず、表したとしてもそれは人には言えない恥ずかしい事だ。それを言う度胸には俺には無く、ただただ自分の顔を赤面させた。その恥ずかしさ余り、俺は指を弄ったりと挙動不審になる。

男はその姿に笑ったのか、クスクスと小さな笑い声が漏れているのを俺は聞き逃さなかった。

 

「笑うなよ!」

 

「あはは、ごめんよ。…さて、話を戻すと、君はこの力を使うって事で良いのかい?」

 

男の笑い声が無くなり、真剣な空気が貼り詰められた。男は輝くカードを出し、俺が手に取るのを待っていた。

 

「…あぁ。それが六花を守れるのなら。」

 

俺はカードに手を伸ばし、指先で触れると、光の輝きが増し、暗闇が光へと変わった。不思議と眩しい事はなく、俺の目を傷つく事は無い優しい光がこの闇を照らした。

 

(…君はいずれ世界そのものと言っていい程の敵と戦うだろう…でも、もしかしたら今の君なら…)

 

 

 

 

 

 

 

 

______

 

 

 

心地よい風を受けながら意識が覚醒し、俺は目を覚ます。地面に倒れ込んでいた俺は立ち上がろうとしたが、体の所々に痛みが走り、立ち上がれずにいた。

 

「花衣さん!?良かった…目を覚ましたんですね!」

 

「良かった…本当に!」

 

視線をあげると、心配で涙が流れていた咲初とティアドロップの顔が映り、現実に帰ってきたのだと安心した。

 

「まだ動かないで下さい。まだ応急処置は終わっていません。」

 

"アロマージマジョラム"の声が聞こえ、後ろを向くと、そのにはジャスミンともう1人、青い服に青い髪をしたモンスターもいた。確か…"アロマージローズマリー"だ。

その3人が俺を囲み、俺に風を送っていた。その風が俺の痛みを無くすようにしてるのは理解出来た。

 

「これは一体…」

 

「これは"恵みの風"です。えーと…このカードです。」

 

咲初は罠カードの"恵みの風"を俺にみせた。確かこれはライフ回復効果があるカードだ。成程、だから俺の痛みは消えてる訳か…そして描かれているのは"マジョラム"、"ローズマリー"、"ジャスミン"だ。この3人が揃って、この"恵みの風"が発動出来るのか。

俺はそのおかげで大分回復し、そのまま立ち上がる。

 

「待って下さい!まだ処置が…」

 

「もう大丈夫だ…ありがとう。」

 

俺を止める咲初を無視して、まだふらつく体を何とかして立ち上がらせる。視界の霞みを無くすように頭を振り、朦朧とした意識を無理やり起こす。

 

「まだ立つんですか…もう楽になって私の所に来てくださいよ…」

 

レイは俺に手を差し伸べるように腕を伸ばすが、もし俺がその近くにいたらその手を拒むように叩いてる事だろう。おれはその手を払うように手を振り、レイの提案を拒んだ。

 

「まだ俺のライフは残ってる…まだ終わってない!」

 

「だったらこの状況をどうしますか!?貴方のライフはたったの1100、モンスターはそのボロボロのティアドロップにあなたの場のカードは使い物にならず、貴方の手札は0なんですよ!」

 

確かに俺の場には"六花聖ティアドロップ"に俺の場の"水舞台"と"エクシーズトライバル"は使い物にならない。だが、まだ俺はカードをドローしていない。

 

「どうするんだ、ターンエンドするのか?」

 

「…私はターンエンド。そして、エンドフェイズ時"閃刀騎-ラグナロク"の効果により、このターンリリースした【閃刀姫】リンクモンスターは墓地から効果を無効にして特殊召喚します。これによりラグナロクの攻撃力は5000に戻ります。」

 

「そして、相手エンドフェイズ時に"六花のひとひら"は墓地から特殊召喚する。」

 

「カイムさん…どうしてそんなモンスター達と一緒にいるんですか?対して強くもなく、それなのに貴方に付きまとっては、貴方の優しさに付け込んで自分たちを使えと言う人たちですよ?そんなの貴方が苦しいだけじゃないですか!」

 

「…何勘違いしているんだ。俺は一度も苦しいなんて思ってない!」

 

「…え?」

 

レイが的が外れたように目を見開いき、嘘だと言ってるような顔をしていた。

 

「俺はな、好きで六花達を使ってるんだ!言われなくても俺は六花達全員をデッキに入れるつもりだ!」

 

「花衣様…!」

 

ティアドロップが嬉しさが溢れ出てる笑顔で俺に振り返った。その笑顔は咲き誇った花のように綺麗だった。

俺もその顔が見れて嬉しいのか、思わず笑ってしまう。

 

「だから俺はこれからも六花達と一緒にいる!これが俺の意思だ!行くぞ、俺の…ターン!」

 

力強くデッキからカードをドローし、ドローしたカードは"六花精ボタン"だ。そして、カードをドローした後俺のデッキの何枚かが光輝いた。まるで自分を使えと言っているように俺に眩く光っていた。

 

「俺は"六花のひとひら"の効果を発動!デッキから【六花】モンスターを手札に加えるか墓地に送る。」

 

すると光り輝くカードがデッキから自らの意思で飛び出すようにはみ出すと、俺はそのカードを手に取る。やがて輝きが消えると、そこには1つのカードが生まれた。そのカードの名は…

 

「俺はデッキから"六花精華カイリ"を手札に加える!」

 

「カイリ…!?」

 

ティアドロップがその名を聞くと、驚くように呟く。

驚くのは俺も同じだ。何故ならこのカード…カイムと同じ顔…つまり俺の顔と全く同じ顔をしているのだから。

何となく分かる…コイツも俺だと言う事に…だが、今はデュエルに集中しなければ。

 

「俺はひとひらをリリースし手札から"六花精ボタン"を特殊召喚!ボタンはフィールドの植物族モンスターをリリースする事で特殊召喚出来る。」

 

六花精ボタン

レベル6/植物族/ATK1000/DEF2400

 

「ボタンの効果発動!このカードが自身含む植物族モンスターの効果で召喚した時、デッキから【六花】魔法・罠カードを一枚手札加える!」

 

「よーし!任せて!」

 

ボタンが傘先を空に向けると、その先から花の牡丹を纏った氷の矢が俺のデッキに突き刺さると、その矢は溶けてなくなり、俺のデッキの一枚が青く輝き、それがデッキからはみ出る。俺はそのカードを手に取り、相手に見せる。

 

「俺が加えるのは…"RUM(ランクアップマジック)六花の誓い"だ!"」

 

「六花のランクアップマジック…!?」

 

驚くレイに畳み掛けるように俺はひとひらの効果で手札にくわえた。"六花精華カイリ"をいよいよ召喚する。

こいつはボタンと同じように自分フィールドの植物族モンスターをリリースする事で手札から特殊召喚出来る。

だが、俺には戸惑いがあった。あの暗闇で会った男の言葉がどうしてもひっかかる。

 

_その力を使うなら、君は君の使命を果たさなければならない。

 

その使命が何なのかは分からない。だけど…今は、六花達を守るためにこの力を使う。

俺はカードに自分の願いを込めるように指に力を入れ、遂に素の姿を表せる。

 

「俺は、"六花精ボタン"をリリース!」

 

ボタンの周りに数々の花の風花が巻き起こり、ボタンの姿が消え、花々は空へと散る。そして、俺の頭の中にある言葉が浮かぶ。これを唱え、自身を召喚しろと俺は理解をする。

 

「風花に生まれし者よ、遥かなる乖離の時から今ここに咲き誇り、今悠久より待ち焦がれた時!開花せよ!"六花精華カイリ"!!」

 

そして、風花の中から白い服を着た男が膝を着いており、ゆっくりと立ち上がる。

男が立ち上がった瞬間、地面に数々の花が咲き誇り、この荒野を美しく支配した。

 

「あれは…カイムさんと同じ顔…!?」

 

「え…えぇ!?という事は…同じ人!?」

 

咲初が"閃刀騎-カイム"でもある"閃刀騎-ラグナロク"の顔と"六花精華カイリ"の顔を交互に見た。やはり同じ顔だと咲初は唖然とし、今度は俺の顔を見た。

 

「やっぱり2体とも花衣さんと同じ顔…」

 

「…行くぞ。俺は"六花精華カイリ"のモンスター効果は、このカードが【六花】モンスターをリリースして特殊召喚した場合、デッキから可能な限り【植物族】モンスターを特殊召喚出来る。」

 

「可能な限り…って、えーと花衣さんのフィールドにはモンスターは"ティアドロップ"さんと"カイリ"さんの2体だから…3体もデッキから特殊召喚出来る訳ですか!?」

 

「いや…必要無い。俺はこのカードで…終わらせる。」

 

俺の手札には"RUM-六花の誓い"がある。これで終わる…終わらせる。

 

「俺は手札から"RUM-六花の誓い"を発動。自分フィールドに存在する【六花】エクシーズモンスターをリリースする事で発動。俺は"六花聖ティアドロップ"をリリースする。」

 

"六花の誓い"が発動すると、ティアドロップは、持っているブーケを空高く投げると、その場所から風花が生まれる。風花はティアドロップを優しく包み込むと、地面の花が一斉に花びらを散らし、この空間にいる全ての人を魅力させた。

 

「そしてリリースしたモンスターのランクを1つか2つ上の【六花】エクシーズモンスターをエクシーズ召喚扱いで特殊召喚する!俺はティアドロップのランク2つ上の【六花】エクシーズモンスターを特殊召喚!」

 

ティアドロップのブーケが俺の元に落ちて俺はそれを受け止めると、不意に花のいい香りが俺の鼻腔を満たす。

少しの香りを堪能した後、俺はティアドロップブーケを空高く風花にほおり投げる。

そして、俺は"六花聖ティアドロップ"のカードを掲げると、新たなカードへと生まれ変わった。

 

「誓いの名のもとに、秘めたる思いが紡ぐ時、今ここに悠久より待ち焦がれた想いここにあり!ランクアップエクシーズチェンジ!」

 

風花が吹き止むと、その中から美しく歩く女性の姿が現れた。その白く雪のような花嫁衣装のドレスは人の目を魅力させた。

吹き止んだ風花が白い鳥へと姿を変え、その花嫁の登場を祝福するように、茜色の空へと羽ばたいた。

 

「ランク10、"六花聖華ティアドロップ"!」

 

六花聖華ティアドロップ

ランク10/植物族/ATK3500/DEF3000

 

ティアドロップがフィールド上に降り立つと、散っていった花が元の姿に戻るように返り咲き、花々が荒野を彩った。そして、ティアドロップはブーケ越しで隣の"六花精華カイリ"を見つめていた。

 

「まさか…こんな形でまたお会いできるなんて…」

 

レースで顔がよく見えないが、きっとティアドロップは喜びながら泣いているだろう。

何となく分かっていた。レイの話を聞く限り、俺にはこの世界で暮らしていた前世があり、そして閃刀姫達と離れ、六花達と出会い、また別れた…そして、その立花達と過ごしたのが"六花精華カイリ"なのだ。何故名前が違うのかが分からないが、俺はカイリとティアドロップ、二人はこの出会いを噛み締めるように見つめ続けていたのを見ると、その考えも失せてきた。

 

「…やはり貴方にはお見通しでしたか。」

 

ティアドロップがそう言うとティアドロップはカイリから一歩下がり、俺の所に歩いてきた。さっきのやり取りで何かあったのかと心配し、俺はティアドロップを気遣う。

 

「どうしたんだティアドロップ?」

 

「花衣様。このベールを貴方上げてくれませんか?」

 

「え…でも…」

 

俺より、カイリの方が相応しいと思い、俺はティアドロップの願いを拒んだ。カイリが俺だとしても、俺自身、"桜雪花衣"には六花達と共に過ごした日々は短い。そして、多分六花達はそんなカイリの影を見て一緒に過ごしてくれたんだ。だから…俺には相応しくない。

そう思うと、胸がキュッと一瞬だが力強く胸が握りつぶされるような痛みを感じた。これを言葉にするとしたら失恋と言う言葉が最も相応しいだろう。その痛みにふけってる中、ティアドロップが更に俺に近づいてきた。

 

「花衣様…確かに私はカイリ様の影を見て貴方に出会い、寄り添いました。ですが…」

 

ティアドロップは俺の右手を握り、自分のベールの端を掴ませようとした。

「私が今愛しているのは貴方です。"桜雪花衣"様、私は貴方の事を愛しています。」

 

その言葉に俺は心が打たれた。

 

「……わかった。」

 

俺はその言葉に折れ、ティアドロップのレースを上げる。レースをあげる事に徐々にティアドロップの顔が見え始める。まず最初に目にしたのは柔らかく鮮やかな桃色の唇。次に雪のように美しい白い肌。そして最後に、俺を見つめる、宝石のような美しいロイヤルブルーの瞳。

 

「ありがとうございます。」

 

…ちょっと待て普通の結婚式ならレースをあげたあとは…誓いのキスをするのでは無いか?

俺はその事実にようやく気づき、俺はそのまま慌てふためく。ティアドロップはそれを見た俺を笑い、俺の頬に唇を近づかせ、俺の頬に口付けをした。

 

「……へ?」

 

「〜〜!」

 

「…っ!!」

 

傍で見ていた咲初が目を見開き、口を手で塞ぎながら赤面し、レイも羨ましさと憎しみで顔を赤らめ、ティアドロップを睨み、俺は…ただ思考停止した。

 

「今は…これくらいの事は許して貰えますよね?」

 

「…はは。」

 

もうどうにでもなれ。俺は笑ってティアドロップがやった事をそのまま流し、ティアドロップはフィールドに戻った。

 

「あ…貴方は戦いの最中だと言うのに何やってるのですか!!」

 

「何って…愛の誓い合い…でしょうか。」

 

いや、一方的だと思うが。…俺、不意をつかれて頬に口付けされたし…あの時の感触がまだ残っているようにあの時の光景がいつまでも目の裏に焼き付いて離れない。

 

「さぁ、いきましょう花衣様!」

 

「え…あ、あぁ。俺は"六花聖華ティアドロップ"のモンスター効果発動!このカードが、【六花の誓い】によってエクシーズ召喚した時、相手フィールド上の全ての表側表示のカード効果を全て無効にして相手フィールドのモンスターを全てリリースする!」

 

「オーバーレイユニットを使わずに効果が使えるなんて…!」

 

ティアドロップの効果を発動すると、ティアドロップはブーケを宙にほおり投げると、レイのフィールドのモンスターを氷漬けにし、氷から花を咲かせると、氷は砕け、ブーケが風花を起こすと咲初のフィールドのモンスターと"ラグナロク"に装備されていた"ハーキュリーベース"も墓地に送られた。

 

「くっ…私は、墓地にいる"閃刀騎-カイム"さんの効果発動!このカードが墓地に存在し、フィールドの"閃刀騎-ラグナロク"がフィールドに離れた時、"閃刀騎-ラグナロク"が墓地に送られる直前の攻撃力をこのカードの攻撃力となって墓地から特殊召喚する!」

 

"閃刀騎-ラグナロク"の直前の攻撃力は5000だ。墓地から"閃刀騎-カイム"が攻撃力5000となって蘇り、レイは自身の効果も発動させる。

 

「"閃刀姫-レイ"が墓地に存在し、自分フィールドの表側表示の「閃刀姫」リンクモンスターが相手の効果でフィールドから離れた場合、"閃刀姫-レイ"を墓地から特殊召喚する!そして、"閃刀姫-レイ"をリリースして、私はエクストラデッキから"閃刀姫-カイナ"を特殊召喚!」

 

レイが墓地から復活すると、すぐ様"閃刀姫-カイナ"のアーマを装着し、その剛腕な4本の腕で行く手を阻もうとしていた。

 

 

「私は負けない…勝ってカイムさんともっと一緒に…ずっと一緒にいるんですっ!!」

 

負けたくないと言う思いが溢れるようにレイは怒りながら涙を流していた。溢れる思いは止めることを知らず、レイを突き進ませていた。だが、それももう終わりだ。

 

「"六花聖華ティアドロップ"のモンスター効果だ。モンスターがリリースされる度、このモンスターの攻撃力はターンの終わりまで、攻撃力が500ポイントアップする。今俺がリリースしたカードは6枚…攻撃力は3000アップの攻撃力は6500となる。」

 

"六花聖華ティアドロップ"ATK3500→6500

 

「それでも…私のライフは3500あり、"閃刀姫-カイナ"のモンスター効果発動!このカードが特殊召喚された時、相手フィールドのモンスター1体をこのターン攻撃出来なくします。次のターンで終わらせ…」

 

「もう次のターンなんて来ない。」

 

終わりを告げるように目を細め、レイを睨むと、レイは何が何だが分からない顔をした。

 

「何を分からないことを…私は"閃刀姫-カイナ"のモンスター効果発動!このカードが特殊召喚した時、フィールドの表側表示モンスター1体を対象にして、そのモンスターの攻撃をターン終了まで出来なくする!私はティアドロップを選択!」

 

"閃刀姫-カイナ"が剛腕な4本の腕でティアドロップを捕まえようとしたが、それは虚しくも終わる。

隣にいた"六花精華カイリ"がティアドロップを庇うように現れた。

 

「"六花精華カイリ"のモンスター効果発動。自分の【植物族】モンスターに対して魔法・罠・モンスター効果を発動した時、このカードをリリースする事でその発動を無効にし、そのカードをリリースする。」

 

「"閃刀騎-カイム"は…破壊しか私達を守れない…」

 

"六花精華カイリ"と"閃刀姫-カイナ"が光となって消え、フィールドには"六花聖華ティアドロップ"と"閃刀騎-カイム"しか存在しなくなった。

 

「これで…リリースされたカードは"閃刀姫-レイ"、"六花精華カイリ"、"閃刀姫-カイナ"の3枚だ。これによりティアドロップの攻撃力は1500アップする。」

 

六花聖華ティアドロップATK6500→8000

 

「攻撃力…8000…!」

 

「そして、ティアドロップの効果発動。1ターンに1度、オーバーレイユニットを一つ使う事でフィールド上のモンスターをリリースし、その攻撃力を加える。俺は"閃刀騎-カイム"をリリースする!」

 

リリースされたカイムはフィールド上から消え、これによりティアドロップの攻撃力はリリースの効果と合わせて8000から13500となる。

 

「バトルだ!俺は"六花聖華ティアドロップ"でダイレクトアタック!」

 

ティアドロップは氷の傘の先端をレイに向けると、その先端から青い光を放つ。伏せカードが無いレイはこのダイレクトアタックを受けざるおえなかった。

 

「私が…負ける…?そんな…私は…!」

 

レイはティアドロップが放った光に呑まれ、ライフが吹き飛ぶように減り、レイも光の衝撃で後ろに吹き飛び、受け身を取らずに地面に倒れた。

 

閃刀姫-レイ残りLP3500→0

 

 

「やった…!花衣さんが勝ちましたよ!」

 

咲初が自分の事のように喜んだ姿から、本当に勝ったと俺は呑み込む。

 

「はぁはぁ…勝った…のか…」

 

激動のデュエルを終えて安心したせいか、体の力が抜けて俺は地面の重量に従って地面に倒れかけた。しかし、ティアドロップが俺の体を支え、地面に倒れずに済んだ。デュエルが終わったせいなのか、黒いデュエルディスクは、元のレイが持つ剣へと姿を戻した。

 

「あ…ありがとう…ティアドロップ。」

 

「はい、本当に…お疲れ様でした。」

 

ティアドロップの純白のドレスは光を纏い、普段の"六花聖ティアドロップ"の衣装である、青基調のドレスに戻りフィールドに咲いた花は消え、荒野へと戻った。

 

「レイ…!しっかりして…!」

 

時同じくして、ロゼが倒れているレイを介抱していた。レイの意識は保っており、命に別状は無いと思われた。

 

「あはは…負けちゃった…ごめんね…ロゼちゃん…」

 

レイは大粒の涙を流し、涙の叫び声が辺りを包んだ。

…勝ったと言うのに、どうしても喜べなかった。こんな虚しい勝利は初めてで…もう二度とごめんだ。

声を掛ける事も出来ず、俺はそのままティアドロップの肩を借りて立ち上がる。立ち上がった後、ティアドロップの肩から手を離しすと、一瞬ふらついたが、何の問題も無かった。

 

「…さぁ、もうこんな所にいる必要はありません。早く花衣様を元の世界に戻して下さい。」

 

「…分かったわ。」

 

意識が朦朧としているレイに代わり、ロゼが俺が元いた世界の道を作る。空間に手を伸ばすと、その先に空間に裂け目が生まれた。裂け目の先には俺たちが良く知る風景が映し出されていた。

 

「あそこから出られる見たいですね!さ、早く戻りましょう!」

 

咲初がいち早く空間の裂け目の前で俺を待っていた。

 

「さ、私達も早く。」

 

ティアドロップが俺をエスコートするように手を差し伸べるが、どうしても俺は足が動かせなかった。心の引っかかりが足の重りになってるように、元の世界に戻る事を拒んでいた。

 

「待って…」

 

レイの弱々しい声が俺の耳に聞こえ、俺は振り返ろうとした。きっとレイは泣きながら俺を呼び止めてるはずだ。もしも振り返ったら、俺はその呼び止めに応えてしまうかもしれない。

自分の過去の罪を…レイとロゼから何も言わずに離れてしまった。俺の罪の罪悪感が、俺の足を引き止めるようだった。

 

 

 

 

 

「行かないで下さい…ずっと一緒に…いて下さい…!」

 

命乞いをするように私は情けなく彼を呼び止めた。涙でぐしゃぐしゃになった情けない顔と声を周囲に晒し、戦士としてみっともない姿で彼を呼び止めた。

嫌だ…嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!折角また会えたのに…折角貴方の顔を…声を見たのに…また離れていくんですか?

しかし、彼は振り替えなかった。最早私の声は届かず、彼の心は六花に向いていた。

それを感じた時、私の心に亀裂が走った。あと少しで粉々になる心は、私に諦めを与えてくれた。

 

「はは…嫌だなぁ…」

 

「…!レイ!離れてっ!」

 

ロゼちゃんが珍しく声を荒らげていた。目の前を見ると、地面に亀裂が走っていた。先程の戦闘の衝撃が響いたのか、亀裂は私に目掛けて襲いかかる。早く離れないと私は割れた地面に真っ逆さまになる。

 

「…だけど…もう良いや…」

 

諦めるように私が呟くと地面は割れ、私は沈む心のように谷底に沈む。

底はとても暗く…光さえ届かない。まるで…今の私の心のように、何も無かった。

 

「…レイ!」

 

その時光が見えたような気がした。




【閃刀騎-カイム】
レベル4/戦士族/闇属性/ATK0/DEF0
・このカードがフィールドに存在する限り、自分の【閃刀姫】モンスターは効果では破壊されない。
①このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、自分の手札・デッキ・墓地にあるレベル4【閃刀姫】モンスターを2体まで特殊召喚し、自分墓地の【閃刀姫】リンクモンスターの数だけデッキから魔法カードを墓地に送る。
②このカードが墓地に存在し、フィールドの"閃刀騎-ラグナロク"がフィールドから離れた時、"閃刀騎-ラグナロク"がフィールドに離れる直前の攻撃力をこのカードの攻撃力に加え、墓地から特殊召喚する。その際①の効果は無効となる。


【閃刀騎-ラグナロク】
リンク3/機械族/光属性/ATK0 リンクマーカー 下、左下、右下
【閃刀騎】含むモンスター三体
・このモンスターは一ターンに1度しか特殊召喚出来ず、このモンスターがいる限り、自分フィールドのメインモンスターゾーンは、全てエクストラモンスターゾーンとして扱う。
・このカードがリンク召喚された時、又はエンドフェイズ時、墓地にある【閃刀姫】リンクモンスターを効果を無効にし、召喚条件を無視して可能な限り特殊召喚する。そのモンスターは攻撃出来ず、攻撃対象にならない
・このカードの攻撃力はフィールド上の【閃刀姫】モンスター×1000となる。
・このカードは直接攻撃出来ない。
①1ターンに1度、自分フィールドの【閃刀姫】リンクモンスターをリリースする事でリリースしたモンスターの効果をエンドフェイズ時まで得り、墓地から魔法カードを一枚手札に加える。
②このカードが相手モンスターとの戦闘で相手に与える戦闘ダメージは倍になる。
③このカードが効果によってフィールドから離れる時、自分フィールドの【閃刀姫】モンスターをリリースする事でその効果を無効にする。




【六花精華カイリ】
レベル9/水属性/植物族/ATK1000/DEF2000
・フィールドの【六花】モンスターを一体リリースする事で、このカードは手札から特殊召喚出来る。
①このカードが【六花】モンスターをリリースまたは【六花】カードによって召喚・特殊召喚にした時発動出来る。デッキから【植物族】モンスターを可能な限り特殊召喚出来る。この効果を発動した場合、自分はこのターン、【植物族】しか召喚できない。
②このカードをリリースして発動できる。相手が自分フィールドの【植物族】に対して魔法・罠・モンスター効果を発動した時、その効果の発動を無効にしリリースする。
③このカードが②の効果を使ってリリースしたエンドフェイズ時、このカードは墓地から特殊召喚する。その際、①の効果は発動しない。


【六花聖華ティアドロップ】
ランク10/水属性/植物族/エクシーズ/ATK3500/DEF3000
ランク10モンスター×3
・このカードに【六花の誓い】によってエクシーズ召喚した時、相手フィールド上のカード効果を無効にし、相手フィールドのモンスターを全てリリースする。
①1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除く事で発動出来る。フィールド上のモンスター1体ををリリースし、その攻撃力をエンドフェイズ時までこのモンスターに加える。エクシーズ素材が【六花】カードの時、この効果は相手ターンでも発動出来る。
②カードがリリースされる度、このカードの攻撃力はそのターンのエンドフェイズ時まで500ポイントアップする。
③相手のバトルフェイズ時このカードをリリースする事で、相手のバトルフェイズを終了させ、エクストラデッキから【六花】エクシーズモンスターをこのカードを下に重ね、エクシーズ召喚扱いとして特殊召喚出来る。


【RUM 六花の誓い】
・このカードに対して、相手は魔法・罠・モンスター効果を発動出来ない。
・自分フィールドの【六花】エクシーズモンスターを対象に発動し、対象のモンスターを素材としてランクの1つ又は2つ上の【六花】エクシーズモンスターをエクシーズ召喚する。その後、このカードを召喚したモンスターの下に重ね、エクシーズ素材となる。

ここまで(〜90話)出てきたレゾンカードの中で強いと思うのは?

  • 六花聖華ティアドロップ、カイリ
  • 閃刀騎-カイムと閃刀騎-ラグナロク
  • 銀河心眼の光子竜
  • RRRリノベイルイグニッションファルコン
  • 炎転生遺物-不知火の太刀
  • 常闇の颶風
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