六花テーマを作って愛用したらそのまま俺への愛が重くなった件について   作:白だし茶漬け

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最近、HEROとスターダストデッキにはまってます。

六花はシャークと組めるかどうか試行錯誤中です。



……このお話を別の小説のところに投下するという凡ミスをやらかしてしまいましたわ!( ̄▽ ̄;)


闇に墜ちる愛 六花聖痕

「先行は俺が貰う! 俺のターン」

 

 彼方と十代vs花衣の2対1の変則デュエルは十代からのターンで始まった。

 

「俺は手札から【E・HERO バブルマン】を召喚! バブルマンの召喚時、フィールドに他のカードが無ければ、2枚ドローする」

「初手から2枚ドロー……流石ですね」

「まだまだ! 魔法カード【融合】を発動! 手札の【フェザーマン】と【バーストレディ】で融合!」

 

 十代さんの得意戦法である融合が炸裂し、手札のモンスターの体が溶け合うように混じりあい、十代のマイフェイバリットモンスターが姿を現した。

 

「来い! マイフェイバリットカード、【E・HERO フレイム・ウィングマン-フレイム・シュート】!!」

「十代さんの進化したマイフェイバリットカード!」

「まだ終わりじゃないぜ。【フレイム・ウィングマン】が融合召喚された事により、デッキから【フェイバリット・コンタクト】を手札に加えるぜ」

 

 あのカードは、手札、墓地、除外ゾーンに存在するモンスターをデッキに戻すことで、融合する事が出来る罠カードだ。

 

「更に、俺の新たなHEROは別のHEROの架け橋となる! 俺は【フレイム・ウィングマン】をリリースして効果発動! EXデッキから、新たなHEROを呼び出す事が出来る!」

 

 フレイム・ウィングマンが姿を消すと、突然フィールドの空に虹色の空間が現れる。

 現れた虹色の空間の向こうからは、十代の言う通り、新たなHEROがフィールドに現れる。

 

「来い! 【E・HERO アクア・ネオス】!」

 

 イルカの様な形をしたHEROが花衣くんの前に現れる。

 

「【アクア・ネオス】の効果! 手札を1枚捨てる事で、相手の手札をランダムに捨てる! エコー・バースト!」

 

 アクア・ネオスから放たれる超音波が花衣の手札に当たると、花衣の手札1枚が墓地に送られる。

 初手から手札を削ったのは良い判断だが……

 

「初手から手札を削るか」

「生憎、手加減はしないぜ、花衣。カードを2枚伏せて、ターンエンド。この時、【アクア・ネオス】はEXデッキに戻る」

 

 2ターン目終了

 

 

 桜雪 花衣 残りライフ8000

 手札:4墓地:1 除外:0 デッキ:35

 

 □□□□□

 □□□□□

 

 □□□□□ □□①□□

 □□□□□ □②③□□

 

 星空彼方 残りライフ:8000

 手札:5墓地:0除外:0デッキ:35

 

 遊城十代 残りライフ:8000

 手札:1 墓地:4 除外:0 デッキ:32

 

 ①:E・HERO バブルマン

 ②③:伏せカード

 

 

「俺のターン!」

 

 この変則デュエルでは、先に彼方と十代のターンを消化し、その後花衣のターンになる周り方だった。

 

 よって、花衣君は後攻扱いとなり、1巡目だが攻撃とドローは可能になる。

 

 花衣君のデッキは恐らく六花。モンスターに対しては強い物ばかりだ。なら……ここで行くべきは。

 

「手札から【無限竜シュヴァルツシルト】を特殊召喚! こいつは自分フィールドにモンスターが居ないか、相手に攻撃力2000のモンスターがいる場合特殊召喚出来る」

 

「お、いきなりレベル8のモンスターを特殊召喚か!」

 

「まだまだ。更にデッキからレベル8のドラゴン族を特殊召喚出来ます。俺が呼ぶのは、【螺旋竜バルジ】!」

 

 シュヴァルツシルトと同時にバルジも召喚に成功し、これでレベル8のモンスターが2体揃った。

 

「俺は、レベル8の【無限竜シュヴァルツシルト】と【螺旋竜バルジ】でオーバレイ!」

 

 このエクシーズ口上は久しぶりに口にする。元居た世界では、オーバレイユニットっって言っても通じなかったからな。

 だが、この場では言える。全員理解してくれるのだから。

 

 不謹慎だが、少しうれしくも感じた。

 

「2体のモンスターでオーバレイユニットを構築……エクシーズ召喚!!」

 

 2体の龍が重なり合い、フィールドの黄金に輝く鎧をまとう、全長が長い龍が姿を現す。

 

「現れろ! ランク8【神影金龍ドラッグルクシオン】!」

「あれがエクシーズ召喚……同じレベルのモンスターを重ねて、新たなモンスターを出す召喚法か」

 

 どうやら十代さんは初めて見たようだ。

 興味深そうながらも、子供の様にワクワクしている十代さんの笑顔はここでは頼もしすぎる。

 

 だけど召喚だけしてこのまま終わらないのがエクシーズモンスターだ。

 

「【ドラッグルクシオン】がX召喚に成功した場合、俺はデッキから【銀河百式】を手札に加える」

 

 ドラッグルクシオンはデッキからギャラクシーかタキオンカードをデッキからサーチする事が出来る強力なモンスターだが、エクシーズモンスターの真価が発揮するのは、オーバレイユニットを使った効果だ。

 

 この効果は、オーバレイユニットは使っていない。

 

「【神影金龍ドラッグルクシオン】の効果発動! オーバレイユニットを2つ取り除く事で、EXデッキのギャラクシーXモンスターを上に重ねてX召喚する!」

 

 俺のEXデッキにはギャラクシーモンスターが複数存在している。今この場で最も正解に近いカードは……

 

「俺はEXデッキから【No.107 銀河眼の時空竜(ギャラクシーアイズ・タキオンドラゴン)】を特殊召喚!」

 

 黒いプリズム型の機械がフィールドに出現し、プリズムが変形し、銀河広がるような眼を持つドラゴンが俺たちの前に姿を現す。

 

 圧倒的な存在感を放つドラゴンを前にしても、花衣君は微動だにせず、脅威にすら感じていなかった。

 

「随分と余裕そうだな」

「……」

「俺の言葉には応えない……という事か。なら、デュエルで語らせて貰うぞ! 俺は永続魔法【銀河百式】を発動する」

 

 俺の展開はまだ終わらない。銀河百式には複数の効果がある。

 

「【銀河百式】の発動処理てして、デッキから【フォトン・エンペラー】を墓地に送る。そして、【フォトン・エンペラー】は自身の効果で特殊召喚する」

 

 フォトン・エンペラーのレベルは8であり、手札にあるこのカードが使える。

 ……だが、問題になるのはこの先だ。

 

「俺は魔法カード【銀河遠征(ギャラクシー・エクスペディション)】を発動。このカードはレベル5以上の【フォトン】か【ギャラクシー】モンスターがいる場合のみ発動出来る」

 

 発動条件が少し厳しいが、その分強力な魔法カードでもある。

 

「この効果で、俺はレベル5以上の【フォトン】か【ギャラクシー】モンスターを特殊召喚する! 俺がデッキから特殊召喚するのは……【銀河眼の光子竜(ギャラクシーアイズ・フォトン・ドラゴン)】だ!」

 

 空の彼方から銀河眼の光子竜(ギャラクシーアイズ・フォトン・ドラゴン)がフィールドに降り立ち、フィールドには2体の銀河眼(ギャラクシーアイズ)が並び立っていた。

 

 ……とある物語では、このモンスターが並び立つ事は無く、向かい合って戦い会う事しか無かったが、それがこうも並び立つというのは感慨深い。

 

 我ながら、良い盤面だと感動に浸りたいが、今は花衣君を助けるのが先決だ。

 

「【銀河百式】の効果発動! 【銀河眼の光子竜(ギャラクシーアイズ・フォトン・ドラゴン)】が特殊召喚された場合、相手のEXデッキを確認し、1枚除外する」

 

 EXデッキを十代さんと一緒に確認し、どのカードを除外するべきかを除外するか選ぼうとしたその時だった。

 

 俺達の目の前に、有り得ない事が起こっている。

 

「……カードが見えない?」

 

 正確にはEXデッキの半分が闇に覆われていて見えなかった。

 もう半分は花衣君が使っている六花聖と六花聖華のカードだ。だが、後の半分が分からなかった。

 

「……彼方、ここから半分はどうなって見えている?」

「闇に包まれて全く見えません」

 

 どうやら十代さんも同じように見えているらしい。

 確認が出来ないだけで除外は出来るらしく、十代さんと相談してカードを除外しようと考えていたが、この状況ならそれは意味は無い。

 闇に包まれたカードを1枚除外し、なんのカードも分からないままとなる。

 

(除外されたカードも確認できないのか……)

 

 だが、展開自体は通っている。後は残った2体でエクシーズ召喚と行きたいが。

 

 最初、俺は【無限竜シュヴァルツシルト】の特殊召喚した。こいつの効果を発動した時、このターン俺はドラゴン族しかEXデッキに特殊召喚する事が出来なくなる。

 

 俺が出したいのは【No.90 銀河眼の光子卿(ギャラクシーアイズ・フォトン・ロード)】だが、こいつは戦士族だ。このターンは出せない。

 

 握っている手札の関係上、なるべくギャラクシーアイズは残しておきたい。

 

「俺はカードを2枚伏せて、ターンエンド」

「このエンドフェイズ時、墓地に存在する【六花のひとひら】の効果発動」

「……!」

「手札を捨てたのが仇となったな、遊城十代」

 

 十代さんがハンデスしたカードがひとひらだったのか。これは逆に幸先が悪くなってきたな……。

 

 

 2ターン目終了

 桜雪 花衣 残りライフ8000

 手札:4墓地:1 除外:1 デッキ:35

 

 □□□□□

 □□⑩□□

 

 □④⑤⑥□ □□①□□

 □⑦□⑧⑨ □②③□□

 

 星空彼方 残りライフ:8000

 手札:1墓地:3除外:0デッキ:35

 

 遊城十代 残りライフ:8000

 手札:1 墓地:4 除外:0 デッキ:32

 

 

 ①:E・HERO バブルマン

 ②③:伏せカード

 

 ④:フォトン・エンペラー(守備表示)

 ⑤:銀河眼の光子竜(ギャラクシーアイズ・フォトン・ドラゴン)

 ⑥:No.107 銀河眼の時空竜(ギャラクシーアイズ・タキオンドラゴン)

 ⑦:銀河百式

 ⑧⑨:伏せカード

 

 ⑩:六花のひとひら

 

 

 

「俺のターン、ドロー」

 

 いよいよ花衣君のターンが回ったが、やはり気になるのは除外されたあの闇に覆われたカードだ。

 

 デッキ自体は六花だと思うが、あのカードが分からない以上、警戒は必要だ。

 

「【ひとひら】の効果発動。デッキから六花モンスター【六花精華 カイリ】を手札に加える」

 

 ここでの妨害は切らない。カイリを加えたということは、ひとひらをリリースしての特殊召喚を狙っているのか? 

 

(ならば、そこに妨害をあてれば……)

「カイリの効果に対して何かすると考えているんだろうが、考えが浅い」

「何だって……?」

「俺は【六花のひとひら】を素材にしてリンク召喚!」

「何っ!?」

 

 フィールド上空に黒く染まったリンクサーキットが現れ、ひとひらがサーキットの中へと飛び込んだ瞬間、黒い光が溢れ出す。

 

 溢れ出した光がフィールド全体を包み込むのと同時に、リンクサーキットから現れたのは、黒い服を身にまとった少女だった。

 

「俺の元に来い、【六花の聖痕 ひとひら】!」

 

 六花の聖痕 ひとひら

 LINK1/リンク/闇属性/植物族/ATK0

 

「ひとひらの効果発動。特殊召喚に成功した場合、デッキから【六花】カードを手札に加える」

 

 ここで止めるべきか悩むところだが、全容がまだつかめない。

 ここはスルーし、効果を通したことを選んだ。

 

「俺はデッキから永続罠【六花雪華】を手札に加える」

「また見た事ないカードだな……」

「まだ終わらない。その後、自分のデッキから【閃刀】カードを1枚墓地に送ることも出来る」

「閃刀カードだって……?」

 

 てっきり六花だけだと思ったが、どうやら花衣君のデッキは六花閃刀姫のようだ。

 

 花衣君にしか使えない組み合わせであり、当然と言えば当然だろう。

 まさか本格的にそれが実現するようなカードが出てくるとは思わなかったが……。

 

「俺は【閃刀術式ーアフターバーナー】を墓地に送る。更に俺はカード伏せ、手札の【六花精痕 シクラン】を手札からリリースする事で、伏せた永続罠【六花雪華】を発動する」

「悪いが、そうはさせない! 手札からカウンター罠【タキオン・トランスミグレイション】を発動させて貰う」

 

 このカウンター罠はNo.107 銀河眼の時空竜(ギャラクシーアイズ・タキオンドラゴン)が存在していれば、手札からでも発動できる強力なカードだ。

 しかも、カウンター罠はカウンター罠でしかチェーンする事しかできない。

 

 銀河眼の時空竜(ギャラクシーアイズ・タキオンドラゴン)が機械の翼を畳み、プリズム上に変形し、時間を逆行させていく。

 

「時を戻す効果か」

「ほっとしたよ。こっちの効果が通ってね」

 

 見たことないカードと言うことは……あれは花衣君が作り出したカードという事か。

 

 ダークネスの力の影響を増している証拠なのか、俺の知っているカードは殆ど出ない。

 

 タキオン・トランスミグレイションのカウンターにやられたモンスターは墓地ではなくデッキに戻る。あのカードはデッキに戻ったが、油断はできない。

 

「だが、この瞬間リリースされた【六花精痕 シクラン】の効果が発動し、更にリリースされた為手札の【六花精痕 プリム】の効果も発動。2人をシクランを墓地から、プリムを手札から特殊召喚する 」

 

 ここで一気に2体のモンスターを特殊召喚……しかもこの感じはランク4のエクシーズ……あの子が来る事は間違いない。

 

 フィールドにプリムとシクランが黒い衣装を纏って召喚されてフィールドに現れると、直ぐ様花衣君に身を寄せた。

 

「ねぇねぇ、花衣君。あんなやつ早く倒して、一緒に遊ぼ」

「潰した方が良いよ……だって、あの人、花衣君を倒す悪い人だもん」

「……あぁ、お前達がそう言うのなら」

 

 花衣君は2人の言葉に耳を傾けると、2人は笑い、こっちに光のない目で見つめてきた。

 

「俺はレベル4の【六花精痕 プリム】と【六花精痕 シクラン】でオーバーレイ!」

 

 2人はお互いの手を握ると、黒い六花模様の氷が2人を包み込んだ。

 

「秘めたる想いを重なりし花々よ、今こそ想いを解き放ち、無限の愛を紡げ!」

 

 花衣君の手には闇に覆われたカードがあり、花衣君がそれをデュエルディスクに置いたその時、闇は溢れかえり、フィールドの黒の六花が美しく砕け散る。

 

「俺の元に来い! 【六花聖痕 ストレナエ】」

 

 フィールドに現れたのは、やはりストレナエだった。だが、いつもとは雰囲気が違う。

 

 髪色は同じ桃色だが、黒いワンピースと黒い雪のような羽衣を身にまとい、そして冷たい笑顔を浮かべており、あの天真爛漫なストレナエはどこにもいなかった。

 

「俺はストレナエをEXモンスターゾーンに置く」

 

 六花聖痕 ストレナエ

 ランク4/闇属性/植物族/ATK2000/DEF2000

 

「……それが今の君のモンスターという事か」

「そうだよ! 私達、花衣君を守るためにとっても強くなったんだー。私たち以外必要ないぐらい」

 

 ストレナエは花衣君に甘えるようにして抱きつきながら、自信満々に声を上げる。

 ……花衣君に対してはいつもの様に振舞っているが、こっちを見る目がたまらなく鋭い。

 

 見た目は子供だというのに、まるで歴戦の勇士を相手にしている感じだ。

 

「彼方、臆するなよ。気持ちで負けちゃ、デュエルは勝てないぜ」

 

 隣の十代さんはこんな時でも笑ってデュエルを楽しんでいた。……やっぱり、この人は凄いな。

 あの笑顔を見ていると、不思議と負ける気がしない。

 

「黙って見ている訳には行かない! 罠発動【ワンダーエクシーズ】! これにより、相手ターンにX召喚を行う!」

 

 俺のフィールドのモンスターのレベルは8。

 

銀河眼の光子竜(ギャラクシーアイズ・フォトン・ドラゴン)】と【フォトン・エンペラー】で【No.90 銀河眼の光子卿(ギャラクシーアイズ・フォトン・ロード)】を特殊召喚する事が出来れば、花衣君のモンスター効果を無効に出来る。

 

「この瞬間、【六花聖痕 ストレナエ】の効果発動! モンスターのレベルを2つまで下げることが出来る。この効果はX素材の数まで対象にする事が出来る」

「なっ……!」

「俺は【銀河眼の光子竜(ギャラクシーアイズ・フォトン・ドラゴン)】のレベルを6に、【フォトン・エンペラー】のレベルを7にする」

 

 エクシーズ召喚はレベルがあっていなければ成立する事は出来ない。レベルがバラバラになった今、ワンダーエクシーズの効果は不発となってしまう。

 

「更に【ストレナエ】の効果発動!」

「何っ!?」

「【ストレナエ】のオーバーレイユニットの2種類につき1枚、相手モンスターをリリースする。消えろ【銀河眼の時空竜(ギャラクシーアイズ・タキオンドラゴン)】!」

 

 銀河眼の時空竜(ギャラクシーアイズ・タキオンドラゴン)がリリースされたが、まだフィールドにモンスターが残っている。

 

 銀河眼(ギャラクシーアイズ)さえ残れば、この状況は覆るはずだ。

 

 それにしても、ストレナエの効果に違和感がある。Xモンスターは基本的にオーバレイユニット、つまりX素材を使わなければ効果は使えない。

 

 だが、あのストレナエはX素材を使わずに2つの効果を発動している。

 

 まるで別のモンスターの効果を受け継いでいるような……。

 

「俺は【六花聖痕 ストレナエ】をリリースし、手札から【六花精華 カイリ】を特殊召喚」

「カイリか……確か、その効果は……」

「【カイリ】が特殊召喚された場合、デッキから可能な限り植物族モンスターを特殊召喚する。さぁ、俺の元に来い!」

 

 花衣君の声により、フィールドには顔馴染みの六花達が勢揃いする。

 

 だが、今まで出会ってきた雰囲気とはかなり違い、明らかな闇のオーラが溢れ出していた。

 

「【六花精痕 ボタン】【六花精痕 エリカ】【六花精痕 スノードロップ】【六花精痕 ヘレボラス】を特殊召喚!」

「一気に4体のモンスターを並べやがった……!」

「いいや、【ストレナエ】がリリースされた時、俺は効果を発動していた。【ストレナエ】はリリースされた時、EXデッキからランク5以上の植物族Xモンスターを特殊召喚する」

 

 あの効果はそのままか……。しかも、花衣君のEXモンスターゾーンは残っている。

 メインモンスターゾーンが埋まっていても、あの効果は使える。

 

「俺はランク5【六花聖華 ストレナエ】を召喚。そして【六花聖痕ストレナエ】はX素材になる」

 

 六花聖華はさっきのターンで見えていた。やはり、花衣君のデッキは六花なのは間違いない。

 

 だが、六花聖華も本来純白のドレスの筈が、漆黒のドレスに変わっている。

 

 ストレナエも大人の姿になっており、更に不穏さを醸し出していた。

 

 しかも場にはレベル6が2体とレベル8が2体……。

 

「花衣さん、あの害虫共を駆逐致しましょう」

「かーい、早く終わらせて、イイコトしよ!」

「俺はレベル6のエリカとボタンでオーバーレイ! 2体のモンスターでオーバーレイ!」

 

 ボタンとエリカは黒い氷の傘を重ね合わせ、黒い光に包まれた。

 

「秘めたる想いを重ねし花々よ、今その想いを解き放ち、月よりも輝く咲き誇れ! 俺の元に来い! 【六花聖痕 カンザシ】!」

 

 六花聖痕 カンザシ

 ランク6/闇属性/植物族/ATK2400/DEF2400

 

「黒無垢のカンザシか……」

「旦那様の幸せは私がお守り致します」

 

 カンザシは花衣君と添い遂げるように隣に立ち、どんなことになっても守ろうと決意していた。

 

 そしてフィールドにはまだ、レベル8のスノードロップとヘレボラスが残っている。この状況になると、やることは1つしかない。

 

「死んでよ、花衣君の為に」

「私達の幸せ……壊させません」

「俺は、【六花精痕スノードロップ】と【六花精痕ヘレボラス】でオーバーレイ!」

 

 2人の花々が互いの熱を確かめ合うように絡めるように手を繋ぎ、2人はまた黒い光に包み込まれる。

 

「秘めたる想いを重ねし花々よ、その想いを涙と共に解き放ち、永遠の契りを誓おう! 俺の元に来い【六花聖痕ティアドロップ】!」

 

 六花聖痕 ティアドロップ

 ランク8/闇属性/植物族/ATK2800/DEF2800

 

 黒く染った風花と共に、黒いドレスを身にまとったティアドロップが満を持して現れた。

 その目は氷のように冷たく、闇のように深く、暗かった。

 

「さぁ、花衣様。私達の敵を倒しましょう。アレは貴方を惑わす眩しく、恐ろしい光なのですから」

「あぁ……俺は、お前達しか信じないッ!」

「花衣君……」

 

 もう花衣君の心は六花達にしか開いていない。

 俺の言葉はもう届かず、何を言っても彼には届かない。

 

「彼方、諦めるな」

 

 そんな時、十代さんが声を上げる。こんな状況でも太陽の様に笑っていた。

 

「俺も覇王になってしまったあの時、冷たい心の闇に閉じこもっていた。だが、友が諦めずに俺に手を差し伸べてくれたおかげで、今の俺がいるんだ」

 

 覇王になったというのは、恐らく覇王十代の事を言っているのだろう。

 そして友というのは……あの二人、ジムとオブライエン

 という、男達の事だ。

 

「諦めずに心の闇をぶち壊せば、必ず花衣の心に届く。だからさ、諦めんな!」

 

 十代さんは右手の指を笑顔に俺に向けた。

 

 あのポーズは……ガッチャのポーズだった。

 十代さんがデュエルを終えた時、必ずと言っていい程やるポーズ。相手を心から尊敬し、心からデュエルを楽しむあの人のその姿を見て、不思議と笑みが零れた。

 

「……そうですね。そうだ、諦めちゃダメだ」

 

 その時、俺はある事を思い出した。

 

 俺とデュエルしたあの時の花衣君の姿だ。

 

 生きる事を諦めた無かった花衣君は六花とアロマの力を合わせ、俺に打ち勝った。

 

「そうだ……君だって、あの時諦めなかった! あの時の心がまだ残っているのなら、まだ君はダークネスじゃない!」

「……」

「君があの時、生きる事を諦めなかったかのように、俺も君を諦めない! 絶対に救ってみせる!」

「……誰がそんなことを望んだ」

「俺や、君の事を想ってくれている人全員だ」

 

 焔君や空君、花音さん。そして君を育ててくれた精霊達。

 

 今、君を助ける為に命懸けで動いている筈だ。

 

 それぐらい君を大事に思っているからこそ、俺達やあの人達もここにいる。

 

「だから花衣君、戻ってこい! 君を思っている人はこんなにもいるんだ! その闇を1人で背負わなくてもいいんだ」

「いい加減、その口を閉じてください」

 

 ティアドロップの言葉と共に、花衣君の闇が溢れ出す。闇が重くのしかかるように俺達にまとわりつき、花衣君の目が更に冷たくなり、そんな花衣君を愛おしそうに、ティアドロップは頬を撫でる。

 

「さっきからいい加減な事を言っていますが、花衣様の事を想うのは私達だけで充分です」

「旦那様の事を愛するのも」

「花衣君と一緒にいるのも」

 

「「「私達だけで充分」」」

 

 ティアドロップ、カンザシ、ストレナエの3人だけではなく、他の六花達も具現化し、花衣君を守るように周りに立っていた。

 

「君達はそれでいいのか」

「花衣様がこれでいいのでしたら、それを肯定します」

「ダークネスになるかもしれないんだぞ!」

「花衣様は花衣様です。むしろ、何故それを否定するのですか?」

「否定……?」

「どんな姿になったとしても、花衣様は花衣様。それすらも分からないなんて……やはり、貴方方に花衣様は救えません」

 

 ティアドロップは黒う刺々しい氷の傘を地面に叩き、黒い氷の茨が銀河眼の光子竜(ギャラクシーアイズ・フォトン・ドラゴン)を縛り付けた。

 

 いや、それだけじゃない。俺の手札さえも彼女の氷によって縛られ、花衣君に手札を全て見られていた。

 

「……【六花聖痕ティアドロップ】の効果発動。X素材を1つ取り除き相手のフィールド、及び手札を確認し、その中のモンスターを1体リリースする」

 

 ピーピングに加えてその中でモンスターをリリース……なんて強力な効果なんだ。*1

 

「俺は手札の【フォトン・ジャンパー】をリリースさせる」

「くっ……! だが、【フォトン・ジャンパー】が墓地に送られた場合、デッキから【最後の希望】を手札に加える」

 

 このカードはテキストにギャラクシーカードとして扱うと書かれているため、問題なく使用出来る。

 

「モンスターをリリースされたこの瞬間、【六花聖痕ティアドロップ】の効果が発動。このカードのX素材の数×600ポイント相手のライフを減らす」

 

 まとわりつく氷の棘が俺の体を突き刺し、突き刺された箇所に激痛が走る。

 

 星空彼方 残りライフ:8000→7400

 

「ぐうっ……!!」

「彼方!?」

 

 なんだこの痛み……まるで本当に心臓が貫かれたかのような激痛が走っただけじゃない。

 まるで体の内側に氷が生まれたかのように体の熱が奪われていく。

 

「これは……闇のデュエルって奴か」

「そうらしいな……彼方、大丈夫か?」

「このぐらい、なんて事ないです」

 

 幸いダメージも小さい分かすり傷程度だ。耐えられない程じゃない。

 

「更にフィールド魔法【六花来々】を発動。デッキから【六花雪華】をセットして、バトルだ。俺は【六花聖痕カンザシ】で【銀河眼の光子竜(ギャラクシーアイズ・フォトン・ドラゴン)】に攻撃!」

「【銀河眼の光子竜(ギャラクシーアイズ・フォトン・ドラゴン)】の効果! このカードが戦闘を行うダメージ計算前、このカードと戦闘するモンスターを除外する!」

「よし! これで【カンザシ】は除外出来るぜ!」

「無駄だ。【六花聖痕カンザシ】の効果発動! 俺のフィールドのモンスターがリリース以外でフィールドから離れる時、代わりに手札、場の六花モンスターをリリースする事ができる。……そして、俺のフィールド魔法には」

「っ……!」

 

 俺のフィールドに存在していたフォトン・エンペラー突然吹き荒れる吹雪によってフィールドから消失し、銀河眼も自らの効果によって除外されてしまう。

 

「【六花来々】は俺の【六花】カード効果を発動する為にリリースする時、代わりに相手の場のモンスターをリリースする事ができる」

「それで俺の【フォトン・エンペラー】がリリースされたという訳か」

「バトルは続行だ! 行け! 【カンザシ】」

 

 今俺の場にはモンスターがいない……! このまま行けば、総攻撃で俺のライフは0になるが、そのピンチを颯爽と守ったのが、十代さんだった。

 

「罠発動【攻撃の無力化】! モンスターの攻撃を無効にし、このターンのバトルフェイズを終了させる!」

 

 カンザシの攻撃が既の所で光となって消え、ホッと胸を撫で下ろす。

 

「ありがとうございます、十代さん」

「気にすんなって、勝負はまだまだこれからだぜ」

「俺はこれでターンエンド。だが、墓地の【六花の精痕ひとひら】と【六花のひとひら】エンドフェイズに墓地から特殊召喚出来る」

 

 

 3ターン目終了

 桜雪 花衣 残りライフ8000

 手札:2墓地:3除外:1 デッキ:28

 

 □⑪□□□

 ⑥⑦⑧⑨⑩

 ⑩

 □□③□□ □□①□□

 □④□⑤□ □②□□□

 

 星空彼方 残りライフ:7400

 手札:2墓地:3除外:0デッキ:35

 

 遊城十代 残りライフ:8000

 手札:1 墓地:4 除外:0 デッキ:32

 

 

 ①:E・HERO バブルマン

 ②:伏せカード

 

 ③:銀河眼の光子竜(ギャラクシーアイズ・フォトン・ドラゴン)

 ④:銀河百式

 ⑤:伏せカード

 

 ⑥:六花のひとひら

 ⑦:六花聖痕カンザシ

 ⑧:六花精華 カイリ

 ⑨:六花聖痕ティアドロップ

 ⑩六花の精痕 ひとひら

 ⑪:伏せカード

 

 

 場のモンスターは埋まり、更には謎の伏せカード【六花雪華】というカードも残っている。

 

 逆にこっちの盤面はほぼ壊されている。

 だが、希望は残されている。

 

 それに……隣には凄まじい助っ人もいる。

 

「花衣君……俺は、君の生きる意志を信じるっ!」

「……」

 

 

 

 

 

「誰の助けもいらないさ……」

 

*1
手札を見る行為の事を指す




新たなカード 六花精痕

全てが闇に包まれ、効果の詳細不明。

ダークネスの力を使って生み出したカードであり、どうやら自身の効果以外にも六花聖痕の力を引き出す効果があるらしい。



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