六花テーマを作って愛用したらそのまま俺への愛が重くなった件について   作:白だし茶漬け

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どうも、マスターデュエルでもアロマ六花と閃刀姫を使ってる白だし茶漬けです!

他にもRRや不知火、BFや魔妖も未完成ながら作っており、SPスターダストもしばしば。

いや〜マスターデュエル、面白いですね。パックに入っているカードも多く、シークレットパックに封入されている物は4枠確定ですし、更にカード分解や複製でカードを作ることは可能ですから、1つのデッキを作ることはそうそう苦では無いでしょう。

後はソロモードのテーマストーリー!少しボリュームが少ないかなとは感じましたが、そのテーマの大まかな背景が見れるので、設定が分からない遊戯王に触れる事が出来て感激しました!
いつか六花と閃刀姫出てきて欲しいなと全裸待機してます。


そんでやってみて思った事なんですけど……なんか六花デッキ以外使ってると妙に手札事故多いんですよね……


雪の中に咲く撫子

何も無く、何も感じられない無の世界の中、俺は異質なモンスターと対面した。

 

動物の死骸や骨がいくつも混ざりあった物は、まるで肉食恐竜のような姿を型どっており、その身を焦がすように燃え盛っていた。

 

あのモンスターから鼻を突くどころか嗅いだら吐き気がするような臭いが出ており、背中には工場の煙突のようなものが突き刺さっていて不気味だった。そのモンスターの名は、【汚染大罪・カーボンダイオクサイド】……

 

【汚染大罪・カーボンダイオクサイド】

ランク2/炎属性/機械族/ATK2000/DEF0

 

「ではこのモンスターを真ん中に起きましょう。丁度そこに汚染カウンターが乗っている事ですしね 」

 

「汚染カウンター上に……? 」

 

「このモンスターは、汚染カウンターが乗っているモンスターゾーンに存在する限り、戦闘では破壊されません 」

 

戦闘破壊耐性付きか……だけど、あのモンスターの攻撃力は2000と少し低い。破壊されなくてもダメージは通るから、タレイアとハイペリュトンでのゴリ押しは可能だ。

 

「ダメージが通ると……そう考えてますよね? 」

 

「……だったらどうするんだ 」

 

「こうするんですよ。【カーボンダイオクサイド】のモンスター効果発動!エクシーズ素材を一つ取り除く事で、墓地の【汚染大罪】カードを1枚手札に加える。私が選ぶのは【汚染大罪・疫病蔓延】です 」

 

さっきダイオクサイドの効果のコストで捨てた罠カードか。俺の伏せたカードはどちらも罠カードである【六花深々】と【聖なるバリアミラーフォース】だ。

 

ここでもし少しのダメージ覚悟で【アロマージ・ジャスミン】で攻撃してもダメージは200。

 

俺のターン、【イービルソーン】での効果ダメージ300の差は埋まらず、俺のジャスミンと植物族のモンスターは破壊はされない。それに、攻撃してきたらこの【ミラーフォース】であのモンスターは破壊出来る。

 

そしてあいつがあの【疫病蔓延】という罠カードをセットして発動しても、俺はこのターンで【六花深々】を使えばハイペリュトンの効果で【ミラーフォース】をエクシーズ素材にしてそれを取り除けば罠カードの発動は無効にして破壊する。そうすれば、あいつの場はがら空きで総攻撃が可能になる。行けるはずだ……!

 

「おっと、言い忘れ出ましたが。【カーボンダイオクサイド】が汚染カウンター上のモンスターゾーンでこの効果を発動した時……手札に加えずカードをそのままフィールドで発動する事も可能です 」

 

「何っ!? 」

 

「私は墓地から永続罠【汚染大罪・疫病蔓延】を発動。1ターンに1度、相手が魔法・罠カードを発動した時、自分フィールドにある汚染カウンターを取り除く事でその発動を無効にして破壊する。そしてその後、その発動したカードがあった魔法・罠ゾーンに汚染カウンターを一つ乗せる 」

 

普通永続罠って自分のターンをまたいで使うカードだぞ……まさかの自分ターン中に永続罠を表側表示にするなんてな。

 

しかもこちらの魔法や罠カードの発動を無効にして破壊した後に、その発動した場所に汚染カウンターを一つ乗せるか……

 

今の所、この汚染カウンターがあるモンスターゾーンひいるモンスターにはそれ程の影響は見受けられない。けど……やっぱり変な胸騒ぎがしてならない。

 

「私はカードを2枚伏せてターンエンド 」

 

「このターンのエンドフェイズ、ひとひらは墓地から復活する。お前、随分と消極的だな 」

 

「たかがダメージ200の為に【アロマージ・ジャスミン】を攻撃なんかしませんよ。それに、攻撃しても破壊出来ませんからね 」

 

俺のライフはまだ8000で、向こうは【イービルソーン】の効果ダメージを受けて7700。

 

あの【ダイオクサイド】というモンスターの攻撃力

は2000で【アロマージ・ジャスミン】なのでダメージは200。その為ライフが勝っている俺はフィールド上の植物族モンスターは戦闘破壊出来ない。

そう考えれば無理にダメージをとる必要は無いのか?

 

いや、態度からしてアイツはそれとは別の物を狙っているのは確かだ。手札から見え隠れするアイツの不気味な笑みが、如何にもそれを物語っていた。

 

「俺のターン!ひとひらの効果発動。自分のデッキから六花モンスターを一体手札に加える。俺は【六花精スノードロップ】を手札に加える 」

 

よし、これで手札にはスノードロップとヘレボラスが揃った。前のターンでは植物族が他にいなかったから半ば事故見たいになっていたが、これで立て直しは可能だ。

 

「俺はスノードロップの効果を発動。ひとひらをリリースする事で、スノードロップとヘレボラスを特殊召喚する! 」

 

「いつものパターンですね。それで?後はどうするんですか? 」

 

「それは勿論ティアドロップを…… 」

 

「花衣君!今ティアドロップは…… 」

 

「……っ! 」

 

スノードロップの声により、俺はようやくこの状況の愚かさを知った。

 

そうだ……今のティアドロップはポルーションの毒で意識が無く、カードも使用不可能の状態だ。今この場で2人を出してもティアドロップは出せず、しかも俺のエクストラデッキにはランク8の植物族モンスターは存在しない。

 

致命的なミスをおかしてしまい、なんて事をしたんだと自分を責めてもそれはもう後の祭りだった。

 

「はっはっは!これは傑作ですねぇ!今あの人はどうなっているんでしょうかね……?もうとっくに…… 」

 

「黙れ!そんな事無いだろっ! 」

 

現にまだティアドロップのカードは完全な白紙になっていない。レイとロゼのカードもそうだ。まだ大丈夫だと自分を言い聞かせ、俺はデュエルに臨む。

 

「ですがあの監視者は信用に値しますかね?あの方、貴方を監視して最終的には貴方の命を奪おうとしたんだ。そんな人が貴方の大切な人達を救おうとするものですかね? 」

 

「それは…… 」

 

「もしかしたら今頃あの方達をこの手で…… 」

 

「やめろっっっっ!!! 」

 

宙に浮くフィールドを叩きながら喉が千切れるほどの怒号を上げ、俺はポルーションの言葉を遮った。

あまりの叫び声で息を荒らげ、怒りの眼差しでポルーションを睨む。俺の目には、俺をおちょくって楽しんでいるアイツのにやけ顔しか見えず、周りは黒い靄がかかっているようにも思い、それが俺の怒りの炎を滾らせた。

 

「そんな目をしてますが、実際そうでしょう。貴方を襲い、貴方の命を奪おうとしたあの監視者を信じられる要素がどこにあると言うのですか?」

 

反論できないほどの正論だ。確かに監視者に対してはどちらかと言えば疑念しかない。本当にやってくれてるのか、それともアイツの言葉通りの事をしているのか、今でも気にかけてる程だ。だけど、もう俺には監視者を信じる事しか術が無い。それに、信じる信じない以前に……

 

「クズなお前よりはマシだ! 」

 

森を破壊し、何も関係ない人まで巻き込むアイツよりかは遥かに信じられる。だから今は、監視者を信じてアイツに勝つ。それだけだ。

 

「おやおや、これは酷い言い様だ 」

 

「お前っ……!! 」

 

今すぐにでもこの手でアイツを殺めたいドス黒い気持ちが浮かび上がり、俺の手の甲や首元に血管が浮き上がり、背中から何か黒い影が蠢いていた。

獣のような荒くも静かな息が続く中で、俺は拭っても拭いきれないあの惨劇が目に浮かび上がった。

 

森は枯れ、動物は死に絶え、俺の服が血の赤黒さで汚れ、腕の中には動かない心咲ちゃんや、レイとロゼ、そして……消えていくティアドロップ……

 

そんなフラッシュバックが振り払うように首を振り、デュエルに集中しようとするがどうしても出来ない。視界が何故か狭まり、周りが黒い靄で覆われているようでもあった。

 

「にしてもだ……このデュエルに勝って、森が元に戻って貴方の大切な人達も帰っても、肝心の貴方は監視者の元に行く。結局、貴方自身の身は保証は出来てないではありませんか。どの道あなたはこのデュエルに勝っても行き着く先は……終わりだ 」

 

「それでも、誰かを助けられるなら俺なんてどうでも良い! 」

 

「そんな事言わないでよっ! 」

 

フィールド上のスノードロップが大きく声を荒らげると、スノードロップとヘレボラスがこっちに近づき、スノードロップは俺の右手を両手で掴んできた。

 

「どうでも良いなんて言わないでよ……!」

 

何か熱い雫がこぼれ落ちた様な物が手の甲から伝わると、目の前に広がった黒い靄が徐々に晴れていく。

そっと顔をあげると、涙を流しているスノードロップが目に映った。

 

「スノー……? 」

 

「どうしてそんな事言うの?私、もう君がいなくなるのは嫌だよ!」

 

スノードロップはまた強く俺の手を握った。俺の事を離さないように強く、それでいて傷つかないように優しくもあった。

 

「お願い……どうでもいいなんて言わないで……。花衣君が大好きなの!どうでもいい訳なんて無いんだから! 」

 

「スノードロップ…… 」

 

「私も同じ気持ちです。花衣さん、自分の命は何も自分だけのものではありません。だから……そんな悲しい事はもう言わないでください…… 」

 

「ヘレボラス…… 」

 

「それに、貴方がいなくなったらお義母様はどうなりますか?それもよく考えてみて下さい 」

 

ヘレボラスの言葉には何も言い返せなかった。

その言葉を聞いたおかげか視界の靄が完全に晴れ、泣いているスノードロップの顔とヘレボラスの顔がハッキリと映った。

 

胸がキュッと締め付けられ、なんて馬鹿な事を考えていたんだと思い知らされる。俺は……また彼女達の事を置いて行こうとしたんだ。

 

俺はなんて馬鹿な事を考えていたんだ。みんなの為と言いながら、自分勝手な考えをしていた。今すぐ自分のこの馬鹿な頭を殴ってやりたい所だ。

 

「花衣君、このデュエルに勝ってもし監視者に何かされそうになったら、私達が守るよ 」

 

「はい。最後まで貴方の事をお守りします……! 」

 

スノードロップとヘレボラスだけじゃない。デッキにいる六花達全てがそう言っているかのようにも聞こえた。

 

「……俺も、皆には無理をして欲しくない。だから……一緒に戦おう! 」

 

「うん! 」

 

「はい! 」

 

気持ちがリセットされたような快晴の気持ちになり、俺は堂々とポルーションに立ち向かう。俺にまとわりついていた影のようなものも消え、これならデュエルに集中出来そうだ。

 

「まぁなんという美しいシーンでしょう。そんな貴方達にはこれをプレゼント致しましょう。罠発動【無意識なる汚染】。このターン、相手が召喚・特殊召喚した際、その召喚されたモンスターが配置されているモンスターゾーンに汚染カウンターを一つ乗せる 」

 

またもやフィールド上に汚染カウンターが乗せられ、これで俺のフィールドはモンスターゾーン4箇所に汚染カウンターが乗せられた。

 

汚染カウンターが乗せられたモンスターゾーンにいるスノードロップとヘレボラスは心做しか苦しそうにしていた。

 

「ごホッ……なにこれ……なんか変な匂いがする……! 」

 

「まるで……捨てられたゴミの中にいるような…… 」

 

「まぁそれが発展のしわ寄せですからね。更に、罠発動。【汚染大罪・豪炎黒煙(ポルーション・ヴォルノスモーク)】を発動。このターン、汚染カウンター上にいるモンスターは攻撃宣言が出来ず、更に自分フィールドに炎属性モンスターが存在する場合、汚染カウンター上にいる相手モンスターの効果を無効にし、発動も無効化される 」

 

【ダイオクサイド】の体がフィールドを包むほどに燃え盛ると、俺のフィールドが炎と黒煙に包み込まれた。炎に囲まれたモンスターは身動きが取れなくなり、黒煙によって息をするのにもままならない様子だった。

 

「さぁ、これで貴方のモンスターは使い物にならなくなった。どうします? 」

 

「まだだ!俺は手札のシクランの効果発動!このカードをリリースすることで、俺のモンスター2体のレベルを2つ下げる。俺が選ぶのは、ヘレボラスとスノードロップだ! 」

 

あの罠の効果はフィールドの効果を無効にする物で、手札や墓地の効果までは届かない。

これでスノードロップとヘレボラスのレベルは8から6となった。

 

「俺は、レベル6となったスノードロップとヘレボラスでオーバレイ! 来い!【六花聖カンザシ】! 」

 

燃えるフィールドの中で溶けない氷の花が先、砕けた氷花の中からカンザシが氷を吹き飛ばし、その冷たさで炎を消しながらフィールド上に表れた。

 

六花聖カンザシ

ランク6/水属性/植物族/ATK2400/DEF2400

 

「召喚するのは良いですが、このターン特殊召喚したモンスターメインモンスターゾーンには汚染カウンターが一つ乗りますよ?さて、どこにします? 」

 

エクストラモンスターゾーンにはもう【アロマージ・ジャスミン】が存在しているため、もうメインモンスターゾーンにしか召喚するしか無い。

 

汚染カウンターが載せられていない所は一つあるが、もしここに召喚すれば俺のフィールド全てに汚染カウンターが乗せられている状態になってしまい、【ダイオクサイド】のような効果が使われたから全てのモンスターの効果が使えなくなってしまう。

 

「くっ……すまないカンザシ……! 」

 

仕方なく汚染カウンターが乗せられているモンスターゾーンにカンザシを召喚し、カンザシは問題無さそうに笑顔で振り向いた。

 

「大丈夫ですよ旦那様。この程度……造作もありませんから 」

 

そうは言っているが足元が少しおぼついているのが見えてしまい、やはり苦しそうだ。カンザシだけじゃなく他のモンスターも苦しそうな表情を浮かべており、早めにこのデュエルを終わらせたいが……このターン俺は攻撃出来ない。

 

「俺はこれでターンエンド…… 」

 

「私のターン。……さて、そろそろ終わらせますか。もうここにいても収穫は無いでしょうし 」

 

「なに……? 」

 

「私は手札の罠カード【汚染大罪・自然壊滅(ポルーション・ナチュラルブレイク)】と【汚染大罪・ソルフオクサイド】捨て、【汚染大罪・アシッド】を特殊召喚 」

 

汚染大罪・アシッド

レベル3/闇属性/機械族/ATK300/DEF300

 

「【汚染大罪・アシッド】の効果発動。このカードが召喚に成功した時、フィールドの魔法・罠ゾーン一つに汚染カウンターを一つ乗せる。私は自身の左端のゾーンに汚染カウンターを乗せます 」

 

今度は魔法・罠ゾーンに置いてきたか……しかも、自分の所に汚染カウンターを乗せてきた。勝負を仕掛けるつもりか……?

 

「更に、墓地にある永続罠【汚染大罪・自然壊滅】の効果発動。墓地にこのカードがあり、フィールドの魔法・罠ゾーンに汚染カウンターが存在する時、このカードを墓地から直接場に出す 」

 

「また墓地から永続罠を……! 」

「永続罠【汚染大罪・自然壊滅】の効果発動。このカードが表側表示で存在する限り、汚染カウンターが乗せられているモンスターゾーンにいる機械族以外のモンスターの攻撃力、守備力をそのモンスターのレベルとランクの合計の200ポイントダウンさせる 」

 

レベルとランクの合計……俺のフィールドにはレベル8の【桜姫タレイア】に、ランク9の【神樹獣ハイペリュトン】、そして、ランク6の【六花聖カンザシ】、そして奴の【汚染大罪・ダイオクサイド】はランク2で合計は25……その200って事は……

 

「5000の攻撃力ダウン!?それじゃあ俺のモンスターの攻撃力は全部0に……! 」

 

【神樹獣ハイペリュトン】ATK2300→0

 

【桜姫タレイア】ATK3100→0

 

【六花聖カンザシ】ATK2400→0

 

ジャスミン除く俺のモンスターの攻撃力が全員0となってしまい、ハイペリュトンの翼は汚れ、タレイアの桜の花は全て枯れ散り、ジャスミンとカンザシがその場で倒れそうな程に両膝を着いてしまう。

 

「カンザシ!みんな! 」

 

「まだまだですよ。フィールドの【汚染大罪・アシッド】の効果発動。フィールド上の汚染カウンターを一つ取り除く事により、デッキからレベルが3以下の【汚染大罪】モンスターを特殊召喚する。私は、カンザシのいるモンスターゾーンのカウンターを一つ取り除き、デッキから【汚染大罪・サルファー】を特殊召喚 」

 

【汚染大罪・サルファー】

レベル3/闇属性/機械族/ATK300/DEF0

 

「【サルファー】のモンスター効果発動。このカード【汚染大罪】カードによって召喚された時、墓地からこのモンスターと同じレベルのモンスターを特殊召喚する。私は墓地にいる同じレベル3、【汚染大罪・ソルフオクサイド】を特殊召喚 」

 

【汚染大罪・ソルフオクサイド】

レベル3/闇属性/機械族/ATK0/DEF300

 

「レベル3のモンスターが3体……!」

 

「貴方の考え通りです。私はレベル3の【アシッド】、【サルファー】、【ソルフオクサイド】をオーバレイ! 」

 

三体のモンスターが今度は天高く蠢き初め、まるで雲のような形になりつつあった。大きくなるにつれ雷雲が走り、雲の外側には巨大な目が開いた。

 

「人の罪から生まれた原子よ……全てを溶かす涙で敵を討ち、発展の糧となれ!発生せよ!ランク3【汚染大罪・サルブトリオサイド】!!」

 

【汚染大罪・サルブトリオサイド】

ランク3/水属性/機械族/ATK2300/DEF2600

 

「【サルブトリオサイド】のモンスター効果!オーバレイユニットを一つ取り除く事により、汚染カウンター上にいるモンスターの数にいるモンスターの数だけフィールドに汚染カウンターを乗せる!今汚染カウンター上にいるモンスターは5体。私は、残り全てのモンスターゾーンと、ジャスミンがいるエクストラモンスターゾーンに設置! 」

 

「エクストラモンスターゾーンまで……! 」

 

これで、フィールド上には合計10個の汚染カウンターが乗せられた。内の5つがポルーションのモンスターゾーンと残りの4つが俺のモンスターゾーン、そして最後がジャスミンのエクストラモンスターゾーンだ。

 

「これでジャスミンも効果を使用出来ず、攻撃力も0!もう貴方にはどうすることも出来ない! 」

 

アロマージ・ジャスミン ATK1800→0

 

「バトル!まずはダイオクサイドで【アロマージ・ジャスミン】を攻撃!【汚染大罪・豪炎黒煙】の効果により、ジャスミンの効果は無効!破壊させて貰いますよ! 」

 

「罠発動!【聖なるバリアミラー】…… 」

 

「無駄だ!永続罠【汚染大罪・疫病蔓延】の効果発動!私のフィールドの汚染カウンターを一つ取り除き、その発動を無効! 」

 

「しまった……! 」

 

ダイオクサイドが口から業火を吐き出し、炎はジャスミンを飲み込んだ。

炎は消えず、そのままフィールドすら燃やし尽くす程の勢いだった。

 

桜雪花衣 残りライフ8000→6000

 

「続いて【サルブトリオサイド】で【神聖獣・ハイペリュトン】を攻撃! 」

 

今度は頭上にいる【サルブトリオサイド】が【ハイペリュトン】に襲いかかり、【サルブトリオサイド】は巨大な瞳を閉じるとまるで涙を流しているかのような雨を【ハイペリュトン】に降らせた。

 

【ハイペリュトン】はそのまま雨に飲み込まれると苦しそうに羽を暴れさせ、そのまま溶けていくように倒れてしまい、光となって消滅した。

 

桜雪花衣 残りライフ6000→3700

 

その雨で先程の炎が消えたが、その時俺の体に異常が走った。

 

急に頭が割れそうな程の頭痛が襲いかかり、体が悲鳴をあげるような激痛が走り、立っていられず俺は膝を崩して地面に崩れ去った。

 

「ガッ……あっ……がハッ……!? 」

 

「旦那様っ!? 」

 

カンザシが急いで俺の隣まで走る足音が聞こえたが、今の俺はカンザシを見る暇も無かった。痛みと共に走るように体を暴れさせ、割れる頭を抑えるように頭を両手で抱える事しか出来なかった。

 

「なんだ……これ……!頭が……痛い……っ! 」

 

「あぁ、言い忘れましたがこれ仮にも闇のデュエルですからね。ダメージはそのまま体の痛みとなりますね。私よ場合は、汚染物質による人体の影響です。いわば毒です」

 

「毒……?毒はお前の解毒剤で…… 」

 

「あれはあの毒用の物ですよ。これはこれ、それはそれって物です 」

 

「そういう……事か…… 」

 

最早話す事すら躊躇うほどに体が悲鳴を叫んでおり、それでも俺は立ち上がった。手足が震え、ボロボロな体でもう俺はこの先の展開すらも考える事が出来ず、こんな状態でのデュエルはほぼ不可能に近い。

 

だが、それでも勝たないと行けない。もしこのデュエルで俺のライフが尽きたとなれば……最悪俺の命はない。現にあいつは人の命を奪う事に何の躊躇いも無いのだから。

 

(くそ……頭が回らない……)

 

意識が朦朧とする中、俺は足の力を弱めてしまい、そのまま崩されるガラスのように倒れこもうとしたその時、地面には倒れず絹のような柔らかな人肌が背中を覆った。

 

後ろに振り返るとカンザシが体全体で俺のことを受け止めてくれた事が朧気ながらも目に映った。

 

「カン……ザシ? 」

 

「大丈夫ですか旦那様っ!?どうかお気を確かに……! 」

 

「大……丈夫………だ… 」

 

薄れていく意識を無理やり覚醒させ、悲鳴を上げ続ける足を真っ直ぐと伸ばした。

ライフが俺の命だとしたら、まだ行けるはずだ……!

 

「……続けるぞ! 」

 

「旦那様…… 」

 

「おやおや、流石と言うべき精神力だ。では、私はこれでターンエンド 」

 

「エンドフェイズ時により、ひとひらは墓地から戻ってくる……! 」

 

墓地から戻ってきたひとひらは真っ先に俺の方に涙目で駆け寄ると、心配そうに手を伸ばして俺の頬に触れてきた。言葉は分からずとも、大丈夫?だとか、そんな声が聞こえてくるようだった。

 

「大丈夫だひとひら……心配……するな 」

 

今できる全力の笑顔を浮かべたが、それでもひとひらとカンザシは俺の傍から離れなかった。

 

「私が隣で支えます……けホッ……ごホッ! 」

 

「カンザシっ!?どうした!? 」

 

突然カンザシが顔を青ざめて咳き込んでしまい、カンザシは咄嗟に顔を背けたが、僅かに見えた赤い着物の裾が一部赤黒く滲んでいたのが見えた。

そして、俺の目の前に飛んでいたひとひらまでも苦しそうに板の上に倒れてしまった。

 

「お前……カンザシとひとひらに何をした! 」

 

「何をしたって……それは決まってますよ。そのモンスターも私の汚染物質の影響を受けたんですよ。他のモンスターも例外なくね 」

 

すると突然フィールドにいるタレイアが倒れ込んでしまい、タレイアの周りにある桜が全て散ってしまった。フィールドには残っている為、破壊はされてはいないようだが、見るも無惨な光景だった。

 

それとは別に、ポルーションはこの光景を楽しんでいるかのように笑っていた。

 

「お前……人が苦しんでいるのを見てそんなに楽しいか! 」

 

「ん?そう見えましたか? 」

 

「そうにしか見えなかったぞ 」

 

「なら……そうしときましょう 」

 

「なに……? 」

 

なにか違う意図でもあったのか……?だがそれだと一体あいつが笑っていた理由が分からない。何から何まで気味が悪い奴だ……

 

「けホッ……ごフッ……! 」

 

カンザシの苦しそうな咳き込みにその考えは吹っ飛び、俺は今にも倒れそうなカンザシを支えた。

 

「無理をするなカンザシ! 」

 

「それは……御免被ります……! 」

 

「だけどこのままじゃ…… 」

 

「ティアドロップの二の舞になりますね〜。あと、そこにいる小さな妖精さんもそろそろ限界そうですよ?」

 

ポルーションの言う通り、ひとひらももう限界そうだ。でもどうすれば良いんだ……?永続罠の【汚染大罪・自然壊滅】のせいで、俺のフィールドのモンスターの攻撃力は今は、2800もダウンしている。新しいモンスターを召喚しても攻撃力は減り、更にまた【汚染大罪・豪炎黒煙】を出せでもすれば、もう俺に打つ手は無い。

 

「さぁ!貴方のターンですよ?早くドローしてください 」

どうする?どうすればいい?どうすればあいつに勝てる?どうすれば皆を助けられる?そんな考えだけが頭の中を埋めつくし、動悸も激しくなって胸が苦しくなる。

 

そんな時、震える俺の手をカンザシは優しく触れた。

冷たくも人肌が温い繊細な手は、俺の焦りを和らぎ、俺は目の前のカンザシに目を向けた。

 

「落ち着いてください旦那様。私のことは……大丈夫ですから 」

 

そう言って無理を押し通すような笑顔を俺に向けた。

 

「そう言うが…… 」

 

「言ったはずです。無理をしてでも……貴方を守るって…… 」

 

確かにカンザシはそう言っていた。「無理をしてでも貴方を守る」と。だが、それがこうも目の前で見ると止めたくなるのは当然だ。

 

「俺はそんなこと望んでない……!頼んだ覚えもない!だからやめてくれ……お願いだ…… 」

 

「いいえ、やめません……私は貴方の精霊として、ただの人の貴方を守って見せます……! 」

 

もう何を言ってもカンザシは俺を守る為に無理を通すだろう。前に出ようとするカンザシを俺は抱きとめてはいるが、こっちもそろそろ力が入らなくなり、いずれは離れてしまうだろう。

止めたい。止めなければならない。だけど俺にはそんな力も無い。昔ならあったはずの力はもう今の俺には無く、無力な自分を憎んでは呪った。

 

幻覚なのか、手を伸ばそうにも届かない所まで行ってしまいそうなカンザシの背中が小さくなっていく。そんな幻覚の光景を見た俺は、心の中で渇望を叫ぶ。

 

(頼む……誰でもいい……俺に皆を守れる力をくれっ……! )

 

その力を手に入れるように手を伸ばすと、突然俺のエクストラデッキの1枚が、青白く光出した。

 

「あれは……? 」

 

あの光……間違いない。レイと戦って生まれた光だ。まさかとは思い、俺はカンザシと一緒に天板の前に歩き、エクストラデッキの中で輝くカードを取り出した。取り出したカードは2枚目の【六花聖カンザシ】であり、別のカードに塗り変わるようにテキストが変わりだした。

 

「旦那様……!これはもしかして…… 」

 

「あぁ……間違いない。これなら行けるかもしれない! 」

 

青白い光が消えると、手元にあるカードが別のカードへと姿を変え、そのカードに書かれていた名前は……【六花聖華カンザシ】と書かれていた。だが驚いた事に、カードにはカンザシのイラストもテキストも書かれておらず、名前だけ書かれているエクシーズモンスターのカードにしかなっていなかった。

 

だが、不思議とこのカードは使えると直感がそう伝えていた。

 

「俺のターン! 」

 

勢いよくドローしたカードは俺の意思に応えたのか、【六花の誓い】が手札に加わった。

 

「行くぞポルーション!人の苦しみを楽しむお前には絶対負けないからなっ! 」

 

「えぇ、そうですか。では、早くこの悪者を倒してくださいよ。ヒーローさん? 」

 

ポルーションはこの状況を楽しんでいるかのように不気味に笑った……

 

「そう……それでいいんですよ…… 」

 

「俺は魔法カード、【六花の誓い】を発動!このカードに対して、相手はモンスター、魔法、罠カードの効果を発動出来ない! 」

 

これであいつの【汚染大罪・疫病蔓延】の効果は発動出来ない。

 

「俺はカンザシを対象に、ランクを1つあげる!」

 

俺の隣にいたカンザシの周りに氷を纏った花が吹き荒れ、不思議と冷たさは感じられなかった。その代わりなのか、俺の頭の中に語りかけるような言葉が聞こえ、俺は無意識にその言葉を紡いだ。

 

「秘めたる想いを積もりし撫子よ!その誓いの名のもとに、秘めたる思いが紡ぐ時ここに来たれり!ランクアップエクシーズチェンジ! 」

 

氷の風花に身を纏われたカンザシの着物が紅から白へと移り変わり、服もカンザシの頭を覆い被さる程の白い頭巾が現れた途端、氷の風花はカンザシを中心に吹き飛ぶと、カンザシの新たな姿が現れた。

 

「咲き誇れ!【六花聖華カンザシ】!」

 

風花の向こうには、1輪の白い花が咲いたかのような白無垢の淑女が堂々とした立ち振る舞いでその姿を顕にした。




汚染大罪・アシッド
レベル3/闇属性/機械族/ATK300/DEF300

⑴手札の汚染大罪罠カードと、汚染大罪モンスターカードを捨てることで、このカードを手札から特殊召喚する。

⑵このカードが特殊召喚に成功した時、フィールド上の魔法・罠カードゾーン1箇所に汚染カウンターを乗せる。


汚染大罪・サルファー
レベル3/闇属性/機械族/ATK300/DEF0

⑴このカード【汚染大罪】カードによって召喚された時、墓地からこのモンスターと同じレベルのモンスターを特殊召喚する。


汚染大罪・ソルフォクサイド

レベル3/闇属性/ATK0/DEF300

①フィールド上に【汚染大罪】エクシーズモンスターが存在する時、このカードは手札から特殊召喚できる。その時、このターン自分は【汚染大罪】カードしか使用できない。

⑵このカードを墓地から除外する事で発動する。自分のデッキから【汚染大罪・ソルフォクサイド】を手札に加える。

汚染大罪・カーボンダイオクサイド
ランク2/炎属性/機械族/エクシーズ/ATK2000/DEF0

・このカードが汚染カウンターが乗っているモンスターゾーンで表側表示で存在する限り、このカードは戦闘では破壊されない。

⑴1ターンに1度エクシーズ素材を1つ取り除く事によって発動出来る。自分の墓地にある【汚染大罪】カードを1枚手札に加える。このカードが汚染カウンターが乗っているモンスターゾーンでこの効果を使用した場合、手札に加えたカードをフィールドで直接発動する事が出来る。汚染カウンター上にこのモンスターが存在する時、この効果は相手ターンでも使える




汚染大罪・サルブトリオサイド
ランク3/水属性/機械族/ATK2300/DEF2600

・このカードが汚染カウンターが乗っているモンスターゾーンで表側表示で存在する限り、このカードは効果の対象にはならない。

⑴1ターンに1度、エクシーズ素材を一つ取り除くことで発動。フィールドにある汚染カウンターの数だけ、フィールドに汚染カウンターを一つずつ乗せる。

⑵汚染カウンターが乗っているモンスターゾーンでこのカードがフィールドから離れた時、デッキから【汚染大罪】罠カードを1枚フィールドに置く。




汚染大罪・豪炎黒煙
通常罠

⑴このターンのエンドフェイズまで、汚染カウンターが乗せられているゾーンにいるモンスターは攻撃宣言が出来ない。更に、自分フィールドに炎属性モンスターが汚染カウンターがあるモンスターゾーンに存在する時、相手モンスターの効果を無効にし、効果の発動も無効となる。



汚染大罪・自然壊滅
永続罠

⑴このカードが表側表示で存在する限り、汚染カウンターが乗せられているモンスターゾーンにいる機械族以外のモンスターの攻撃力・守備力は、フィールド上にいるモンスターのレベルとランクの合計×200下がる。

⑵フィールド上の魔法・罠ゾーンに汚染カウンターが一つある時、このカードを墓地からフィールドに出して発動出来る。この効果を使用してフィールドから離れた時、このカードは除外される。


汚染大罪・疫病蔓延
永続罠

⑴相手が魔法・罠カードを発動した時、自分フィールドの汚染カウンターを一つ取り除く事で発動。そのカードの発動を無効にし、発動したカードの魔法・罠ゾーンに汚染カウンターを一つ乗せる。


無意識なる汚染
通常罠

このカードはルール上【汚染大罪】カードとしても扱う。

⑴このターンのエンドフェイズまで、召喚、特殊召喚されたモンスターのモンスターゾーン上に、汚染カウンターを一つ乗せる。

ここまで(〜90話)出てきたレゾンカードの中で強いと思うのは?

  • 六花聖華ティアドロップ、カイリ
  • 閃刀騎-カイムと閃刀騎-ラグナロク
  • 銀河心眼の光子竜
  • RRRリノベイルイグニッションファルコン
  • 炎転生遺物-不知火の太刀
  • 常闇の颶風
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