六花テーマを作って愛用したらそのまま俺への愛が重くなった件について 作:白だし茶漬け
もはやピックアップデュエルのカード選べる版じゃないか!
もしかしてKONAMI……見てるのか!?小説書いてたら六花と閃刀姫の新規来たし……まさか!?本当に!?(自惚れ)
因みに私は十代デッキを使っていますが……手札の消費が思ったより多い!悪夢の蜃気楼とテイクオーバー5が欲しい……!
まぁ、そんな有り得ない事は置いていて、今回のデュエルは1枚だけですが末OCG化のカードがあります。
末OCG化のカードは後々他の人も使っていくのでご了承くださいペコリ((・ω・)_ _))
-追記
デュエル描写に大幅な修正を入れました。
①地霊使いアウスを光霊使いライナに変更
②ホープオブフィフスのドローカードに強欲で貪欲な壺を追加。これを発動し手札が1枚増えた状況にしました。
③ダブルアップ・チャンス発動後、禁じられた聖杯をホープを対象に発動。これにより、ホープの効果は無効化され、フィニッシュを決められるようにしました。
『さぁ白熱しているピックアップデュエル予選!第一戦の花衣選手vsグリュック選手の熱いデュエルで会場は大盛り上がり!それに感化するように他の出場者達も張り切っております!』
実況席でMixさんがテンションMAXで声を荒らげており、確かに言う通り他の人もデュエルに積極的に行っており、初戦のデュエルで勝てた人と負けた人が別れていた。
ランキングを見てみると、ポイントからしてどうやら俺の知り合いは全員勝っており、少し安心した。
「俺達も頑張らないとな、ひとひら 」
胸ポケットにいるひとひらは大きく頷き、俺は次の対戦相手を探した。と言っても、そこらじゅうデュエル中なので相手が出来る相手は居ないのが現状だけど……
「ん〜時間もあるし、早めに決めてきたいけどな 」
予選の制限時間は60分。つまりは1時間であり、俺は初戦で5分ほど時間を削ってしまっている。対戦相手選びに時間を潰したくは無い。とにかく早く探そうと少し焦っている時、後ろから何か来る気配を感じ取った。
「あ、あの〜もし良ければ私としませんか? 」
すると背後に突然何故か不気味な雰囲気を漂わせていた女性に声をかけられ、思った以上に近かったので驚きでその場から少し飛び上がってしまう程だった。
「うおっ!?だ、誰!? 」
「あぁ申し遅れました、私は【
中々癖のある自己紹介をした彼女を改めて見ると元からなのか、はたまたカードを拾う為にボロボロになったのか知らないが、髪がそうとう傷んでおり、服も自分よりも裾が長くてぶかぶかな黒い服を着ており、前髪が長すぎて顔がよく見えずにいた。
「あ、ありがとうございますー!うひひ、1度貴方の事じっくり見ておきたかったんです〜あ、けっしてやましい事では無くてですね 」
「え?あ、うん……そ、そう 」
なんか話し方が独特すぎて不気味さが更に増していた。何だか……うん、悪い人では無いとは思うけど俺の本能が警戒をしていた。
「で、では早速デュエルしましょう!うひひ、た、楽しみです〜! 」
前髪の長い彼女は早速デュエルディスクを展開して俺にデュエルを申し込んだ。というより、あの前髪でDバイザーが機能するのだろうか。
「あ、因みにバイザーはちゃんと機能してますのでご心配なく〜 」
「考えている事バレてる!? 」
あの人……エスパーか何かなのか? まぁとにかくデュエルだ。
「「デュエル!! 」」
桜雪花衣 残りライフ4000
VS
魂志乃 霊亡 残りライフ4000
デュエルが開始された事によりデジタルコイントスが始まり、コインは表を写した。
「あ、俺か……じゃあ、先行で 」
「ど、どうぞどうぞ〜 」
何か調子狂うな……まぁ、とにかくデュエルが始まったからホログラムの初期手札が目の前に表れ、初回の手札は中々良い感じだ。
ここで言う良い感じとは、いつもみたいに妨害カードを並べて相手に何もさせない所謂先行制圧というのでは無い、このピックアップデュエルではそんないつもみたいにデッキを組める事はまず無い。
実際、俺も色んな所でこのピックアップデュエルのデュエルの様子を見たが、先行制圧で圧倒しているのは無かった。
例外として俺がさっき戦ったグリュックさんがまたいきなり【ダイスポット】の6000ダメージで理不尽先行ワンターンキルをしたのは見たけど……あの人は別格だ。うん、そう割り切らないとダメだ。あれは。
とにかく、俺が先行で出来る事と言えば、強力なモンスターを出すという事だ。
「行くぞ!まず俺は、【E・HERO ソリッドマン】を召喚! 」
E・HERO ソリッドマン
レベル4/戦士族/ATK1300/DEF1100
「ソリッドマンの効果発動。召喚した時、手札からレベル4のE-HEROを特殊召喚する。俺は【E-HEROブレイズマン】を召喚する 」
E-HEROブレイズマン
レベル4/戦士族/ATK1200/DEF1800
「ブレイズマンの効果発動。召喚か特殊召喚に成功した時、デッキから【融合】を手札に加える 」
丁度俺のデッキには1枚だけだが【融合】があり、俺はそれを手札に加えた。ここで【融合】使って融合モンスターを召喚したい所だが……残念ながら今俺の場で融合できるモンスターは居ない。というより、俺のエクストラデッキに入っている融合モンスターは全部て融合素材のモンスターが明確に決められており、今の手札とフィールドじゃ融合が出来ない。
だが終わりではない。俺の場にはレベル4のモンスターが2体。来るぞ遊馬ならぬ、行くぞ俺だ。
「俺はレベル4の【E・HEROソリッドマン】と【E・HEROブレイズマン】でエクシーズ召喚! 」
Dバイザーに映し出されているフィールドのモンスター2体を選択し、エクストラデッキから召喚出来るモンスターが表示されると迷わずそのカードを押し、フィールドのモンスターは黒い星々のような光が渦巻く穴へと吸い込まれ、新たなモンスターとして生まれた。
穴から現れたのはモンスターでは無く、1つの白い大剣であり、大剣は姿形を変えて人型へと変形していき、赤い目を光らせて唸り声を上げたと同時に、そのモンスターの象徴でもある数字【39】が浮かび上がった。
「来い!【No.39 希望皇ホープ】! 」
No.39 希望皇ホープ
ランク4/戦士族/ATK2500/DEF2000
「俺はカードを1枚伏せてターンエンド 」
1ターン目 先攻終了
魂志乃霊亡:残りライフ 4000 残り手札5枚
□□□□□
□□□□□
□ □
①□□□□
□□□□②
桜雪花衣:残りライフ 4000 残り手札3枚
①:希望皇ホープ
②:伏せカード
「い、いきなり攻撃を無効にするホープですか。これは中々厳しいですね〜 」
(さぁ……どうでる? )
ホープ自身の効果で攻撃は1度無効に出来る他、俺の伏せカードは罠の【ヒーローシグナル】だ。
こいつはモンスターが戦闘で破壊された時、デッキからレベル4のHEROモンスターを一体特殊召喚するカードだ。これで状況を見て出すモンスターが決められる。
だからこのターン、戦闘は2回までなら耐えられる。このピックアップデュエルに置いて、ほぼランダムにデッキが決められている仕様上、除去カードを組んでも手札にあまり来ないことを期待したいが……
「で、では私のターン、ドロ〜!じゃあ……どうしようかな……ええと、ええと……じゃあ、モンスターを裏側守備表示にして、カードを2枚伏せてターンエンド 」
「え、それだけ? 」
「ふぇ!?わ、私何か悪い事したかな?る、ルール上は問題ないと思うけど……? 」
「あぁいや、すぐに終わったらびっくりしただけだ 」
「そ、そっか〜よかった〜 」
オドオドした声色で安心しきり、これで相手のターンは終わってしまった。
1ターン目 後攻修了
魂志乃霊亡:残りライフ 4000 残り手札3枚
□□⑤④□
□□□③□
□ □
①□□□□
□□□□②
桜雪花衣:残りライフ 4000 残り手札3枚
①:希望皇ホープ
②:ヒーローシグナル(セット状態)
③モンスター(裏側守備表示)
④、⑤伏せカード
「俺のターン、ドロー。……あれ、間違いなくリバースモンスターだよな…… 」
リバースモンスターというと初戦の相手であるグリュックさんの【ダイスポット】が若干トラウマになっている。さすがにあんな風な理不尽6000ダメージを受ける事は無いが、リバースモンスターだと言うことは確定だろう。無闇に攻撃をしてリバース効果をするのは避けたいが、そんな事しなくても次のターンで魂志乃自身がリバース効果を発動してはこちらのジリ貧だ。ここは是が非でも攻めるしかない。
それに、俺がドローしたカードにはちょっとした不思議なカードがある。それを利用させて貰おう。
「俺は魔法カード【テイクオーバー5】を発動。自分のデッキから5枚墓地に送る。そして、このカードが墓地に存在する限り、俺は効果で墓地にカードを送ることは出来ない 」
このカードは本来ならOCG化されていないカードであり、遊城十代が使っていたカードだ。そんなカードがこうして使えるのは感動してしまうが……これ強すぎないか?5枚墓地に送るついでに次のターンに墓地のこのカードを除外すれば1枚ドローするって制限ならぬ禁止もいい所だ。まぁ今は有難く使わせてもらい、デッキの上から5枚墓地に送った。
そして、墓地に送られたカードを確認すると墓地には行って欲しくなかったカードばかりだった。特に行って欲しく無かったのは【フェザーマン】と【バーストレディ】、そして【E・HERO ネオス】だ。特にネオスは手札に来て欲しかった……!
一応俺のデッキには【O-オーバーソウル】と言う通常HEROモンスターを墓地から特殊召喚するカードもあるが、そのカードも墓地に送られてしまった。
前言撤回このカード強いというか使い所間違えると厄介な事になる。身をもって知った。
「まぁ、とにかく攻撃だ!俺はホープで裏側守備表示のモンスターに攻撃! 」
ホープは腰につけている剣をブーメランの様に投げ飛ばすと、フィールドの裏側守備表示のカードを真っ二つに切り裂くと、裏側守備表示から表側表示になり、隠れたモンスターが姿を現した。
現れたモンスターの名前は【光霊使いライナ】という茶髪で眼鏡をかけていた女性モンスターだった。
光霊使いライナ
レベル3/リバース/魔法使い族/ATK500/DEF1500
「あ、ライナのリバース効果〜!この子が表側で存在する限り、相手モンスター一体のコントロールを得る!」
「なっ……いや、どっちみち戦闘で破壊される! 」
リバースモンスターだからか守備力が少し高いがホープの攻撃力の敵では無い。表側表示で存在する限りなら、破壊すればリバース効果は使えない筈だ。
ホープはもう片方の腰の剣を振りかざし、そのままライナに向けて一刀両断しようとしたが、瞬間ライナの背後にあるカードがオープンした。
「罠発動【ハーフアン・ブレイク】!ライナの戦闘破壊は無効にします〜! 」
ライナが巨大なシャボン玉の様な物に包まれると、ホープの剣を受け止め、ライナは破壊されずに済んだ。
【ハーフアン・ブレイク】か……俺もちょくちょく助けられたカードだが、こうして使われる側になると歯がゆい気持ちになる。
「さ、さぁて?ライナが残っているから、ホープは貰います〜 」
「げっ…… 」
ライナが杖をかざすとホープが俺のフィールドから相手のフィールドに行ってしまい、俺の場はがら空きになってしまった。
さすがにライフが4000での場ががら空きじゃ危険すぎる。勿体ないが、ここは手札の【E・HEROバブルマン】を伏せて場を固めるしか無い。
「俺はモンスターとカードを1枚伏せてターンエンド 」
2ターン目 先攻終了
魂志乃霊亡:残りライフ 4000 残り手札3枚
□□□⑤□
□□④③□
□ □
①□□□□
□□□□②
桜雪花衣:残りライフ 4000 残り手札1枚
①:E・HERO バブルマン(裏側守備表示)
②:ヒーローシグナル(セット状態)
③光霊使いライナ
④希望皇ホープ
⑤伏せカード
まずい……ちょっと状況が不味くなった。今俺の手札は【融合】1枚のみでしかもその融合が今使えないどころか手札に腐っている始末だ。
ホープは効果を使われずにコントロールを奪われたからエクシーズ素材が2つのままだ。これによって2回も攻撃が無効にされるからこれもきつい。
取り戻すためにライナを破壊しようとしても戦闘ではホープの効果で守られるし、効果で除去しようとしてもそのカードは今手元にはないから無理だ。
「ひひひ〜じ、じゃあ思い切り行こうかな?私のターン、ドロ〜!私は【召喚僧サモンプリースト】 を召喚!そして召喚した時、このモンスターは守備表示になるよ〜 」
召喚僧サモンプリースト
レベル4/魔法使い族/ATK800/DEF1600
「更に〜魔法カードを1枚捨てる事でデッキからレベル4魔法使い族を特殊召喚します〜ええと、じゃあ【SPYGAL-ミスティ】を召喚しようかな? 」
SPYGAL-ミスティ
レベル4/魔法使い族/ATK1500/DEF1600
これで場にはレベル4のモンスターが2体……何も考えずに同じレベルのモンスターを召喚したとは思えない。だがその前にいきなりSPYGAL-ミスティがバックから小型の銃を取り出すと、真っ先に俺のデュエルディスクに向けて銃口を向けていた。
「【SPYGAL-ミスティ】が召喚した時、私は貴方のデッキの1番上のカードが何の種類か選択して、それが当たれば私はカードをドロー出来るんです!ええと、ええと〜じ、じゃあ【モンスターカード】で! 」
宣言した瞬間にミスティが間髪入れずに俺のデュエルディスクに向けて発砲し、俺のデッキトップの上がめくられた。めくられたカードはE・HERO クレイマン……モンスターカードだった。
「や、やった〜!じゃあカードを1枚ドローするね! 」
これで相手の場にはレベル4モンスター2体……これは来そうだな……
「じゃあ、私は【サモンプリースト】と【ミスティ】でエクシーズ召喚! 」
ホープが出てきたのと同じ穴に2体のモンスターは吸い込まれ、爆発と共にモンスターが召喚された。
「ランク4!【ダウナード・マジシャン】を召喚〜! 」
ダウナード・マジシャン
ランク4/魔法使い族/ATK2100/DEF200
くせっ毛が激しい髪に頭には鳥のような白い羽がゴーグルを使って挟まれており、不気味な雰囲気を漂わせていた目元は、何処か魂志乃さんに似ているような気がした。
「し、しかもこのモンスターはエクシーズ素材×200攻撃力が上がるから、攻撃力は2500になる!」
ダウナード・マジシャン ATK2100→2500
順調に手札が増えだしていき、これであの人の手札は3枚……対するこっちは融合1枚だ。しかもデッキトップがクレイマンだから相手にも次のカードがバレており、このままじゃこっちの状況は不利なままだ。何とかしなければ……!
「うひひ、更に私は魔法カード【憑依覚醒】を発動〜!このカードが存在する限り、私のモンスターは属性の数×300ポイントアップする!」
今フィールドにいる属性の数は、ダウナード・マジシャンの闇属性、光霊使いライナの地属性、そして希望皇ホープの光属性の合計3つだから……全モンスターの攻撃力は900アップする。
ダウナード・マジシャン ATK2500→3400
光霊使いライナATK500→1400
希望皇ホープ ATK2500→3400
「ば、バトル!私は【ダウナード・マジシャン】でセットモンスターを攻撃〜! 」
ダウナード・マジシャンがフラスコを裏守備のバブルマンに向けて投げつけると、裏側のカードからバブルマンが表れ、バブルマンは青い煙に覆われてしまい、更にダウナード・マジシャンは追い打ちをかけるように小さな炎を煙に向けて放つと、炎と煙の粉塵爆発が起こり、バブルマンは呆気なく破壊され、その爆発は俺にまで及んだ。
桜雪花衣 残りライフ4000→1800
「はぁ!?何で俺のライフが削れてるんだ!? 」
「あぁ、【ダウナード・マジシャン】には貫通効果があるんです〜うひひ、少し厄介ですよー 」
なるほど、バブルマンの守備力は1200だから、3400の差である2200のダメージを受けたわけか……
「だけどこのままじゃ終わらない。バブルマンが破壊された事により、罠発動【ヒーローシグナル】! 」
ヒーローシグナルのカードからライトのような光が空へと伸びると、壁に当たったかのような丸い光の円には大きなHの文字が浮かび上がった。
「【ヒーローシグナル】の効果は、自分モンスターが破壊された時、デッキからレベル4の【HERO】モンスターを一体特殊召喚する。俺が召喚するのは、デッキトップの【E・HERO クレイマン】だ! 」
ヒーローシグナルの呼び掛けにクレイマンがフィールドに参上し、自分の身を守るような体制で現れた。
E・HERO クレイマン
レベル4/戦士族/ATK800/DEF2000
「まだまだ!私は【ホープ】で【クレイマン】を攻撃! 」
ホープの剣がクレイマンを一刀両断し、クレイマンは何とか俺の身を守ってくれた。だが、これで本当に俺の場はがら空きになってしまい、あっちにはまだ攻撃出来るモンスターが残っていた。
「最後は【ライナ】でダイレクトアタック! 」
ライナが杖を地面に突き刺すと、ライナの周りに光が浮き、浮遊した光を次々と俺に向けて飛ばした。
桜雪花衣 残りライフ1800→400
「よっし、何とか耐えきった…… 」
「でも、私のターンは終わってないですよ〜!メインフェイズ2に移行して、私は魔法カード【エクシーズシフト】を発動〜!」
エクシーズシフト……確かフィールドのモンスターを対象にして、対象と同じランク、種族、属性のエクシーズモンスターをエクストラデッキから対象の上に重ねて特殊召喚出来るカードだ。
今あっちのフィールドには、ランク4で戦士族かつ光属性のホープに、同じくランク4で魔法使い族かつ闇属性のダウナード・マジシャンがいる。
つまりエクシーズ・シフトを使って召喚できるのは、ランク4で光属性かつ、戦士族か闇属性かつ魔法使い族のエクシーズモンスターだ。さて、一体何が出る……?
「私は【ダウナード・マジシャン】を素材にエクストラデッキから【アルケミック・マジシャン】を召喚! 」
アルケミック・マジシャン
ランク4/魔法使い族/ATK1500/DEF1500
何だかダウナード・マジシャンに似た雰囲気を持った奴が出てきたな……しかもランク4にしては何だか攻撃力と守備力が低いような……
「私はカードをカードを1枚伏せてターンエンド〜そしてエンドフェイズ時に【アルケミック・マジシャン】の効果発動。エクシーズ素材を1つ取り除いて、その後手札を1枚捨てる事でデッキから魔法・罠を1枚セット出来ます〜じゃあ……このカードを伏せて終わりです〜 」
2ターン目 後攻終了
魂志乃霊亡:残りライフ 4000 残り手札0枚
□□①⑤□
□②③④□
□ □
□□□□□
□□□□□
桜雪花衣:残りライフ 400 残り手札1枚
①:憑依覚醒
②:アルケミック・マジシャン (守備表示)
③:光霊使いライナ
④:希望皇ホープ
⑤:伏せカード
ライフも無い、手札も融合1枚で何も出来ない。かといって墓地には使えるカードも無く、絶体絶命のピンチだ。この場を乗り切るには、このドローが全てかかっている。こんな場面は何度も体験しているが、この時に来る焦りと緊張はどうしても慣れない物だ。
心臓の鼓動が急かすように動き、手も無意識に震えてしまう。視界も狭まり、俺の心の中では諦めの2文字と思い浮かべているのもある。
だけど、それだけはしては行けない。それをしたら……俺はここには居られないような気がするから。それに……俺の傍で見守っているひとひらにカッコつかない。
ひとひらが俺の目の前でエールを送るように腕を振り続け、負けないでと言わずとも感じ取れた。
「わかってるさひとひら。大丈夫、俺は……折れない!俺のターン!ドローっ!! 」
電子上のデッキからカードを引き、極度の集中で引かれたカードがゆっくりと表示されるように見えた。
ゆっくりと、カード全体が映し出されると、映し出されたカードの名前は……【フェイバリット・ヒーロー】だった。
これだけじゃモンスターを召喚することは出来ない。だけど……
「更に、墓地の【テイクオーバー5】を除外する事で、カードを1枚ドローする 」
テイクオーバー5を除外し、再度カードをドローすると、引いたカードはホープ・オブ・フィフスと書いていた。
「更に魔法カード【ホープ・オブ・フィフス】発動!墓地の【HERO】モンスターを5枚デッキに戻し、その後カードを2枚ドローする!俺は【フェザーマン】【バーストレディ】【クレイマン】【ソリッドマン】【ブレイズマン】を加えてシャッフルする! 」
ここからは本当に確率の低いドローだ。俺が引くべきカードは……あのモンスター達だ。頼む……応えてくれ……!
AR上でも願わずには居られずに目を閉じてカードを2枚ドローし、ドローしたカードをゆっくりと目を開いて見ると……カードは応えてくれた。
「まだ行けるか……?更に俺は【強欲で貪欲な壺】を発動。デッキの上から10枚裏側除外し、その後2枚ドローする 」
これであのカードが除外されたら終わりだ……頼む、残ってくれ……!
俺は祈りながら、2枚のカードをドローした。
「来てくれた……!俺は魔法カード【融合】を発動!素材になるのは……さっきドローした【E・HERO フェザーマン】と【E・HERO バーストレディ】!! 」
「嘘っ!ささ、さっきデッキに加えたカードをどど、ドローしたのですか!? 」
「そのまさかさ、そして召喚するのはこいつだ!来い!【E・HERO フレイムウィングマン】! 」
太陽の光を背に颯爽と現れたヒーローは、その白い片翼を羽ばたかせ、龍の頭を形をした右手を空を敵に突き出した。その姿はまさしく、ピンチの時に来てくれたヒーローそのものだった。
E・HERO フレイムウィングマン
レベル6/融合/風属性/ATK2100/DED1200
「この瞬間、俺は【テイクオーバー5】で墓地に送られていた【クロスキーパー】のモンスター効果発動。【E・HERO】融合モンスターの召喚に成功した時、カードを2枚引き、1枚を手札に、1枚はデッキの下に戻す 」
クロスキーパーの効果でデッキから2枚のカードが表示されると、俺は右のカードに触れると、そのカードは手札に加えられ、残りはデッキの一番下に行った。
後は……相手の行動次第だ。
「俺は装備魔法【フェイバリット・ヒーロー】を【フレイムウィングマン】に装備する。これにより、【フレイムウィングマン】の攻撃力は守備力分プラスされる! 」
E・HERO フレイムウィングマン ATK2100→3300
「バトルだ!そしてこの瞬間、【フェイバリット・ヒーロー】の効果で、デッキからフィールド魔法を発動出来る。俺が発動するのは【摩天楼-スカイスクレイパー】! 」
フレイムウィングマンと言えばこれだと思わせるカードであり、唯一のフィールド魔法カードだ。スカイスクレイパーをセットした瞬間周りにビルが天高くそびえ立ち、いちばん高い摩天楼の頂点に、フレイムウィングマンが月光を背にしてそびえ立っていた。
だが、スカイスクレイパーの効果を発動する為には、フレイムウィングマンが攻撃するモンスターよりも攻撃力が低くなければならない。ここでフレイムウィングマンよりも攻撃力が高いのはホープのみだ。だが、フェイバリット・ヒーローの効果発動中にフィールド魔法を発動しているので、スカイスクレイパーの効果は発動出来ない。
「俺は【E・HERO フレイムウィングマン】で、【光霊使いライナ】に攻撃! 」
スカイスクレイパーの頂点から翼を広げたフレイムウィングマンは天高く聳え立つ摩天楼から飛び降り、赤い竜の頭を象った武器をホープに向け、自身を炎の弾と化して突撃した。
「や、やっぱり来ましたね〜!でもそうはさせません!私は【希望皇ホープ】の効果発動〜!エクシーズ素材を1つ使って攻撃を無効にします! 」
ホープのムーンバリアがフレイムウィングマンの攻撃を防ぎ、攻撃を止められたフレイムウィングマンはホープに力負けしてしまい、そのままビルの壁に吹き飛ばされてしまった。
「うへへ、これで貴方のバトルは終了ですね!次のターンで私の伏せカードを使えば私の…… 」
「何勘違いしているんだ 」
「ほぇ? 」
「まだ俺のバトルフェイズは終了してない……! 」
「へ?で、でも〜貴方の攻撃は終わって…… 」
「速攻魔法発動!【ダブルアップ・チャンス】!! 」
あの名シーンの様な流れからここは【狂戦士の魂】で決めたかったなと少し思ったが、まぁこれしかカードが無いし仕方ない。
……っと、そんな事思ってる場合じゃないな。
「【ダブルアップ・チャンス】は、攻撃が無効にされた場合、攻撃力を倍にしてもう一度攻撃出来る! 」
吹っ飛ばされたフレイムウィングマンがビルの瓦礫を吹き飛ばし、諦めない闘志を燃やすように自身の体に炎を纏っていた。
E・HERO フレイムウィングマン ATK3300→6600
「ヒーローっていうのは、最後まで諦めない!行け!フレイムウィングマン!【光霊使いライナ】に攻撃だ! 」
闘志を燃やしたフレイムウィングマンの右手が赤から青に変わり、右手にエネルギーを集中していた。エネルギーが溜まった瞬間、フレイムウィングマンは激しい蒼炎の嵐をライナに向けて解き放った。
「まま、まだです〜!私はもう一度ホープの効果を使って攻撃を無効にします!」
「……悪いが、それは出来ない 」
「ふぇ? 」
「速攻魔法発動!【禁じられた聖杯】!ホープに対し、発動し、ホープの攻撃力は400上がるが……効果は無効化される。ホープの効果はもう使えないぞ 」
地面を抉りながら進む蒼炎に対し、ホープのムーンバリアが燃えたぎる蒼炎を防いだ……が、効果が無効化された事によりムーンバリアは蒼炎に飲み込まれ、そのままライナ諸共魂志乃さんを呑み込んだ。
「視えた……!うひひ、やっぱり貴方の周りの霊は……! 」
魂志乃霊亡 残りライフ 4000→0
WINNER 桜雪花衣
「勝った……ふぅ 」
また超ギリギリなデュエルだったな……本当に一つ一つのカードに意味があり、どれかひとつでも欠けたら完全に俺の負けだった。
グリュックさんとのデュエルとは別の意味で疲れた……
空を見上げながら気が抜けたような息を吐くと、端目に霊亡さんが目をギラつかせながらこちらに向かい、荒い息を吐きながら手を握って顔を近づけた。
「やっぱり!貴方の中には特別な何かがありますね!うひひひ、凄いな〜!私勇気を出してデュエルして良かったです〜!うひひ! 」
「ちょちょちょちょ!!なになになに!?何ですか貴方!? 」
息の激しい温かさと近いから分かるめちゃくちゃ怖いギラついた目に寒気を感じ、俺は思わず魂志乃さんを跳ね除けてしまうと、霊亡さんは惜しい表情をしていた。
そんな魂志乃さんに対し、ひとひらはいきなり何をしているんだと言わんばかりに魂志乃さんに向かって頭をポカポカと叩いているが、そもそも霊体化している精霊が現実の物に影響はないので霊亡さんにダメージは無かった。
「あぁ〜もうちょっと見たかったです〜おや?でも貴方の周りにいる小さな霊は……何だか怒っている様な……?そんな色をしてますね〜 」
「え、えぇ……!? 」
この人ひとひらの事見えてるのか……?いや、この人はひとひらの事を霊って言っていたな……しかも色って……どういう事だ?
「ええと、俺の周りに何かいるんですか? 」
あえてここは何も知らない体を装い、揺さぶりをかけることにした。
「あぁ、私実は霊が視えるんですよ〜。ええと、貴方確か霊香ちゃんのお知り合いですよね? 」
「え、霊香って……白井霊香ですか? 」
「そうそう〜!私、その子の師匠というか、従姉妹でして〜あ、これ私の名刺です〜! 」
すると霊亡さんはすかさず名刺を渡すと、名刺の真ん中に大きく【魂志乃霊亡】と書かれており、端の方には霊媒師と書かれていた。
「霊媒師……?名前は聞いた事あるけど、何をするんですか? 」
「ええと、色々あるんだけど主な仕事は霊が言っている言葉を代弁したり、成仏させたりとかしてますよ〜!あ、もしよろしければ貴方の霊の言葉を聞いてあげましょうか〜? 」
「え、えぇと…… 」
俺はひとひらをチラリと向けると、ひとひらは目をしいたけのように輝かせて霊亡さんの方に向かい、やってと言わんばかりに周りを飛んでいた。
「おやおや?どうやれ霊さんは貴方に伝えたい事があるようですね〜 」
「姿とか分かるんですか? 」
「うーん、 この子が特殊なのかあまり姿は見えませんね。これは珍しい……しかも貴方に懐いているし……霊香ちゃんに聞いた通り、貴方は不思議な人ですね〜 」
どうやら霊香と同じように、この人は精霊が正確には視えないが、ある程度視えるタイプのようだ。
霊感が強い人だと精霊は見えるものなのだろうか?
「じゃあ……お願いします 」
「では早速霊の言葉を聞いてみますね〜 」
魂志乃さんの雰囲気が変わり、目を閉じてひとひらの声を聞こうとしていた。
さっきまでキョドっていたり、オドオドしていたりした雰囲気から一変して凛とした雰囲気になり、まるで人が変わったようだ。
「さぁ、貴方の声を聞かせてください 」
ひとひらの声を聞こうともう一度耳を済ましていると、霊亡さんはひとひらが思っている言葉を口に出した。
「……好き、大好きだよ花衣。誰にも負けないぐらい 」
「えっ? 」
凛とした笑顔を浮かべた魂志乃さんから言われ、我に返った魂志乃さんは思わず茹でたこのように顔を真っ赤にしていた。
「…………はっ!い、いやいやいやいや今のは私じゃ無くてそこの霊が言ってたんですよ!?ふひゃ……じゃ私はこれで!あ、霊の相談ならいつでも〜!それでは〜! 」
魂志乃さんは風のようにこの場から去っていった。
「何だか不思議というか変な人だったな…… 」
あれが霊香の従姉妹か、この大会が終わったら従姉妹に会ったって連絡のひとつでも入れてみようかな。
「それにしてもひとひら……お前そんな事思ってたのか?いや、まぁ思ってなかったとは言わないけど 」
ひとひらは代弁でも自分の思いを俺に伝えられた事に満足したのか、満面の笑みで俺の胸ポケットに戻り、ひょこっと顔を出してずっと俺の事を見ていた。
言葉は出ていないが、多分ひとひらは今も魂志乃さんが言った言葉を今でも言っているんだろう。
「いつかさ、お前の声が聞けるといいな 」
そんな楽しみを密かに思いつつ、俺は次の対戦相手を探してまた歩いた。
予選終了まで、残り46分。
キャラ紹介
魂志乃霊亡(たましのれいな) 24歳
霊香の師匠であり従姉妹、界隈では名の通った霊媒師兼、除霊師であり、知る人ぞ知る有名人。
霊の言葉を代弁したり、悪霊を除霊は勿論、霊についての仕事は全般受け持っているとの事。
彼女の降霊術と霊媒師としての腕は間違いなく高いが、人柄や挙動不審による印象が悪いのか、あまり好まれていない。(だけど腕を見込んで依頼はかなり来るとの事)
ここまで(〜90話)出てきたレゾンカードの中で強いと思うのは?
-
六花聖華ティアドロップ、カイリ
-
閃刀騎-カイムと閃刀騎-ラグナロク
-
銀河心眼の光子竜
-
RRRリノベイルイグニッションファルコン
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炎転生遺物-不知火の太刀
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常闇の颶風