六花テーマを作って愛用したらそのまま俺への愛が重くなった件について   作:白だし茶漬け

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こんにちは、とりあえずピックアップデュエルの決勝戦に出る人全員のデッキは決まっており、あとはどんな演出をしようか絶賛お悩み中の白だしです。

さて、ここで一つ少し書き方というか、このサイトの機能の一つである多機能フォームという文章整形というのを使用してみました。

もしこれを使って、前よりも見やすくなったという意見が多ければ、今後もこの機能を使い、この前の話も多機能フォームを使って文章整形して見ようかなと思っています( 'ㅅ')

それでは、ピックアップデュエルの1回戦目……デュエル再開いいい!!‎(-ノ■д■-)バッ


懐かしき海の光景

 

『さぁさぁ、ピックアップデュエルAブロック第1試合桜雪花衣選手vsストレナエちゃん!現在のフィールドの状況はこのようになっています! 』

 

 4ターン目:先攻

 

 ストレナエ:残りライフ 5000 残り手札2枚

 

 □□②□□

 □□①□□

 □ □

 □③□□□

 ④□□□⑤

 

 桜雪花衣:残りライフ 5600 残り手札0枚

 

 桜雪花衣のフィールド

 ③オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン

 ④オッドアイズ・ファントム・ドラゴン(ペンデュラム)

 ⑤オッドアイズ・アークペンデュラム・ドラゴン(ペンデュラム)

 

 ストレナエのフィールド

 ①:ペンギン勇者

 ②:ロイヤル・ペンギンズ・ガーデン

 

 

 オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンの効果と、ファントム・ドラゴンの効果でストレナエに3000のダメージを与えたが、俺の手札は0枚だ。

 

 だが、俺のフィールドにはアークペンデュラム・ドラゴンが存在し、こいつはフィールド上のオッドアイズモンスターが破壊された時、デッキから別のオッドアイズモンスターをデッキから特殊召喚出来る効果がある。

 

 もしフィールドのオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンが戦闘で破壊されたとしても、ペンデュラムモンスターは破壊されると表側表示にエクストラデッキに行くから、次のターンで召喚することも可能だ。

 

 ストレナエの手札は2枚であり、その2枚は最初のターンから持っているからして、フィールドのカードを除去する様なカードでは無いだろう。もしあれが除去カードなら、前のターンでわざわざデストーイ・ハーケン・クラーケンの効果を使って前のターンにセットしていたロードランナーを破壊する必要が無いはずだ。

 

 あれこれ考えても手札が0枚の俺はもうこれ以上することも出来ない。俺はターンを終え、ストレナエにターンが移った。

 

「じゃあ行くよ!私のターン、ドロー!……あ!やっと来てくれたー! 」

 

「やっと……? 」

 

 つまりあの手札にある2枚のカードは最初からセットで使うつもりだったのか?

 

「行くよー!私はモンスターを裏側セットして、その後手札の【ペンギン・勇士】の効果を発動!私のフィールドに裏側守備のモンスターがいる時、この子を特殊召喚出来るよ!というわけで【ペンギン・勇士】を召喚! 」

 

 ペンギン・勇士

 レベル5/チューナー/水族/ATK1800/DEF500

 

「チューナーモンスターか…… 」

 

「このペンギンさんは、この効果で召喚した時、レベルを1か2下げれるよ!私はこのペンギンさんをレベル4にするよ。」

 

 ペンギン・勇者

 レベル5→4

 

「まだまだー!【ペンギン・勇士】は裏側守備のモンスターを表側守備表示にさせるよ!私はセットモンスターを表側表示にする! 」

 

 ストレナエがさっきセットしたモンスターがリバースされると、その瞬間カードの裏から小さなクナイが俺のペンデュラムゾーンにいるアーク・ペンデュラムとファントム・ペンデュラムの喉元に投げつけられ、2体のモンスターは俺の手札に戻ってしまった。

 

「はっ!?なんで……!? 」

 

 何が起きたか分からず、クナイが飛んできたフィールドをよく見ると、カードの裏から忍者服を来たペンギンが鋭い眼光を飛ばし、フィールドに姿を表した。

 

「リバースしたモンスターは【ペンギン忍者】!この子はリバースした時、魔法・罠ゾーンのカードを2枚まで手札に戻せるんだよ!にんにん! 」

 

 ペンギン・忍者

 レベル3/リバース/水族/ATK1400/DED700

 

 可愛らしく両手人差し指を合わせ、笑顔で印を組んでは恐れ入ったかと言わんばかりだ。

 

「更に!自分フィールドの【ペンギン】モンスターが効果が発動したから、墓地にいる【否定ペンギン】も特殊召喚しちゃうよ! 」

 

 あのモンスターは確か……ペンギン・勇者のシンクロ素材になったモンスターか。ここに来て更に盤面を固める気か……

 

「まだまだー!自分フィールドに水属性モンスターがいる時、手札の【サイレント・アングラー】は特殊召喚出来るよ! 」

 

 サイレント・アングラー

 レベル4/魚族/ATK800/DED1400

 

「レベル3のモンスターと、レベル4のモンスターがそれぞれ2体ずつか…… 」

 

「えへへ、行くよ!まず私はレベル3の【否定ペンギン】と【ペンギン・忍者】でオーバーレイ! ランク3【No.47 ナイトメア・シャーク! 】」

 

 No.47 ナイトメア・シャーク

 ランク3/エクシーズ/魚族/ATK2000/DEF2000

 

「次に!レベル4の【サイレント・アングラー】とレベル4になった【ペンギン・勇士】でチューニング! 」

 

 ストレナエがその2体でシンクロ召喚した途端、フィールドに突然海がどこからが流れ込み、ホログラムの水は観客席にいる2階座席まで溢れかえっていた。突然の浸水に会場の皆は溺れるような態度をとったが、これはARだと時間が経つと落ち着いて理解し、あまりの演出に会場の皆は固唾を飲み、シンクロ召喚されるモンスターを見届けた。

 

「ざっぶーんっと登場!レベル8、【白闘気白鯨(ホワイト・オーラ・ホエール)】! 」

 

 白闘気白鯨

 レベル8/シンクロ/魚族/ATK2800/DED2000

 

「で……でかいっ!! 」

 

 会場を飲み干せるような体を持った白闘気白鯨は会場の外まで溢れた水の上を泳ぎ、頭の上から水を吐き出して大きな虹がかかり、永続魔法の【ロイヤル・ペンギン・ガーデン】に彩りを加えたストレナエのフィールドは、正しく水族館のテーマパークの様でもあった。

 

「【白闘気白鯨】の効果発動ー!このクジラさんがシンクロ召喚に成功した時、相手モンスター全てを破壊する! 」

 

「何だって!? 」

 

 白闘気白鯨が大きく息をすい、大きく吐いた息が大渦と化してオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンに襲いかかり、オッドアイズは激流の渦に飲み込まれて破壊されてしまった。

 

「ぐっ……ペンデュラムモンスターは破壊された時、墓地には行かずエクストラデッキに戻るっ! 」

 

「でもこれで花衣君のフィールドには何もないね!ふっふっふ〜じゃあ行くよー!まずは【No.47 ナイトメア・シャーク】でダイレクトアタック!! 」

 

 桜雪花衣 残りライフ5600→3600

 

「ぐっ……! 」

 

「次はクジラさんの攻撃!いっけー! 」

 

 白闘気白鯨が口を開くと、見えない超音波が俺の体をビリビリと震えさせた。こんな超音波見たいな物も再現しているのかよ……!細かい所まで凝ってるなこれ……!

 

 桜雪花衣 残りライフ3600→800

 

「ラストー!行けー!【ペンギン・勇者】さん! 」

 

 仲間の援護を受けた勇者のように、最後の攻撃に出た【ペンギン・勇者】は力強く剣を振り下ろし、俺の体をXの時に切り伏せようとしてきた。あれを喰らったら負ける……!

 

「墓地の【ネクロ・ガートナー】の効果発動!このモンスターを除外する事で、攻撃を1度だけ無効にする!」

 

ネクロ・ガートナーが墓地から蘇ると、ペンギン・勇者の咄嗟の攻撃を反応して盾で受け止め、何とかこの攻撃は凌いだ。

 

「うーん惜しい!私はこれでターンエンド! 」

 

 

 4ターン目:後攻終了

 

 ストレナエ:残りライフ 5000 残り手札0枚

 

 □□④□□

 □②①③□

 □ □

 □□□□□

 □□□□□

 

 桜雪花衣:残りライフ 800 残り手札2枚

 

 ストレナエのフィールド

 ①:ペンギン・勇者

 ②:No.47 ナイトメア・シャーク

 ③白闘気白鯨

 ④:ロイヤル・ペンギン・ガーデン

 

 

「ふっふっふ〜これが今出せる私の全力!私のモンスターに勝てるかな!? 」

 

 やばい……何とか耐えられたが確実に次のターンをストレナエに渡したから俺はこのデュエルに負ける……!

 手札はペンギン・忍者に戻されたカード2枚しかなく、これでもう一度ペンデュラムゾーンに設置してエクストラデッキのオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンを召喚してもライフは削りきれない。

 

 いや、というよりNo.47 ナイトメア・シャークの効果を使わされたからいくらモンスターを出しても一体のモンスターをダイレクトアタックさせる事が可能になる。

 

 つまりモンスターを守備表示で出してもそれを無視して問答無用でダイレクトアタックされ、俺のライフは尽きてしまう……。

 

 今のままじゃ絶対に勝てない。何とか次に繋げられる軌跡を生み出さなければ……!

 

「俺のターン!ドロー! 」

 

 ドローしたカードはカップ・オブ・エースという、グリュックさんが使っていたギャンブルカードだった。

 

 まさかのこのタイミングでこのカードを来る事になろうとは……完全に天が運に身を任せろと言っているようにも思え、俺は運を天に任せるという行動に少し怖気付いてしまい、このカードを使うのを躊躇っていた。

 

 だが使わなければこの状況を打破出来ないし、使って無事にカードを2枚引けたとしても状況を変えるカードを引けるすらも分からない。

 

「でも、ここで後に引く訳には行かないよな……!俺は魔法カード【カップ・オブ・エース】を発動!コイントスを行い、表なら俺がカードを2枚ドローし、裏なら相手がカードを2枚ドローする! 」

 

『ここに来てギャンブルカード!!花衣選手にとっては一世一代の大勝負ですが果たして表を出すことは出来るのでしょうか!? 』

 

 確率は五分五分だが、ここで引けたとしても状況を打開するカードを引かなければ俺の負けは決まる。割に合わない綱渡り見たいな運勝負……この先の結果は神のみぞ知る。

 

 ホログラムのコインがフィールド上で回転しながら宙に飛び、表裏を回転させながらゆっくりと落下していく。誰しもが声を出せない緊張感の中、固唾を飲んでその結果を見守っていた。

 

 ついにコインが地面へと落ち、金属音が鳴り響く中出た麺は……金色に輝く表だった。

 

『なんと出たのは表だぁ!一世一代の大勝負を乗り切りました!! 』

 

「よしっ!俺はカードを2枚ドロー! 」

 

 大歓声の中カードを2枚ドローし、引いたカードはEMオッドアイズ・シンクロンとイグナイト・リロードだった。

 

「【EM オッドアイズ・シンクロン】か…… 」

 

 そして、手札のペンデュラムモンスターをデッキに戻し、戻した数+1枚カードをドローするイグナイト・リロード……まだ綱渡りの状況だが、一筋の軌跡がうっすらとだが見えた。

 

「これなら……!俺は魔法カード【イグナイト・リロード】を発動!手札のこの2枚をデッキに戻し、戻したカード+1枚デッキからカードをドローする! 」

 

 俺はストレナエ手札に戻されたオッドアイズ・ファントム・ドラゴンとオッドアイズ・アークペンデュラム・ドラゴンをデッキに戻し、カードを3枚ドローした。

 

「これなら……!俺は手札の【EMオッドアイズ・シンクロン】と【EMオッドアイズユニコーン】でペンデュラムスケールをセッティング! 」

 

 また青い水晶のペンダントが俺の背後に表れ、オッドアイズ・シンクロンのスケールである6とユニコーンの8がフィールド上に表示された。

 

「これでレベル7のモンスターが召喚可能!エクストラデッキから戻ってこい!【オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン】! 」

 

 ペンデュラム召喚は、エクストラデッキに表側で存在するペンデュラムモンスターを特殊召喚出来るが、ルール上、融合、シンクロ、エクシーズ以外、つまりリンクモンスターとペンデュラムモンスターはエクストラデッキから召喚する時は必ずエクストラモンスターゾーンで召喚しなければならない。

 

 だが、俺のエクストラデッキにいるペンデュラムモンスターはオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンだけだからそれは問題ない。

 

「俺は【EM オッドアイズ・シンクロン】のペンデュラム効果を発動。自分フィールドの【EM】または【オッドアイズ】モンスターのレベルを1にし、チューナーとして扱う。俺は【オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン】のレベルを1にする! 」

 

「あれ?何で今そのドラゴンさんのレベルを下げるの? 」

 

「あとの為さ」

 

 これで俺の場の準備は揃った。手札にあるこの1枚を発動し、あのモンスターを手札に加えた後墓地行くカードによって俺の勝敗は決まる。

 

「俺は魔法カード【調律】を発動。手札から【シンクロン】と名のつくカードを手札に加え、その後デッキトップからカードを1枚墓地に送る【ジャンク・シンクロン】を手札に加え、デッキの1番上を墓地に送る 」

 

 これが最後の運試し……頼む……!目をつぶりながらデッキトップを墓地に送り、送ったカードを確認した。

 

 墓地に送られたカードの名前は……【ソニック・ウォリアー】だった。

 

「……よしっ!!俺が墓地に送ったカードは【ソニック・ウォリアー】!このカードが墓地に送られた時、自分フィールドのレベル2以下のモンスターの攻撃力は500アップする! 」

 

 オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン

 ATK2500→3000

 

「それで攻撃力をアップするのが目的?なら私のライフは全然削れないよ!」

 

「それはどうかな?俺はチューナーモンスター【ジャンク・シンクロン】を召喚! 」

 

 ジャンク・シンクロン

 レベル3/チューナー/戦士族/ATK1300/DEF500

 

「【ジャンク・シンクロン】が召喚に成功した時、墓地のレベル2以下のモンスターを特殊召喚する!来い!【ソニック・ウォリアー】!」

 

 ソニック・ウォリアー

 レベル2/戦士族/ATK1000/DEF0

 

「俺はレベル2の【ソニック・ウォリアー】にレベル3の【ジャンク・シンクロン】をチューニング! 」

 

 ジャンク・シンクロンの腰にあるエンジンの紐を引いてエンジンを起動させると、エンジン音と共にジャンク・シンクロンは3つの光の輪となってヘル・ブラッドを包み、光の道筋から赤いゴーグルを光らせ、白いマフラーを靡かせながら右手の機械の拳を突き出しながらフィールドに現れた。

 

「シンクロ召喚!現れろ!【ジャンク・ウォリアー】!! 」

 

 ジャンク・ウォリアー

 レベル5/シンクロ/戦士族/ATK2300/DEF1300

 

「また【ソニック・ウォリアー】の効果発動!こいつが墓地に送られた時、レベル2以下のモンスターの攻撃力を500上げる! 」

 

「えっ?それってさっき使ったよね? 」

 

「【ソニック・ウォリアー】の効果に1ターンに1度って書かれてないんだ。つまり、こいつの効果は何度でも使える! 」

 

「えーーーー!!?? 」

 

「更に【ジャンク・ウォリアー】がシンクロ召喚に成功した時、このターンの間自分のレベル2以下のモンスターの攻撃力の分だけ攻撃力をアップさせる! 」

 

「レベル2以下?……あー!! 」

 

 ストレナエがさっき俺がオッドアイズ・シンクロンでレベルを下げた意味に気がついたが、もう遅い。

 

 オッドアイズ・シンクロンの効果で、本来レベル7のオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンのレベルは1、そしてソニック・ウォリアーの効果を2度使用したことにより、オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンの攻撃力は3500。

 

 よって、ジャンク・ウォリアーの攻撃力は5800となる。

 

 

 オッドアイズ・ペンデュラム・ペンデュラム ATK3000→3500

 

 ジャンクウォリアー ATK2300→5800

 

「これで準備は整った!さぁ反撃だ!【ジャンク・ウォリアー】!【オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン】! 」

 

 俺の掛け声を合図にジャンク・ウォリアーはオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンの背中に乗り、オッドアイズは上空にいる白闘気白鯨に向かって高く飛んだ。

 

 向かってくる外敵に気づいた白闘気白鯨は巨大な口から雷を纏った渦をジャンク・ウォリアー達に放ち、当たる既の所でジャンク・ウォリアーがオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンの背中を足場に更に天高く飛んだ。

 

 ジャンク・ウォリアーは背中のエンジンをフルスロットルまでふかし、ジャンクウォリアーの背中のエンジンから赤い炎が燃え上がるとその推進力でもっと高く、太陽にまで手が届く程空を飛んだ。

 

「バトルだ!俺は【ジャンク・ウォリアー】で、【白闘気白鯨】に攻撃! スクラップ・フィスト! 」

 

 天高く昇る太陽を背にジャンク・ウォリアーは右手の拳を突き出し、まるで自身が拳になるようにエンジンを更にふかしてそのまま流星の如く白闘気白鯨の巨体を貫通すると、白闘気白鯨は爆発と共に爆散した。

 

 ストレナエ 残りライフ5000→2000

 

「まだだ!今度は【オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン】で【No.47 ナイトメア・シャーク】に攻撃!螺旋のストライクバーストっ!! 」

 

 オッドアイズの口から赤黒い波動のエネルギーが溜まっていくと、リバイス・ドラゴンはそれを阻止しようとオッドアイズより早く口から雷を纏った波動を撃った。

 

 しかし、止まる事無く突き進んでいたジャンク・ウォリアーがその波動へと突き進み、波動とジャンク・ウォリアーの拳がぶつかり合った。ぶつかり合った衝撃で波動が枝分かれしてオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンには当たらず、そのまま突き進んだジャンク・ウォリアーはナイトメア・シャークの顔面を殴り飛ばして地面に叩きふせ、再起不能にさせた。

 

 その隙を着くようにオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンは最大出力のストライクバーストを解き放ち、ナイトメア・シャークに焼き尽くした。

 

「【オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン】がバトルする時、戦闘ダメージは2倍になる!リアクションフォース!! 」

 

 オッドアイズの宝石が輝き、更に赤い波動に炎が纏うとナイトメア・シャークはオッドアイズの攻撃に耐えきれずにそのまま爆散し、オッドアイズの攻撃は止まる事無くストレナエに突き進んだ。

 

「まずいっ……!ストレナエ!! 」

 

 ホログラム上の演出だと分かっていても思わずストレナエの所に走った。だが、ストレナエがオッドアイズの攻撃に当たる直前、まだフィールドに残っていたペンギン・勇者がストレナエの前に立ち、剣を捨て、両手で盾を持つと真正面からオッドアイズの攻撃を受け止めた。

 

「ぺ……ペンギンさんっ!? 」

 

 あまりの攻撃力の差なのかペンギン・勇者の盾が溶け始めていた。それでもペンギン・勇者は諦めずに足を踏ん張り、腕を下げないままストレナエを守る為にその場から動かなった。

 

 ようやくオッドアイズの攻撃が収まると、ペンギン・勇者の盾は見る影もなくドロドロに溶け、光の破片となって消えたが、勇者・ペンギンは何とか無事であり、守りきった安心感からかそのまま仰向けで倒れた。

 

「わぁ……凄かったね……ありがとう、ペンギンさん 」

 

 ストレナエのお礼に勇者・ペンギンは満面の笑みを浮かべ、デュエルの勝利画面と共に勇者・ペンギンは消えてしまった。

 

 ストレナエ 残りライフ2000→0

 

 WINNER 桜雪花衣

 

『Aブロック第1試合を勝ち抜いたのは桜雪花衣選手!しかし流石決勝戦だからなのかド派手な演出ばかりでしたね、思わず私もこの場でビビりまくってしまいました…… 』

 

「大丈夫かストレナエ! 」

 

 勝利の余韻なんて捨て去りながらストレナエの傍に辿り着き、怪我等無いか確認した。幸いストレナエには怪我は無く、体の異常は無さそうでひとまずは安心した。

 

 それにしてもMixさんの言う通り、演出がだいぶ凝ってるというか……本当にこれ……ソリッドビジョンなのか?確かに俺達には害は無いし、事実ストレナエにも怪我は無い。だけど何故だろう……これがホログラム上の演出とはとても思えないし、()()()()()()()()()()()()()()()()()()……そう気で気がならなかった。

 

「ねぇ花衣君?どうしたの?勝ったのに嬉しそうじゃなさそうだけど…… 」

 

 隣にいたストレナエが心配そうに覗き込みながら俺を見つめ、この考えは俺の胸の中にしまった。

 

「あぁ……俺は大丈夫。そっちの方こそ大丈夫か? 」

 

「私の方も平気だよ。でもね、負けてちょっと悔しいな〜。勝って優勝したら花衣君に何でも一つ言う事聞かすのが叶わなくなっちゃった。花衣君のいけず!ブーブ〜 」

 

「なっ、いや……でも勝負だから仕方ないだろ 」

 

 ストレナエは口を尖らせながらブーイングしたが、直ぐに元の笑顔に戻った。

 

「そうだ、ストレナエが俺にして欲しい事って何だったんだ? 」

 

「あ、そうか。教えるって言ったもんね。ええとね、私のお願い事はね〜……一緒に水族館に行きたいなって 」

 

「水族館? 」

 

「うん、花衣君がカイリ君だった時に色んな魚族のモンスターがいる所に連れて行って貰ったの。凄かったんだよ、綺麗なお魚さんから大きなお魚さんが透き通ったような海の中で泳いでいたのは今でも忘れられない 」

 

 ストレナエは目を閉じてその光景を瞼の裏で思い出していた。

 

「でも、一体なんの為にストレナエをそこに? 」

 

「昔ね、プリムちゃんとシクランちゃんと喧嘩した事あるの。もう顔真っ赤にしながら私は住処から出ていって、カイリ君……ううん、花衣君が追いかけてきてくれたんだ 」

 

「……わざわざ言い直さなくても良いんだぞ? 」

 

「良いよ。だってカイリ君は花衣君だもん。話を戻すとね、花衣君は私の事を見つけたら直ぐに隣にいてくれたの。泣き止むまでずっと頭を撫でてくれたし、優しく話も聞いてくれたの。そして、花衣君はこう言ったんだ。『海を見に行こう 』って 」

 

「海……か 」

 

 その時、頭痛と共に俺の頭に何かが横切った。思わず片手で頭を抑えながら、壊れかけのテレビで見ているようなノイズ混じりの映像は、どこか懐かしくも思えた。

 

 ノイズ混じりの映像は青く染まった海を移しており、すぐ側には夕陽を背に泣きながら笑顔でいるストレナエがいた。

 

(これって……さっきストレナエが言ってた奴か? )

 

 しかし映像はここで途切れてしまい、俺の意識は現実へと帰還した。

 

「花衣君?大丈夫?頭痛いの? 」

 

「あ……いや……ちょっとな、話続けて? 」

 

 最近こういう事が良く起こる。何かが引き金でこういう事が起こっていると思うが、その原因は未だに不明だ。まだ頭痛の残痛が残っているが、心配しているストレナエを気にするなと言うように頭をポンと撫でて少しでも安心させるように強がる。

 

「そう……?それでね、花衣君は海に連れていったの。そしたら凄いんだよ、海は海面から海の中まで見える程透明で、お魚さんは勿論クラゲさんやヒトデさん、沢山のお魚さん達がいたんだよ!そのまま海の中に潜って探険したり、砂浜で綺麗な貝殻とかも拾って……すごく楽しかった。喧嘩していたムカムカやモヤモヤなんて無くなっちゃった 」

 

 あぁ……少しだけ思い出した。断片的にだがその記憶が蘇ってきた。どうしてストレナエがプリムとシクランと喧嘩したのかまだ思い出してないが、多分どうって事無くて、たわいのない理由だろう。

 

「その時言ってくれたの。『悲しい気持ちや辛い気持ちになった時は、誰かと見る綺麗な景色で吹っ飛んじゃう』って。最近の花衣君、何だか思い詰めた様な顔をばっかりしてたから、あの時のように今度は私を花衣君を元気にさせようって! 」

 

「あ、もしかしてストレナエが使ってたカードが全部海に関するものばっかだったのて…… 」

 

「えへへ……ペンギンさんを拾った時にこうしようって思ったの。でもペンギンさん強かったでしょ? 」

 

「あぁ、めちゃくちゃな。ストレナエも頑張ったな 」

 

 いつもの様に頑張ってたストレナエの頭を撫でようとしたが、ここはまだ会場の中で今はピックアップ・デュエルの真っ最中だ。会場にはまだ人がいるし、近くにはMixさんだっている。もしここでいつも通り頭を撫でたらろくな事にならなそうだ。

 

 だが、撫でられ待ちのストレナエは俺が撫でるのを辞めるのを見るとムスッと分かりやすく頬をふくらませて怒っていた。

 

「むぅ〜撫でてくれないのー? 」

 

「いやここじゃ人に見られるだろ…… 」

 

「いーやーだー!」

 

「仕方ないだろ。代わりと言っちゃなんだが、今度水族館に行こうか 」

 

「え?良いの?私負けたんだよ? 」

 

「良いも何も、それくらいの奴なら何時でも聞いてあげるから。そうだ、何ならプリムとシクランも誘って4人で一緒行こうか? 」

 

「本当に!?花衣君だーいすき!! 」

 

 溢れ出る嬉しさなのかストレナエはお構い無しに俺の体に飛び込んできた。ストレナエは俺の腹辺りで頭を犬や猫のように擦り寄らせ、絶対離さまいとガッチリと腰を両手を使って巻きついていた。

 

 こんな光景をMixさんは見逃すはずも無く、興味津々に質問してきた。

 

「おやおや?やっぱり2人はお知り合いとか? 」

 

「あーいや〜これはその…… 」

 

「これは私の国では感謝の気持ちなのー! 」

 

「あぁ〜海外の子だったかー!良い文化ですね〜」

 

 ストレナエのでまかせの嘘にMixさんはまんまと騙され、俺はストレナエが小さく舌を出したのを見逃さかなった。ストレナエってこういうちょっとした小悪魔的ないたずらっ子っぽい所があるから意外と侮れない奴なんだよな……。

 

 とにかく、Aブロックの初戦が無事終わり、観客の皆に拍手喝采を送られながら俺達2人はフィールドから降りた。

 

『それでは!次の試合Aブロック2回戦、【カンザシ】選手と【ヘレボラス】選手はこちらに来てください! 』

 

 次の試合はカンザシとヘレボラスの試合であり、俺の次の対戦相手はこの試合に勝った奴だ。対策として最初から最後まで見てみたい気もするが……それよりも俺はある人に出会わなければならない。

 

「ストレナエ、俺は一旦ここから離れるよ 」

 

「え?カンザシとストレナエの試合見ないの? 」

 

「ちょっとした用事が出来てな……」

 

「じゃあ私も一緒に行くよ! 」

 

「それはダメだ。どうしても俺一人じゃないとダメなんだ。だから、ひとひらも少しだけ預かってくれ 」

 

 胸ポケットにいるひとひらを呼び出しては直ぐにストレナエに預け、ひとひらもストレナエと同様に心配した眼差しを送っていた。

 

 無理もない、ひとひらに至ってはポルーションとまた対面していたからな……今皆の元を離れて行動するのは狙われるリスクもある。だけどもしあの事を他言したら、最悪誰か1人の命……あの子に危険が及ぶかもしれない。だからリスクを犯しても、俺はあの事を知らなくてはならない。何故なら、それは俺にも多少なりとの関係があるのだから……

 

「じゃ、俺は先に行ってくるよ 」

 

「……わかった。でも気をつけてね! 絶対だよ! もし何かあれが大きな声を出したら私が……ううん、皆と一緒に助けにいくから! 」

 

「ありがとう。それじゃ 」

 

 俺よりもよっぽど頼りになる小さな女の子と妖精と一旦別れ、携帯を確認すると1件の通知が表示されていた。メッセージを送ってくれたのは……星空彼方さんだ。

 

 どうやら2階観客席へと続く連絡通路の一つに待っており、指定された所に俺は駆け足でそこへ移動した。

 

 観客は第2試合が待ち遠しのか歓声が止まることを知らずに大盛り上がりしていたが、俺の心境はそれとは対照的に消極的だった。緊張が続く中、長い連絡通路には1人の男のシルエットが見え、男はこちらの存在を確認すると向こうから近づいきた。

 

 太陽の逆光で見えなかった全体像が見え、待っていたのはやはり彼方さんだった。

 

「来てくれたか。まずは、1回戦突破おめでとう 」

 

「……ありがとうこざいます。でも、あんなの見たら少し複雑な気持ちです 」

 

「それは……すまない。出来れば他の誰も巻き込みたくは無かったんだが…… 」

 

「いえ……それよりも聞かせてください 」

 

 本題に入る前に俺は一つ呼吸を置き、この先の事を知る覚悟を決めて言葉を繋げた。

 

 

「……天音ちゃんが拐われたって、どういう事ですか 」

 

ここまで(〜90話)出てきたレゾンカードの中で強いと思うのは?

  • 六花聖華ティアドロップ、カイリ
  • 閃刀騎-カイムと閃刀騎-ラグナロク
  • 銀河心眼の光子竜
  • RRRリノベイルイグニッションファルコン
  • 炎転生遺物-不知火の太刀
  • 常闇の颶風
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