六花テーマを作って愛用したらそのまま俺への愛が重くなった件について 作:白だし茶漬け
イラストと言えば閃刀姫の方もシズクとエンゲージ、そしてロザの必殺技であろうレッドアローズが出ましたね。レッドアローズこれどうやって使うんだ……?
一応こっちのオリカであるラグナロクに対して使えると言えば使えるような気がしなくも無いがめちゃんこ使いにくそう。
……六花のてぇてぇ新規イラスト来ないかなぁぁぁぁ!なぁァァァァ!!(_・ω・)_バァン…
『さぁ、このピックアップデュエル2回戦も残すはこの1回! シンクロ中心のデッキを使うエリカ選手と、閃刀姫を使用するレイ選手の対決だけです!』
もうその2人はデュエルフィールドで持ち場に着いており、2人ともやる気満々だ。
「ふふん、貴方なんか瞬殺してやりますよ! 」
「攻撃力1500程度しかない貴方が瞬殺できるわけ無いでしょうに 」
「むっ、言いましたね? 後悔しても遅いですよ! 」
始まる前から戦いの火蓋は開かれ、目に見えない火花が2人の間ではバチバチと激しくなっていて。早く始めないと2人とも笑顔で静かに暴れそうでヒヤヒヤする。
『んん!? 何だか寒気が感じたような……ま、まぁとにかく始めましょう! ピックアップBブロック2回戦第2試合! デュエル〜開始! 』
「「デュエル! 」」
レイvsエリカ
デュエル開始の宣言と同時にコイントスが始まり、コインの結果はエリカが表、レイが裏だった。
「先行は貰いますよ。私は【相剣師-莫邪】を通常召喚 」
相剣師-莫邪
レベル4/幻龍族/ATK1700/DEF1800
「【相剣師】か、中々強力なカードを拾った 」
「【相剣師】って何ですか? 」
「【相剣師】はチューナーのトークンを自前で用意してシンクロ召喚するテーマだ。あれ1枚でのシンクロ召喚出来るからかなりの安定感があるカードの1枚だ 」
あれ1枚でシンクロ召喚ができるのか……普通シンクロ召喚するにはチューナーとそうじゃないモンスターと最低でも2体は必要だ。あれ1枚でシンクロ召喚ということは、手札の消費を抑えて他にリソースが割けるという事だ。
「【相剣師-莫邪】の効果発動。召喚、特殊召喚された時、手札の【相剣】カードか幻龍族モンスターを見せることで、レベル4のシンクロチューナーを特殊召喚します。私は手札から幻龍族の【光竜星-リフン】を公開し、【相剣ートークン】を特殊召喚 」
相剣トークン
レベル4/チューナー/トークン/幻龍族/ATK0/DEF0
「さらに魔法カード【コード・チェンジ】を発動。対象のモンスター1体のカードテキストに記されている種族か、または種族そのものを変更します。【莫邪】を機械族に変更します 」
「あのカードまであるのか…… 」
「しかも種族まで変更出来るとんでもないカードに生まれ変わったな…… 」
「私はレベル4の機械族になった【相剣師-莫邪】と【相剣ートークン】でシンクロ召喚! レベル8【カラクリ大将軍 無零怒】を召喚! 」
カラクリ大将軍 無零怒
レベル8/シンクロ/機械族/ATK2800/DEF1700
「更にシンクロ素材になった【相剣師-莫邪】の効果により、カードを1枚ドローし、【カラクリ大将軍 無零怒】がシンクロ召喚されたのでデッキから【カラクリ】モンスターを特殊召喚します。私は【カラクリ蝦蟇 四六弐四】を守備表示で特殊召喚 」
カラクリ蝦蟇 四六弐四
レベル1/チューナー/機械族/ATK200/DEF1000
「私はカードを2枚伏せてターンエンドです 」
1ターン 終了
エリカ 残り手札1枚
残りライフ8000
□①②□□
③□□④□
□ □
□□□□□
□□□□□
レイ 残り手札5枚
残りライフ8000
①②:伏せカード
③:カラクリ大将軍 無零怒
④:カラクリ蝦蟇 四六弐四(守備表示)
「私のターン! ドローです! 私は魔法カード【増援】を発動し、デッキから戦士族の【閃刀姫ーレイ】を手札に加え、通常召喚! 」
閃刀姫ーレイ
レベル4/戦士族/ATK1500/DEF1500
「更に魔法カード【暗黒界の取引】を発動! お互いに1枚ドローし、手札を1枚捨てます。私は【閃刀姫ーロゼ】を墓地に捨てます 」
「私は【光竜星-リフン】を捨てます 」
「どんどん行きますよ! 私は【閃刀姫ーレイ】を素材にリンク召喚! 召喚条件は【風属性以外の閃刀姫モンスター1体】! 【閃刀姫ーカイナ】をリンク召喚! 」
閃刀姫ーカイナ
LINK1/リンク/機械族/ATK1500
「更に速攻魔法【閃刀起動ーリンケージ】を発動! 【カイナ】を墓地に送り、エクストラデッキから【閃刀姫】リンクモンスターを1体特殊召喚します。私は【閃刀姫ーハヤテ】を特殊召喚! 」
『おっとあれは新しく追加された【閃刀】カード! 墓地に光と闇の【閃刀姫】がいれば特殊召喚したモンスターの攻撃力は1000ポイントアップできます!』
『今レイ選手の墓地には闇属性の【閃刀姫ーレイ】と光属性の【閃刀姫ーロゼ】が存在する。攻撃力アップの効果は適用されるな 』
閃刀姫ーハヤテ
LINK1/リンク/機械族/ATK1500→2500
「更に速攻魔法【リミッター解除】を2枚発動! これで【ハヤテ】の攻撃力は4倍! 攻撃力は10000になります! 」
「いきなり2枚の【リミッター解除】!? 」
閃刀姫ーハヤテ ATK2500→10000
レイの奴、本気でエリカを瞬殺する気つもりだ。しかもハヤテは相手フィールドにモンスターがいてもダイレクトアタック出来る効果がある。もしもこの攻撃が通れば、エリカはワンターンキルで敗北してしまう。
「バトル! 【閃刀姫ーハヤテ】は相手に直接攻撃が可能! 10000のダイレクトアタックで終わりです! 」
フィールドにいるハヤテの装甲から無数の火花が散りながらもハヤテは巨大なレールガンであるベクターブラストの銃口をエリカに向け、あまりのエネルギー放出でベクターブラストが撃たれた瞬間、ベクターブラストは壊れ、緑色の軌跡を描きながら弾丸はエリカに向かっていった。
「おわァァ! これ受けたらエリカは負けるネ! 」
「落ち着きなさいボタン。エリカがこれ程までに早く負ける訳無いでしょう? 」
カンザシの言う通りだ。現にエリカから焦りの表情が見えず、それにまるで待っていたかの様な笑みを浮かんでいた。
「では私はそのダメージをデッキで受けるとしましょう。罠発動! 【パワーウォール】! 」
「なっ……【パワーウォール】!?」
「【パワーウォール】は戦闘ダメージを受ける時発動し、そのダメージが0にるように500ポイントのダメージにつき1枚墓地に送ります。私は10000のダメージを、つまりデッキの上から20枚墓地に送る事で無効にします 」
「デッキをゴミのようにばら撒か……無い! 」
「いやいや花衣君、それはそういう演出だからな? 」
「いや〜それは分かっていますけどつい…… 」
カイザー……いや、ヘルカイザー亮のデッキをばら撒くというあのシーンには衝撃を受けたのは懐かしい思い出だ。
それはともかく、ダメージを無効にするかつ20枚という多くのカードを墓地に送れたのはエリカにとっては大きい筈だ。リミッター解除を2連発で打ったのが仇となったな……
「無駄な努力ありがとうございます 」
笑顔でエリカはレイに対してそう言い、レイは悔しがる気持ちを押さえつけるように頬をふくらませた。
「むぐぐ……私は【閃刀姫ーハヤテ】をリンク素材にし、【閃刀姫ーシズク】をリンク召喚します 」
閃刀姫ーシズク
LINK1/リンク/機械族/ATK1500
「【リミッター解除】は効果が適用したモンスターを破壊するので、【シズク】は破壊されません。私はカードを1枚伏せてターンを終了し、エンドフェイズ時に【シズク】の効果発動。墓地に存在しない【閃刀】魔法カードをデッキから手札に加えます。私は【閃刀起動ーエンゲージ】を加えます 」
2ターン目 終了
エリカ 残り手札1枚
残りライフ8000
□□①□□
②□□③□
④ □
□□□□□
□□□□⑤
レイ 残り手札1枚
残りライフ8000
①:伏せカード
②:カラクリ大将軍 無零怒
③:カラクリ蝦蟇 四六弐四(守備表示)
④:閃刀姫ーシズク
⑤:伏せカード
「私のターン、ドロー。ふふ、墓地にリソースがありますのでどんどん使いましょうか。まずは【カラクリ小町 弐弐四】を攻撃表示に変更。そしてこの瞬間【カラクリ大将軍 無零怒】の効果発動。自分の【カラクリ】モンスターの表示形式が変更した時、カードを1枚ドローします 」
『墓地送りに次いでドロー! 何とも恐ろしい! 』
「さらに墓地の【錬装融合】をデッキに加えてシャッフルし、1枚ドロー 」
確かに20枚の墓地送り+追加ドローは実質カードを何枚もドローしているのと同等と言える。恐らくエリカはここで仕掛けてくる筈だ。
「では参ります。先ずはフィールドにいるレベル8の【カラクリ大将軍 無零怒】とレベル1の【カラクリ蝦蟇 四六弐四】でシンクロ召喚! レベル9【ナチュル・ガオドレイグ】を召喚! 」
ナチュル・ガオドレイグ
レベル9/シンクロ/獣族/ATK3100/DEF1800
「更に罠カード【ロスト・スター・ディセン】発動。自分の墓地にいるシンクロモンスターのレベルを1つ下げ、守備力0で守備表示で特殊召喚します。この際、そのモンスターの効果は無効になります。勿論私は【カラクリ大将軍 無零怒】を墓地から特殊召喚します 」
カラクリ大将軍 無零怒 レベル8→7
「うへぇ……カンザシは相手に何もさせないスタイルだったけど、エリカもエリカでかなり苦しめるなぁ。どっちかって言うとボタンに近いような展開だけど 」
「あら、お気に召しませんか? なすがままにされて私に身を委ねるのも心地よいものですよ? 」
カンザシが手で俺の顔を舐めるようにして撫で回し、ふぅっと優しく耳に息をふきかけた。あまりの行動にカンザシの手を掴み、妖しく笑うカンザシを頬を赤く染めてつい睨んだ。
「まぁ大胆 」
「カンザシ……周りの目もあるからこういうのはここではやらないでくれ 」
「そうですよカンザシ。花衣様に迷惑です 」
「あら、ティアドロップさん。貴方も人の事は言えないと思いますけど 」
「貴方よりはわきまえているつもりですよ? 」
「「うふふふ……」」
俺の背後でティアドロップとカンザシとの静かな決闘が始まっていた。どうせやるならデュエルにしてくれぇ〜!
「もう2人とも! 喧嘩はダメだよー! 」
「そうだよー? って、ストレナエもちゃっかり花衣君の膝の上に乗ってるじゃん! 」
「えへへ〜 」
抜け駆けしたストレナエをスノードロップは引っペがそうとしたが、ストレナエは俺の服を掴んでは離さず、服が伸びてしまっている。このままじゃ服がビロンビロンになってしまうのでスノードロップに止めろと言い、スノードロップはモヤモヤした顔をしながらもストレナエから手を離し、ストレナエは気にしがみつく蝉のように俺に抱きついた。
「愉快な精霊達だな 」
「日常茶飯事ですよ 」
しがみついているストレナエの頭撫でながらデュエルに再度向けると、エリカは更に墓地のカードを利用していた。
「私は手札から魔法カード【ネグロイド・シンクロ】を発動。自分の墓地からチューナーとそれ以外のモンスターを2体除外し、そのレベルの合計と同じレベルの【スターダスト】シンクロモンスターを召喚条件を無視して特殊召喚します 」
「えーと、つまりレベルが合えば【スターダスト】シンクロモンスターを特殊召喚出来るのか? 」
「その代わり効果は無効にされるけどな 」
だけど確かスターダストには攻撃力が3000以上のモンスターもいたはずだ。効果は無効にされても、今の状況なら攻撃力3000以上の打点なら壁としても機能はするはずだ。
「私は墓地のレベル5のチューナー【彩宝龍】とレベル5の【紅葉の女王】を除外し、レベル10の【真閃珖竜 スターダスト・クロニクル】を特殊召喚! 」
真閃珖竜 スターダスト・クロニクル
レベル10/シンクロ/ドラゴン族/ATK3000/DEF2500
「そして私にはまだ通常召喚が残っています。【相剣師-泰阿】を通常召喚 」
相剣師-泰阿
レベル4/幻龍族/ATK1800/DEF1500
「【相剣師-泰阿】の効果。墓地よ【相剣師】を1枚除外し、【相剣ートークン】を特殊召喚 」
相剣トークン
レベル4/チューナー/トークン/幻龍族/ATK0/DEF0
「そしてこの2体でシンクロ召喚!レベル8【魔救の奇跡-ドラガイト】! 」
魔救の奇跡-ドラガイト
レベル8/シンクロ/岩石族/ATK3000/DEF2200
「さらに墓地の【妖刀ー不知火】の効果発動。このカードと墓地にいるアンデッド族モンスター1体を除外し、そのモンスターの合計と同じアンデッドシンクロモンスターを特殊召喚します 」
『これでレベル合計は11! そしてアンデッド族という事は? あのカードしかない! 』
「レベル11【骸の魔妖-餓者髑髏】をエクストラデッキから特殊召喚! 」
骸の魔妖-餓者髑髏
レベル11/シンクロ/アンデッド族/AATK3300/DEF2600
「最後に墓地にいる【ゾンビキャリア】の効果発動。手札1枚をデッキの1番上に置くことで、墓地から特殊召喚します 」
ゾンビキャリア
レベル2/チューナー/アンデッド族/ATK400/DEF0
「私はレベル7になった【カラクリ大将軍 無零怒 】とレベル2の【ゾンビキャリア】でリンク召喚! リンク2【I:Pマスカレーナ】 をリンク召喚! 」
I:Pマスカレーナ
LINK2/リンク/サイバース族/ATK800
「さて、こんな物でしょう。バトル! まずは【ナチュル・ガオドレイク】で【閃刀姫ーシズク】に攻撃! 」
「【シズク】の効果で、相手モンスターの攻撃力を墓地の魔法カードの数×100ポイント下げます! 私の墓地には5枚の魔法カードがあるので、500ダウン! 」
ナチュル・ガオドレイク ATK3100→2600
しかし攻撃力ダウンの数値が低く、シズクは仙々の放つビームにバリアが突破されてしまい、シズクの青い装甲が剥がれ、閃刀モードのレイがフィールドに残った。
レイ 残りライフ8000→6900
「自分の【閃刀姫】リンクモンスターが破壊された時、墓地の【閃刀姫ーレイ】を特殊召喚します。私は守備表示で特殊召喚! 」
「そんなのでは壁にすらなりませんよ。【ブラック・フェザードラゴン】で【閃刀姫ーレイ】に攻撃!」
『さァこれでレイ選手の場はガラ空き! 全ての攻撃が受ければレイ選手のライフは尽きます! 』
「続いて【スターダスト・ウォリアー】でダイレクトアタック! 」
レイ残りライフ 6900→3900
「まだ行くわよ。【骸の魔妖ー餓者髑髏】でダイレクトアタック!」
レイ残りライフ3900→600
「どうやら瞬殺されるのは貴方だったようね。【I:Pマスカレーナ】 でダイレクトアタック! 」
I:Pマスカレーナはバイクをフルスロットルでふかしながらレイに突撃を掛け、そのまま拳銃構えてレイに照準を向けた。
このままでは本当にレイのライフが尽きる。頼るべきは前のターンに伏せていたあの伏せカードしかない。そしてついに、その伏せカードが開かれた。
「罠発動! 【
「あれ? あのカード……OCG化されてましたか? 」
「いや、まだされてない筈だ。やっぱりかなりの数が実装されてるな 」
あの罠カードは確かZEXALに登場したカードの筈だ。相手の墓地にある罠を使うという、墓荒らしと同じ様なカードだ。
しかもこの瞬間に使ったということは恐らくレイがコピーするカードはアレだろう。
「私は貴方の墓地にある【パワーウォール】除外し、その効果を得ます 」
罠蘇生のカードがパワーウォールに変貌し、レイの周りにバリアが張られると同時にデッキの上から2枚のカードが墓地に送られた。
「ふぅ……危なかった 」
「あら残念。勝負つかずですか 」
「まだ倒れる訳にも負ける訳にも行きませんからね! 」
「だったらこれを乗り切ってからそう言いなさい。カードを2枚伏せてターンエンド 」
3ターン目 終了
エリカ 残り手札0枚
残りライフ8000
□□①②□
③④⑤□□
□ ⑥
□□□□□
□□□□□
レイ 残り手札1枚
残りライフ600
①②:伏せカード
③:真閃珖竜 スターダスト・クロニクル
④:魔救の奇跡-ドラガイト
⑤:ナチュル・ガオドレイク
⑥:I:Pマスカレーナ
ほぼモンスターゾーンが埋まった状態で、レイの手札はエンゲージのみだ。やはりこの盤面を切り抜けられるのは閃刀騎ーラグナロクだろう。
ラグナロクを出す前に閃刀騎ーカイムを召喚すれば、その効果でどこからでもレイとロゼを特殊召喚出来る。そうすればラグナロクの召喚条件である閃刀騎含むモンスター三体をクリアし、レイの墓地には3種の閃刀姫リンクモンスターがいるから、攻撃力3000のラグナロクが召喚出来る。だがやはり攻撃力は足りず、しかもあのエリカの2枚の伏せカード……気になるな。
「いいえ、あの人はどんな状況でも希望に繋げます。私のターン、ドロー! ……来た! 私は【閃刀起動ーエンゲージ】 を発動。デッキから【閃刀機ーホーネットビット】を加え、さらにカードをドロー! そして【ホーネットビット】発動! 【閃刀姫ートークン】を特殊召喚! 」
「……来るわね 」
「そして【閃刀騎ーカイム】を通常召喚! 」
閃刀騎ーカイム
レベル4/戦士族/ATK0/DEF0
『ここでついに最後のレゾンカードが来たァァ!! 』
フィールドに最後のレゾンカードであるカイムが初めて皆の前に現れ、観客は更なる歓声をあげた。だが、こんなものでは無い。
「カイムさんの効果発動! 召喚、特殊召喚された時、デッキ、手札、墓地からレベル4の閃刀姫モンスターを2体特殊召喚します! 墓地からレイとロゼを特殊召喚! その後自分の墓地の閃刀姫リンクモンスターの数だけデッキから魔法カードを墓地に送ります。私は【エリアゼロ】 【シャークキャノン】【ベクターブラスト】を墓地に送ります」
これで場にモンスターは4体。しかもこれでジークを呼び出せ、さらにレイを素材にカガリを召喚、最後にラグナロクを召喚出来れば攻撃力は5000になる。もしひとひらが墓地に居なければここまで繋ぐことは出来なかっただろう。
「私は【閃刀姫ートークン】と【閃刀姫ーロゼ】でリンク…… 」
「ジークを呼び出す前に少し失礼するわよ。罠発動【光虫異変】。自分の墓地からレベル3の昆虫族を2体特殊召喚する。私は【N・フレア・スカラベ】 と【円喚師フェアリ】を特殊召喚 」
「これで場には全てのモンスターゾーンが埋まった…… 」
「そして全ての属性が揃った 」
「更に相手メインフェイズ時【I:Pマスカレーナ】の効果発動! このカードを素材にしとしたリンクモンスターを、この瞬間リンク召喚できる! 」
「相手ターンにリンク召喚!? 一体どれを使うつもりですか? 」
「答えは全部よ! 私は全てのモンスターゾーンにいるモンスターでリンク召喚! 召喚条件は【属性が異なるモンスター3体以上】! 」
あの召喚条件でリンクモンスターがいない状態で5体のモンスターをリンク素材に使ったということは、そのリンクの数は6。そして、リンク6のリンクモンスターは今の所、あのモンスターしか存在しない。
スターダストの光属性、ナチュル・ガオドレイクの地属性、フレアスカラベの火属性、フェアリの風属性、ドラガイトの水属性、そして……i:Pマスカレーナの闇属性。
召喚条件が揃っているモンスターは上空のリンクマーカーに飛び込み、リンクマーカーの先から黒い体に関節が円型の機械で浮遊させ、巨大な剣を持ったあのアンドロイドのようなモンスターは、間違いなくあのモンスターだった。
「リンク6【ジ・アライバル・サイバース@イグニスター】! 」
ジ・アライバル・サイバース@イグニスター
LINK6/リンク/サイバース族/ATK????
「【アライバル】の攻撃力はリンク素材になったモンスターの数×1000ポイントアップします。私が素材に使ったモンスターは6体。よって、攻撃力は6000です 」
ジ・アライバル・サイバース@イグニスター ATK6000
「攻撃力6000……! 」
「【ラグナロク】を召喚したければどうぞ召喚して下さい。この攻撃力と完全耐性をどうにか出来ればの話だけど 」
「くっ…… 」
確かにラグナロクの最大攻撃力は5000だ。団結の力みたいなカードがあれば一気に攻撃力が上がり、アライバルを倒せるが、レイの様子からそのようなカードは無さそうだ。
「だけどここしかラグナロクを出すチャンスが無い……。私はまず、【閃刀姫ーロゼ】と【閃刀姫ートークン】でリンク召喚! リンク2【閃刀姫ージーク】を召喚! 」
閃刀姫ージーク
LINK2/リンク/機械族/ATK1500
「そして【閃刀姫ーレイ】でリンク召喚! 【閃刀姫ーカガリ】を【ジーク】のリンク先に特殊召喚! 」
閃刀姫ーカガリ
LINK1/リンク/機械族/ATK1500
「【カガリ】がリンク召喚に成功した時、墓地から【閃刀】魔法カードを1枚手札に加えます。私は【閃刀起動ーエンゲージ】を加えます 」
エンゲージを加えたが、今はメインモンスターゾーンにカガリがいるせいでエンゲージは使えない。だが、ラグナロクならば……
「私は【閃刀姫ージーク】【閃刀姫ーカガリ】、そして【閃刀姫ーカイム】でリンク召喚! 召喚条件は【閃刀騎含むモンスター3体】! 」
カイムが2本の閃刀を地面に突き刺し、その地面からリンクマーカーが形成された。形成されたリンクマーカーのみきみき右下にカガリ、左下にジーク、そして下にカイムが飛び込み、リンクマーカーが眩く光だし、全ての閃刀姫の装備を纏った閃刀騎がフィールドに現れた。
「LINK3【閃刀騎ーラグナロク】を召喚! 」
閃刀騎ーラグナロク
LINK3/リンク/機械族/ATK????
「来たわね 」
『これが閃刀姫もう1枚のレゾンカード! 【閃刀騎ーラグナロク】! 全ての【閃刀姫】を装備した力は果たしてどういったものなのか見ものです! 』
「【ラグナロク】の効果発動! リンク召喚した時、自分の墓地に存在する【閃刀姫】リンクモンスターを召喚条件を無視して可能な限り特殊召喚します 」
今レイの墓地にいる閃刀姫リンクモンスターは5体。この感じ……あの時の様な感じだな。
「私は5体の【閃刀姫】リンクモンスターを特殊召喚し、【ラグナロク】の攻撃力は場の【閃刀姫】リンクモンスターの数×1000ポイントになります」
閃刀騎ーラグナロク ATK5000
「ただし【ラグナロク】が存在する限り【閃刀姫】は攻撃出来ませんが攻撃対象にはなりません。更に手札の【閃刀起動ーエンゲージ】を発動! 【閃刀機ーイーグルブースター】 を加え、更に1枚ドローします 」
『こ、これが【ラグナロク】の真骨頂! 【ラグナロク】が存在する限り、自分フィールドは全てエクストラモンスターゾーンとなり、よってメインモンスターゾーンが存在しない事になります。つまり、メインモンスターゾーンにモンスターが存在しないという事になり、モンスターがいても【閃刀】カードが使えるというとんでもないモンスターだ! 』
本来単騎での運用を目的とした運用の閃刀姫だが、ラグナロクはその運用を良い意味で壊している。まさに最終兵器と言っても過言では無い力だ。
「更に【ラグナロク】はフィールドの閃刀姫リンクモンスターをリリースする事でその効果を使え、更に墓地の【閃刀】カートを墓地から回収出来ます。【ハヤテを】リリースし、もう一度【エンゲージ】を回収します 」
『おや? 【閃刀姫ーハヤテ】は直接攻撃が可能ですが、【閃刀騎ーラグナロク】は効果外テキストで直接攻撃が出来ませんね。これはどういった裁定でしょうか? 』
『この場合でも【ラグナロク】は直接攻撃が出来ない仕様だ。だが、戦闘ダメージを与えた時に魔法カードを墓地に送る効果発動使えるぞ 』
『なるほどーまぁ確かに攻撃力4000以上のダイレクトアタックはちょっと強いですからねー 』
「もう一度【エンゲージ】を発動。今度は【ハーキューリーベース】を加え、さらに1枚ドローです 」
だが、レイがやろうとしたのはエンゲージによる手札強化だろう。ラグナロクがやられなければ1ターンに1回墓地の閃刀カードを手札に加えられる為、エンゲージを回収し続ければ実質2ドローが確定する。
……ラグナロクがいればの話だけどな。
「私はカードを2枚伏せて、ターンエンド。そしてエンドフェイズ時に、【ラグナロク】の効果で墓地の【閃刀姫】リンクモンスターを可能な限り特殊召喚します 」
4ターン目 終了
エリカ 残り手札0枚
残りライフ8000
①□□□□
□□□□□
③ ②
④⑤⑥⑦⑧
□□□□⑨
レイ 残り手札2枚
残りライフ600
①:伏せカード
②:ジ・アライバル・サイバース@イグニスター
③:閃刀騎ーラグナロク
④:閃刀姫ーカガリ
⑤:閃刀姫ーシズク
⑥:閃刀姫ーハヤテ
⑦:閃刀姫ーカイナ
⑧:閃刀姫ージーク
⑨:伏せカード
「こうしてみると中々壮大な盤面ですね。ですが、僅かながら攻撃力が届かないとなるとじれったいでしょうね? 」
「うっ……ですが私のカイムさんは負けません! 」
「だったらこの攻撃力6000の【アライバル】を倒して見てください。最も、また新しいモンスターも増えますがね 」
「なんですって? 」
「私のターン、ドロー。前のターン私は【ゾンビキャリア】の効果で私のカードは確定しています。そして通常ドローしたこのカードは、公開する事によって効果を発動 」
「これってティアドロップが使っていた【ピースの輪】か? 」
「いや、そのカードは自分フィールドに何も無いと発動出来ない。おそらくは…… 」
「私は【
『なるほど、エリカ選手はあの最初のターンで【七皇の剣】を引いていたのか、それを【ゾンビキャリア】の効果を使って利用するとは……なかなかやる 』
確かに下手すれば手札で持ち腐れてしまう可能性のあるカードだ。だがエリカはそんな状態でもこのカードを使う為にあらゆるカードを使用している。どんな物でも利用するだけ利用する。それがエリカのスタイルか……
「エクストラデッキから【
あのモンスターのNoは101だから、その同じNoであるCNo101のモンスターが出てくるという事になる。ええと……101のエクシーズって確かシャークが使ったモンスターだったな。
思い出そうとしているうちにアークナイトが姿を変え、白い船が黒く染まり、船が変形……いや、本来の姿に変わった。
「【
CNo.101 S・H・Dark Knight
ランク5/エクシーズ/水族/ATK2800/DEF1800
「【ダークナイト】の効果! 相手モンスター1体を対象にし、そのモンスターをこのモンスターのエクシーズ素材にします 」
「させません! 速攻魔法【閃刀機ーイーグルブースター】を発動。【ラグナロク】を対象にし、【ラグナロク】はこのターン、自身の効果以外受け付けません 」
「では私は【閃刀姫ーシズク】をエクシーズ素材にしましょう 」
ダークナイトと槍がラグナロクの盾、つまりシズクの武器である盾が吸収されてしまい、ラグナロクの盾は失ってしまった。更にフィールド上の閃刀姫が減った事により、ラグナロクの攻撃力は減少する。
閃刀騎ーラグナロク ATK5000→4000
「更に【アライバル】の効果! このカード以外のモンスターを1体対象にし、そのカードを破壊! 私は【閃刀姫ーカガリ】を破壊! 」
今度はラグナロクの剣も破壊されてしまい、ラグナロクの攻撃力はどんどん減っていく。
閃刀騎ーラグナロク ATK4000→3000
「そしてモンスターを破壊した時、【アライバル】のリンク先に【@イグニスタートークン】を特殊召喚します 」
@イグニスタートークン
レベル1/トークン/サイバース族/ATK0/DEF0
「剣も無い、盾も無い。もうそのモンスターは木偶の坊当然です。……バトル! 【アライバル】で【ラグナロク】に攻撃! 」
アライバルの剣がまさにラグナロクの頭の装甲から斬ろうとし、ラグナロクは残っていたジークの刀を持ってそれを防ぎ止めた。剣と剣がぶつかり、鍔迫り合いの火花が散る中で僅かにラグナロクが力負けして片膝を着いた。
『これを防げなければレイ選手のライフは尽きます! 勝負あったか!? 』
「っ……罠発動【ガード・ブロック】! 戦闘ダメージを無効にし、カードを1枚ドローします 」
ラグナロクはアライバルの攻撃を受け流し、戦闘が終わったおかげかアライバルはエリカのフィールドに戻って行った。ガード・ブロックの効果によりレイはデッキから1枚ドローした。
「【イーグルブースター】の効果により、【閃刀騎ーラグナロク】は戦闘では破壊されません 」
「そういえばそんな効果があったわね。【ラグナロク】の効果でフィールドの【閃刀姫】モンスターは攻撃対象にはならないし……ここでターンエンドします。 」
「エンドフェイズ時、【ラグナロク】の効果で墓地にいる【閃刀姫】リンクモンスターの【シズク】を蘇生します 」
5ターン目 終了
エリカ 残り手札0枚
残りライフ8000
①□□□□
□□□②③
⑤ ④
□⑥⑦⑧⑨
□□□□□
レイ 残り手札3枚
残りライフ600
①:伏せカード
②:@イグニスタートークン(表側守備表示)
③:CNo.101 S・H・Dark Knight
④:ジ・アライバル・サイバース@イグニスター
⑤:閃刀騎ーラグナロク
⑥:閃刀姫ーシズク
⑦:閃刀姫ーハヤテ
⑧:閃刀姫ーカイナ
⑨:閃刀姫ージーク
『さぁさぁ、レイ選手は手札こそありますが攻撃力6000と削れてないライフの前にどう崩していくでしょうか? 』
『このまま防戦一方だとあの閃刀姫使いの勝機は無い。見ものだな 』
(確かにこの手札じゃ勝てない。癪ですけどあれが来れば…… )
手札はあれこそ盤面が覆せない状況だ。しかもレイの手札の内1枚はハーキュリーベースだ。ハーキュリーベースは2回攻撃できる代わりにダイレクトアタックが出来ないデメリットがある。それを上手く使えばあるいは……
「私は【ラグナロク】の効果発動。場の【ジーク】をリリースし、もう一度【閃刀起動ーエンゲージ】を加え、発動。デッキから【閃刀術式-ベクタードブラスト】を加え、1枚ドロー! 」
『さぁさぁ、果たしてここからどのように展開していくのか! 』
「先程加えた【閃刀術式-ベクタードブラスト】を発動! お互いにデッキの上からカードを2枚墓地に送ります。そして魔法カードが3枚以上の時、相手のエクストラモンスターゾーンのカードをデッキに戻す事が出来ますが…… 」
「【アライバル】は他のカード効果を受けないわよ 」
「だったら真正面から突破します! 【ジーク】の効果を受け継いだ【ラグナロク】の効果発動! その効果で、フィールドのモンスター1体を墓地に送ります。私が墓地に送るのは【閃刀騎ーラグナロク】!」
『なんと! ここで自らレゾンカードの【ラグナロク】を手放した!?』
驚く人々の声を推し払うようにラグナロクは自らの意思で装甲を拭いさり、その中に搭乗していたカイムが分離されたラグナロクから飛び降り、崩れ落ちていく瓦礫の中から残された閃刀姫パーツを全て背負って新たな姿のカイムとしてフィールドに降り立った。
「【閃刀騎ーラグナロク】がフィールドから離れた事により効果発動。墓地の【閃刀騎ーカイム】を特殊召喚し、カイムさんの攻撃力は【ラグナロク】がフィールドから離れる直前の攻撃力になります」
『先程の攻撃力は3000! つまり、【閃刀騎ーカイム】の攻撃力は3000になります! 』
閃刀騎ーカイム ATK0→3000
「更にもう一度【カイム】さんの効果により、墓地の【閃刀姫ーレイ】を特殊召喚! 」
これで全てのメインモンスターゾーンが埋まった。ラグナロクが存在しない事により、もう手札の閃刀カードは使えない。一体何をするつもりだ……?
「私は【閃刀姫ーレイ】【閃刀姫ーハヤテ】【閃刀姫ーシズク】【閃刀姫ーカイナ】でリンク召喚! 召喚条件は【効果モンスター2体以上】! 」
カイムが閃刀姫の装備を上空のリンクマーカーに向けて投げ飛ばし、レイもそれに合わせるように上空のリンクマーカーに飛んだ。演出で勘違いしているがモンスターの数は4体。つまりリンク4のモンスターが出てくるという事だ。
リンク4であの召喚条件は……あのモンスターしかいない。リンクマーカーの先に黒と紫のワイヤーフレームが人の形を象るように紡ぎ、それが徐々に白い鎧を身にまとい、巨大な白い槍を持って現れたのは、まさしくあのモンスターだった。
「リンク4! 【アクセスコード・トーカー】!」
アクセスコード・トーカー
LINK4/リンク/戦士族/ATK2300
『出たぁぁぁぁぁ!! 最強リンク4モンスターの【アクセスコード・トーカー】だ! 従来の閃刀姫デッキの切り札と言ってもいいモンスターであり、ここでもまさしく切り札の如く出てきたぁ! 』
確かに閃刀姫デッキにアクセスコード・トーカーがフィニッシャーになるのは聞いた事があるが、俺はそれよりも懐かしさが込み上げてきた。この盤面はあの最終局面を思い出す。
アライバルとアクセスコード・トーカー……かつての相棒との対決の盤面そのものだった。何だか感慨深い。そしてそれは、俺と彼方さん以外誰も知るよしが無かった。
「【アクセスコード・トーカー】の効果発動! 墓地のリンクモンスターを対象にし、そのモンスターのリンクマーカーの数×攻撃力を1000アップ! 私は【閃刀騎ーラグナロク】を対象にし、そのマーカーは3! よって攻撃力3000アップ! 」
アクセスコード・トーカー ATK2300→5300
『しかしこれでは僅かに攻撃力が届かない! 』
「まだです! 【アクセスコード・トーカー】の効果! 墓地のリンクモンスターを除外し、相手カード1枚を破壊します! 【@イグニスタートークン】を破壊! 」
「それで終わりかしら? 」
「当然終わるつもりはありません。私は魔法カード【死者蘇生】を発動! 」
『ここで蘇生カード! 相手か自分、果たしてどのモンスターを蘇生するのか!? 』
恐らくここが勝負時だ。エリカの墓地にもモンスターは存在しており、アライバルでリンク召喚に使ったモンスターもある。だが、そのモンスター達ではあの攻撃力6000には届かない。レイは一体どんなモンスターを蘇生する……?
「私は……自分の墓地の【六花のひとひら】を蘇生! 」
「なっ……ひとひらですって!? 」
エリカは今日1番の驚きを顕にし、死者蘇生のカードからひとひらがもう一度フィールドに現れた。ひとひらで一体どうするつもりなんだ……!?
「【六花のひとひら】の効果。私はデッキから【六花精スノードロップ】を加えます 」
「スノードロップまでいるのか…… 」
「いえ、恐らくですがまだいますよ。それこそ全員いるかもしれません 」
ティアドロップは確信めいた様にそう呟いた。
「手札の【六花精スノードロップ】の効果発動。植物族の【六花のひとひら】をリリースし、【六花精スノードロップ】と【六花精ボタン】を特殊召喚! 」
『おっと……? まさか……このこれはもしや!? 』
「特殊召喚された【六花精ボタン】の効果発動。植物族の効果によって召喚された時、デッキから【六花】魔法・罠カードを手札に加えます。私は永続魔法の【六花の風花】を加え、設置! 」
「なるほど……存外貴方とティアドロップは似た者同士かも知れないわね 」
「……続けますよ。更に墓地の【六花精エリカ】の効果発動。このカードが墓地にいる状態で植物族をリリースしたので【六花精エリカ】を特殊召喚し、私は【六花精スノードロップ】の効果を使い、【六花精ボタン】と【六花精エリカ】のレベルを8にします 」
スノードロップのレベル変動効果は植物族のみが対象だからカイムのレベルは4のままであり、これでレベル8のモンスターが3体となった。
レベル8でひとひらの効果を使ったら植物族しかモンスターを特殊召喚出来ない状態なら、もう出すカードはあれしかない。
「私はレベル8の【六花精スノードロップ】と【六花精ボタン】でエクシーズ召喚! ランク8【六花聖ティアドロップ】! 」
氷の風花、咲き誇る氷の花の中心に氷のような透き通る青白い長髪とドレスを身にまとったあの美しい淑女は間違いなく俺がいつも召喚しているエースカードであるティアドロップをあのレイが召喚している事に驚きを隠せないが、同時に少しだけ微笑ましい感情に似た何かが込み上げてきた。
似た者同士とはよく言ったものだ。心のどこかで互いの力を認めている所があるのだろうか。そんな隣にいるティアドロップは何を思っているのか、ティアドロップが閃刀カードを使っているのを見たレイと同じ顔つきになっていた。
「レイがお前のカードを使っているけど、どう思ってるんだ? 」
「どうと言われましても……まぁ、似ているのかなと言った所です 」
こいつもレイと同じ事言っている。やっぱり似た者同士だな。
「な、何笑っているんですか花衣様? 私何か変な事言いましたか? 」
「いや、なんでもない 」
思わず笑っていた俺を見てティアドロップは頭の上に? マークが浮かび、少しレアな顔のティアドロップを堪能した。
デュエルの方に目を戻すと席にいる俺をじっと見つめてはムスッとしているレイとエリカの姿が映った。
「花衣さんったらまたティアドロップと……もっと私だけ見てもいいのに…… 」
「でもあの人は分け隔てなく接しますからね。だからこの大会に優勝して、花衣さんと甘くて深い時間を過ごさないと行けないわね 」
「あ……貴方花衣さんにナニをするつもりですか!? 」
「この場では言えないわね 」
「ああ〜!! 淫乱です! この淫行撫子! そんな貴方に負けませんからね!? 」
「分かりましたから早くターンを続けてください。それとももう終わりですか? 」
「いいえ終わりませんよ! 【六花聖ティアドロップ】の効果! エクシーズ素材を1つ取り除き、相手モンスターをリリース! 【Dark Knight】をリリース! 」
六花聖ティアドロップ ATK2800→3000
『【Dark Knight】は破壊された時にしか蘇生効果とライフ回復効果が使えない。上手く穴を付けたな 』
「これで残るは【アライバル】だけです! 」
そしてレイのフィールドにはエリカと六花の風花がある。これならどんなモンスターでも問答無用でリリース出来る。
「バトル! 【六花聖ティアドロップ】で【ジ・アライバル・サイバース@イグニスター】に攻撃! そして攻撃宣言時【六花精エリカ】の効果発動。自分の植物族モンスターの攻撃宣言時、このカードをリリースする事で植物族モンスター1体の攻撃力を1000アップします 」
「そしてリリースされたのでティアドロップ自身の効果で200アップ……相手にするとまぁまぁ厄介な効果ね 」
六花聖ティアドロップ ATK3000→4200
「そして【六花】モンスターがリリースされた時、永続魔法【六花の風花】の効果により、相手はモンスター1体をリリースしなければなりません。貴方の場には【アライバル】しかいません。よって、そのモンスターをリリース! 」
アライバルの周りにティアドロップが咲かせた氷の花々が囲むように咲き乱れ、アライバルは風花と共に散り、エリカのフィールドはがら空きになった。
『これでエリカ選手は全てのモンスターの攻撃を受けるとライフが尽きる! レイ選手の逆転勝利なるか!? 』
「自分の能力に悔やむことですね。これで終わりです! そのまま【六花聖ティアドロップ】でダイレクトアタック! 」
フィールドにいるティアドロップがエリカに氷のビームを放ち、ビームはエリカに直撃をした……かと思いきや直前で氷のビームは逸れてしまい、攻撃が無効になった。
「なっ!? なんで……? 」
「直接攻撃時にこの罠を発動したのよ。罠発動【王魂調和】。直接攻撃時に発動可能で、レベルが8以下になるように墓地からチューナーとそれ以外のモンスター1体ずつ除外し、その除外したモンスターと同じレベルのシンクロモンスターを、シンクロ召喚扱いで特殊召喚出来る 」
「ここで来てまた墓地シンクロなんて…… 」
「自分の効果を悔やむ事……そっくりそのままお返しするわ 」
歯がゆい表情で口を噛み締めているレイに対してエリカは見下ろすようにして笑っていた。
「私は墓地の【ダブルフィン・シャーク】と【竜宮の白タウナギ】を除外。レベル合計は8なので、このモンスターを召喚します 」
エリカが1枚のカードをデュエルディスクに置いた瞬間、この会場の外側から何か黒い影が覆うようにして現れた。全員上を見上げて影の持ち主を見ると……そこには見覚えのあるモンスターがいた。
白い巨体に黄金色のヒレを持ったあのモンスター……戦った事あるモンスターだった。
「レベル8【白闘気白鯨】をシンクロ召喚! 」
白闘気白鯨
レベル8/シンクロ/魚族/ATK2800/DEF2800
「あれってストレナエが使ってたモンスターか? というか確かあれがシンクロ召喚された時って…… 」
「【白闘気白鯨】がシンクロ召喚された時、相手攻撃表示のモンスターを全て破壊します! 」
「しまった……! 」
レイのフィールドに存在しているモンスターは全て攻撃表示だ。よって破壊効果は全てのモンスターに適用され、白闘気白鯨は黄金色のヒレで水を押し出すようにしてばたつかせ、レイのフィールドに大波を発生させた。
大波で全てのモンスターが飲み込まれて破壊され、レイの場のモンスターは全滅し、形成が圧倒間に逆転された。
「くっ……このままじゃ…… 」
「さて、まだ何かありますか? 」
「……私はカードを1枚伏せてターンエンドです 」
6ターン目 終了
エリカ 残り手札1枚
残りライフ8000
□□□□□
□□□□□
① □
□□□□□
□□□□②
レイ 残り手札1枚
残りライフ600
①:白闘気白鯨
②:伏せカード
「私のターン、ドロー。魔法カード【サイクロン】発動。その伏せカードを破壊させてもらいます 」
「なんて引きなんですか全く……だけど破壊される前に発動します。罠発動【エクシーズ・リボーン】! 墓地のエクシーズモンスターを蘇生させ、このカードをエクシーズ素材にします。私は【六花聖ティアドロップ】を蘇生! 」
『ここでまたティアドロップ! 攻撃力が互角ですが……? 』
「このままバトルは続行します。どうせ次のターンでリリースされるなら、同士討ちしてまいらます 」
2体のモンスターの攻撃がぶつかり合い、いよいよどちらもフィールドは空になった。
「なかなか粘りますね。ですがそろそろ限界じゃないですか? 」
「それはそっちも同じですよね? 見た感じもう墓地で使うカードは無さそうですが 」
「さぁ……どうでしょう? 墓地の【シンクロ・トランスミッション】を除外し、墓地のシンクロモンスター【白闘気白鯨】をエクストラデッキに戻し、1枚ドローします。……カードを1枚伏せてターンエンド 」
「エンドフェイズ時、【六花のひとひら】が墓地から蘇生します 」
盤面を返し返されての展開が続き、かなりの長期戦だ。どちらもそろそろ攻めてがなくなりつつあり、レイの場合はこの辺りで流れを変えなければエリカの物量で押し負ける可能性がある。
レイ自身もそれを理解しているのか、次ドローするカードを賭けるように目を瞑った。
7ターン目 終了
エリカ 残り手札1枚
残りライフ8000
①□□□□
□□□□□
□ □
□□②□□
□□□□□
レイ 残り手札1枚
残りライフ600
①:伏せカード
②:六花のひとひら
「これがラストターン……私のターン、ドロー! 」
「罠発動【リビングデッドの呼び声】! 墓地から【骸の魔妖-餓者髑髏】を蘇生! 」
『ここで【餓者髑髏】が来たレイ選手は逆転なるか!? 』
「……やっぱり癪ですね。貴方達が居ないと勝てないなんて 」
「それはあの人も同じ事思ってますよ。やっぱり貴方とティアドロップは似た者同士ね 」
「そうですか……そうかもしれませんね。だけど、私よ方が花衣さんの事大大大大大好きですから!【六花のひとひら】の効果を使い、デッキから【六花精ヘレボラス】を手札に加え、更に魔法カード【トレード・イン】で【ヘレボラス】を墓地に送り、2枚ドロー!」
新たにカードを2枚引いたが、ひとひらの効果を使ったのでこれで植物族しか召喚出来なくなった。果たして植物族だけであのライフを削り着ることが出来るのか……
「魔法カード【手札抹殺】を発動。手札を全て捨て、その分ドロー。私の手札2枚を捨て、新たに2枚ドロー 」
『また新しくカードをドローしたぞ!? 』
「よし、これなら……!更に魔法カード【痛み分け】発動。お互いのプレイヤーはモンスターを1体リリースしなければならない。【六花の風花】と同じ、そのカードもリリースさせて貰いますよ 」
「それでは貴方の場もがら空きよ 」
「あとは……運ですかね。魔法カード【貪欲な壺】発動。墓地から【閃刀姫ーカガリ】【シズク】【ハヤテ】【カイナ】【レイ】をデッキに戻して2枚ドロー 」
ここまで奇跡と言っていいほどのドローソースを引いたレイだが、その代償としてフィールドはがら空きだ。ライフの差も激しく、レイがこれ以上耐えれる事は無い。運命の2ドローは、互いの緊迫感を高め、レイはカードをドローした。
「……よくここまで繋げられましたね。これで終わりです。私は……【閃刀姫ーレイ】を召喚! 」
「さっきデッキに加えたカードをここで!? 」
閃刀姫ーレイ
レベル4/戦士族/ATK1500/DEF1500
「バトル!【閃刀姫ーレイ】でダイレクトアタック!」
フィールドのレイがエリカに切りかかってダメージを与えたが、まだ付け焼き刃程度だ。
エリカ 残りライフ8000→6500
「まだ行けるわよ 」
「こっちだって終わりません!今度は【閃刀姫ーレイ】の効果!このカードをリリースし、エクストラデッキから【閃刀姫】リンクモンスターの【カガリ】を特殊召喚! 」
フィールドの閃刀姫ーレイはカガリの走行を見に纏わずに炎を纏った閃刀を手に持ち、最後と言わんばかりに捨て身の戦法で迫ってきた。
「【カガリ】が特殊召喚された時、墓地から【閃刀】魔法カード【閃刀起動ーリンケージ】を回収し、墓地の魔法カードの数×100ポイント攻撃力がアップします 」
ええと墓地の魔法カードは18枚だから……1800アップか
閃刀姫ーカガリ ATK1500→3300
「バトル!今度は【閃刀姫ーカガリ】でダイレクトアタック! 」
エリカ 残りライフ6500→3200
「最後!速攻魔法【閃刀起動ーリンケージ】発動!【カガリ】を墓地に送り、【シズク】を特殊召喚! 」
カガリの走行が砕け、今度は閃刀モードの服装では無く普通の姿のレイがシズクの盾を持った姿となり、リンケージによって攻撃力が1000アップしている……が、僅かにライフは届かなかった。
閃刀姫ーシズク ATK1500→2500
「惜しかったですね 」
「……何勘違いしてるんですか。私にはあと手札が1枚残っていますよ。……速攻魔法【一騎加勢】 発動!対象のモンスターの攻撃力を1500ポイントアップ! 」
「っ……全く、どれだけの奇跡を引き込むつもりですか貴方は」
閃刀姫ーシズク ATK2500→4000
「バトル!【閃刀姫ーシズク】で、貴方にダイレクトアタック!! 」
2つの盾が槍の如く姿を変え、最後の力を振り絞るようにレイは目の前にいるエリカに向けて突撃をかけた。エリカは何もせず敗北を受けいるように笑い、この攻撃を甘んじて受けた。
エリカ 残りライフ3200→0
『決まったぁぁぁ! 裏表のように盤面を返し続けたデュエルを制したのはレイ選手! 準決勝進出です! 』
「よっし! やりましたよ花衣さん!! 」
勝った喜びでレイは小刻みにジャンプしながらガッツポーズをし続けており、これで準決勝進出する選手が決まった。
「準決勝進出おめでとうございます 」
「へ? あ、ありがとうございます。まさか祝福されるとは思いませんでした 」
「貴方私の事何だと思っているかしら? 称える時には称えるわよ 」
エリカはレイに手を差し伸べ、レイもその手を握って握手を交わした。
「まぁ本当は私たちの力だけで勝ちたかったんですけどね。でも貴方の分まで頑張りますよ。そして優勝して〜花衣さんと……うへへへ…… 」
「顔が緩んでますよ。まぁ、仮に貴方が優勝して花衣さんと一日中過ごしたとしても、私は花衣さんの弱いところとかあられもない姿を…… 」
「はっ!? それどういうことですか!? 」
「……さぁ? 何の事でしょう? 」
「いやいやいやいや! 教えてくださいよ! 私勝ったんですよ!? 」
「それとこれとは話が別なので 」
何やらレイがエリカから何かを聞いて問い詰めているようだが、エリカは扇を開いて涼しい顔を更に涼む様にしてゆっくりと小さく仰ぎながらデュエルフィールドから連絡通路を歩き、レイはエリカに問い詰めるように肩を抱いては質問攻めしているようだった。
『何やら最後が訳ありそうでしたが兎にも角にもこれでピックアップデュエルベスト4が出揃いました! ここまで勝ち上がった選手紹介や進行は20分後の予定をしていますのでしばらくお待ちを! 』
「花衣さん、ベスト4おめでとうございます! 」
「ありがとう花音 」
「彼方! 負けたら承知しませんよ! 」
「ま、善処はするさ 」
恐らく次の対戦は俺と彼方さんから始まる。戦う前から俺と彼方さんの闘志は燃え上がり、今すぐにでも勝負が始まってもおかしくないぐらいだ。何か言おうかと思ったその時、彼方さんのポケットから携帯電話の着信音が鳴った。
「おっとすまない。……知らない番号だな、もしもし? 」
知らない番号からの電話を出た彼方さんはそこから急に血相を変えて電話を切り、直ぐにこの場から走り去った。
「ちょっと彼方! どこにいくつもりなの!? 」
走り出した彼方さんを止めようとするカレンさんだが、彼方さんはそれを振り切って直ぐに人目がつかない通路の方に移動した。
「まさか……ごめん皆、ちょっと行ってくる! 」
あれだけ血相を変えたって事は……天音ちゃん関連か? という事は電話をかけてきたのは誘拐犯という事になる。彼方さんを一人にする訳には行かない。彼方さんを後を追うように走り、薄暗い連絡通路を駆け抜けた。
戦ってみたい決闘者は?(性格からの判断でも可)
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逆境を覆す奇跡のドローの持ち主花衣
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ルールの枠を外れて自分の土俵で戦う焔
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圧倒的な制圧力で立ち塞がる空
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相手の手を読み、その手を封殺する彼方
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健気にライフを回復し続けて粘り勝つ花音
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連続墓地蘇生から妨害する霊香
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1ターンで全ての展開をやり遂げる雀
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全破壊から一気に勝負を決めるカレン