六花テーマを作って愛用したらそのまま俺への愛が重くなった件について 作:白だし茶漬け
ということで書いていたらいつの間にかまたこの小説に関わっているモンスターの新規登場!その名は慈愛の賢者ーシエラ。え、強くないか?なんでエルロンがああなのかまるで意味がわからんぞ!
それと漫画では3人目の閃刀姫、閃刀姫アザレアが出てるそうですね〜まぁこっちは12月発売の単行本でやっと読む訳ですが。
それにしてもアザレア……アザレアは花の名前であるので、戦闘機関連の名前がつけられている閃刀姫ですが、ここで急に花が出てくるとは……
花……まさか、六花と関係が……?(超展開)
ちなみにアザレアは花言葉で恋の喜びがあります。はーっはっはっは……これ絶対ここで出てこれる素質ある人やん。どうすんねん私。
ライフ100等かなりギリギリのライフの事を一部の人はそれを鉄壁と言う。そして主役はその鉄壁のライフを守り切り、最後の最後で逆転勝ちというのがお決まりと言っていい勝ち方だ。
だが現実はそうはいかない。現に俺のライフは800であり、手札もフィールドも何も無い。おあつらえ向きに物語でよくある盤面の状況だが、次で逆転出来るカードを引ければ勝利という盤面では無い。
目の前には【深淵の青眼龍】【アームド・ドラゴン・サンダーLv10】【レッドデーモンズ・ドラゴン】【DDD超死偉王パープリッシュ・ヘル・アーマゲドン】がそびえ立っている。
「【深淵の青眼龍】は特殊召喚召喚された時、デッキから儀式魔法か融合カードを1枚手札に加える。俺は【融合】を手札に加え、エンドフェイズ時の効果も発動する。俺はデッキから【ディープアイズ・ホワイト・ドラゴン】を手札に加え、ターンは終了だ。」
4ターン目終了
星空彼方 残り手札2枚
残りライフ3400
①②□□□
□⑥③④⑤
□ □
□□□□□
□□⑦⑧□
桜雪花衣 残り手札0枚
残りライフ800
①:DNA移植手術
②:伏せカード
③:アームド・ドラゴン・サンダーLv10
④:DDD超死偉王パープリッシュ・ヘル・アーマゲドン
⑤:レッドデーモンズ・ドラゴン
⑥:深淵の青眼龍
仮に死者蘇生を使って墓地にいる【E HERO シャイニング・ネオス・ウィングマン】を召喚しても、彼方さんの場には伏せカードや相手ターンにカードを破壊できる【アームド・ドラゴン・サンダー】で問答無用で破壊され、その時点で俺の負けは確定する。とにかく次のドローでこのターンを凌げる様なカードを引くしかない。
「俺のターン……ドロー! 魔法カード【命削りの宝札】発動。デッキの上から3枚ドローし、俺はこのターンモンスターを特殊召喚出来ない」
これで何とかしたいところだ。願うようにカードをドローすると、そこにはとんでもないカードが俺の手札に来た。
確かにこのカードならば何とかなるかも知れない。だが妙なざわめきが感じられ、一瞬だけ使う事を躊躇ってしまう。葛藤に悶えた結果、俺はこのカードを使う事を決心した。
「俺はカードを2枚伏せ、魔法カード【テイクオーバー5】発動。デッキの上から5枚墓地に送り、これでターンエンド 」
5ターン目終了
星空彼方 残り手札2枚
残りライフ3400
①②□□□
□⑥③④⑤
□ □
□□□□□
□□⑦⑧□
桜雪花衣 残り手札0枚
残りライフ800
①:DNA移植手術
②:伏せカード
③:アームド・ドラゴン・サンダーLv10
④:DDD超死偉王パープリッシュ・ヘル・アーマゲドン
⑤:レッドデーモンズ・ドラゴン
⑥:深淵の青眼龍
⑦⑧:伏せカード
「やっぱりキツそうだな。俺のターン、ドロー 」
『さて、花衣選手のあの2枚の伏せカードでこのターンを凌ぎ切る事は出来るだろうか!? 』
(状況的にあの伏せカードは必ず使ってくる。この場を乗りきるとしたら戦闘ダメージを無効にする、守備力が高い壁モンスターを出す、そして俺のモンスターを全破壊出来るようなカードに絞られてくる……が、俺の手札には【ディープアイズ】がある。破壊効果は無いと思うが、反射ダメージを警戒して【ブルーアイズ】で攻撃するか )
彼方さんはやはり俺の伏せカードを警戒しているのか、長考を始めた。
「俺は魔法カード【強欲で貪欲な壺】を発動。デッキの上10枚を裏側除外して2枚ドローし、このままバトルフェイズに入る。俺は【深淵の青眼龍】でダイレクトアタック!! 」
『この攻撃を受ければ花衣選手は負けます!果たしてこの後どうなるのかっ!? 』
ライフが少ない俺にとってこの攻撃は破滅の光そのものだ。だがここで負ける訳には行かず、俺が罠カードを発動するとその光は寸前で消え去り、伏せていた罠カードが発動した。
「罠発動!【覇王龍の魂】! 」
「【覇王龍】だとっ!? 」
『っ……! 』
「俺のライフを半分払い、エクストラデッキから【覇王龍ズァーク】をエクストラデッキから召喚条件を無視して特殊召喚する!来い!【ズァーク】っ!!! 」
桜雪花衣 残りライフ800→400
まるでARの枠を超えるかのようにフィールドが揺れ、俺の背後に闇が広がった。そしてその闇が巨大な翼と体を型どり、やがて闇が払うと覇王龍がこの場で降臨してこの場にいる全員を震撼させる程の咆哮をあげた。
覇王龍ズァーク
レベル12/融合/ペンデュラム/ドラゴン族/ATK4000/DEF4000
『こ、これは本当にARなのでしょう……か!?いや、バイザーを外すと確かに見えませんが、これではまるで本物のようです……! 』
ここにいる全員もARと現実の区別がつかない程の迫力にざわめき始めた。確かに今のズァークはこんな会場を1握りで潰せるほどの巨体であり、この雄々しいフォルムだ。多少怖がるのは無理は無い。
「ただしこのモンスターの効果は無こ……う!? 」
瞬間俺の心臓に痛みが走り、覇王龍の魂で特殊召喚したズァークの効果は無効にさられると言おうとした口が閉ざされてしまい、その痛みに堪えるように歯を食いしばった。
苦しい……!
俺の中に誰かが入ってくるこの感じは……俺が超融合を使ったあの時に似ている……!
_求めろ……
「がはっ……!!やめ……ろ! 」
_求めろ、我を呼べ、受け入れろ……!
「どうした花衣君!?しっかりしろ! つぁ……何だ、頭が…… 」
「花衣様っ……!? 」
「花衣さん!どうしたんですか!!? 」
頭が痛い。耳に入る声全てがハンマーのようで頭が割れそうだ。
割れそうな頭を抑え、吐き気が止まらない。
_受け入れろ……!そして、目の前の敵を倒せ!
「がっ……あああああああああ!!!! 」
そして痛みと共に、俺のなにかも無くなった。
「ぐっ……花衣君? 」
『えーと、どうしたのでしょうか?体調不良でしょうか? 』
「【覇王龍の魂】で呼んだ【覇王龍ズァーク】の効果は無効になる 」
『おぉ、急に喋りましたね〜白夜さん、これは問題ないという事でよろしいでしょうかね? 』
『あぁ、問題は……無さそうだな 』
まだ少し頭が痛むが、問題ない。デュエルに集中する。あの男も頭が痛むのか頭を指で抑え、痛みを振り払うかのように首を振っていた。
「お前、本当に花衣君か? 」
「何を言っている?俺は俺だ。それ以外何がある 」
「……俺はこの攻撃をやめ、【アームド・ドラゴン・サンダーLv10】で【覇王龍ズァーク】に攻撃! 」
「罠発動【陰謀の盾】。これで俺の【覇王龍ズァーク】は1度の戦闘では破壊されず、戦闘ダメージも0になる 」
『おっと!?これでは攻撃しても意味が無く、あの攻撃力の前では迂闊に攻撃出来ません!更に【レッドデーモンズ・ドラゴン】の効果で攻撃していないモンスターは全破壊されてしまいます! 』
「そうは行かない。セットしていた速攻魔法【月の書】を発動し、【レッドデーモンズ・ドラゴン】を裏側守備表示にする。これで【レッドデーモンズ・ドラゴン】の効果で俺のモンスターは破壊されない 」
『自壊効果を見事に避けた! 』
「だが魔法カードが発動した時、墓地の【覇王龍の魂】の効果発動!フィールドの【覇王龍ズァーク】と墓地のこのカードを除外し、手札、デッキ、エクストラデッキから【ペンデュラムドラゴン】【エクシーズドラゴン】【シンクロドラゴン】【フュージョンドラゴン】と記されたモンスターを4体まで特殊召喚する 」
ズァークの中から3つの龍がフィールドに表れ、これで形成は逆転する。
「俺はデッキから【オッドアイズ・ペンデュラムドラゴン】と【クリアウィング・シンクロドラゴン】【スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン】【ダークリベリオン・エクシーズ・ドラゴン】を特殊召喚する 」
オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン
レベル7/ペンデュラム/ドラゴン族/ATK2500/DEF2100
クリアウィング・シンクロ・ドラゴン
レベル7/シンクロ/ドラゴン族/ATK2500/DEF2000
スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン
レベル8/融合/ドラゴン族/ATK2800/DEF2500
ダークリベリオン・エクシーズ・ドラゴン
ランク4/エクシーズ/ATK2500/DEF2000
「効果を無効にする【クリアウィング】と相手モンスターの効果を使える【スターヴ・ヴェノム】か……厄介な奴が出てきたな。カードを1枚伏せてターンエンドし、エンドフェイズ時の【深淵の青眼龍】の効果で【銀河眼の残光竜】を加える 」
(【ヘルアーマゲドン】の破壊効果を使っても【クリアウィング】で無効にされる……無駄な事はしない方がいいな。それにあの様子……やっぱりおかしいな )
6ターン目 終了
星空彼方 残り手札4枚
残りライフ3400
①□□□②
□⑥③④⑤
□ □
□⑦⑧⑨⑩
□□□□□
桜雪花衣 残り手札0枚
残りライフ400
①:DNA移植手術
②:伏せカード
③:アームド・ドラゴン・サンダーLv10
④:DDD超死偉王パープリッシュ・ヘル・アーマゲドン
⑤:レッドデーモンズ・ドラゴン(裏側守備表示)
⑥:深淵の青眼龍
⑦:オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン
⑧:クリアウィング・シンクロ・ドラゴン
⑨:スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン
⑩:ダークリベリオン・エクシーズ・ドラゴン
「俺のターン、ドロー。 」
「……口調が変わったな。まるで別人のようだ 」
「別人?さっきも言ったが俺は俺だ 」
「いいや違う。何故か分からないが感じるんだ。俺の中で、今の君は花衣君じゃないってな 」
「何を証拠にそんな……がっ!? 」
頭が痛い。世界が割れるほどの痛みが俺に襲いかかり、世界が白黒の砂嵐の様に壊れる。頭を抑えて痛みと共に暴れ回り、俺の中に入り込んでいる奴に抗う。
「ガァァァァァ!!!やめ……ろっ!お……我の中に入り込むのはぁぁ! 」
「我……? 」
『おおっと!?これはどういう事でしょう!?急に花衣選手がまたもや頭を抑えていますが…… 』
『少し不味いな。係員、花衣選手を抑え…… 』
「「花衣様」さん!! 」
誰かの声がはっきり聞こえた。聞こえた声は2つであり、暴れ狂う痛みの中でもはっきり聞こえ、声の方向に顔を向けた。
そこには皆がいた。必死に俺の名前を呼び、俺の顔を見ると必死に何か言っていた。だけど皆が名前を呼ぶ声だけは聞こえ、その声を聞く度に痛みが引き、意識も徐々に取り戻しつつあった。
「……っ、俺……は…… 」
頭痛が収まり、周りのフィールドを見るとフィールドにはオッドアイズ、ダークリベリオン、クリアウィング、スターヴ・ヴェノムが俺の場にいる事におどろいた。
「えっ?な、なんでこんなにモンスターがいるんだ? 」
「……?覚えてないのか花衣君 」
「え……と、何がどうなっているのか…… 」
「いや、俺も何がどうなっているのか分からないが……デュエルの流れはデュエルディスクのログを辿れば分かるぞ 」
言われた通りデュエルディスクのログを見ると、どうやら俺は罠カードで覇王龍ズァークを呼び出し、その使った罠カードで4体のドラゴンを特殊召喚したらしい。
……やばい、全然覚えてないが、盤面事態は形勢逆転している。
ズァークを出した所までは覚えているが……その後とこの瞬間までの事が全く思い出せない。だがティアドロップ達の顔を見ると心配をかけたのは間違いなさそうだ。
「とにかく迷惑をかけたようですね。すみません 」
「いや、実害は無いから気にするな。それよりも君のターンだ。どうするんだ? 」
「勿論続けます 」
状況整理すると、アームドドラゴンの効果をクリアウィングの効果で破壊し、クリアウィングの攻撃力もアップしている。これで深淵の青眼龍に攻撃すれば彼方さんのライフは削り切れる……が問題が二つある。
1つ目は攻撃力がアップしてもヘルアーマゲドンの効果で攻撃力は元々の攻撃力になってしまうので、クリアウィングの攻撃力は3000のまま。だが、クリアウィングのもう一つの効果を使えばそれは解決出来る。
そして2つ目は彼方さんには伏せカードと手札にディープアイズが残っている。もし戦闘ダメージを軽減する伏せカードならば、ディープアイズの効果で逆に俺のライフが尽きる。手札にはディープアイズの効果ダメージを防げる物が無い。ならば……
「【スターヴ・ヴェノム】の効果発動!相手モンスターの効果を自分の効果として扱う。俺は【パープリッシュヘルアーマゲドン】を対象にし、その効果を使う!相手モンスター1体を破壊し、その攻撃力の半分のダメージを与える!俺が指定するのは【パープリッシュヘルアーマゲドン】! 」
吸収した効果を使用したスターヴ・ヴェノムは背中のエネルギーを一点に集中して紫と赤を織り交ぜたビームを放ち、巨体のヘルアーマゲドンを破壊した。
破壊されたヘルアーマゲドンの残骸が彼方さんの上に墜落し、その攻撃力の半分、1750のダメージを受けた。
星空彼方 3400→1650
「【ヘルアーマゲドン】が破壊された時、自身Pゾーンに置くが、そのゾーンは俺の伏せカードで塞がれる為この効果は使えず、エクストラデッキに表側で戻る 」
……?わざわざエクストラデッキに戻した?なにかあるのか?とにかくこのまま攻撃しようとしたその時、彼方さんは続けた効果を発動した。
「【アームド・ドラゴン・サンダーLv10】の効果を発動。手札の【融合】を捨て、君のモンスター全てを破壊する! 」
「【クリアウィング・シンクロ・ドラゴン】の効果発動!相手モンスターの効果の発動を無効にして破壊し、その攻撃力分攻撃力をアップする!攻撃力5000を貰いますよ 」
クリアウィング・シンクロ・ドラゴン ATK2500→7500
「次に【クリアウィング・シンクロ・ドラゴン】で【深淵の青眼龍】に攻撃!そしてこの瞬間【クリアウィング】の効果で、レベル5以上のモンスターとバトルする時、そのモンスターの攻撃力分攻撃力がアップする! 」
これであのブルーアイズと攻撃力を合わせれば7500。よって攻撃力は10000……!
クリアウィング・シンクロ・ドラゴン ATK7500→10000
「これで貴方のライフは0になる! 」
「そうだな、ライフが尽きれば効果は使えない。……ライフが尽きればな! 」
「な……に!? 」
クリアウィングは光の風を纏って深淵の青眼龍に突撃をかけた……はずだった。突然彼方さんのフィールドに光の壁が生まれると、その壁に遮られるようにクリアウィングの攻撃は阻まれた。
壁は直ぐに消え、その壁を生み出したモンスターが姿を表すと、それは意外なモンスターであり、聞きなれた鳴き声がこの会場に響いた。
『クリクリ〜!! 』
「く、クリボー!? 」
見てくれはクリボーだが、体の周りに青い鎧見たいな物を着ていた。あれはまるで……彼方の銀河眼の光子竜見たいな姿だった。何だあのクリボー……初めて見る姿だった。
「君の攻撃宣言時、俺は手札の【ギャラクリボー】を墓地に捨てて効果を発動する。墓地に捨てた後、このカードはあるモンスターを呼び出すのさ 」
「あるモンスターを……? 」
「それは……こいつさ!来い! 」
ギャラクリボーが大空に向けて飛ぶと、ギャラクリボーは自身の体を犠牲にして宇宙を作り出すと、その宇宙が4本の足を作り、爪を作り、銀河の眼を作り出して新たなモンスターへと生まれ変わるようにしていた。
「まさか……」
「俺はデッキから【銀河眼の光子竜】を特殊召喚! 」
銀河眼の光子竜
レベル8/ドラゴン族/ATK3000/DEF2500
『出たァァァァ!!彼方選手の切り札的存在である【銀河眼の光子竜】が満を持して登場したぁぁぁ!! 』
「さらに【ギャラクリボー】の効果により、君の攻撃対象を【銀河眼の光子竜】に変更する! 」
「なっ!?それってつまり…… 」
「そう、戦闘を行うこの瞬間、【銀河眼の光子竜】の効果発動。このカードと攻撃してきたモンスターつまり【クリアウィング・シンクロ・ドラゴン】をこのバトルフェイズの間除外する 」
クリアウィングが銀河眼を攻撃に変更すると、銀河眼は自身の体を発光させ、その光はクリアウィングを飲み込み、2体のドラゴンはフィールドから姿を消してしまった。
「これで君の場には【オッドアイズ】【ダークリベリオン】【スターヴ・ヴェノム】となった。その攻撃力じゃ俺のライフを0には出来ないな 」
「くっ……だけどその裏側守備になっている【レッドデーモンズ】は破壊して貰います。俺は【オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン】で【レッドデーモンズ・ドラゴン】に攻撃! 」
レッドデーモンズの守備力は2000。オッドアイズの攻撃力は2500だから問題なく破壊でき、これで彼方さんの場にはあの深淵の青眼龍しか場に残っていない。
そしてこのバトルフェイズ終了時に銀河眼と俺のクリアウィングは復活する。これで盤面は俺に傾きつつあるはずだ。
「俺はメインフェイズ2に入り、【テイクオーバー5】を墓地から除外して1枚ドロー。……カードを2枚伏せて、ターンエンド 」
7ターン目 終了
星空彼方 残り手札2枚
残りライフ1650
①□□□②
□③④□□
□ □
□⑤⑥⑦⑧
⑨⑩□□□
桜雪花衣 残り手札0枚
残りライフ400
①:DNA移植手術
②:伏せカード
③:深淵の青眼龍
④:銀河眼の光子竜
⑤:オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン
⑥:クリアウィング・シンクロ・ドラゴン
⑦:スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン
⑧:ダークリベリオン・エクシーズ・ドラゴン
⑨⑩:伏せカード
『お互い一進一退の攻防が続き、何と8ターン目に突入!しかし、花衣選手のライフはたったの50!!この場を乗り切れるのか!? 』
「いや、ここで君を倒すつもりで行くぞ。俺は魔法カード【マジック・プランダー】発動。永続罠の【DNA移植手術】を墓地に送り、2枚ドローする 」
ここで2枚ドローって、使わなくなった罠を余すことなく使う手際が良すぎる……!だが、これで彼方さんの場のカードは3枚となり、伏せたこのカードが使える。
「罠発動【スリーストライク・バリア】。相手フィールドのカードが3枚の場合発動でき、3つの効果の中からひとつ選んで発動する。俺はこのターン、戦闘ダメージを0にする効果を使います」
これでモンスターが破壊されてもこのターンは凌げられるはずだ……
「なるほど、じゃあ俺は自分フィールドに【ギャラクシー】モンスター存在する時、手札の【銀河眼の残光竜】を特殊召喚する 」
銀河眼の残光竜
レベル8/ドラゴン族/ATK3000/DEF2500
この感じ……No.62 銀河眼の光子竜皇を出すつもりか?だが、どんなに攻撃力を上げてもダメージは受けず、効果を発動してもクリアウィングで凌げられる。
(このターンを凌げれば…… )
「このターンを凌げれば勝つ見込みはあると思っている顔だな 」
心の中が読まれた俺は驚愕して彼方さんの顔を見ると、甘いと言っているように彼方さんは嘲笑していた。
「君にターンを渡す事になるが、その前に底知れぬ絶望の淵に沈んでもらうぞ 」
『なんか彼方さんが凄い恐ろしい事を言ったぞ!?果たしてどんなモンスターが出てくるというんだ!? 』
あのセリフ……リボルバーが聖なるバリアミラーフォースを使った時に言った言葉だけど。彼方さんが言うとほぼ逆転不可能な程の盤面硬めをしてきそうで本当に絶望の淵に沈んでしまいそうだ。
「俺は手札から【ヴァレット・シンクロン】を召喚! 」
ヴァレット・シンクロン
レベル1/チューナー/ドラゴン族/ATK0/DEF0
「【ヴァレット・シンクロン】の効果により、墓地からレベル5以上のドラゴン族闇属性モンスターを特殊召喚する。俺は【エクスプロードヴァレット・ドラゴン】を召喚する 」
「【クリアウィング】はレベル5以上のモンスター効果しか発動を無効にできない……! 」
エクスプロードヴァレット・ドラゴン
レベル7/ドラゴン族/ATK2000/DEF0
「しかもあれって……【レッドデーモンズ】のシンクロ素材になったカードか」
「さて、これでモンスターが5体。行くぞ花衣君! 俺はこの5体のモンスターでリンク召喚! 」
「5体のモンスターって事は、リンク5のリンクモンスター!? 」
彼方さんのフィールド上空に巨大なリンクマーカーが出現し、全てのモンスターはそのリンクマーカーの矢印に飛び込み、5つのマーカーが起動した。そしてその瞬間、出現したリンクマーカーから数多の銃を背負った……いや、体そのものが銃のドラゴンが勢い良く着地し、フィールドを揺るがす程の咆哮を上げた。
「来い!【ヴァレルエンドドラゴン】! 」
ヴァレルエンドドラゴン
LINK5/リンク/ドラゴン族/ATK3500
『おおっとこれはなんというド迫力なモンスター!銃を背負っているどころか全身銃!足の爪先から口の中まで全身砲塔竜!イカついですね!! 』
「イカついのは見た目だけじゃ無いぞ。【ヴァレルエンド】の効果発動。フィールドのモンスターと俺の墓地の【ヴァレット】モンスターを対象にし、フィールドのモンスターは無効にされ、墓地のモンスターは特殊召喚する。俺は【クリアウィング・シンクロ・ドラゴン】の効果を無効にする 」
「させない!【クリアウィング】の効果で…… 」
「残念だが【ヴァレルエンド】のこの効果に対し、君は如何なるカードを発動する事は出来ない!そもそもリンクモンスターにはレベルが無いから無効にする事はできないがな 」
「嘘だろ…… 」
こっちに対してモンスターの効果は無効にされ、あっちは墓地のモンスターを蘇生するってなんて殺意の高いカードなんだ……!
「俺は【エクスプロードヴァレット・ドラゴン】を墓地から守備表示で特殊召喚し、このままバトルフェイズに入る。そして【ヴァレルエンド】は全てのモンスターに対して1回ずつ攻撃出来る! 」
ヴァレルエンドについている全ての銃口が開かれ、銃口は俺のドラゴン達に向けられた。そしてそれぞれのビームの光が収束し、今正に大火力の攻撃が秒読みで発射されようとしていた。
「大閃光防御って、言えば良いのかな?俺は【ヴァレルエンドドラゴン】で全てのモンスターに攻撃!! 」
ビームがオッドアイズを貫き、迫り来る複数の弾丸がスターヴヴェノムを蜂の巣にし、迫り来るミサイルは空を飛ぶクリアウィングをどこまでも追いかけては爆散させ、大型の銃から放たれた大口径の銃弾がダークリベリオンの体を撃ち抜き、正に要塞そのものから攻撃をドラゴン達は受け続けた。
止まらない攻撃と爆風と衝撃に俺は勿論観客席近くの人も巻き添いを喰らわないようにとARなのに思わず体を丸めて身を守っていた。これがもし現実なら俺の体なんて四散爆発していた頃だ。銃撃の音がようやく止むと、フィールドそこら中に穴があき、俺のフィールドは跡形も無い更地になった。だが、その上空には剣のような物が浮かんでおり、彼方さんは少し困惑していた。
「ん……?なんだあのカード 」
「【ダークリベリオン】が破壊された時、罠カード【ゼアルアライアンス】を発動したんです。エクシーズモンスターが破壊された時、俺のライフを10にし、エクストラデッキから【希望皇ホープ】を特殊召喚します 」
上空の剣は変形して人型になり、ホープがフィールドに召喚された。
No.39希望皇ホープ
ランク4/エクシーズ/戦士族/ATK2500/DEF2100
桜雪花衣 残りライフ400→10
「更にデッキからカードを選んで一番上に置き、ホープの攻撃力は倍となり、効果やNo以外のモンスターの戦闘では破壊されません 」
希望皇ホープ ATK2500→5000
「これで希望はなんとか繋げた…… 」
「やっぱりその引きの良さは手強いな。俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ 」
8ターン目 終了
星空彼方 残り手札1枚
残りライフ1650
①□□□□
□②□□
□ ③
□□④□□
□□□□□
①:伏せカード
②:エクスプロードヴァレット・ドラゴン
③:ヴァレルエンドドラゴン
④:No.39希望皇ホープ
桜雪花衣 残り手札0枚
残りライフ10
『花衣選手のライフはたったの10!そして相も変わらず手札も0!果たして花衣選手はここからどう盤面をひっくり返すのか!』
フィールドにホープが存在し、ヴァレルエンドを破壊出来る攻撃力は持ってはいる。だがあの伏せカードは多分、ホープの攻撃を凌ぐカードなのは間違いない。
流石彼方さん、有利な状況でも油断しない人だ。
(花衣君、君のこの土壇場での引きの良さは脅威だ。だから俺はそれを覆す布石を準備した。かかってこい……!)
多分ホープだけじゃこの盤面は崩せない。だったらこのドローで、何か勝利の道筋を作り出すしかない。
「俺の……ターンっ! 」
引いたこのカードはゼアルアライアンスでデッキの上に置いたカードだから確定はしていた。これならまだ希望はある……!
「魔法カード【終わりの始まり】発動。墓地に闇属性モンスターが7体以上存在し、そのうちの5枚を除外して3枚ドローします。俺の墓地には【ブラック・マジシャン】 【マジシャン・オブ・カオス・】【マジシャン・オブ・カオス・MAX】【スターヴ・ヴェノム】【ダークリベリオン】そしてテイクオーバー5で墓地に送られた【ドッペル・ウォリアー】【オッドアイズ・ファントム・ドラゴン】【N・ブラック・パンサー】がいます 」
「結構いるな…… 」
「この中から】【マジシャン・オブ・カオス・MAX】【スターヴ・ヴェノム】【ダークリベリオン】【オッドアイズ・ファントム・ドラゴン】【N・ブラック・パンサー】を除外し、3枚ドロー! 」
このドローで今後の展開が左右する。
(っ……!ダメだ。これじゃ踏み込め無い……!)
この無いとも等しいライフを抱いてこの攻撃は無謀すぎる。彼方さんに着地と対策を練られてしまうが、仕方ない。
「俺は【ホープ】を守備表示に変更し、カードを3枚伏せてターンエンド 」
8ターン目 終了
星空彼方 残り手札1枚
残りライフ1650
①□□□□
□②□□
□ ③
□□④□□
□□⑤⑥⑦
①:伏せカード
②:エクスプロードヴァレット・ドラゴン
③:ヴァレルエンドドラゴン
④:No.39希望皇ホープ
⑤⑥⑦:伏せカード
桜雪花衣 残り手札0枚
残りライフ10
『まるで嵐の前の静けさのよう……見ているこっちが息苦しくなりそうです 』
「俺のターン、ドロー。俺のブラフに引っかかったな。俺は伏せていたカードを発動。【銀河零式】を発動! 」
「装備魔法!?攻撃していれば俺は勝っていたのか…… 」
「まぁ、そのライフでは消極的になるのは無理もない。【銀河零式】の効果で墓地の【銀河眼の光子竜】を特殊召喚し、このカードに装備する 」
『だが、あのカードが装備されている限り効果も発動出来ず、攻撃も出来ない 』
「だが、これでいいのさ。俺は手札から【スクイブ・ドロー】を発動。【ヴァレット】モンスターの【エクスプロード】 を破壊し、2枚ドローする 」
確かに俺のライフじゃあって無いような物だ。このタイミングで2枚ドローはキツすぎる……!
「更に破壊された【エクスプロードヴァレット・ドラゴン】の効果により、デッキから【シルバーヴァレット・ドラゴン】を特殊召喚 」
シルバーヴァレット・ドラゴン
レベル4/ドラゴン族/ATK1900/DEF100
「俺は手札から【銀河遠征】発動。デッキから【銀河騎士】を特殊召喚する 」
銀河騎士
レベル8/戦士族/ATK2800/DEF2600
「俺はレベル8の【銀河眼の光子竜】と【銀河騎士】でオーバーレイ!俺は【銀河眼の光子竜皇】を召喚 ! 」
No.62銀河眼の光子竜皇
ランク8/エクシーズ/ドラゴン族/ATK4000/DEF3000
「ナンバーズ……!」
「これで君の【ホープ】を問答無用で破壊出来る。まずは【エクスプロードヴァレット・ドラゴン】を攻撃表示に変更し、俺は【銀河眼の光子竜皇】で【希望皇ホープ】に攻撃!! 」
『【ゼアルアライアンス】の効果で倍になったのは攻撃力のみ!守備表示のホープの守備力は2000! 問答無用で倒されます!』
しかもナンバーズだからゼアルアライアンスの戦闘破壊耐性も貫通する。銀河眼の光子竜皇の口から銀河を帯びた波動が溜められ、一気にそれを放った。
ホープはムーンバリアを展開してそのビームを防いだが、ムーンバリアは光熱で徐々に溶け始め、やがてバリアと共にホープは銀河眼の攻撃に貫かれて破壊されてしまった。
「終わりだ!俺は【ヴァレルエンドドラゴン】で、君にダイレクトアタック!! 」
「罠発動!【
スターダスト・ドラゴン
レベル8/シンクロ/ドラゴン族/ATK2500/DEF2000
「今更出てきても問題無い。俺はこのまま戦闘を続け、【スターダスト・ドラゴン】に攻撃する 」
折角出てきたスターダストもヴァレルエンドの攻撃に破れ、しかも彼方さんの場にはもう一体モンスターが残っている。
「これで本当にトドメだ。【シルバーヴァレット・ドラゴン】で攻撃! 」
「手札の【速攻のかかし】の効果発動!このカードを手札から墓地に送り、その攻撃を無効にする。確かそのモンスター、フィールドのモンスター効果しか無効に出来ませんよね? 」
「そうだな。これ以上は何も出来ない。カードを1枚伏せてターンエンド 」
9ターン目 終了
星空彼方 残り手札1枚
残りライフ1650
①□□□□
□③②□□
□ ④
□□□□□
□□⑤⑥□
①:伏せカード
②:No.62銀河眼の光子竜
③:シルバーヴァレット・ドラゴン
④:ヴァレルエンドドラゴン
⑤⑥:伏せカード
桜雪花衣 残り手札0枚
残りライフ10
これで10ターン目……まさかここまでやるとは思っていなかった。猛攻を掻い潜ってはまた更に押し寄せる波のように猛攻は続き、そろそろこっちも限界が近くなり、決着の時は長くはなくなった。
目をつぶりながらカードを引き、ゆっくりと目を開くと……勝利への道は繋がれた。
「まだ望みはある……俺は魔法カード【ヒーローアライブ】 を発動。ライフを半分にし、デッキからレベル4以下の【E HERO バブルマン】を特殊召喚! 」
E HERO バブルマン
レベル3/戦士族/ATK800/DEF1200
桜雪花衣 残りライフ10→5
『残りライフが1桁に突入したぁぁ!こんなライフ見た事ありません! 』
「そしてようやくこれが発動!罠発動【走魔灯】!自分のライフが100未満の時カードを2枚ドローし、10未満の時は更に2枚ドローする。俺のライフは5。よって4枚ドロー! 」
4枚ドローという破格のドローで、更に希望は芽生え、これならあのモンスターを召喚できるが、その為には5体のモンスターが必要になる……だけどこれなら大丈夫だ。
「俺は魔法カード【禁じられた聖杯】を発動。【ヴァレルエンドドラゴン】を対象にし、そのモンスターの攻撃力は400アップし、効果は無効になる 」
ヴァレルエンドドラゴン ATK3500→3900
「これで俺のモンスターの効果は使える。俺はチューナーモンスター【ジャンク・シンクロン】を召喚! 」
ジャンク・シンクロン
レベル3/チューナー/戦士族/ATK1300/DEF500
「【ジャンク・シンクロン】が召喚された時、墓地からレベル2以下のモンスターを特殊召喚する。俺は【テイクオーバー5】で墓地に送られた【ドッペル・ウォリアー】を特殊召喚 」
ドッペルウォリアー
レベル2/戦士族/ATK800/DEF800
「更にフィールドにチューナーが存在する時、墓地から【ボルト・ヘッジホッグ】を特殊召喚出来る 」
ボルト・ヘッジホッグ
レベル2/機械族/ATK800/DEF800
「俺はレベル2の【ドッペルウォリアー】にレベル3の【ジャンク・シンクロン】をチューニング!! 」
ジャンク・シンクロンが腰にあるエンジンの紐を引っ張って起動すると、ジャンクシンクロンは3つの光の輪となってドッペルウォリアーを囲い、輪に入ったドッペルウォリアーの姿が光となって姿を変えた。
「来い!【ジャンク・ウォリアー】! 」
ジャンク・ウォリアー
レベル5/シンクロ/戦士族/ATK2300/DEF1300
「ここで【ジャンク・ウォリアー】……? 」
「更にシンクロ素材になった【ドッペルウォリアー】の効果で【ドッペル・トークン】を2体特殊召喚します 」
ドッペル・トークン
レベル1/トークン/戦士族/ATK400/DEF400
これで場のモンスターは5体。これであのモンスターが出せるが、その前にやる事がある。
「そして俺は永続罠【輪廻独断】を発動し、俺の墓地のモンスターをサイバース族にします 」
「このタイミングで種族変更……やはり 」
「まず俺は【ドッペル・トークン】2体でリンク召喚!来い!【プロキシー・ドラゴン】!】」
プロキシー・ドラゴン
LINK2/リンク/ATK1500
「これで揃った!俺は、【E HEROフェザーマン】【プロキシー・ドラゴン】【ボルトヘッジホッグ】【ジャンク・ウォリアー】でリンク召喚!召喚条件は【効果モンスター3体以上】! 」
全てのモンスターが上空のリンクマーカーに飛び込み、飛び込んだリンクマーカーから巨大な水雫がフィールドに触れて消えると、その中心から荒れ狂いながらも心安らぐ風が吹き、その後激しさを帯びた炎が広がり、虹色の光を背中に纏ったドラゴンが粒子から現れた。
「宇宙に満たる神秘の力、奇跡の星に降り注ぎ、無限の命を紡ぎ出せ!リンク5!【ファイアウォール・ドラゴン・ダークフルード】!! 」
ファイアウォール・ドラゴン・ダークフルード
LINK5/リンク/サイバース族/ATK3000
「【ダークフルード】の効果!このカードがリンク召喚に成功した時、墓地のサイバース族の儀式、融合、シンクロ、エクシーズの種類につきカウンターを乗せる 」
今の俺の墓地にサイバース族はいない……が、輪廻独断の効果で俺の墓地はサイバース族になっている。つまり、ダークフルードの効果は問題なく使える。
「俺の墓地にはサイバース族になった儀式モンスターの【マジシャン・オブ・カオス】融合の【E HERO フレイムウィングマン】シンクロの【スターダスト・ドラゴン】そしてエクシーズの【希望皇ホープ】の4種がいる。よってカウンターは4つ! 」
ファイアウォール・ドラゴン・ダークフルード
カウンター数4
「そしてカウンターの数×攻撃力が2500。つまり、攻撃力は10000アップする! 」
ファイアウォール・ドラゴン・ダークフルード
ATK3000→13000
「歴代のエースモンスターの力を借りた【ダークフルード】か……!なかなか粋なことをする。感極まって召喚口上まで言うんだもんな 」
「つい無意識にね 」
「俺の【ヴァレルエンド】も召喚口上があったら良かったんだが、何しろこいつには無いんだよ。惜しいことだね 」
残念だと肩を竦めて彼方さんは笑い、俺もつられて笑った。
「それじゃ行きます!俺は装備魔法【焔聖剣-オートクレール】を【ダークフルード】に装備し、2回攻撃可能!まずは【ダークフルード】で【ヴァレルエンドドラゴン】に攻撃! 」
「この瞬間俺は永続罠【スピリットバリア】を発動。俺の場にモンスターが存在する限り、俺はダメージを受けない 」
「だけど破壊はさせて貰います!」
ダークフルードの背後に七色の虹彩が輝き、ダークフルードの口から七色の波動がヴァレルエンドへと迫り来る。
ヴァレルエンドとダークフルードはお互いの死力を尽くすように空高く飛び、互いに体をぶつけ、ヴァレルエンドは全ての弾を撃ち尽くすようにダークフルードに弾丸の嵐を向け、ダークフルードは背中の棘を飛ばしてバリアを形成し、全ての弾丸を止めた。
ヴァレルエンドは体の銃を全て拭い捨て、最後に三つ首の口内にあるビーム砲全てのエネルギーを込め、ダークフルードも虹色の虹彩を帯びてエネルギーを限界まで為、どちらのモンスターも同時にそのエネルギーを敵に向けて放った。
放たれたビームは拮抗したが、ダークフルードの背後にブラック・マジシャン、フレアウィングマン、スターダスト、ホープ、オッドアイズの幻影が姿を表し、ダークフルードに力を託すように光となってダークフルードに取り込まれると、ダークフルードの攻撃が虹色を帯び、ヴァレルエンドのビームを押し返し、ビームがヴァレルエンドに届いた。
「いっけぇぇぇ【ダークフルード】!ネオテンペスト・エンドぉぉぉ!! 」
虹色に輝くそのビームを受け止めようにも圧倒的な攻撃力の前にヴァレルエンドは破れ、爆散していく。破壊された粒子も虹色に輝き、観客は熱狂に支配され、感性を上げた。
『な、なんという演出なんでしょう!これは興奮しますねー!! 』
「更に2回目の攻撃!今度は【銀河眼の光子竜皇】に攻撃です! 」
今度の攻撃は尻尾をドリル状に回転させて銀河眼に突撃をかけると、銀河眼は両手でダークフルードを掴み、耐えていた。
「次は破壊させない。俺は墓地の【復活の福音】を除外し、破壊の身代わりにする! 」
「それって結構最初に使ったカード!?このターンよりもその効果を使えることも出来たのに…… 」
「君の土壇場での引きは脅威だからな。だったら俺はそれに対抗するために布石を積むだけさ 」
なんて先読み能力だ……2ターン目からこの展開を予想出来たって事か……?俺が単純すぎるのか、それともこの人が異常なだけなのか分からないが、厄介な人だと言うのは間違いない事実だ。
ダークフルードを受け止めた銀河眼はダークフルードを吹き飛ばし、これでバトルは終了したが、何とか形勢はこっちに傾いた。
「俺はこれで、ターンエンド 」
10ターン目 終了
星空彼方 残り手札1枚
残りライフ1650
①□□□□
□②③□□
④ □
□□□□□
□□□⑤□
①:スピリットバリア
②:エクスプロードヴァレット・ドラゴン
③:銀河眼の光子竜皇
④:ファイアウォール・ドラゴン・ダークフルード
⑤:輪廻独断
桜雪花衣 残り手札2枚
残りライフ5
「ふぅ、何とか凌いだな 」
もう俺のデッキには強力なモンスターを出す余力は殆ど無い。こっちには攻撃力13000のダークフルードがあれど、このままでは攻撃力の物量でいつか必ず負けるターンが来る。
相手は彼方さん、恐らくまた布石を積むはずだ。その前に何とかして叩きたい所ではあるが、今の手札のターンでは何も出来ない……!
「俺のターン、ドロー。君程じゃないが、今日の俺は引きが良い。俺は魔法カード【貪欲な壺】を発動し、墓地から【アームドドラゴンLv3,7,10】【アネスヴァレット・ドラゴン】【シルバーヴァレット・ドラゴン】をデッキに戻し、2枚ドロー 」
「この感じ、あの時の様ですね…… 」
「そうだな。あの時も俺は魔法カードの効果で2枚ドローしたな。あの時の再現って奴か 」
あの時の夜、俺は彼方さんのドローによって負けた。果たして今度はどう出るのか……
「……ふっ、少しばかり悔しいな。俺の【銀河眼】じゃ今の君には勝てないなんてな 」
「どういう事ですか……? 」
「こういう事さ。……俺は、【銀河眼の光子竜皇】と【シルバーヴァレット・ドラゴン】をリリース! 」
「エクシーズモンスターをリリース!? 」
『しかも2体リリース!!果たして、どんなモンスターが出てくるんだ! 』
「出すのはこれだ!俺は【青眼の白龍】を通常召喚! 」
青眼の白龍
レベル8/ドラゴン族/ATK3000/DEF2500
「ここで【青眼の白龍】!? 」
「更に俺は魔法カード【滅びの爆裂疾風弾】を発動!【青眼の白龍】が存在する時、相手フィールドのモンスターを全て破壊する! 」
「嘘っ!? 」
それじゃあ攻撃力13000なんて関係ない。破壊耐性もないダークフルードは、青眼の白龍の攻撃によって消滅してしまい、俺の場はがら空きになってしまった。
「【滅びの爆裂疾風弾】を発動したターン、俺は攻撃できない。ターンエンドだ」
10ターン目 終了
星空彼方 残り手札1枚
残りライフ1650
①□□□□
□②□□□
□ □
□□□□□
□□□③□
①:スピリットバリア
②:青眼の白龍
③:輪廻独断
桜雪花衣 残り手札1枚
残りライフ5
「お互いこれ以上はネタ切れだな。だが、次が君の最後のターンになる 」
「どういう事ですか……? 」
「忘れているようだが、俺のこの手札は【ディープアイズ・ホワイト・ドラゴン】だ。もし俺の【青眼の白龍】を破壊すれば、君はこいつの効果を発動させてしまい、俺の墓地にいるドラゴン族の種類×600ポイントの効果ダメージを受ける 」
「……あっ!」
「俺の墓地には【青眼の白龍】【深淵の青眼】【銀河眼の光子竜】 【銀河眼の光波竜】【銀河眼の光子竜皇】【アネスヴァレット・ドラゴン】【エクスプロードヴァレット・ドラゴン】【シルバーヴァレット・ドラゴン】【ヴァレルエンドドラゴン】の12種類。よって、5400のダメージになる。最早これを止められる術は無いぞ 」
しかもあれ、結構前のターンに持っていたカードじゃ無いか?もはやここまで来ると未来でも読めるんじゃないかって疑ってしまうほどに展開が読まれており、怖くも感じる。
「それに、俺の場には【スピリットバリア】があり、俺の場にモンスターがいる限り戦闘ダメージは受けない。つまり、君はこのターン俺にダメージを与える事すら困難という訳だ 」
「くっ……! 」
どうすれば良いんだ……?戦闘で破壊しても効果で破壊しても手札のディープアイズの効果でやられ、戦闘ダメージも与えられないこのターンで攻撃力を上げる行為は無意味だ。つまり、俺にダメージを与える選択肢は……無い。
一気に勝利への道筋が無くなるのを感じた俺は、つい力が抜けてしまい、目線を下に下げてしまった。
(……この手札じゃモンスターも召喚出来ないし、墓地のモンスターを使おうにもそんなモンスターは居ない。どうすれば…… )
そんな時、俺の指にはめている指輪がキラリと光ると、ある1人の声が聞こえた。
「花衣様っ! 」
ティアドロップの声が耳に入り、咄嗟に顔を上げてティアドロップがいる席へと目を上げると、必死に応援している皆の姿があった。
「負けるな〜花衣君ー!! 」
「頑張って下さい、花衣さん! 」
「気張るネー!花衣ー!! 」
「まだまだこれからですよ花衣さん 」
「諦めるのはらしくありませんよ、旦那様 」
「最後まで全力だよ!花衣君! 」
「諦めないで……花衣君 」
「もっともっと応援するから!負けないで花衣くん! 」
「貴方勝利を信じてますよ!花衣さん! 」
「これぐらいのピンチ、貴方は何度でも乗り越えた筈よ 」
「私も精一杯応援します!負けないで下さい!頑張って!花衣さん! 」
多くいる観客の声の中で、スノードロップ、ヘレボラス、ボタン、エリカ、カンザシ、プリム、シクラン、ストレナエ、レイ、ロゼ、そして花音の声が耳から脳へとしっかりと受け取られ、更に胸ポケットにいるひとひらも俺の顔まで飛び立つと小さくウィンクをした笑顔を向けてくれた。
_大丈夫、きっと、勝てる
声は聞こえないが、そう聞こえたような気がした。
(そうだ、最初から最後まで俺がやる事は1つだ )
皆の声と想いを胸に顔を上げ、俺が乗り越えたい
だから目を逸らすな、逃げるな、進め。そして、デッキを……自分を、俺を想ってくれる人達を信じ、俺はARのデッキに触れる。
「これが正真正銘最後のドロー……俺のターンっ!ドローっ! 」
空を切り裂くように強くドローし、ドローカードを確認したその時、閉ざされた勝利への道筋に花が咲き、その花はもう1つの勝利の道へと繋いでいた。
「俺は魔法カード【未来への思い】発動!墓地のレベルが異なるモンスターを3体特殊召喚する。俺はレベル5【ジャンク・ウォリアー】レベル7【マジシャン・オブ・カオス】レベル8【オッドアイズ・ランサー・ドラゴン】を特殊召喚する 」
「そのオッドアイズ……【テイクオーバー5】で墓地に送られたカードか?やっぱりとんでも無いカードだな……それ 」
『ここでモンスターを特殊召喚しましたが、攻撃力は0で効果は使えず、しかもこのターンにエクシーズ召喚しなければ4000のダメージを受けて花衣選手の敗北が決定します! 』
『しかも仮にエクシーズ召喚したとしても、青眼の白龍を破壊されればその時点で負けだ。戦闘ダメージを与えられない今、どんなに高い攻撃力を出しても無意味だ 』
そう、確かにダメージを与えるのは無理だし破壊も無理だ。だが、破壊以外の方法ならどうなる?俺のデッキには、俺がこのデッキで1番信頼しているモンスターが1体だけいる。そして、この状況はアイツじゃなきゃ突破出来ない。そして呼び出す為に必要な物は……今俺の手札にある。
「俺は手札から魔法カード【星に願いを】を発動! 」
「そのカードは…… 」
「貴方が使っていたカードです。あの時使っていたカードを今度は俺が使わせて貰います。モンスター1体を選び、選んだモンスターと攻撃力か守備力が同じモンスターのレベルを、選んだモンスターのレベルと同じにする! 」
未来への思いの効果で俺のモンスターの攻撃力は0であり、レベルも全部同じになる。
「俺は【オッドアイズ・ランサー・ドラゴン】を選び、全員のレベルは8になる! 」
『これでレベル8のモンスターが3体!……ん?レベル8? 』
「まさか……いや、やっぱりって言うべきか 」
彼方さんはどんなモンスターが出てくるのか気づいたのか、驚きながらも予見していたように笑った。
やっぱりあの人には敵わないな。
「俺はレベル8の【オッドアイズ・ランサー・ドラゴン】と【ジャンク・ウォリアー】でオーバーレイ!! 」
スターダストとフレイム・ウィングマンが青白い粒子となってフィールドに舞うと、粒子が地面に触れた所から青白い花々が咲き誇り、風が服と花は舞って散ると会場に花弁を届け、俺の後ろからゆっくりとモンスターが歩き、俺の横を通り過ぎるとフィールドに歩き出た。
「やっぱり、俺のエースはこいつしかいない!これまでも、これからも!!俺はランク8【六花聖ティアドロップ】を召喚!」
六花聖ティアドロップ
ランク8/エクシーズ/植物族/ATK2800/DEF2800
『出たぁぁぁぁぁぁ!!やはり!やはり持っていた【六花聖ティアドロップ】!!花衣選手のエース!この土壇場で!まさかの!まさかの登場ーー!!! 』
「花衣様……! 」
遠くの方で嬉しさが溢れて泣きそうになっているティアドロップが見え、興奮で我に帰るとさっきの言葉がまるで告白見たいだなと捉えてしまい、急に恥ずかしくなった。
まさか俺もティアドロップのカードを拾うとは思っておらず、少しばかり運命的な物も感じた所存た。だがとにかく、ティアドロップのおかげでこのデュエルは勝てる。
「ティアドロップの効果発動!エクシーズ素材を1つ取り除き、フィールドのモンスターをリリースする!俺は【青眼の白龍】をリリースする 」
青眼の白龍の周りに氷の花が包み込み、青眼の白龍は為す術なく花となって砕け散り、これで彼方さんの場には何も無くなり、辺り一面は氷の花々だけとなった。
「破壊じゃないなら【ディープアイズ】の効果は使えないな。ここまで布石は張ったつもりだが、それでも届かないか 」
彼方さんは悟るように息を吐き、受け入れるように腕を下げたが、目は下げなかった。むしろその表情は誇らしい程に笑っており、彼方さんの心の広さが目に見える瞬間だった。
「俺は【六花聖ティアドロップ】でダイレクトアタック! 」
ティアドロップは氷の傘先を彼方さんに向け、その傘先から氷を纏った青白のビームを放ち、彼方さんはそれに包まれた。
「これが愛の力って奴かな 」
星空彼方 残りライフ1650→0
WINNER 桜雪花衣
彼方さんが脱力して腰を地面に置き、俺もつられて地面に座り込んだ瞬間、俺の勝利画面が映し出された。
あまりの激闘に観客達は終わった事すら一瞬認識出来ず、数秒後に歓声が上がった。
『し、終了!!まるで決勝戦の如く白熱した戦いを制したのは!桜雪花衣選手だぁぁぁ!! 』
ワァァァァァァァァァァァ!!と叫ぶ観客の声は聞こえず、ただ勝利したという現実を受け入れるのに俺は精一杯だった。
「勝った……? 」
10ターン以上のデュエルで俺のライフはたったの5という一桁台で、もはや鉄壁所か鎧を脱ぎ去った戦士の様なライフでもう心労がヤバい。思わずその場で仰向けかつ大の字で寝転がってしまった。
彼方さんがもし即座にバーンダメージが出来るカードを引いていれば、確実に俺は負けていた。それを踏まえるともう生きた心地がしないデュエルだった。
「おつかれ、花衣君。良いデュエルだったよ 」
先に彼方さんが立ち上がって俺に手を差し伸べ、俺はその手を握って彼方さんの力を借りて立ち上がった。
「ありがとうございます。でも彼方さんの最初のターン、一斉攻撃をすれば俺はとっくに…… 」
「そうだな、もしかしたら結果は変わっていたのかもしれない。でも後悔はしてない。むしろあそこで攻撃していれば、逆に後悔をしていた 」
「えっ? 」
「勝ち負けよりも、俺は全力の君と戦いたかった。何だろうな、天音を取り戻す為にこの大会に出たっていうのに、君のデュエルを見たら戦いたくなったんだ 」
「俺のデュエルを見て? 」
「そう、どんなに苦しくても最後まで諦めずにいるその姿勢。そこに惹かれたよ。だから本気の君と戦いったかったから後悔はしていない。それだけは分かってくれ 」
この人には嘘偽りが感じられない。本気で俺の事をそう思っているのだ。だから余計に申し訳ない。だからこそ、次のデュエルでは……
「あの、次は本気で行きます。もう最初の時のようにはなりませんから 」
「あぁ。楽しみにしている。さて、次はティアドロップとレイのデュエルだけど、君はどっちを応援する気だい?」
「え?あ、あ〜……やっぱり、どっちもですかね? 」
「ははは。辛い所だね。どっちかの勝利を労わなければならないし、敗北を慰めなければならない。羨ましいんだが、哀れむべきなのか 」
「まぁ……でも今に始まった事じゃありませんし 」
「たしかに。じゃあそろそろ戻ろうか 」
俺と彼方さんは観客の拍手や歓声を背にし、皆のいる所へと戻った。
「そういえば彼方さん。何であの時【パープリッシュ・ヘルアーマゲドン】をPゾーンに置けないようにしたんですか? 」
「俺のデッキには【ペンデュラムリボーン】があるから、もしそれが来た時に手札に腐らないようにしていたんだ 」
この人どれだけ布石を仕込めば気が済むんだ……?というか本当にそのカードが来たらダークフルードの攻撃力は元々の3000のままだったから本当に勝ち筋が無くなっていた。
「末恐ろしい人ですね 」
「君のそのドローもある意味怖いがな 」
お互いに言い返しながら談笑を交わし、これで残りのデュエルは2回となり、このピックアップデュエルも終わりが近づきつつあった。
不穏な影も、その終わりと共に近づいているとは知らずに……
ウケイレロ
オモイダセ
オ ノ レがナニモノナノか
戦ってみたい決闘者は?(性格からの判断でも可)
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逆境を覆す奇跡のドローの持ち主花衣
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ルールの枠を外れて自分の土俵で戦う焔
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圧倒的な制圧力で立ち塞がる空
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相手の手を読み、その手を封殺する彼方
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健気にライフを回復し続けて粘り勝つ花音
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連続墓地蘇生から妨害する霊香
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1ターンで全ての展開をやり遂げる雀
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全破壊から一気に勝負を決めるカレン