六花テーマを作って愛用したらそのまま俺への愛が重くなった件について 作:白だし茶漬け
因みに2箱なのは六花デッキを混ぜようと考えているからです。流石に3箱だと混ぜきらなさそうでこわい。
OCGストーリーズも面白いですね〜。ここから新しい閃刀姫も出るからオラわくわくすっぞ!
そして付属のシエルさんが相手フィールドに行くのは……そんな理由があったのか……!原作での出来事を本当に上手く効果に表れてて凄いと思いました(KONAMI感)
さて、ようやく……準決勝が終わり、いよいよ次が決勝戦……!長かった……本当に。
ピックアップデュエル準決勝第2試合、ティアドロップとレイのデュエルは、レイの優勢どころかレイの勝利で終わろうとしていた。
閃刀姫の最後の切り札、閃刀騎ーラグナロクの攻撃が今まさに行われており、ティアドロップは絶体絶命のピンチに陥っていた。
「これで終わりです!【閃刀騎ーラグナロク】で、【六花聖カンザシ】に攻撃!! 」
『今【閃刀騎ーラグナロク】の攻撃力は【団結の力】と合わせて攻撃力が脅威の9800!しかも、【ラグナロク】は戦闘ダメージを2倍にする効果があり、これを受けるとティア選手はここでジ・エンド! しかし伏せカードがない今、ティア選手は止める術が…… 』
「私は手札から【虹クリボー】の効果を発動。このカードを攻撃したモンスターに装備し、装備されたモンスターは攻撃出来ません 」
『あったぁぁぁ!! 』
ティアドロップの手札から虹クリボーが登場し、虹クリボーはラグナロクの周りに虹のリボンを巻き付けるとラグナロクは動きを止め、ラグナロクの装備カードどなった。
「【ラグナロク】の無効効果はフィールドから離れる効果に対してじゃないと発動出来ません……。それに【ラグナロク】が存在する限り、私の場のモンスターは攻撃出来きない…… 」
「つまり貴方はもうこれ以上攻撃は出来ません。【虹クリボー】をどうにかしなければ貴方は攻撃すら出来ません 」
「だったらしてやりますよ。私は【ラグナロク】の効果発動。フィールドの【閃刀姫】モンスターをリリースする事により、リリースしたモンスターと同じ効果をエンドフェイズまで受け継ぎ、墓地から魔法カードを1枚手札に加えます。私は【閃刀術式ーアフターバーナー】を加えます 」
「そのカードは…… 」
「【カイム】さんを召喚した時に墓地に送っておいたカードです。そしてこれを発動。相手の場のモンスター【カンザシ】を破壊します 」
「【カンザシ】の効果発動。自分の植物族モンスターが効果で破壊される時、フィールドか手札のモンスターを代わりにリリース出来ます。私は手札の【サクリファイス・ロータス】をリリースします」
「ですが【アフターバーナー】のもう一つの効果が発動。フィールドの魔法・罠カードの【虹クリボー】を破壊! 」
ラグナロクは背部にある炎の剣を白く発光させて虹を焼き切ると、虹クリボーは白熱した衝撃でフィールドにいる六花聖カンザシにの胸元まで吹き飛び、六花聖カンザシは虹クリボーを受け止めた。
「カードを1枚伏せて、ターンエンドです 」
「エンドフェイズ時、【ひとひら】は墓地から特殊召喚されます 」
3ターン目終了
レイ 残り手札1枚
残りライフ4400
□①②③□
④⑤⑥⑦⑧
⑨ □
□□⑩⑪⑫
□□□□□
ティアドロップ 残り手札2枚
残りライフ10500
①:団結の力
②:閃刀機ーハーキュリーベース
③:伏せカード
④:閃刀姫ーカガリ
⑤:閃刀姫ーシズク
⑥:閃刀姫ーハヤテ
⑦:閃刀姫ーカイナ
⑧:閃刀姫ージーク
⑨:閃刀騎ーラグナロク
⑩:六花聖カンザシ
⑪:六花精シクラン
⑫:六花のひとひら
吹き飛ばされた虹クリボーはカンザシに対して涙目で擦り寄り、カンザシ慈愛に満ちた笑顔で虹クリボーの顔を撫で、お疲れ様ですと言っているようだった。
虹クリボーの涙が止まると虹クリボーは粒子となって消え、それを見た観客達はのほほんとしたり、虹クリボーを羨ましそうに見ていた。
「くぅぅー羨ましいぃ…… 」
「俺もデュエルディスク手に入れたらカンザシちゃんを使おうかな……デュエルでは使わないけどな。あんまり強くは無いし 」
「虹クリボーになりたい人生だった…… 」
(…… )
聞こえた男に心の中でそう言い吐き、少し気分が悪くなった。
確かに観賞用のカードがあるのは聞いた事はある。だけど、デュエルに使わずに他の目的で六花達を使うって考えると……心が曇る。
蔑ろにされているような気がしてならない。仮に使われたとしてもそれは俺の知っている六花達では無く、ホログラムであってそこには存在しない六花達だ。それはわかってる。分かってるんだ……本当に。
チラリと隣にいるカンザシに目を向けると、自分自身を見たカンザシは何とも言えない表情を見せ、俺の視線に気づいた。
「ふふ、ご心配なさらずとも私があのような笑顔を見せるのは旦那様だけですよ。なんなら、今すぐ私のこの胸元に飛び込んでも良いですよ 」
カンザシはさっきのような笑顔で手を広げ、俺が飛び込むのを待ち望んでいた。
「おや、来ないのですか? 」
「こんな場所で出来るわけ無いだろ 」
「あら、ではこんな場所で無ければ受けれてくれるんですか? 」
「それは…… 」
「旦那様は、私がもしもあの様な方、仮に焔様と共に居ることになれば嫌ですよね? 」
「え?……それは 」
嫌……とでも言えなかった。と言うより、和風同士お似合いでは無いかと感じられた。だがそんな顔をしていたのかカンザシが笑いながら広げた手で俺の顔を挟み込むように触れた。
「……嫌じゃ、無いんですか?だとしたら私は許しませんよ?私達の事を愛してるなら、ちゃんと嫉妬して下さい 」
「愛してるって……別に俺はそこまで」
するとカンザシは俺の左頬に触れていた手を俺の口元まで移動し、俺の口を塞いだ。そしてカンザシはゆっくりと目を開けるて、その目に光は点っていなかった……
「仮に逆の立場なら私は絶対に許しません。私達が旦那様以外の方に使われるのも、貴方が他の女がいるカードを使うのも、御免こうむります 」
目に光が無いままカンザシはゆっくりと口に触れていた手を首元まで撫でるように動かし、少しだけ命の危機を感じた。
「いやいや、誰がどんなカードを使おうと自由だろ…… 」
「確かにその通りです。ですが旦那様、私達が心を許しているのは旦那様だけです。それをゆめゆめお忘れなく 」
「そっの通りー! 」
後ろの席からスノードロップが抱きつき、耳元で囁いてきた。
「私も花衣君に嫉妬欲しいぐらい愛して欲しいな。もしも花衣君にその気が無くて、好きでも何でも無くなったら……花衣君を傷つけてでも愛させるから 」
耳に氷の針がゆっくりと耳かきされている様に冷たい感覚が耳から体に伝わり、スノードロップから一旦離れた。この時のスノードロップの目は光が点っていなかった。
「なーんてね、冗談だよ!花衣君を傷つける訳ないじゃない!……余程の事がない限りね」
半分冗談、半分本気の目だなこれは……
「それにしても随分と酔狂ぶりですわね。恋は網膜と言ったところかしら? 」
「カレンちゃん、それを言うなら恋は盲目だと思うけど…… 」
「なっ……!あ、貴方が本当に知っているか試したかっただけですわ! 」
カレンさんは顔を真っ赤にしてそう言った。あの様子だと本気で言い間違えた様子だ。まぁ、カレンさんは海外の人だから仕方ない部分はある。
「第一貴方も花衣の事が好きなんでしょ?なのに何で貴方は私の隣にいるのよ。あっちに行きなさいあっちに! 」
「ふぇ……わ、私はちょっと…… 」
「……おい、あまり耳元で叫ばないでくれ。カレン 」
ここでようやく眠っていた彼方さんが目覚め、カレンさんの膝から起きあがり、天音ちゃんは起きた彼方さんの所に行った。
「おはよう、お兄ちゃん 」
「あぁ……おはよう、天音 」
天音ちゃんを抱き寄せてやっと取り戻せた現実を噛み締めているいるが、何だかすこぶる調子悪そうだな……まだダメージが残っているのだろうか。
「うぷ……夢の中でディアンケトが手招きしていた……」
「ディアンケトって……確かライフを1000回復させるカードでしたっけ? 」
その容姿は確か……言っちゃ悪いけど年寄りのお婆さんであり、ノースリーブのローブを着ていた。初見の時のインパクトは大分大きく、俺もカードのイラストは覚えていた。
「あぁ……そして何故か知らないが外見が若くなってコックになったり監獄長になったりしてたような気がする……まぁそれは良いとして、今どうなってるんだ? 」
「レイが【ラグナロク】を出して、ちょっとティアドロップがピンチになっています 」
彼方さんがデュエルディスクでログを辿り、デュエルの流れを瞬時に掴んだ。
「なるほどな。だが、まだまだこれからだ 」
「私のターン、ドロー 」
彼方さんはそう言うが、相手は攻撃力9800あるラグナロク……しかも、ラグナロクが場に存在する限りフィールドの閃刀姫に対して攻撃対象にする事も出来ない。カンザシとシクランが場にいる今、どう出るか……
「魔法カード【貪欲な壺】発動。墓地から【光の王マルデル】【ピオネ】【セリオンズ“リリー”ボレア】【聖天樹の大精霊】【聖蔓の守護者】をデッキに戻し、2枚ドロー……これならやれそうですね 」
「どんなモンスターが来ようとも、負けません! 」
「私は手札から永続魔法【増草剤】を発動し、墓地から【六花精スノードロップ】を特殊召喚。そしてこのターン、私は通常召喚をする事が出来ません 」
「またエクシーズ召喚をするつもりですね? 」
「えぇ。ですが、その前にその伏せカードを使わせますよ。エクストラモンスターゾーンにモンスターが存在する時、手札の【機巧蹄-天迦久御雷】を特殊召喚します 」
機巧蹄-天迦久御雷
レベル9/機械族/ATK2750/DEF2750
「機皇帝……?でも【ワイゼル】とかと雰囲気が違うような 」
「確かに呼び名や種族は同じだが全く違うカードだぞ花衣君 」
「え"っ!? 」
同じ読みなのに違うカテゴリーなんて存在した事実に驚き、濁点混じりの驚きの声をあげた。やっぱり遊戯王って奥が深い……
「【機巧蹄-天迦久御雷】の効果。相手のエクストラモンスターゾーンにいるモンスター1体を対象にし、そのモンスターをこのカードの装備カードにします 」
「あの……あれ、完全に【機皇帝ワイゼル∞】と同じ効果だと思うんですけど…… 」
「だけど違うんだ 」
「えぇ…… 」
まぁそれはともかく、本来一枠のエクストラモンスターゾーンだが、ラグナロクの効果でレイのフィールド全てがエクストラモンスターゾーンになっている。その為、どのモンスターも選び放題という事だ。だが、ティアドロップが選ぶのは恐らく……
「私は【閃刀騎ーラグナロク】を対象にし、装備カードにします 」
「させません!速攻魔法【閃刀機ーウィドウアンカー】!ワイゼル……じゃなかった。【天迦久御雷】の効果を無効! 」
『本来なら追加効果でコントロールを得るが、レイ選手の場はもう埋まっている。よって【天迦久御雷】はティア選手のフィールドに残ったままだ 』
「そう、使わざる負えないですよね。おかげで【スノードロップ】の効果が使えます 」
「くっ…… 」
「さらに魔法カード【コードチェンジ】発動。私は【天迦久御雷】の種族をこのターン植物族に変更します 」
「ここで植物族に変更……そして場には【スノードロップ】……という事は 」
「【六花精スノードロップ】の効果発動。【天迦久御雷】を対象にし、全ての植物族モンスターのレベルを9にします 」
なるほど、スノードロップのレベル変動は植物族に対してじゃないと使えない効果だ。
これでレベル9のモンスターが4体。しかもひとひらの効果やスノードロップの特殊召喚効果を使ってないから、植物族以外のモンスターも召喚可能だ。
ほぼ六花デッキのはずなのによく植物族以外のモンスターが出せるな……スノードロップとのデュエルなんて【ヴァレルロード】を呼んだんだから本当に恐ろしい奴だ。
「私はレベル9になった【六花精スノードロップ】【六花精シクラン】【天迦久御雷】でエクシーズ召喚! 」
『何と3体のモンスターでのエクシーズ召喚!これはどんなモンスターが来るのか! 』
「来なさい!【No.92 偽骸神龍 Heart-eartH Dragon】! 」
No.92 偽骸神龍 Heart-eartH Dragon
ランク9/エクシーズ/ドラゴン族/ATK0/DEF0
「なるほど、確かにあれなら攻撃力の差は関係無いな。むしろ高い攻撃力が足枷になる 」
「このままバトル!【Heart-eartH Dragon】で【閃刀騎ーラグナロク】に攻撃!そして【Heart-eartH Dragon】は戦闘では破壊されず、戦闘ダメージは相手が受ける! 」
ラグナロクの今の攻撃力は9800であり、ラグナロク自身の効果で戦闘ダメージは2倍になる。よって本来ティアドロップが受けるダメージの19600は、レイが受ける事になる。
HeartーeartHの攻撃がラグナロクに直撃し、これでレイのライフが尽きようとしたその時、レイは手札から1枚のモンスターを墓地に捨てた。
「私は手札の【Emダメージ・ジャグラー】を墓地にすて、このバトルフェイズ中1度だけ戦闘ダメージを0にします! 」
ラグナロクの目の前にダメージ・ジャグラーが壁になるように現れ、ラグナロクの身代わりとなって消滅した。
「受ける戦闘ダメージが0になるなら反射のダメージは意味ありませんね。私はメインフェイズ2に移行し、手札から【六花絢爛】を【六花のひとひら】をリリースして発動。デッキから【六花精プリム】と、同じレベル4の【レクンガ】を手札に加え、【カンザシ】を守備表示にしてターンエンド 」
「そしてエンドフェイズ時、貴方の場に【六花聖ティアドロップ】は復活します 」
「私は守備表示で特殊召喚します 」
4ターン目終了
レイ 残り手札0枚
残りライフ4400
□①②□□
③④⑤⑥⑦
⑧ □
□□⑨⑩⑪
□□□□⑫
ティアドロップ 残り手札2枚
残りライフ10500
①:団結の力
②:閃刀機ーハーキュリーベース
③:閃刀姫ーカガリ
④:閃刀姫ーシズク
⑤:閃刀姫ーハヤテ
⑥:閃刀姫ーカイナ
⑦:閃刀姫ージーク
⑧:閃刀騎ーラグナロク
⑨:六花聖カンザシ(守備表示)
⑩:六花聖ティアドロップ(守備表示)
⑪:No.92 偽骸神龍 Heart-eartH Dragon
⑫:増草剤
「……あれ?【増草剤】が残っている。あれって確かあのカードで特殊召喚されたモンスターがフィールドから離れたら破壊されるんじゃないのか? 」
「いや、エクシーズ素材になったカードはフィールドから離れた訳じゃないからな。しかもそのエクシーズモンスターが場から離れても【増草剤】は残るぞ 」
じゃああの増草剤はレイが破壊しない限り残り続けるのか……厄介だな。
「私のターン、ドロー!このままバトルフェイズに入り、【閃刀騎ーラグナロク】で【六花聖ティアドロップ】に攻撃! 」
直ぐに仕掛けて来たレイに対し、ティアドロップの手札には防ぐ手段が無いのか直ぐにフィールドの六花聖ティアドロップは破壊されてしまった。
「【ハーキュリーベース】を装備しているモンスターが戦闘で相手モンスターを破壊した時、デッキからカードを1枚ドローします。そして、【ハーキュリーベース】の効果でもう一度攻撃!今度は【カンザシ】です! 」
「甘んじて受けます 」
ラグナロクの剣に今度は六花聖カンザシも破壊され、戦闘で破壊した為、レイは更にカードを1枚ドローし、一気に2枚の手札を補充したが……
「メインフェイズ2に移行し、【ラグナロク】の効果発動。効果で【閃刀姫ーハヤテ】を墓地に送り、その効果を得り、更に墓地から閃刀魔法カード【閃刀起動ーエンゲージ】を加えて発動。【エルロン】を手札に加え、更に1枚ドロー 」
相変わらず何てカードだ。エンゲージが墓地にある限り、必ず墓地からエンゲージを回収しては1枚ドローするという機関が完成し、制圧と補充がどんどん完成されていく。これがラグナロク……こうして第三者視点から見るととんでもないな……
「私はカードを2枚伏せ、【エルロン】を【ラグナロク】に装備してターンエンド。そしてエンドフェイズ時、【ラグナロク】の効果で墓地の【閃刀姫】リンクモンスターをフィールドに特殊召喚 」
「【Heart-eartH Dragon】の効果発動。エンドフェイズ終了時にエクシーズ素材を取り除き、このターン特殊召喚したモンスターを除外させます。さっき特殊召喚した【閃刀姫ーハヤテ】を除外してください 」
「くっ…… 」
4ターン目終了
レイ 残り手札3枚
残りライフ4400
⑤①②③④
⑥⑦⑧□⑨
⑩ □
□□□□⑪
□□□□⑫
ティアドロップ 残り手札2枚
残りライフ10500
①:団結の力
②:閃刀機ーハーキュリーベース
③④:伏せカード
⑤:エルロン(装備カード扱い)
⑥:閃刀姫ーカガリ
⑦:閃刀姫ーシズク
⑧:閃刀姫ージーク
⑨:閃刀姫ーカイナ
⑩:閃刀騎ーラグナロク
⑪:No.92 偽骸神龍 Heart-eartH Dragon
⑫:増草剤
ドラゴン族のHeart-eartH Dragonがフィールドにいるから墓地のひとひらは蘇生出来ないが、ティアドロップの手札は2枚ある……が、2枚の手札は六花絢爛で加えたプリムとレクンガだ。どちらも植物族だが、後からドローするのを含めての手札が気になる。
「彼方さん、これどう思いますか? 」
「ティアドロップの方が若干有利だとは思うな。【Heart-eartH Dragon】の効果で戦闘ダメージを身代わりにされるし、エンドフェイズ事に特殊召喚されたモンスターを除外されてしまう。これで実質ラグナロクの効果は封印されたのも同じ事だ 」
「しかも、【Heart-eartH Dragon】を効果で破壊すれば、除外されているカード×1000の攻撃力になって復活する。中々いやらしいですね 」
そうか、確かレイは前のターンで拮抗勝負を発動し、ティアドロップのカードを3枚除外し、更にハヤテや強欲で貪欲な壺をレイは発動して10枚除外したから、現段階では14000で復活する。ラグナロクにとっては、本当に天敵見たいな存在だ。
「それに、【ラグナロク】の効果で全てのメインモンスターゾーンはエクストラモンスターゾーンになる。レイの召喚方法はかなり絞られる 」
ロゼの言う通り、レイはこれ以上モンスターを召喚出来ない。ジークの効果を利用すれば何とか出来ると思うが……それでは決め手に欠ける。
ライフが10000以上のティアドロップに、今アクセス・コードトーカーをぶつけても、かすり傷程度だ。だからレイは前のターン、ラグナロクを残したのだ。
「私のターン、ドロー。魔法カード【エンシェント・リーフ】を発動。ライフが9000以上ある時、2000ポイント払う事でカードを2枚ドローします 」
ティアドロップ残りライフ10500→8500
「更に魔法カード【強欲なウツボ】 を発動。手札の水属性を2体、【六花精プリム】と【レクンガ】をデッキに戻し、3枚ドロー 」
これで手札を4枚補充出来たティアドロップ……どうやらここで仕掛けてくるそうだ。
「来る……!」
「私は永続魔法【増草剤】の効果で【六花聖ティアドロップ】を墓地から特殊召喚。そして……手札から【RUM-六花の誓い】発動! 」
『ティア選手も負けじとレゾンカードを使用! 』
「このカードに対して貴方はいかなる効果も発動出来ません。私と花衣様の愛は誰にも邪魔させませんよ。私は【六花聖ティアドロップ】より、ランク2つ上のモンスター【六花聖華ティアドロップ】を召喚! 」
フィールドに現れた六花聖ティアドロップの周りに花と雪が咲き誇り、その花と雪はフィールド全体を覆う様に舞った。
舞い散った花と雪は観客席まで届くと、その中心で花は羨み、嫉妬するような美貌を持った淑女が雪のように白いウェイディングドレスを着てフィールドに現れ、ここにいるもの全員の視線を釘付けにした。
六花聖華ティアドロップ
ランク10/エクシーズ/植物族/ATK3500/DEF3000
『六花聖華来たァァァ!!こーれは美しい〜!! 』
「【六花聖華ティアドロップ】が【六花の誓い】によって召喚された時、相手モンスターの効果を無効にして全てリリースします! 」
「くっ……ここで【ラグナロク】の効果発動!このカードがフィールドから離れる効果が発動する時、自分フィールドの【閃刀姫】リンクモンスターをリリースしてその効果を無効にします!私は【ジーク】をリリース! 」
ラグナロクが周りの雪の風花を黒い大剣で吹き飛ばしたが……その先に傘先を向けた六花聖華ティアドロップがいた。
「【六花聖華ティアドロップ】の効果。エクシーズ素材を取り除き、相手モンスター1体リリースし、その攻撃力分攻撃力をアップさせます。勿論対象は【ラグナロク】! 」
「させません!速攻魔法発動【閃刀機-イーグルブースター】!【ラグナロク】はこのターン自身以外の効果を受けず、戦闘では破壊されません! 」
「では私は【閃刀姫ーカガリ】をリリースし、攻撃力が1500アップ! 」
六花聖華ティアドロップ ATK3500→5000
『六花聖華の方はなんと選んでリリース!とんでもないほど強くなりましたね〜 』
「さらに、このターンモンスターが2体リリースされたので、更に1000アップです 」
六花聖華ティアドロップ ATK5000→6000
『しかもこのターン、2体失ったかつ【イーグルブースター】の効果で自身の効果以外受けられなくなっている為、【ラグナロク】の攻撃力は2000か。』
閃刀騎ーラグナロク ATK9800→2000
ティアドロップの効果で装甲が氷漬けにされ、節々な火花が走ってボロボロになっているラグナロクはもう見るも無惨な姿となった。だが、それでも立ち上がるその姿は、決して無様とは言えなかった。
「やはり倒れませんか 」
「当然です。この人は私達にとっての希望です。希望は決して……倒れません! 」
「希望……ですか 」
「貴方が花衣さんを花が咲くのに絶対に必要な太陽と水というのなら、私とロゼちゃんにとっては生きる希望です。だから、守ってみせます。この人だけは……必ず 」
レイの声を聞いたラグナロクはボロボロになりながらも立ち上がり、緑のカメラアイを一瞬だけ強く輝かせて戦意を昂らせた。
「そうですか……ですが私も負けるつもりはありません。貴方の希望を否定するつもりはありませんが、ここで倒させて貰います。このままバトルフェイズに入り、【Heart-eartH Dragon】で攻撃! 」
Heart-eartH Dragonの攻撃がラグナロクに直撃すると、その爆発の衝撃がレイに届き、その差は2000……だが、ラグナロク自身の効果でその倍の4000のダメージを受けることになり、レイの残りライフは僅か400となった。
レイ残りライフ 4400→400
「トドメです!【六花聖華ティアドロップ】で、【閃刀姫騎ーラグナロク】に攻撃! 」
「これが決まればレイは……! 」
「させません!罠発動【巨星堕とし】!レベルを持たないモンスター1体を対象に、そのモンスターの攻撃力を0にし、効果も無効にします。そして、そのモンスターは戦闘では破壊されず、ダメージも半分になります! 」
『つまり、戦闘ダメージは通常の2000のまま! 』
ラグナロクがカメラアイを発光させて六花聖華ティアドロップに炎の大剣を振り下ろすと、六花聖華ティアドロップは既の所で回避し、地面に激突した所は抉れ、ティアドロップはその衝撃に巻き込まれた。
ティアドロップ 残りライフ8500→6500
「やりますね……!カードを2枚伏せてターンエンド 」
「そしてこのエンドフェイズ時、リリースされた【閃刀姫】は墓地から帰還します。【Heart-eartH Dragon】の効果は、こっちのエンドフェイズで発動する効果なので無事帰還しますよ 」
5ターン目終了
レイ 残り手札3枚
残りライフ400
①②③□□
④⑤⑥⑦□
⑧ ⑨
□□□□⑩
□⑪⑫⑬⑭
ティアドロップ 残り手札0枚
残りライフ6500
①:エルロン(装備カード扱い)
②:団結の力
③:閃刀機ーハーキュリーベース
④:閃刀姫ーカガリ
⑤:閃刀姫ーシズク
⑥:閃刀姫ーカイナ
⑦:閃刀姫ージーク
⑧:閃刀騎ーラグナロク
⑨:六花聖華ティアドロップ
⑩:No.92 偽骸神龍 Heart-eartH Dragon
⑪:増草剤
⑫⑬⑭:伏せカード
「私のターン、ドロー!」
場の流れが一気に変わり、レイの目が強くなった。多分、このターンでケリをつける気なのだろう。
そして、ターンをまたいだ事によりイーグルブースターの効果は消え、ラグナロクの攻撃力はエルロンは団結の力の効果も加えた8400へと戻り、六花聖華ティアドロップの攻撃力も元に戻る。
閃刀騎ーラグナロク ATK8400
六花聖華ティアドロップ ATK6000→3500
「【ラグナロク】の効果で【カガリ】をリリースし、その効果を得ます!【カガリ】の効果、墓地にある魔法カードの数×100攻撃力がアップし、【ラグナロク】 自信の効果で墓地の【閃刀起動ーエンゲージ】を手札に加えます 」
「ですがモンスターがいなくなったことで攻撃力も下がりますよ」
閃刀騎ーラグナロク ATK8400→6600
そして今レイの墓地にある魔法カードの合計は14枚。よって攻撃力は1400アップし、実質的な攻撃力ダウンはほとんど無い。
閃刀騎ーラグナロク ATK6600→8000
「私は魔法カード【リンク・バースト】を発動。自分フィールドのリンクモンスターと、相手モンスター1体を対象にして発動。そのモンスターを破壊し、私は1枚カードをドローします 」
「させません。罠発動【シフトチェンジ】。【リンクバースト】の対象を【Heart-eartH Dragon】に変更させます 」
『これで【Heart-eartH Dragon】は破壊されました!という事は!? 』
「【Heart-eartH Dragon】の効果発動。エクシーズ素材を持ったこのカードが破壊されて墓地に行った時、除外されているカード×1000ポイントの攻撃力を持って復活します 」
今除外されているカードは14枚。よって、攻撃力は14000のHeart-eartH Dragonがフィールドに現れた。
No.92 偽骸神龍 Heart-eartH Dragon ATK14000
「ですが破壊したので1枚ドローさせてもらいます 」
ラグナロクは自壊してしまったが、墓地にはまだあのモンスターがいる。
「墓地にいる【カイム】さんの効果発動!このカードが墓地にいる時に【ラグナロク】が破壊された時、破壊された【ラグナロク】の直前の攻撃力を持って【カイム】さんは復活します 」
閃刀騎ーカイム ATK0→8000
「更に私は【閃刀姫ーカガリ】【閃刀姫ーシズク】【閃刀姫ーハヤテ】【閃刀姫ージーク】でリンク召喚!召喚条件は【効果モンスター2体以上】! 」
『おおっと!この召喚条件と4体のモンスターでのリンク召喚は……! 』
「リンク4!【アクセスコード・トーカー】 !! 」
アクセスコード・トーカー
LINK4/リンク/サイバース族/ATK2300
「【アクセスコード・トーカー】の効果!墓地のリンクモンスター【閃刀姫ーカガリ】 を対象にし、そのリンクマーカーの数×1000ポイント攻撃力アップ! 」
アクセスコード・トーカー ATK2300→3300
「これでもう1つの効果を使えば貴方に勝てます! 」
「させません。罠発動【無限抱擁】。貴方の【アクセスコード・トーカー】の効果は無効になり、攻撃力も元に戻ります 」
アクセスコード・トーカー ATK5300→2300
「え?確か【アクセスコード・トーカー】の効果の発動に対してはチェーンが組めないんじゃ無いんでしたっけ? 」
「いや、チェーンで処理している訳じゃないからな。【アクセスコード・トーカー】の攻撃力アップ処理後、何もカードを発動していない状況で罠カードを発動したんだ。しかも、【アクセスコード・トーカー】の②の効果のスペルスピードは1だ。あの罠に対しては逆にチェーン出来ない 」
「ち、チェーンで処理……? 」
「す、スペルスピード……? 」
俺は何となく理解は出来るが、後ろにいる花音とカレンさんは首を傾げていており、頭の上や中は?マークが埋め尽くされていた。
分かる分かる。俺も一瞬何言ってるか分からなかったもん。
さて、アクセスコード・トーカーの破壊効果が使えないという事は、手札によるが永続罠によってこのターン六花聖華ティアドロップは破壊出来ない事になる。
「このままバトル!【閃刀騎ーカイム】 で【六花聖華ティアドロップ】に攻撃! 」
「その攻撃宣言時、罠発動【氷結界】。攻撃してきた相手モンスターの攻撃力は0になります! 」
六花聖華ティアドロップに攻撃を仕掛けたカイムの足元に突然水色の淡い光が差し込み、光を浴びたカイムの体はそのまま氷漬けになってしまった。
氷漬けになって身動きの取れないカイムに対し、六花聖華ティアドロップは無情にも氷の傘先に光を集めカイムを破壊しようとしていた。この戦闘が成立すればレイの負け……!
「させません!このダメージ計算時、速攻魔法【九十九スラッシュ】!【閃刀騎ーカイム】の攻撃力は貴方と私のライフの差分攻撃力がアップ!」
閃刀騎ーカイム ATK0→6100
氷漬けになったカイムは内側から氷を吹き飛ばし、2つの閃刀の斬撃をX字の形で飛ばした。2つの斬撃が六花聖華ティアドロップを貫通し、そのままティアドロップへと突き抜けてダメージを与えた。
ティア残りライフ 6500→3900
「なるほど、この時の為に【ハヤテ】のダイレクトアタックを…… 」
「本当はもっとダメージを出したかったんですけどね。それよりも 貴方、【六花聖ティアドロップ】を1枚しか手に入らなかったんですね 」
「あら、バレてしまいましたか 」
「予選で貴方の事を観察してましたから 」
「執念深いですね 」
どうやら使わなったのでは無く。使えなかったのが事実らしい。確かにあの効果はエクストラデッキにもう1つのティアドロップがいなければ使えない効果だ。
そういえばこの決勝トーナメントの試合を見た限り、ティアドロップは2枚目の六花聖ティアドロップを使っている試合が無かったな。
「メインフェイズ2に移行し、魔法カード【痛み分け】を発動。お互いに自分フィールドのモンスターを一体リリースさせてもらいます。私は【アクセスコード・トーカー】を 」
「私は【No.92 偽骸神龍 Heart-eartH Dragon】をリリースさせて貰います 」
『さぁこれでお互いのモンスターゾーンには何も無くなり、依然レイ選手のピンチです! 』
「魔法カード【貪欲な壺】発動。墓地の【閃刀姫ーカガリ】【シズク】【カイナ】【ジーク】【ラグナロク】をデッキに戻し、2枚ドロー! 」
ここで起死回生の2枚ドロー……!このターンでどうにかしてモンスターが出せなければ、ティアドロップのフィールドに存在している増草剤でモンスターが呼ばれ、レイは敗北する。
しかも生半可なモンスターでもダメだ。そうなれば墓地から六花聖華ティアドロップが出てきて負ける。だが、レイならそんな生半可な攻撃力のモンスターはそうそう出さない様子だ。
「私はまだこのターン通常召喚をしていません。私は【閃刀姫ーレイ】を通常召喚し、【カイム】と【レイ】で【閃刀姫ージーク】にリンク召喚 」
閃刀姫ージーク
LINK2/リンク/機械族/ATK1500
「更に【閃刀起動ーエンゲージ】を発動。デッキから【閃刀起動ーリンケージ】を加え、1枚ドロー! 」
「リンケージか…… 」
「私はカードを3枚伏せてターンエンド。これが私が今できる精一杯です 」
「私の場にはモンスターはいませんので墓地の【六花のひとひら】は墓地から特殊召喚します 」
5ターン目終了
レイ 残り手札0枚
残りライフ500
①②③□□
□□□□□
③ □
□□□□⑤
□□□⑥□
ティアドロップ 残り手札0枚
残りライフ4000
①②③:伏せカード
④:閃刀姫ージーク
⑤:六花のひとひら
⑥:増草剤
恐らくこれが勝敗を決すターンとなる。誰もが息を飲む中、ティアドロップはデッキに指を静かに置いた。
「み……見てるこっちがドキドキします 」
「お願い!ティアドロップに良いカードが来ますように〜……! 」
「レイ…… 」
皆それぞれ思いを込めてこのドローを見守り、俺もこの時、この瞬間だけティアドロップの事を応援した。
「……私のターン、ドロー 」
レイの場はジークだけだが、あの伏せカード1枚は間違いなくリンケージだ。リンケージでカガリを出せば攻撃力が上がり、シズクを出せば攻撃力を下げられるが、恐らくレイが出すのはカガリの方だ。
カガリとリンケージの攻撃力アップでカガリの攻撃力は1800アップし、更にリンケージの効果で1000アップ……つまり、攻撃力4000のカガリが生まれる。
そして恐らく……あのカードも使えば……生半可な攻撃力じゃレイには勝てない。
「魔法カード【強欲で金満な壺】発動。エクストラデッキから6枚を裏側除外し、2枚ドロー 」
『2枚ドローですが果たして!? 』
「増草剤の効果で【六花聖華ティアドロップ】を墓地から特殊召喚し、【ひとひら】の効果で【六花精エリカ】を手札に加えます 」
ここで2枚目のエリカか……エリカは攻撃宣言時にリリースする事で植物族の攻撃力を1000アップする事が可能だ。しかも、六花聖華ティアドロップ自身の効果で500アップするわけだから、合計で1500だ。だが、その前に多分ティアドロップは……
私は【六花のひとひら】をリリースして【六花精エリカ】をアドバンス召喚。ここでの【六花聖華ティアドロップ】の効果は使いません 」
「どういうつもりですか? 」
「こういう事です。ここでバトルフェイズに入ります! 」
『おっとここで仕掛けて来た!! 』
「このバトルフェイズ時、速攻魔法発動【才呼粉身】!自分か相手のバトルフェイズのみ発動可能であり、自分のモンスターの攻撃力分ライフを払う事で対象のモンスターの攻撃力を倍にします。対象は当然【六花聖華ティアドロップ】! 」
六花聖華ティアドロップATK3500→7000
ティアドロップ 残りライフ4000→500
なるほどな、ひとひらをリリースした時効果を使わなかったのはこの為か……もしリリース時の攻撃力を使ったら攻撃力は4000となり、あのカードの効果は使えなかった。
「私は【六花聖華ティアドロップ】で【閃刀姫ージーク】に攻撃!そしてこの攻撃宣言時、フィールドの【六花精エリカ】をリリースして攻撃力を1000アップ!【六花聖華ティアドロップ】自身の効果で更に500アップします 」
六花聖華ティアドロップ ATK7000→8500
「負けません!速攻魔法発動!【閃刀起動ーリンケージ】!!【ジーク】 を墓地に送り、エクストラデッキから【閃刀姫ーカガリ】を召喚!! 」
閃刀姫ーカガリ
LINK1/リンク/機械族/ATK1500
まずリンケージの1000アップで2500そして今レイの墓地にいる魔法カードは19枚だから更に1900アップ。つまり、最終的な攻撃力は4400となる。
閃刀姫ーカガリ ATK1500→4400
「更にこの2枚の伏せカードオープン!【蛮勇鱗粉】と【リミッター解除】!まずは【蛮勇鱗粉】で【カガリ】の攻撃力を1000アップ!」
閃刀姫ーカガリATK4400→5400
「続いて【リミッター解除】の効果で攻撃力は2倍!そしてこの2枚が墓地に行ったので攻撃力は200ポイントアップです 」
閃刀姫ーカガリATK5400→11000
フィールドのカガリがこの会場を覆うほどの炎を背中のサークルから解き放ち、あまりの熱量で炎は赤から白へと移り変わっていた。
『ここで攻撃力が驚異の11000!!この4000近くの攻撃力の差を埋めれるのだろうか!? 』
カガリは炎の翼を纏わせ突撃し、六花聖華ティアドロップは氷の傘先から前方を方向の全てを飲み込む様な巨大な氷を纏わせたビームを打ち出した。
炎の剣と氷の海が激突し、溶けることも燃え尽きる事もせずに攻撃は拮抗し、中央が炎と氷のせめぎ合いが行われていた。
だが、攻撃力の差が現れているのか徐々にカガリの方が押しに勝っており、六花聖華ティアドロップが出した氷のビームに亀裂が走る。
「これで……終わりです!」
「速攻魔法発動!【狂植物の氾濫】。私の植物族モンスターは、自分の墓地の植物族モンスター×300ポイントアップします! 」
「なっ……!?」
『今ティア選手の墓地には【六花のひとひら】【六花のしらひめ】【六花精プリム】【六花精シクラン】【六花精ボタン】【六花精エリカ】が2枚、【六花精スノードロップ】【六花精ヘレボラス】【六花聖ストレナエ】【六花聖カンザシ】【六花聖ティアドロップ】と…… 』
「【レギア】【バオバブーン】【トマボー】【サクリファイス・ロータス】の合計16体。よって攻撃力アップの合計は…… 」
「4800……! 」
六花聖華ティアドロップ ATK8500→13300
白夜さんと彼方さんの解説の後、六花聖華ティアドロップは墓地にいる全てのモンスターを集結させた氷の傘は美しく輝きだし、ビームを纏っている氷が美しい氷の花へと変わり初め、ビームの威力はさらに増し、今度はカガリが押し返され始めた。
もうどちらの手札も0。勝負はもう決まった。だが、フィールドの2体のモンスターは自分の分身だからなのか、互いの想いや死力をぶつける様に戦い続けていた。
炎と氷のぶつかり合いはぶつけられた膨大なエネルギーの爆発によって終わりを迎え、その爆発はホログラムであろうと衝撃的なものであった。フィールドにある全てのものを巻き込む爆発が終えると、爆風の中から閃刀もーの姿でボロボロのレイと、六花聖華ではなく六花聖の姿のボロボロのティアドロップがたっていた。
もちろんあれは本人では無く、ソリッドビジョンのモンスターの方だ。本人達は静かにその戦いを見守っていた。
「最後まで…… 」
「相手になります!! 」
フィールドにいるティアドロップとレイはボロボロになりながらも武器を構え、剣と傘の鍔迫り合いが生まれ、炎の剣の雨と氷の槍の雨がぶつかり合い、フィールド全体を使って死闘を繰り広げた。
華奢であり、戦闘とは無縁そうな2体のモンスターの戦闘に観客達は心を奪われたかのように目を離さず、ある1人の人が思わず声を漏らした。
「が、頑張れ!レイちゃん! 」
「ティアドロップも負けるな! 」
「負けるなー! 」
「応援するぞ!! 」
1人から1人へ声が繋がると、あたりの観客達の熱狂的な応援が会場を包んだ。そしてその感化は俺の周りにいる皆も影響を受けていた。
「ティアドロップ〜!!負けるなー!!頑張れぇぇ! 」
「レイ!負けないで! 」
普段クールなロゼも熱くレイを応援し、ストレナエも声が枯れるほど声援を送っている。攻撃力の差は歴然。勝負はついているのは誰もが分かっている。だけど、こんなに熱く、互いの死力を尽くした戦闘を見せられると、結果が分かっていたとしても応援したいモンスターに応援したくなる。それが……普段使っている。いや、一緒にいるやつなら尚更だ。
「どんな気持ちだい花衣君。俺たちは歴代の主人公とライバルのエースカードの戦闘を見たが、今度は君のエース同士の対決だ。どう思う? 」
「……言葉に出来ません。でも、どっちも負けて欲しく無いって思っています 」
「だが、この戦闘ももうすぐ終わりそうだ 」
彼方さんの言う通り、戦闘は終わる。ボロボロになったレイはティアドロップの形成した無数の氷の槍にバランスを崩され、ティアドロップはその隙を見逃さず傘先に光を集め、最後の攻撃を仕掛けようとした。
「……やっぱり嫌いです。貴方の事 」
「私もですよ 」
似たもの同士の2人は笑い合い、バトルは続行された。フィールドの六花聖ティアドロップは傘先から特大のビームを放ち、フィールドの閃刀姫ーレイは受け入れる様に片膝を上げずにビームに飲まれた。
本物のレイもそのビームを目の前に目を閉じ、負ける悔しさが滲み出る笑顔のまま敗北を受け入れた。
「また、負けてしまいましたか…… 」
レイ残りライフ500→0
WINNER ティア
『決まったァァァァァ!2つのレゾンカードの攻防の末、見事勝利を収めたのは六花カードを使ったティア選手ぅぅ!! 』
勝者が決まって周りの歓声で空気が揺れ、ティアドロップが見事勝利を収めた。デュエルが終わってフィールドが元通りになり、レイは心の中でどうしても負けを認められない気持ちがあるのか、呆然として空を見上げていた。
「……はぁ、行けると思ったんだけどなぁ 」
「いいえ、こっちもギリギリでしたよ。貴方、どんどんドローして攻撃力を上げるのですから大変でしたよ 」
「そっちこそ、私のカイムさんを氷漬けなんかにして……せっかくの【九十九スラッシュ】が台無しですよ。本当はもっと攻撃力の差を広げてトドメを刺そうと思ったのに 」
「そう簡単に行かせませんよ 」
「……デュエルでは負けましたけど、花衣さんの事は諦めた訳じゃありません!次また勝負する時は絶対に勝ちます! 」
「えぇ。私も負けるつもりはありませんから 」
喧嘩腰の話だが、2人の顔は明るい。2度のぶつかり合いで少しスッキリしたのだろうか?
そんなレイとティアドロップはフィールドから離れ、その後直ぐに彼方さんから肩を叩かれた。
「迎えに行った方が良いんじゃないか? 」
「……ですね、ちょっと行ってきます 」
彼方さんの言う事を察し、皆もそう思ったのか俺を1人で迎えに行かせた。流石に往復すれば覚えた道を歩くと、横並びで一緒に歩いたティアドロップとレイに出会った。
「あ、花衣さん!迎えに来てくれたんですか? 」
「まぁな……2人ともお疲れ様 」
「ありがとうございます。花衣様、では私は先に失礼しますね 」
「え?意外だな…… 」
「本当はこの場で貴方に触れたいのですが、今回は特別ですから 」
ティアドロップはレイの肩を抱いて耳元で何か囁いた。
「これは借りですよ」
「っ……余計なお世話ですよ 」
何かを言ったティアドロップは先に戻り、帰り際に俺に目配りをした。……なるほどな、そういう事か。
ティアドロップの真意を理解した俺はレイに近づき、余計なお世話とティアドロップに対して小さく呟いていた。
(……慰めろって言われたよな。でも、どうすれば…… )
「花衣さん、ちょっと良いですか? 」
レイから声をかけられ、俺は身構えた。
「……ちょっと、抱きしめても良いですか? 」
有無を言わさずレイはそう言った後俺の体を抱きしめ、レイの頭が俺の心臓辺りの胸部に触れ、レイは俺の心臓を静かに聞いた。
俺の心臓の鼓動に合わせるようにレイはゆっくりと呼吸を繰り返し、俺の体温や血の巡りを全身で感じていた。
「……抱き返さないんですか? 」
「いや、それは…… 」
「花衣さんが抱き返さないと私泣いちゃいますよ?赤ん坊がドン引きするぐらい大泣きしますよ? 」
「なんだその脅しは……じゃ、行くぞ? 」
「ばっちこいです 」
ゆっくりとレイの体の後ろに腕を回し、レイの背中に触れる寸前一瞬だけ躊躇ったが、勇気を出してレイに触れ、抱き返した。
「ふふ、慣れてない感じで可愛いですね。まぁ慣れていたら貴方を誑かしたメスを殺してましたが 」
「いきなり怖い事言うな 」
「冗談ですよ 」
冗談でも言ってもいいことと悪い事があってだな……というか、レイの声のトーンは冗談混じりでは無かったのが怖い。
「……あぁ、ダメですね。この瞬間、負けて良かったって思ってしまいました!こんなんじゃダメです! 」
するとレイは俺から離れ、顔を見せないように振り返った。
「私は花衣さんを守る剣なんですから、負けちゃダメなんです。勝って……勝って花衣さんを守らないと……また、どこか行っちゃうから 」
「レイ…… 」
「いっそ本当に剣になろうかな〜。そうすれば花衣さんをずっと守ることが出来るし、ずっと見ていられます。そして離れる事もありません。そしたら私が傷ついてでも花衣さんを…… 」
「レイ 」
徐々に影に落ちているレイの目を覚ますようにレイの両肩を掴み、レイは俺の予想外の行動に戸惑い、顔の近さで頬を少し赤く染めた。
「か、花衣さん? 」
「自分が傷ついても良いとか言わないでくれ。俺もさ、スノードロップに言われて怒られたよ 」
ポルーションとのデュエルの時、我が身を顧みない行動にスノードロップは激しく怒り、そして悲しんでいた。
あの時の顔は今でも忘れず、今の俺はあの時のスノードロップの立場となり、心が苦しくなっていた。
「あの時、俺はどんなに皆に望まれない行動をしたのか思い知らされた。だから分かるんだ。お前が今思っている事は行動は誰のためにもならないって 」
「……花衣さん 」
「レイ、約束する。俺はお前が……いや、レイとロゼが本当に傷付く事を絶対にしない 」
「もしも破った場合はどうするんですか? 」
「や、破った場合?えーと……そうだな……うーん…… 」
しまった、そこまで考えてはいなかった。苦し紛れの声を漏らしながら考えるものの、良い考えは思い浮かばず、つい腕を組んで考え込む。そんな姿を見たレイはクスリと笑い、ぴょんと小さく飛んで俺の腕に抱きついた。
「じゃあ破ったら……キスをして下さい。他の女なんか忘れてしまうほど熱くて濃厚なキスをね! 」
「はっ……はぁぁぁ!?そんな事おまっ…… 」
「えー?花衣さん、自分で行った事守れないんですか?えーんえーん、私……悲しくて傷つきそうです…… 」
「うぐっ……うぐぐぐ…… 」
演技だとわかってはいるのに、レイはわざとらしく泣いた振りを続けていた。嘘泣きでも心は傷みに傷み、俺はついに観念した。
「分かった……分かったから。約束破ったら好きにしろ 」
「はい、言質とりました 」
嘘泣きを終えたレイの手にホーネットビットが握られ、ボタンを押すとさっき言った俺の言葉が録音されていた。音質がかなり高品質でまるで俺がもう1人いるようであり、そんな録音音声をレイは延々に流していた。
「おまっ……!やっぱり嘘泣きじゃねぇか!やっぱり今のなし!無しだ! 」
ホーネットビットを取り上げようとするも、普通の人間とモンスター、それも閃刀姫相手に勝つ事も出来るわけ無い。レイは軽々と俺をあしらい、また俺の録音音声を流し続けた。
「もうそれは無効でーす!約束破ったら〜花衣さんとキス〜。あーあ、早く約束破ってくれないかな〜?あ、破らなくても私の唇は差し上げますよ!? 」
レイはおもむろに唇を差し出し、目を閉じてキス待ちの顔をしていた。
「なに言ってんだ!ほら、早く帰るぞ 」
「はーい。あ、でもちょっとだけ御手洗に行ってきますので、先に行ってもいいですよ 」
「え?なんで…… 」
「女の子にはそういう日があるんです!もう、言わせないでください! 」
「え?ご、ごめん 」
なんかいきなり怒られてしまい、怒ったレイはそのままトイレに行ってしまった。何なんだ一体……?
結局俺は1人で皆の場所に戻り、決勝戦へと時間は刻刻と迫っていく。
戦ってみたい決闘者は?(性格からの判断でも可)
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逆境を覆す奇跡のドローの持ち主花衣
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全破壊から一気に勝負を決めるカレン