六花テーマを作って愛用したらそのまま俺への愛が重くなった件について 作:白だし茶漬け
雪でも温もりに寄り添いたい
雀のさえずりが窓から俺の耳に届く朝、俺はそのさえずりと朝日の光で目が覚める。
寝起き特有の気だるさに抗いながら、俺はベットの上で体を起こそうとしたが、隣に寝てる人物が俺の体を掴んで離してない為、体を起きれずにいた。
「んん…様…」
隣にはティアドロップの綺麗な寝顔が俺の目と鼻の先にあった。規則正しい呼吸と雪のような長く白い髪が朝日で輝いてるように見えた。男の性というせいか、どうしてもティアドロップのはだけている白のネグリジェの隙間から見える胸の谷間から目が離せずにいた。
「…大丈夫だよな?一線越えてないよな?」
服がはだけているティアドロップを見た俺は自分が一線を越えてしまってないか焦りながら自分の服を見た。
幸い服の乱れもないので、ただ普通に夜を過ごしたと自分の中で完結した。
「とりあえず起きないと…おーいティアドロップ?体を離してくれないと起きられないんだけど…」
しかしティアドロップはまだ起きずにおり、更に俺の体を離さないでいた。
「いやです…離れ…ないで下さい…カイ……様」
瞳を閉じながら俺の名前を呼び、強く俺の手を繋ぎ涙を流していた。
その涙を見た俺は心に棘が幾度も刺さるような痛みを感じた。何も悪いこと等していないのにも関わらず、俺はティアドロップが言った"離れないで"という言葉を聞いて、何故か罪悪感を感じていた。
何故だろうか…俺は昔、ティアドロップ達に酷いことでもしたのだろうか…俺は人間でティアドロップ達はデュエルモンスターズの精霊…決して会うことなんて無いのに。俺は会ったことあるような気がしていた。
怖い夢でも見てるのか、俺は強くティアドロップの手を握り返した。するとティアドロップの強ばった表情が和らいでいき、涙を流すことは無かった。
「ううん…あ、花衣様…?起きていらっしゃたのですか?」
ティアドロップが目を覚ましてくれたおかげで、俺は心が安心したように思えた。
「ううん、俺も今起きたところだよ。なんだかうなされていたけど大丈夫か?」
「大丈夫ですよ…ちょっと昔の事を思い出して…」
「昔?それってどんな…」
「っ!いえ、大丈夫です!…朝ごはん作ってきますね。」
昔の事を聞く途端にティアドロップはそれをうやむやにするように急いで体を起こしてベットから離れた。
「…なんか変だったよな。」
まるで俺に昔の話をしたくなさそうにティアドロップは部屋から出ていってしまった。まぁ、誰だって話したくない事だってあるだろうと俺は思い、俺はティアドロップを追いかけるようにでもなく、ただ普通に部屋から出る。
まだ眠気がある瞼を擦りながら階段を下り、居間のドアを開ける。
「あれ…今日は誰もいないなのか…?」
いつもなら朝起きた俺を出迎えるように六花達がリビングにいるのだが、今日は誰もいなかった。
いや、キッチンから聞こえるフライパンで何かを焼いてる音とバターの香りが伝わってくる事から、恐らくティアドロップが朝食を作ってるのだろう。その様子を見る為に俺はキッチンに移動する。そこには普段のドレスでは無く、まだ白いネグリジェの上にエプロンをかけていたティアドロップがいた。
「あ、おはようございます花衣様。ちょっと待ってて下さいね。もう少しでご飯ができますから。」
「…あれ、二人分しかない…他の六花達は?」
いつもなら人数分の朝食を作っているティアドロップは今日は2人分のオムレツしか作っていなかった。
「あぁ…他の皆様は明日が花衣様の初の大会だから緊張して眠れなかったから、限界まで実体化してたのでしばらくは霊体化も出来ません。恐らくもう少しでいつも通りに出て来ますよ。」
「遠足が楽しみで眠れない小学生みたいだな…」
何度も言うが、六花達が実体化できる時間は限られている。食事をとったり睡眠をしたり、俺にしか見えないようにできる霊体化をすることによって力の消耗を抑えることができるのだがいずれは力が無くなり、六花達は力を使い果たすとデュエルモンスターズの世界に戻ってしまう。
「因みに私が今ここにいるのは貴方と一緒に寝たからですよ…?」
ティアドロップは頬を赤く染めて恥じらいように俺を見ながらそう行ってきた。
「その反応はやめてくれ!なんだが違う意味に聞こえてくるから!」
「そっちのまぐわいもいつかは…」
「だぁぁ!とにかくご飯を食べよう!」
この話を切り上げる為、俺はオムレツの乗った皿を2つ両手で持ってテーブルに運んだ。その時、ティアドロップはまるでからかうように俺の事を笑っていたような気がした。
気弱雨朝食は小さなオムレツとレタスとトマトが挟んであるサンドイッチだ。
鮮やかな黄色のオムレツが寝起きの食欲の無さを消し去ってくれて、俺の食欲は沸き起こった。
「いただきます。」
「あ、ちょっと待って下さい。」
俺がスプーンでオムレツを食べようとすると、寸でのところでティアドロップから静止の言葉をくらった。
ティアドロップは俺の隣に座り、俺の皿を取ってオムレツをスプーンで一口サイズに切った。
ここまてま来たらやる事は一つだ。
「はい、あーんしてください。」
「…あーん。」
慣れというのは自分でも驚くものだ。最初はこれをされたら恥ずかしさであわあわしてた自分が懐かしい。
日常茶飯事の出来事になったお陰で今は恥ずかし気も無く自然な流れで俺は口を開ける。
口に入れられたオムレツを頬張ると卵は口の中で溶けるよう。に柔らかく中にはほうれん草の甘みが口なの中に広がる
「うん。やっぱりティアドロップが作ってくれる料理は美味しいよ。」
「ふふ、あなたの為なら手を抜くことなんて出来ませんから。さ、まだまだありますからね。…こうしているとまるで夫婦みたいですね…?」
「いや、だからそんな気は…」
「分かっています…だけど、この二人だけの時間をもっと感じていたいんです…」
そう言いながらティアドロップは、俺の肩に寄り添った。この二人だけの時間を噛み締めるように目を閉じて時間を刻むように感じているティアドロップを俺はそれに愛おしさを感じたのか、俺はティアドロップの肩を抱く。
あまりの衝動的な行動で俺自身も少し困惑しており、心臓の鼓動が早まる。
朝食の温かさが徐々に冷めていいく中、それとは対になるように俺の体温は上がっていく。
「…心臓が早くなってますね。この鼓動が感じられるのは貴方の他に私一人になればいいのに…」
まるで心臓を撫でるようにティアドロップは俺の胸を撫でる。一瞬、心臓を鷲掴みされたような感覚が迫り、別の意味で心臓の鼓動が早くなった。
「な、なぁティアドロップ。そろそろ離れないと朝ごはんが冷める…」
「もう少し…もう少しだけこのまま…」
ティアドロップは俺の背中に手を回し、そのまま俺に抱きついた。こんな状況で朝食を食べる訳にもいかず、俺はティアドロップになされるがままの状態だ。
こんな状況…普段なら他の六花達がいたら出来ないからティアドロップも嬉しいんだろう。
しかしそんな時間は終わりを迎えた。俺の視線に宙に舞う花びらのようにひらひらと何か浮いてるような物体を見た。
目を細めてそれをよく見ると、【六花のひとひら】が何故か怒ってるように俺を見ていた。
ひとひらはテーブルに下り、俺が食べていたオムレツを両手で持ち上げた。
「ひとひら…?一体何やって…フガッ!?」
ひとひらは両手をおおきく振りかぶってそのままオムレツを俺の口に投げ入れた。オムレツは見事おれの口の中にダイブし、少し冷めているがまだまだ熱いオムレツの熱が俺の口の中を燃やした。
「あふっ!あっっ!!」
「か、花衣様!?ひとひら!何やってるの!やめなさ…はふっ!?」
ひとひらが今度はティアドロップにオムレツを投げ入れ、そのオムレツは見事にティアドロップの口に入っていった。
俺とティアドロップの二人はオムレツの熱さに悶絶しながらも何とか咀嚼し続け、無事に飲み込んだ。
「ぶはぁ…あぁ…熱かった…。ひとひら、もしかしなくても怒ってるのか?」
ひとひらはその通りだと言うように頬をふくらませた。
怒ってる原因は間違いなくさっきの抱擁だろう。
…待て待て、ひとひらがいるってことは…俺の予感は的中し、後ろから複数人の視線が刺さる。そっと後ろを振り返るとそこには他の六花達がいた…
「おはようございます旦那様。何やらお楽しみの最中だったようですね…?」
おかしい、カンザシは笑顔なのに徐々に下がる声のトーンと圧のせいで笑顔から恐怖を感じる。それは他の六花達もそうだった。
「これは〜私達もギューってして貰わないとな〜?」
「な…それは私だけの…!」
ストレナエが俺に詰め寄り、俺の肩に乗り出して耳元で囁いてきた。
その間、ティアドロップがヘレボラスとエリカに両腕を捕まれ、身動きが取れない状態にされ、椅子に縛り付けるようにスノードロップが糸をティアドロップと椅子に縛り付けた。
「ち、ちょっとスノー!エリカ!ヘレボラス!何やって…」
「はーい、ちょっと静かにするネー。」
ボタンがティアドロップの口にガムテープのようなものを貼り付けるとティアドロップは声を出さずにいた。何とか声を出そうとするが、やはり声は聞こえない。
「むー!むー!」
「よし、これでいいかな。それじゃ、レッツハグターイム!」
「むー!むむむー!」
椅子に縛り付けられたティアドロップは縄を解くように暴れるが、それは虚しく紐が解ける事は無かった。
「さて…これで邪魔者はあのままだね。」
「じゃあ花衣君〜?」
「は、はい…?」
幸せに重みがあるなら、きっとこの重さだろうと自分ではそう思った。六花達が俺に飛びつき、そのまま俺は六花達に埋もれた。どこが柔らかいとか誰が一番かは決して言わない。言わないぞ…!言ったら理性が飛ぶ。
そんな理想が蒸発するような時間はあっという間に終わり、俺は大会に出る為にいつものカードショップに足を運ぶ。
炎天夏の中でカードショップに向かって歩いていると、俺は炎山ともう一人の友に出会った。
「お、花衣!いよいよだな!」
「あぁ。この日のためにちょっとデッキ変えてみたんだ。」
「へぇ、じゃあショップに着いたら見せてよ。」
デッキを見せてと頼んだのは炎山では無く、俺に遊戯王を教えたもう一人の友達の【
髪は暗く、彼のトレードマークみたいなくせっ毛はまるで鳥の羽のような感じだ。
「それにしてもあっちいな…気温何度だっけ?」
炎山は手をうちわのように仰ぎ、少しでも暑さを乗り越えようとした。
「30度越えてるらしいよ。」
「うげぇ…」
機羽から正確な気温を聞いた炎山は更に暑さを感じ始め、バックの中からジュースを浴びるようにがぶ飲みした。
「というか…花衣。お前は大丈夫なのか?汗ひとつもかかいてないが…」
「え!?あ、ああ。俺、暑いのは得意なんだよ。ハハ…」
勿論、普通の俺なら暑くて汗が滝のようにかいてるだろうが、俺の頭の上にはひとひらがいる。
いつもなら暑さを乗り越える為に六花達がさすと涼しくなる傘をさしてくれるのだが、ひとひらの場合は自身がその役割を果たしてくれる。
そのひとひらは今、俺の頭の上で気持ちよさそうにすやすや眠っていた。勿論その姿は炎山や機羽には見えていない。
「あぁ暑い!なんか話そうぜ!」
「じゃあ…もうすぐ完成されるデュエルディスクについて話す?」
「…え?」
今…機羽はなんて言った?デュエルディスク…?遊戯王のアニメで出てくるあの?
「な、なぁ…デュエルディスクってアニメで出てくるあれのことか?」
「え?アニメって…?」
「いやだから遊戯王の…」
「遊戯王のアニメなんてあったか…?」
「え…?いやだからこれだって!」
俺はスマホを取り出して遊戯王のアニメに出てくるデュエルディスクを見せようとしたが、…そもそも
確かに俺は遊戯王のアニメを見た。それはちゃんと覚えてる。
武藤遊戯、遊城十代、不動遊星、九十九遊馬、榊遊矢、藤木遊作。
歴代の作品や主人公だってちゃんと覚えてる。だから無いことは無いはずなのに。炎山達はまるでそんなもの初めから無いと言った。
「お前…やっぱり大丈夫か?暑さにやられたか?」
「いや…もう良い。」
これ以上何を言っても答えは変わらないと察した俺はこの話を終わりにした。二人は俺の事を心配していたが、それよりも俺はこの現状に疑問を抱いた。
デュエルディスクの開発なんて聞いた事も無いし、そもそもなんでアニメの存在を忘れてる…いや、認知してい無いんだ?元々アニメを進めたのは二人だから、忘れるなんて有り得ない。
「なんだよ…どうなってるんだよ…」
「…」
この時、何故かひとひらは俺の髪の一部を強く握った。
まるで何か知ってるように…でもその時の俺は混乱に襲われていた為、それに気づかずにカードショップに足を運ぶ。
_数分後 カードショップにて
「って…人多っ!?大会だからか?」
「いや、大会でもいつもはこんなに多くない。…という事は…」
「あの動画の影響って事だな…ネットの力はすごいな…」
あの動画とは、俺が店長さんとデュエルをした時の動画だ。あの時は俺の初めてのデュエルだったので、店長さんが一から丁寧に教えてくれていた。その時の様子がどうやら他の客が見ており、それを動画にアップしたらしい。それが拡散され、全国的に知られたので今はこのように人が多くなっている。
「あ、花衣さーん!」
少しの人混みの中で聞いた事ある声が俺の耳に入る。
位置的にはデュエルスペースの方なので俺はそちらに目を向けるとそこには咲初とその友達だろうか二人一緒にいた。
「お、おい花衣…お前いつの間にあんな可愛い子達と仲良く…!?」
「さり気なく俺の足を踏むのやめない?それにあとの二人は知らない。」
咲初やあと二人の誰かが俺の彼女だと勘違いしたのか、炎山は嫉妬ダダ漏れで俺の足を踏んでくる。
俺たちは人混みで狭くなった通路を何とか進み、デュエルスペースに移動する。
「またお会いしましたね!花衣さん!あ、お友達の方ですか?」
咲初は炎山と機羽の存在に気づくと丁寧にお辞儀して挨拶した。
「初めまして!咲初花音と言います。あ、使ってるデッキは【アロマ】です!」
「あ、ああ、初めまして。炎山焔です。使用デッキは【不知火】だ。」
「俺は機羽空。使用デッキは【RR】だ。」
「はい!初めまして!ちょっと待ってて下さいね…おーい二人とも、早く皆さんに挨拶しないと!」
「あ〜ちょっと待ってて…はい、骸の魔妖-餓者髑髏でBF-フルアーマード・ウィングに攻撃。そして、雪女の効果でアーマドウィングの効果を無効にして攻撃力を0にして攻撃…これでライフはゼロ。」
「ぐはぁぁ!私のフルアーマードとアーマードウィングがぁぁ!」
何やらあとの二人はデュエル中だったらしく、銀色の髪をした女性が勝利を収めた。もう一人の女性はまるで自分がダメージを受けたかのように机に倒れてしまった。
「よいしょっと…待たせてごめんなさい。私は【
「黒の羽が…敗れた…」
華原がぶつぶつとなにかいいながら不穏なオーラを出している。どうやら相当負けたことのショックを受けてるようだった。
「ところで、あなたの名前を聞いてないわ。」
白井は俺に指さして自己紹介を求めた。
「ああごめん。桜雪花衣で、使用デッキは【六花】だ。」
ひと通りの自己紹介を終え、俺たちは大会のエントリーを済ませる。今回の大会は最大24人で俺たちで23人目…あと一人が限度となった。
「いやしかし、まさかこんなに集まってるにも関わらずまだ満員じゃなかったんだな。」
「多くの人は店長さん目当てだからね。ま、大会にでてる半数以上のひともそうだと思うけど。」
炎山から聞く話によると、いつもなら大会にでるのは8,9人程度らしく満員近くになるのは初めてらしい。
その店長さんは大多数の客の接客により手が離せない様子だった。
そんな店長さんを見たせいで、俺は後ろで歩いてた人と衝突してしまう。
「ああ、ごめんなさい!」
「いえいえ、大丈夫です。」
俺とぶつかった人は帽子を被っていて顔は見えなかったが、長い金髪に高い声からして女性だった。
彼女も大会にでるつもりか、エントリー用紙に名前を書いた。すこしの好奇心でおれは最後の参加者の名前をみるとそこにはこう書いていた。
エントリーNO24:【レイ】。
殆どの参加者は本名かニックネーム、はたまた本名とは関係ない名前を書く人が殆どだ。
このタイプならニックネームだと思ったが、外国人という可能性もある。名前を確認し終えて炎山達の方に戻ろうとすると、すぐ後ろにさっきぶつかった女性、レイがいた。
「うおびっくりした!えーと、何か用ですかね?」
「失礼ですが、あなたの使用デッキをお尋ねしてもよろしいでしょうか?」
「え?えーと…」
「もちろんこちらのデッキを言います。私の使用デッキは【閃刀姫】です。」
「あ、そうですか…俺は【六花】です。」
「ありがとうございます。では、お互い最善を尽くしましょう。」
そう言ってレイは俺から離れ、デュエルスペースにある端の机に座った。
なんだったんだ?急に使用デッキを聞くなんて…まさか対策するためかと思ったが、俺と当たる可能性は低いし、そもそも彼女はデッキを取り出してもいなかった。対策する為に聞いたのとは違うだろう。
「なんか…不思議な人だな…」
「あ、ここにいた。なぁ、デッキ見せてくれよ。」
後ろから機羽が肩を叩き、朝言っていたことえを話してきた。
「あ、ああ。今行くよ。」
机の端にいるレイの姿を少し見ると、レイはまるで俺のことをずっと見てるようにこちらに向いていた。
「ま、気のせいか…」
そして、大会開始の時刻は刻刻と迫っていく…
「見つけた…」
彼女は小さくそうつぶやいた…
ここまで(〜90話)出てきたレゾンカードの中で強いと思うのは?
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六花聖華ティアドロップ、カイリ
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閃刀騎-カイムと閃刀騎-ラグナロク
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銀河心眼の光子竜
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RRRリノベイルイグニッションファルコン
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炎転生遺物-不知火の太刀
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常闇の颶風