この力は誰かの為に・・・   作:とあるP

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とあるPです。

いよいよ臨海学校2日目です。

少女達の想いが打明けられ、新たな動きも出てきました。

そして、ついにナターシャの登場です。

それでは本編をどうぞ!!


第二十三話 臨海学校2日目(前編)

時刻は19時。夕方行ったロランVS信二のISバトルは、辛くも信二が勝利する形で幕を閉じた。そして、その強さと気高さにロランが惚れ込んでしまう事件が起きた。

 

夕食は、旅館の大広間を3つ貸し切って行われた。各国の仕来りに従って、洋食・和食・中華が振る舞われた。当然、日本食も含まれており、信二と一夏は滅多に食べられない刺身盛り合わせに舌鼓していた。

 

一夏「うん!美味い流石本わさび」

 

シャルロット「本わさび?」

 

そう言って、シャルロットは刺身の横にあるわさびの山を全て取ってしまった。そして、そのまま口に含んだ。その瞬間、わさびの猛烈な辛さをシャルロットが襲った。

 

シャルロット「~~~~~~~~~~~!」

 

信二「大丈夫!ほら、これ飲んで!」

 

信二は近くにあった、水をシャルロットに渡すと一気に飲み干した。

 

シャルロット「うん…ふうみがあっておいしいね…」

 

信二「そんなに一気に食べるからだよ。少量を刺身に付けて食べる。うん!美味い」

 

ロラン「そうなのか。やはり日本とは面白い国だな」

 

信二「そう言えばロランが住んでいる、オランダも魚料理があるんだよね」

 

ロラン「そうだね。「ハーリング」と呼よばれる生ニシンの塩づけはオランダの名物料理の1つになっている。特に、西部はニシンや、カキ、ムール貝と言いた新鮮な魚介類を使った料理が有名だな」

 

信二「へ~そうなんだね。面白いね」

 

ロラン「ああ、今度案内しよう」

 

信二は終始興味を抱いていたが、他の4人はたまったものではない。特に、一番の親交がある静寐やセシリアはムスッとしていた。

 

セシリア「う、うん…」

 

信二「セシリア?どうしたの?」

 

セシリア「信二様。実は不肖セシリア・オルコットお願いしたいことがあります」

 

信二「何だい?」

 

セシリア「実は、オハシの使い方が不慣れなため上手く、物がつかめないのです…」

 

信二「そっか。なら、僕が食べさせてあげるよ」

 

セシリア「ほ、本当ですか!それではお願い致します!///」

 

そう言って、セシリアは自身の箸を信二に渡したのだ。

 

信二「うん。どれにする?」

 

セシリア「では、このマグロの赤身をお願い致します」

 

そして、信二はマグロの赤身に少量のわさびを付けてセシリアに食べさせようとした。

 

信二「はい、あ~ん」

 

セシリア「あ~ん///」

 

当然、周りの女子や信二の彼女達(静寐、箒、シャルロット、ロラン)が黙っていない。

 

「セシリアずるい!」

 

「そうよ!信二君にあ~んなんて!」

 

「信二君!私にもやって!」

 

他の女子たちがせがむ中、箒と静寐は信二を見つめ続けていた。そこに、千冬にお小言が言われた。

 

千冬「うるさい!食事中だ!」

 

信二「お、織斑先生…」

 

千冬「新田、頼むから静かにしてくれ。それと、他に騒いでいる者。そんなに元気があるのであればISを担いで砂浜ダッシュでもやるか」

 

信二・女子達『すみませんでした~!』

 

そんな事があった夕食も終わり、お風呂の時間になった。旅館内の広々とした内風呂や露天風呂を堪能した女子達は部屋で談笑していた。

 

 

 

~静寐・箒の部屋~

 

私と静寐の部屋には5~6人いたが、お土産を買って来るとのことで今は2人しかいなかった。思えば、部屋以外で静寐と2人になるのは初めてかもしれない。

 

静寐「今日の信二君、モテモテだったね」

 

箒「そうだな。特にロラン戦で勝利したのが大きかったな」

 

静寐「だって、代表候補生の2人に勝っているもんね」

 

箒「確かにな…」

 

静寐「…不安?」

 

箒「え?」

 

静寐「信二君が遠くに行っちゃうのが」

 

箒「確かに、そうでないと言ったら嘘になるな。けど大丈夫だ」

 

静寐「箒?」

 

箒「私はこれから先、どんなことになっても信二の傍を離れないと決めたのだ」

 

 

そう、私はもう目標(信二の彼女)を決めてどんなことにも立ち向かうと決めたのだ。そう思っていると不意に静寐が抱き着いてきた。

 

箒「静寐?」

 

静寐「私はね、不安なんだ…」

 

箒「え?」

 

静寐「信二君は以前よりも強くなっているしこれからも強くなる。けど、その時に私は隣に立っていられるのかって思う時がいっぱいあるの。今回の事もそうだし、VTシステム事件やゴーレム事件の時も隣にいれなかった…」

 

箒「静寐…」

 

静寐「だから!」

 

そう言って、彼女は勢い良く起き上がった。

 

静寐「私も強くなる!いつか信二君の隣に立てるくらい強くなる!そう決めたの」

 

箒「ああ、私もそうだ。なら、同じ信二と隣にいる仲間として共に頑張ろう!」

 

静寐「うん!けど、恋の好敵手(ライバル)としては負ける気はないからね♪」

 

箒「もちろんだ!」

 

新たな決意をして今乙女達は立ち上がった。そして、お土産買いから戻ってきた他の女子たちが入って来た。

 

「え~何々?信二君の事?」

 

「あ、私達も混ぜてよ~!」

 

「2人だけでずるい!」

 

静寐・箒『フフフ』

 

 

 

 

~シャルロット・ラウラの部屋~

 

ボクとラウラはお揃いのパジャマ(ラウラが寝るときは裸でいるため、この合宿前に買ってきた)を着て部屋でのんびりしていた。

 

他の女子たちは、恋バナに夢中になっていた。

 

「ねぇ、ねぇみんなはどっちがタイプなの?」

 

「私は、織斑君かな。いかにも活発な人だし何よりイケメンだしね」

 

「私は、新田君かな。最初はオドオドしていたけど最近は、物凄く頼もしくなってきたから、そのギャップがたまらないね」

 

「確かに新田君。カッコ良くなって来たね」

 

 

そんな会話を遠目でシャルロットとラウラは見ていた。

 

シャルロット「確かに、信二ってカッコいいよね」

 

ラウラ「うむ、嫁も強くなっているかな」

 

 

「カチン」

 

その一言でボクの何かが切れた。

 

シャルロット「そ、そう言えば信二って代表候補生の2人も勝っているからね~」

 

ラウラ「嫁は、VTシステムになった全盛期のきょ、織斑先生に勝っているからな」

 

シャルロット「む!それに信二はISを稼働して間もないのにセシリアに圧勝していたからね!」

 

ラウラ「嫁は、内面でなく外見もいいからな!」

 

シャルロット「ムムム~!」

 

ラウラ「ぐぬぬ~!」

 

「あ、あの~シャルロットにラウラどうしたの?」

 

2人が言い争っている所に先程まで恋バナをしていた女子たちが話しかけてきた。

 

シャルロット・ラウラ『皆は信二(嫁)が一番だよね(だよな)!』

 

『え~~』

 

その質問に戸惑う女子達であった。

 

 

 

~セシリア・鈴の部屋~

 

 

鈴「この、乳デカ女!」

 

セシリア「何ですって!この幼児体形!」

 

 

「いいぞ、もっとやれ!」

 

「ひゅ~、ひゅ~!」

 

 

ここでも、ひと悶着が始まっていた。事の発端は、わたくしがお風呂上りに付けていた下着の色を1人の女子が「セシリアはエロいなぁ~」と挑発的な言葉を言った後に、鈴さんが「あんなのどこがいいのよ」とバカにした発言をしたのです。

 

セシリア「まぁ、鈴さんには似合わない物ですけどね」

 

鈴「はぁ~?どういう意味よ?」

 

セシリア「言葉通りの事ですわ。鈴さんがここまで成長するのに何十年、何百年かかるかわかりませんからね」

 

鈴「フン!デカけりゃあいいってもんじゃあないでしょ。大体あと数年後には垂れ下がるだけなんだから…」

 

セシリア「あら、それはないものねだりでしょうか?」

 

鈴「一夏はね、そんな気にしない男だからね」

 

セシリア「信二様に限ってそんなふしだらな事をしないでしょうが、もし望むのであれば///」

 

 

「うは~セシリアそんなこと考えていたんだ」

 

「やっぱりセシリアはエロなぁ~」

 

 

セシリア「そ、そんな事ございませんわ!」

 

鈴「いいわよ!そこまで言うのなら直接一夏に聞きに行くわよ」

 

セシリア「望むところですわ!信二様にハッキリとしてもらいましょう」

 

そう言って、わたくしと鈴さんは信二様と一夏さんの部屋めがけて出で行きましたわ。

 

 

 

 

ところ変わって、一夏と千冬の部屋。千冬は遅い業務を終えて風呂から戻ってきたところだった。

 

一夏「お帰り、千冬姉」

 

千冬「ただいま一夏。…ふぅ」

 

一夏「大分疲れているみたいだけど、大丈夫?」

 

千冬「昼間のローランディフィルネィのISバトルの報告やら、小娘どもの相手をすればな…」

 

一夏「アハハ…それじゃあ久しぶりにする?」

 

千冬「頼めるか」

 

鈴とセシリアは先ほどの真偽を確かめる為に、一夏の部屋の前に来た。しかし、ここには千冬もいる。いざ入ろうとする躊躇してしまうのであった。

 

鈴「早く開けなさいよ」

 

セシリア「そんな事言わないでくださいまし」

 

そんな事をしていると、部屋の中から艶めかしい声が聞こえてきたのである。

 

「あ…、ん…んう」

 

「千冬姉最近溜まっているんだろう」

 

「そ、そんなこと、あっ!ないぞ///」

 

「早く楽になっちゃえよ」

 

「ううん///」

 

鈴「ちょっと、ちょっと!何してんのよ!」

 

セシリア「そんな一夏さんと織斑先生が!流石にご姉弟で///でも、最近お二人とも距離が近いような」

 

鈴「そんな事を言っている場合じゃあないでしょ!」

 

めくるめく世界へ旅立たないように、意を決して鈴が部屋前に入るのであった。その後ろにはセシリアが真っ赤になりながらも、同じように入ろうとしていた。

 

鈴「一夏!千冬さん!それはだめーー!」

 

セシリア「そうですわよ!一夏さん!」

 

 

一夏・千冬『へ?』

 

そこには、寝そべっている千冬に一夏が指圧マッサージをしているだけであった。

 

セシリア「あれ?織斑先生何をしているのですか?」

 

千冬「なに、最近疲れていたからな。一夏にマッサージをしてもらっていたんだ」

 

鈴「そうなの?一夏」

 

一夏「そんな感じだな」

 

千冬「お前ら、一体なにを想像していたんだ…」

 

鈴「えっと…」

 

セシリア「アハハ…」

 

千冬「ちょうどいい、凰、オルコットお前達、鷹月と篠ノ之、デュノア、ボーデヴィッヒ、ローランディフィルネィ、ギャラクシー、山田先生を連れてこい」

 

鈴「それは、多くありません?」

 

千冬「いいからつべこべ言わずさっさと連れてこんか!」

 

『はい!』

 

ダッシュで鈴とセシリアは向かうのであった。途中他の女子たち聞いて全員の居場所を特定して千冬の部屋に連れて来ることが出来た。

 

千冬「全員到着したな」

 

真耶「あの~織斑先生?」

 

千冬「何だ真耶?別に今は学校じゃあないから無礼講でもいいぞ」

 

真耶「なら、先輩。どうして私までいるんですか?」

 

千冬「それはだな…その前に皆のどが乾かないか?」

 

セシリア「ゼーゼー、そう言えば先ほど走って来たので、のどがカラカラでございますわ…」

 

鈴「アタシも同じね」

 

千冬「オイ、一夏売店に行って皆の分のジュースを買って来い」

 

一夏「え~俺これか信二と卓球をしに行く予定だったんだけど…」

 

千冬「良いから行って来い。お釣りはお駄賃にしても良いから」

 

一夏「ちぇ~わかったよ」

 

そう言って、エコバッグ片手に渋々売店に向かうのであった。そして、全員分のジュースを買って来ると一夏は何処かに出かけてしまった。

 

千冬は備え付けの冷蔵庫からビール缶を何本か取出し「カシュ!」と心地良い音を出してゴクゴクと飲み干した。そんな中、静寐が、思いっ切って聞き出した。

 

千冬「ぷはー!うん美味い」

 

静寐「それで、織斑先生私達を呼び出した理由は何なんでしょうか?」

 

千冬「そうだったな。ぶっちゃけて聞くぞ。お前達、織斑と新田どっちが好きなんだ?」

 

 

『!』

 

 

薄々このメンバーで感じていた事である。そんな中、真っ先に告白したのは、静寐であった。それを皮切りに皆思いの丈をぶつけてきた。

 

静寐「私は、信二君が好き。だって、彼から出る優しい雰囲気と皆を守る為に強くなる気持ちがあって最近はもっとカッコ良くなっている気がします」

 

箒「私も信二が好きです」

 

千冬「意外だな。篠ノ之は一夏を選ぶと思っていたが」

 

箒「確かに、以前の私なら一夏を好きになっていたと思います。けど信二が、入学した当時に私が一夏へ起こした暴力事件で、叱ってくれたんです。篠ノ之束の妹ではなく箒個人として。それが一番嬉しかったです」

 

セシリア「私は信二様と試合をして、殿方の素晴らしさ、強さを身に沁みました。どんな逆境にいても最後まで諦めない心を知りました」

 

鈴「アタシは、小学校の頃に中国人って言うだけで皆からバカにされていたわ。そんなアタシを救ってくれたのが、一夏だった。その時からかしらね、一夏を好きって感じたのは」

 

シャルロット「男装でスパイ活動をしていたボクに対して信二は、初めて怒ってくれた。「どうして我儘を言わないんだ!それでいいのか!」ってね。そして、助けを求めた時に「わかった」って力強く答えてくれたんだ。その時からかな、この人なら安心する。傍にいたいって思ったのは///」

 

ラウラ「嫁…一夏を最初私は毛嫌いしていた。織斑教官のモンドグロッソ2連覇を逃した罪としてとてもじゃないが憤りを感じていました。しかし、VTシステム事件の時彼は身を挺して助けてくれました。そこで気づいたんです。力だけでは何も解決しない。守りたい者が居れば強くなれると。まぁ!今では嫁になっていますがね!」ドヤ

 

 

小さくドヤ顔すると、(何だこの可愛い生き物は!)と思う皆であった。

 

 

千冬「お前達はどうなんだ。ローランディフィルネィ、ギャラクシー?」

 

ロラン「私は先のISバトルで、彼の、信二の強さを知りました。代表候補生の私にも臆することなく真っ直ぐと向かい、大切な人を死してなお、守ろうとする心に。だから、私も全力で相手をし、敗れたが清々しい気持ちになりました。そして、彼の強さをもっと知りたいと惹かれていったのです///」

 

ヴィシュヌ「私は…新田信二をそれなりに評価は出来ます。しかし、それだけで彼を好きになるかどうか、わかりません」

 

千冬「それでいい、しかし、奴と戦ってみるといい発見があるかもしてないぞ」

 

ヴィシュヌ「はい」

 

千冬「さて、最後にこの2人にも聞いてみようか。いるのだろう束」

 

そう言った瞬間、屋根の戸が外れ現在指名手配中の篠ノ之束が姿を現した。

 

束「あれ~バレちゃった?」

 

『束さん!(篠ノ之博士!?)(姉さん!)』

 

千冬「当たり前だ。お前の気配など直ぐにわかる」

 

束「ちぇ~上手く隠したつもりだったんだけどね~」

 

セシリア「お久しぶりです。束さん」

 

束「うんうん、久しぶりだねセッシーとシズシズ!元気にしてた?」

 

静寐「はい!」

 

シャルロット「束さん、この前はありがとうございました」

 

束「シャルちゃんも元気そうで何よりだよ」

 

千冬「それよりも、早く話せ」

 

束「分かってるよ。えっとね、シンちゃんを好きになったのは、私の夢と同じ考えを持っていたんだ♪」

 

セシリア「それは、宇宙に行きたいということですか?」

 

束「そうだよセッシー!それに、当時のシンちゃんは可愛くてね。一緒に寝た時な

んて焦っていたんだから///」

 

『一緒に寝たーーーー!?』

 

その一言に黙っていなかったのは、信二ヒロインズ達であった。

 

束「あ~違うよそんないやらしいことじゃないよ!………まだ、ね」

 

『まだ!?』

 

千冬「束、話しをややこしくするな!」

 

束「は~い」

 

そう言って、束は黙ってしまった。そして、最後の1人である…

 

千冬「どうした真耶早くしろ」

 

真耶「先輩…話さないといけないですか?」

 

千冬「そうだ。早くしないとお前にも酒を飲ませるぞ。ヒック///」

 

 

見てみると、千冬の周りには空き缶の山が出来ていた。これ以上飲ませてはいけないと思い、真耶は想い胸の内を話し始めた。

 

真耶「わ、私は…」

 

『ゴクリ』

 

真耶「私は…彼のこと。信二君の事が…生徒ではなく、異性として、1人の男性として好きになっていました」

 

『え~~~~!』

 

それを聞いた一同は驚きが一番であった。かくゆう束も驚いているくらいだからだ。

 

真耶「最初に意識し始めたのは、クラス代表決定戦でしょうかね。オルコットさんに果敢に挑む姿や、クラス対抗戦では、無人機相手にISを操作して2週間しか経っていないのに篠ノ之さんを守る姿に感動しました」

 

箒「…」

 

まじかにいた箒は今でもあの時の信二を覚えている。無人機(ゴーレム)から来る熱線に対して身を挺して守った信二の雄姿を。

 

真耶「信二君が、大怪我を負った時はとても悲しみました。どうして私は助ける事が出来なかったのかって」

 

千冬「…」

 

その場にいた、千冬も同じ気持ちだったのであろう。黙って彼女の話に耳を傾けていた。

 

真耶「そして、先のボーデヴィッヒさんとのバトル後に保健室に運ばれてきた時は、正直生きた心地がありませんでした。だって、だって、この歳になって初恋の子が死んでしまうかもしれないと思うと…」

 

ラウラ「…」

 

自分以外の力が働いたとは言え、ここまで悲しいことをしてしまったと罪悪感が生まれてしまった。ラウラであった。

 

真耶「けど、彼は復活しました。その時思ったのです。彼の事が好きなんだと。しかし、私は先生、信二君は生徒です。先生と生徒の恋愛なんて世間が許してくれません。だけど、この気持ちに嘘はつきたくないと思い、今日まで生活してきました。ごめんなさいね」

 

そう言って、真耶は涙を流しながら皆に謝罪してきた。しかし…

 

静寐・箒・セシリア・シャルロット・ロラン『山田先生!』

 

真耶「あっ!」ダキ

 

静寐達は山田先生を抱きしめていた。同じ男性を好きになった人だから親近感がわいたのであろう。

 

静寐「大丈夫です。山田先生」

 

箒「ああ、そんな事を気にする奴じゃあない」

 

セシリア「そうですわ。もし、そんな輩がいたらオルコット家が許しませんわ」

 

ロラン「その時は私も、黙ってはいないだろう」

 

シャルロット「何より、あの信二が拒むわけないからね」

 

 

『確かに!』

 

 

真耶「みんな…ありがとう///」

 

真耶は皆に想いを打ち明け、意思は固まったようだ。

 

千冬「話しはまとまったようだな」

 

『はい』

 

千冬「わかった。なら、これについて説明する」

 

そう言うと、千冬は1枚の紙を取り出した。そこには「男性操縦者の一夫多妻制度」と書かれていた。皆驚いたが、事前に話しを聞いていた真耶と、どこからか情報を得ていた束は余り驚かなかった。

 

千冬「実はこの臨海学校が始まる前から、進められていた法律で、今から話すことは最重要事項だから、心して聞くように」

 

 

『わかりました』

 

 

千冬が説明すると言い出すと、さっきまでの雰囲気とは違い、皆緊張した面持ちでいた。

 

千冬「そう緊張しなくてもいい。但しこれは、今後の人生を決める重要な案件だ。まず、現状だが織斑、新田共に所属する国が決まっていない。そこで政府は織斑・新田両名を日本所属とする方針を立てた。これには両名が日本出生なのが大きいだろう」

 

千冬「次に所属する企業だが、織斑は倉持技研所属になる。しかし、新田に関しては何処にも所属していないから、悩んでいる。そこで、束の出番だ」

 

束「私?」

 

千冬「そうだ、お前の方で架空の企業を立ち上げて欲しい。内容は任せる」

束「任せてよ!ちょうどスカウトしたい人材がいたからね」

 

千冬「分かった。そして、ここが一番重要だ。織斑、新田の配偶者についてだ」

 

 

『!』

 

 

 皆に緊張が走った。それもそのはずである。いきなり恋人が複数人いるからである。

 

千冬「これについては、「本人の意思を尊重する」の一点張りでな。出来る事なら皆には幸せになって欲しい」

 

『はい!』

 

千冬「私からは以上だ。何か質問があれば受け付ける」

 

ロラン「織斑先生、よろしいでしょうか?」

 

千冬「何だ」

 

ロラン「よろしければ、信二を「多国籍所属」には出来ないでしょうか?」

 

千冬「それはなぜだ?」

 

ロラン「信二の伴侶候補には、イギリス、フランス、オランダそして、日本の代表候補生がいます」

 

真耶「私は元ですけどね」

 

ロラン「それでも、山田先生の実力であれば問題ありませんよ。話しを戻します。そして、信二を独占するのではなく、私達で共有財産として、守っていけばいいかと思ったのです。どうでしょうか?」

 

千冬「なるほど。確かに信二は普通の学生だ。そこに、4人が加われば欧州や日本との協力体制が構築出来るからな。いいかもしれん。早速掛け合ってみよう」

 

鈴「あ、あのそれであれば一夏も「多国籍所属」にすればいいんじゃないですか?」

 

ラウラ「そうだな、そうすれば中国とドイツの国交正常化もできる。嫁を使うのは少々癪にさわるが」

 

千冬「仕方あるまい。そちらの件も掛け合ってみよう。但し、今の内容を本人達にも話しておくのだぞ」

 

 

『わかりました』

 

 

ヴィシュヌ以外の人が返事をして、決意を新たにした。その時部屋がノックされ一夏が入って来た。

 

一夏「ただいま~!ってまだ皆いたんだ」

 

鈴「なに、いちゃあ悪い?」

 

一夏「そんな事ないよ。そういえば信二と会わなかったか?」

 

箒「いや、会っていないな」

 

一夏「そっか」

 

シャルロット「信二がどうしたの?」

 

一夏「いやな、さっき一緒に卓球で遊ぶかって連絡したんだけど、「ごめんね、ちょっと用事があるから無理だね」って連絡があってな」

 

 

『!』

 

 

一夏からの報告を聞いて、焦ったのは信二の彼女達である。

 

セシリア「一夏さん!それは、どれくらい前の話しですの!」

 

一夏「う~んと、1時間くらいまえだな」

 

千冬「束!」

 

束「分かってる!今GPSの逆探知で探している!」

 

箒「一夏、信二が行きそうな場所とか知らないか!」

 

一夏「えっとそうだな、ずっと海の方を眺めていたな」

 

束「分かった!ここから、2キロ先の海岸にいる。あれ?」

 

千冬「どうした?」

 

束「大変!突然GPSの逆探知が切れた」

 

千冬「なに!」

 

静寐「信二君!」

 

ロラン「まて、私も行く」

 

そう言って、ロランと静寐は出て行った。その後を追うように箒、シャルロット、セシリアも続いた。

 

 

 

~信二side~

 

信二「ここでいいかな?」

 

 

今僕は、一夏と別れて1人で夜の海に来ていた。幸いこの場所はIS学園生徒以外は立ち入り禁止とセキュリティ対策がされているためここまで、自由に動ける。

 

昼間は忙しくて(主にISバトル)ゆっくり出来なかったからね。だから、1人の時間がほしくてここまで来た。因みに邪魔されないように、スマホの電源はOFFにした。そして、持ってきた音楽プレイヤーを取り出した。

 

信二「久しぶりだから、何聴こうかな。そう言えば昔宇宙を舞台にした映画だったけど、あの歌には感動したから、アレにしよう」

 

そう言って、僕はある曲を音楽プレイヤーから再生した。タイトルは「この愛を捧げて」

 

星に命があるとしたならば

君はその命を守りきれるのか

名もなく生まれし消えゆく運命(さだめ)

愛しき人の命…君は守れるのか

 

祈り続けよう未来の子供達へ

闘い続けよう愛する人のために

 

この愛を捧げて君を守りたい

幾千億の星に誓う永遠の愛を

 

やがて母なる星に花や木が咲き乱れ

それぞれの胸に微笑み…よみがえる

静寂の中で消えゆく命よ

無限の未来へ希望の鐘を鳴らせ

 

輝き続けよう明日を信じながら

闘い続けようこの命ある限り

 

この愛を捧げて星の海を渡れ

幾千億の星よ(うた)え永遠の愛を

 

さらばとは言わない愛する人のため

命は生まれ変わり再び巡り逢える

 

光ある銀河の果てへ愛を胸に携え

夢をけして諦めずに今こそ旅立とう!

哀しみを越え 振り向かずに

 

この愛の叫びが君に聞こえるか

たった一つの真実変わらぬ理想

この愛を捧げて君を守りたい

幾千億の星に誓う永遠の愛を

 

 

信二「あ~いい歌だったな」

 

この歌を聞くと、宇宙の中で愛を叫んでいるみたいになる。僕もいつか宇宙に行って永遠の愛を叫んでみたいなぁ

 

信二「まぁそうするには、あと何年かかるかわからないけどね」

 

「しんじく~ん」

 

「しんじ~」

 

信二「うん?あれは?」

 

 

~~信二side out~~

 

信二はこちらに走ってくる2人の影を見た。どうやら、静寐とロランだった。

 

信二「どうしたの?」

 

静寐「もう!心配したんだからね」

 

ロラン「信二、君はもっと自分を大事にしてほしい」

 

信二「ごめんね。最近皆と一緒にいるから1人の時間が欲しかったんだよ」

 

静寐「そっか。けどね、せめて誰かに連絡して欲しかったね」

 

信二「分かったよ。今度から、そうするよ」

 

ロラン「よし、じゃあ帰ろうか」

 

そう言って、信二の両腕をロランと静寐がガッチリと組んだ。

 

信二「静寐はわかるけど、どうしてロランまで腕を組むの」

 

ロラン「なに、愛しい人を取られたくないからね」

 

信二「そんなもんかな?」

 

ロラン「そう言うものだよ。マイダーリン♡」

 

信二「ダーリンって、気が早いよ」

 

ロラン「そうかい?私としては、今すぐにでも式を挙げたい気分だけどね」

 

信二「アハハ…」

 

そんな事を言いながら旅館へと帰るのであった。明日は、ISの新装備のテストがある。信二は気合いを入れるのであった。

 

 

 

 

 

 

□□□同時刻、アメリカ空軍基地□□□

 

そこには、1機のISが鎮座していた。白色を基調とし大型スラスターの他に、両手両足に4つ噴出口が存在し、補助推進用のブースターが取り付けられている。まるで翼の様な形をしており、音速飛行を可能にするかのような形をしていた。

 

???「まったく、いつになったら飛べるのかしらね」

 

「そうごねるなよ。こっちなんて夜通し作業をしているんだ」

 

???「分かっているわよ。ただこの子が「飛びたい!」って言っている風に聞こえてね」

 

「そうかいw」

 

そう言っているのはアメリカ軍のISテスト操縦者「ナターシャ・ファイルス」である。彼女はIS【シルバリオ・ゴスペル】の調整を今か今かと待っていた。

 

ナターシャ「まぁ万全の状態でこの子と飛びたいものね」

 

「よし!終わったぞ」

 

ナターシャ「サンキュー」

 

 

 整備が終わると同時に、軍服の男が近づいてきた。

 

「ナターシャ中尉出られるか?」

 

ナターシャ「いつでも行けます」

 

「よろしい。なら、これより【シルバリオ・ゴスペル】のテスト飛行を行う」

 

ナターシャ「了解!」

 

 

ナターシャは【シルバリオ・ゴスペル】の待機状態である、銀の翼をした左耳のイヤリングを叩いた。

 

 

(行くわよ)

 

そして、全身装甲(フルスキン)の格好になり、カタパルトへ向かった。

 

「各員、所定の位置につけ。整備班は退避せよ。繰り返す…」

 

ナターシャ「システムオールグリーンを確認」

 

「整備班の退避を確認。発進どうぞ」

 

ナターシャ「ナターシャ・ファイルス【シルバリオ・ゴスペル】出るわよ!」

 

カタパルトから射出されたナターシャはGを感じながら満天の夜空へと出て行った。

 

ナターシャ「綺麗…」

 

「ナターシャ中尉。夜空に惚けているのもいいが、テストの方も頼むぞ」

 

ナターシャ「了解!これより攻撃モードに移行します」

 

そう言って、銀の鐘(シルバー・ベル)とエネルギー翼を稼働し、目標物をロストさせた。

 

「ナターシャ中尉。ご苦労だった。帰投してくれ」

 

ナターシャ「了解」

 

そして、軍へ帰投する途中で、事件は起きた。突如として、【シルバリオ・ゴスペル】からエラー警告が発生した。

 

ナターシャ「え!」

 

「どうした、ナターシャ中尉!」

 

ナターシャ「わかりません!」

 

その後、コントロール不能になり、思い通りに動かなくなった。

 

ナターシャ「どうしたの!答えてベル!」

 

「大変です!」

 

「どうした!」

 

「【シルバリオ・ゴスペル】コントロール不能!こちらからのアクセスが拒否されました」

 

「なに!至急IS部隊を出撃させろ。何としてでも止めるんだ」

 

しかし、4機のISが向かったが、4機とも撃墜された。幸いにも、操縦者は無事だった。制御下を離れた【シルバリオ・ゴスペル】は暴走モードに突入。IS学園上層部にその情報が入ったのが暴走から2時間後の事だった。

 




やっと、次回福音戦がスタートします。

そして、ヴィシュヌは信二のヒロインになるのでしょうか!

BGMは最近聞いてい、ここに合うと思って出しました。

感想・評価・誤字報告お待ちしております。

信二を基に次回作(サクラ大戦)を執筆しようと思いますがどのシリーズにしますか?

  • サクラ大戦
  • サクラ大戦 熱き血潮に
  • サクラ大戦2
  • サクラ大戦3
  • サクラ大戦4
  • サクラ大戦Ⅴ
  • 新サクラ大戦
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