この力は誰かの為に・・・   作:とあるP

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とあるPです。

今回で臨海学校終了になります。

そして、書いていて言うのもなんですが信二君の誑しっぷりは半端ないですねw

そうなる様に書いているのですけどwこれ以上信二君のヒロインは増えない予定です。


それでは、本編へどうぞ!!


第二十五話 臨海学校2日目(後編)

信二を殿にして、全員が帰還した直後作戦司令室で待機していた真耶に連絡が入った。それはあまりにも無情な知らせだった。

 

真耶「え!嘘ですよね…何かの間違いじゃあないですか!」

 

千冬「山田先生どうした?」

 

一夏「どうしたんですか?」

 

真耶「…今海上封鎖にあっていた教員から連絡がありました。それによると新田君と福音が交戦し大爆発をした後…新田君のIS反応がロストしたようです…」

 

『な!』

 

真耶「現在、付近を捜索中ですが教員のISもエネルギーがないため一時帰投するとのことでした…」

 

一夏「くそ!」

 

千冬「待て、織斑どこ行く」

 

一夏「離せよ千冬姉!信二を助けに行くんだ!」

 

千冬「今の連絡を聞いただろう。もう少ししたら皆のエネルギーが回復する。それまで待て!」

 

一夏「嫌だ!早く助けないと信二が!」

 

千冬「仕方ない。歯を食いしばれい一夏!」

 

一夏「うぐ!」

 

千冬は手刀を首に入れて一夏を気絶させた。その際小さく(すまない)と呟いた。だが千冬も内心焦っていた。1人の教師として、生徒を守れなかった事に不甲斐なさを感じていた。

 

千冬「誰か、このバカを部屋に運んで行ってくれ」

 

鈴「は、はい!」

 

千冬「それと、専用機組は一時待機だ。いいな!」

 

 

『はい…』

 

 

そう言って、専用機組は部屋から出ていった。部屋には千冬と真耶の2人だけとなった。

 

千冬「全く、…いつまで泣いているんだ」

 

真耶「だって、だって、信二君が…」

 

千冬「こうなる事くらい予測できたはずだ」

 

真耶「先輩は信二君が心配じゃあないですか!」

 

千冬「心配に決まっているだろ!!」

 

真耶「!」

 

千冬「私だって今すぐに飛んで行きたいんだ…しかし、私には力が…ISが無いんだ…」

 

真耶「先輩…」

 

見てみると、千冬は手を思いっ切り握っており、今にも血が出そうなくらい握っていた。大の大人が何もできずただ少年、少女達を戦場へ送り出すことしかできないと思うと怒りが湧いてくる。

 

千冬「それに、新田が死んだとは思えんからな」

 

真耶「そうですよね…」

 

千冬「わかったなら、顔を拭いて来い。新田が見たら笑ってしまうぞ」

 

真耶「はい」

 

そう言って、作戦司令室から出ていくのであった。1人になった途端千冬の目から涙が一筋流れた。

 

千冬(無事でいてくれよ新田)

 

 

 

 

ところ変わって、臨海学校の間にある小島に信二は流れ着いた。いくらISの絶対防御が働いているとはいえ、運よくしかも気絶したまま流れ着いたのは奇跡としか言いようがない。

 

そんな信二の傍らには沢山の人だかりが出来ていた。

 

「オイ、ソノ包帯コッチニモッテコイ!」

 

「マズイゾ、心拍数ガオチテイル!船医ハマダガ」

 

その人だかりは、先程居た密漁船の乗組員だった。信二の必死の撤退により助かった彼らは信二を助けんと手当をしていた。

 

「止血剤ハ?」

 

「ココニアル、タノムゾ」

 

「包帯イッパイ持ッテキタゾ!」

 

「ヨシ、コレデイイハズダ」

 

「アトハ、メシダナ!」

 

「マカセロ!トビッキリイイ物タベサセテヤル」

 

「ナラ、オレハ無線デ助ケヲ呼ンデミル」

 

 

 

そして、仲間の1人が無線で助けを呼ぶのであった。

 

 

同時刻、「花月荘」の専用機組の待機部屋では皆憔悴しきった顔でいた。頼みの信二や一夏が動けない以上どうすることもできない状態であった。そんな中で、一番酷かったのは箒だった。初陣で思い人に注意されあわや大ダメージを受けるところを信二が身を挺して助けたのだ。鈴はそんな箒に激を飛ばすのであった。

 

鈴「いつまで、そんな格好でいるつもり」

 

箒「………」

 

鈴「分かっているんでしょこうなる事が」

 

箒「………」

 

鈴「ねぇ!何とか言いなさいよ!」

 

シャルロット「やめなよ。鈴!」

 

鈴「うっさい!こいつにはね一度言っておきたい事があるのよ!専用機を持つってことはね、それ相応の覚悟がいるってことよ!」

 

箒「……ない…」

 

鈴「はぁ?」

 

箒「…私は、もう紅椿には乗らない」

 

 

パンッ!

 

 

鈴の平手打ちが箒の右頬に当たった。箒は訳が分からないような顔になっていた。

 

鈴「甘ったれるな!そんな事しても信二は戻って来ないわよ!」

 

箒「じゃあどうすればいい!信二が何処にいるか分からないし、肝心の福音もいない。手の出しようがないじゃあないか!」

 

鈴「…もし、福音が見つかったらどうすんの?」

 

箒「信二の、信二の露払いをする!絶対にだ!」

 

その言葉を聞いて、箒以外の子達はニヤリと笑った。同時にラウラとセシリアが戻って来た。

 

ラウラ「すまない。遅れた」

 

セシリア「申し訳ございませんわ。準備に手間取ってしまって」

 

鈴「遅いわよ」

 

箒「どういうことだ?」

 

鈴「アンタ、さっき信二の為なら何でもする覚悟があるって言ったわよね」

 

箒「ああ!」

 

鈴「それを聞いて安心したわ。ラウラ福音は?」

 

ラウラ「ここから、20㎞沖合に光学迷彩を施して待機している。我がドイツ軍の衛星がとらえている」

 

ロラン「それと、全員のエネルギーチャージは終了している」

 

シャルロット「あと、本国から届いたパッケージもインストール済みだよ」

 

ヴィシュヌ「あとは、箒の意思次第ですよ」

 

箒「しかし、私は…」

 

一夏「俺は行くぜ箒」

 

箒「一夏…」

 

静寐「私も行くよ」

 

箒「静寐…」

 

そう言うと静寐は箒に抱き付いた。

 

静寐「怖いよね。信二君でも勝てなかった相手だからね」

 

箒「うん…」

 

静寐「でも、勝たないと前に進めないよ」

 

箒「分かっている、分かっているがどうしてもあと一歩が出ないんだ」

 

静寐「箒…」

 

その時、専用機組の部屋に真耶が駆け込んで来た。その形相からただならぬ気配がしていた。

 

真耶「皆さん!来てください!」

 

箒「どうしたんですか山田先生」

 

真耶「いいから早く!」

 

箒達は訳も分からす、真耶の後について行った。そして、作戦司令室に入ると千冬が立っていた。

 

箒「千冬さん?」

 

千冬「織斑先生と、まぁいい。とにかくこれを聞け」

 

そう言って、無線のマイクをONにした。

 

真耶「聞こえますか!私はIS学園山田真耶と言います。貴方は誰ですか?」

 

「オオヤットツナガッタ!」

 

「カセ、オレガコタエル!」

 

「イヤ!オレダ!」

 

「ドケ!オレガコタエル!」

 

「キャプテン。ワカリマシタ」

 

「ゴホン…ウチの乗組員がすまなかった」

 

そこから流暢な日本語が聞こえてきた。どうやらキャプテンは日本語が喋れるらしい

 

「私は、『ジョニー』この船のキャプテンだ。先ほどの戦闘で密漁船から守ってくれた、恩人を助けた」

 

箒「もしかして…」

 

「今その子に変わる。大丈夫か?」

 

信二「ありがとうございます。ジョニーさん」

 

 

『信二!』

 

 

信二「皆大丈夫?」

 

箒「信二…良かった、よかった」

 

箒や信二の彼女たちは涙を流しなら答えた。

 

ジョニー「今、彼は身体にダメージを負って歩けるのがやっとの状態だ。頼む誰か助けてやってくれ!我々の事はどうなってもいい。詳細な位置情報を送る」

 

そう言って、通信が切れた後に、位置データ情報が送られてきた。そこは、シャルロット達が隠れていた小島だった。

 

千冬「よし、作戦を伝える。まず、篠ノ之は新田の救出。その他の者は福音の撃退作戦に当たれ」

 

ラウラ「織斑先生、知っていたんですか!?」

 

千冬「私は、教師だぞ。お前らの考えていることなんてお見通しだ。早く行ってこい」

 

 

『はい!』

 

 

そう言って、それぞれ準備していた。ラウラはブリッツ(80口径レールカノン×2門)と物理シールド4枚を含む砲戦パッケージ【パンツァー・カノニーア】を、シャルロットは実体シールドとエネルギーシールドを2枚ずつもつ【ガーデン・カーテン】を、鈴は衝撃砲(龍砲)の機能増幅、攻撃特化パッケージ、4門の熱殻拡散衝撃砲をもつ不可視の砲弾から炎弾に変わる【崩山】(ほうざん)

 

 

セシリアは強襲離脱用高機動パッケージで、通常時はサイド・バインダーに装備している4基の射撃ビット、それに腰部に連結したミサイルビット、それら計6基を全て推進力に回している【ストライク・ガンナー】をそれぞれ装備している。

 

そして、箒は信二を助けるべく最大出力で小島に向かっていた。そこには、密漁船の乗組員に抱かれながら立っている信二を発見した。

 

箒「信二――!」ギュー

 

信二「箒、あいたたた」

 

箒「良かった、本当に良かった…」

 

信二「心配かけてごめんね」

 

箒「全くだ、もう…会えないと思っていたんだぞ…」

 

信二「ごめんね」

 

「ウォッホン!!」

 

信二・箒『うひゃ!』

 

ジョニー「あ~感動の再会中に申し訳ないが」

 

信二・箒『い、いえ大丈夫です!』

 

ジョニー「ならいいが、改めて彼の容態について話しておこう。まず、足腰に問題はない。ただ背中に軽度の火傷を負っている。それ以外はISの保護機能が上手く働いてる」

 

箒「なぜ、ISの事について知っている?」

 

信二「僕が教えたんだ。待っている間暇だったからね」

 

箒「はぁ~。まぁいい、信二を助けてくれたこと感謝する」

 

ジョニー「こちらこそ、それで?我々はどうなる?」

 

信二「ジョニーさん達は戦闘が終わるまでこの島にいてください。大丈夫です。悪いようにしません」

 

ジョニー「ならいいが」

 

箒「そうだ!今皆が福音に向かっている。早く向かわないと!」

 

信二「その事で箒に話があるんだ」

 

箒「何だ?」

 

信二「箒…福音と戦うのはやめてくれ」

 

箒「何故だ!福音はお前に酷いことをしたんだぞ!」

 

信二「僕聞いたんだ。福音と相打ちになる時に、あの子のISコア人格から聞こえたんだ!「助けて!」って」

 

箒「しかし…」

 

信二「信じてもらえないなら、僕一人でも行くよ」

 

箒「待って!」

 

信二「あっぐ!」

 

歩こうとしたら、少しの段差で躓き転んでしまった。そんな信二を見て箒は本気で信じてみようと思った。

 

箒「分かった。私も付き合う」

 

信二「ありがとう箒」

 

ジョニー「行くのか?それでは、君たちに神のご加護があらんことを」

 

そう言って、箒はヤークトティーガーを纏った信二を抱きながら福音の元に向かっていった。

 

「キャプテン、アレハナンデショウカネ?」

 

「さぁな、ただ言えることは…」

 

「イエルコトハ?」

 

「愛は偉大だってことだ」

 

 

「ハァ~?」

 

 

 

 

 

今は先程までダメージを回復する為に海上20㎞の所に光学迷彩を張り丸くなる形で福音は眠っていた。

 

そこに、ラウラのパンツァー・カノニーアと静寐の徹甲弾が直撃した。

 

静寐・ラウラ『初弾命中!頼むぞ(頼んだよ)シャルロット!』

 

シャルロット「任せて!行くよ!」

 

ロラン・ヴィシュヌ・鈴『はい!』

 

先の作戦同様に一夏の零落白夜を決めるために、他の人が全力で叩く。セシリアと一夏は福音の射程距離ギリギリ所で待機していた。

 

福音「LaLaLa」

 

鈴「ちぃ!ちょこまかとすばしっこいわね」

 

ロラン「なら、私のシード・ショットで動きを止める。そこをヴィシュヌと鈴で一気に叩け!」

 

ヴィシュヌ・鈴『わかりました(わかったわ!)』

 

ロラン「いくぞ!」

 

ロランは素早く移動し、銀の鐘を躱していった。そして、シード・ショットを両腕、両足、胴体に撃ちこみ、蔦が伸びきったところを確認して、「咲きほこれ」と決めて福音に張ってあった蔦が自爆した。

 

そこに、ヴィシュヌと鈴がありったけの連撃や崩山を打ち込んで来た。これだけ打ち込めば問題ないと思っていた矢先更なる恐怖が襲った。

 

福音「ギィシャーーーーーーー!」

 

そこには、銀の鐘が破壊されたのにも関わらず、形態が変化した福音がいた。口は耳まで広がり、両腕、両足は2倍近く膨らみ、かつての銀の根は4枚から、2枚に減っていたがスピードは衰えていなかった。

 

鈴「これってもしかして…」

 

ロラン「第二次移行(セカンドシフト)だと!」

 

ヴィシュヌ「来ます!」

 

3人は防御態勢を取ったが、間に合わず連撃を食らい、SEが4割近くなくなった。それだけでは飽き足らず銀の鐘よりも広範囲に撃ちこむ《エネルギーの翼》がロラン達を含む全員を巻き込んだ。

 

ラウラはシャルロットが展開したガーデン・カーテンによって守れたが、一夏は被弾してしまった。

 

一夏「セシリアここで降ろしてくれ!」

 

セシリア「でも、それでしたら一夏さんが被弾してしまいますわ!」

 

一夏「構わないぜ!信二の分まで、アイツに殴らないと気が済まないからな」

 

セシリア「わかりました。では、3…2…1…投下!」

 

一夏「うぉぉぉぉぉぉ!」

 

鈴「いけー!一夏!」

 

一夏「これで!決める!」

 

福音「LaLaLaLaLaLa!」

 

福音は逃げる様に、飛び回っていた。まるで誰かを探すように。そんな中一夏は攻撃の手を休めることなく福音に向かって行った。

 

一夏「待てよ!零落白夜発動!」

 

福音「LaLaLaLaLaLa!」

 

我慢しきれなかった一夏は零落白夜を発動し、一気に勝負を決めることにした。しかし、福音は銀の鐘と同様にエネルギー弾を放出すると、自在に形を変え、一夏を囲い込み零距離射撃を行った。

 

一夏「ぐああああ!」

 

鈴・ラウラ『一夏(嫁!)』

 

 

零距離射撃を受けた一夏は全弾を食ら海面へ落ちていく。しかし、そこを信二が乗った箒が受け止めた。

 

箒「一夏無事か」

 

一夏「ほ、ほうき…」

 

信二「一夏大丈夫!?」

 

一夏「信二…無事だったんだな」

 

箒「喋るな」

 

一夏「悪い」

 

信二「一夏…よし!」

 

信二は福音に向かって瞬間瞬時加速(イグニッションブースト)を使って吶喊した。

 

信二「福音!僕はここだ!」

 

福音「LaLaLaLaLaLa!」

 

 

そして、福音と交差した時、眩い光が信二と福音を包んだ…

 

 

 

~~???side~~

真っ白な空間に信二は1人ポツンと立っていた。そこは上下左右何処にいるのかさえ、分からない世界だった。

 

信二「ここは?」

 

???「ここは、ISコアの世界だよ」

 

信二「君は?」

 

???「初めまして、私は「ベル」君たちが福音と言っていたISのコア人格さ」

 

そこには、白いワンピースを着て髪の毛まで真っ白になり、まだあどけなさが残る女の子が立っていた。

 

 

ベル「まず最初に謝らせて。君たちにあんな事をしてごめんなさい」

 

信二「もしかして、僕達を襲ったこと?」

 

ベル「うん。あの時はナターシャを守るのに必死だったんだ。外部から何者かによるハッキングがあって、暴走してしまった私をナターシャは必死に止めようとした。けど、思ったより強力でナターシャ1人では、どうにもならない。だから、彼女の意識を切って、私は暴走した。」

 

信二「だから、あんなに苦しんでいたんだね」

 

ベル「分かるの?」

 

信二「僕にもISの声が聞こえるからね」

 

(その通りだ)

 

淡い光が現れてはじけ飛ぶと、そこには、栗色のショートカットにつり目、スレンダーボディーをドイツ軍の軍服に身にまとったマホが現れた。

 

信二「マホ!久しぶりだね」

 

(ああ、最近は出られなくてすまなかった)

 

信二「ごめんね」

 

ベル「君が、この子のISコア何だね。私はベルって言うよ」

 

(自己紹介ありがとう。私はコアNo.201通称「マホ」と言う)

 

信二「マホは最初に会った。コアなんだ」

 

ベル「へぇ~?」

 

信二「な、何かな?」

 

ベル「いゃ、2人ともお似合いだと思ってね」

 

(ありがとう)

 

 

 

そんなやり取りをしていると、不意に景色が変わり色鮮やかな空間になって来た。

ベル「そろそろ行かなくちゃ…」

 

信二「うん…」

 

(そうだな)

 

ベル「最後のお願い聞いてくれる?」

 

信二「何だい?」

 

ベル「ナターシャを助けてあげて、あの子は望まない空を飛んでいる。そろそろ休ませてあげなくちゃ…」

 

信二「分かったよ。その後に君を助けるよ」

 

ベル「無理だよ…私は一度暴走した。他のコアには受け入れられない」

 

信二「大丈夫!君の、いゃ君達みんなのお母さんと知り合いなんだ。だから、上手くいくよ」

 

(私からも頼む。せっかく出来た友人を失いたくない)

 

ベル「わかったよ。なら、その前にナターシャを助けて!お願い!」

 

信二「うん!必ず君も助けるよーー!」

 

 

~~信二・ベルside out~~

 

 

 

そう言って、信二の意識は戻っていた。時間にして2~3分だった。信二は福音から距離を取った。しかし、次の瞬間、福音にパンツァー・カノニーアからの砲撃が当たり、爆音が発生した。まともに受けた福音は崩れ落ち海へと落下していくのであった。

 

そこに、静寐の徹甲弾やロランのシード・ショットが炸裂し、まともや大きな爆音が響いた。

 

信二「やめろーーーー!」

 

箒「どうした信二!落ち着け!」

 

信二「福音が!」

 

箒「福音が?マズイ!」

 

そうこう言っている間にも、福音は落下し始める。

 

信二「助けなきゃ!」

 

箒「無茶を言うな。お前の身体はボロボロで既にエネルギーも底をついてしまう。このままでは海面に落下して今度こそ死ぬぞ!」

 

信二「でも!」

 

箒「ちょっと待っていろ」

 

 

そう言って、箒は信二の肩に触れた。その瞬間信二のSEが全回復した。

 

信二「これは?」

 

箒「紅椿のワンオフ・アビリティー絢爛舞踏(けんらんぶとう)だ。最小のエネルギーをほぼ無制限に増大させるという性質を持っている」

 

信二「ありがとう箒!」

 

そう言って、SEが回復したヤークトティーガーに更なる変化が現れた。それは、今まで茶色一色だった機体が迷彩色に染まり、装甲も2倍と丈夫な物になった。何より背中の大型レールカノンに加えてもう一門砲身が追加され合計2門となった。そして、最大の奇跡として…

 

???「う、うむ?ここはどこだ?」

 

信二「ウソだ、なんでマホがここ居るの?」

 

そう、先程まで信二が纏っていた、ISヤークトティーガーのコアであるマホが纏って居たのだ。これには、隣にいた箒も驚いていた。

 

箒「だ、誰だ!」

 

???「私か?私はコアNo.201。ISヤークトティーガーのコア人格『マホ』だ」

 

箒「コア人格!そんなはずはない。絢爛舞踏にそんな効果はなかったはずだ」

 

マホ「嘘か、真か信じるのは勝手だが、今は言い争っている暇はないんじゃないか?」

 

信二「そうだ!福音は…いた!」

 

マホ「海面まであと10mだ」

 

信二「分かっている。マホは福音を助けてあげて。僕はみんなを説得して来る!」

 

マホ「分かった!」

 

箒「あ、おい!信二!」

 

そう言って、マホは瞬時加速を使って落下する福音を助けに向かった。信二は皆を説得する為に向かった。取り残された箒は一夏が待つ小島に向かった。

 

信二「みんな攻撃をやめてくれ!」

 

ロラン「信二?」

 

鈴「どうしてよ!」

 

シャルロット「信二どうしたの?」

 

信二「訳は後で話す。だから、攻撃をやめてくれ」

 

ヴィシュヌ「どうしてですか?まさか、福音に何かされたのですか?」

 

信二「そんな事ない。ただ、福音は皆が思っているよりも酷い奴じゃあないよ!」

 

ヴィシュヌ「…根拠は?」

 

信二「僕は、福音のコア人格と話した。それについては追々話すから今は、攻撃をやめてくれ頼む!」

 

 

そう言って、頭を深く下げた。流石のシャルロットやロランはおかしいと思い、攻撃をやめた。ヴィシュヌは疑っていたが、信二が「下手な行動をしたら僕を攻撃してもいい」と言い、その根気に折れて攻撃をやめた。

 

その間にもパンツァー・カノニーアからの発砲が続いて来たので、信二は240㎜の装甲を前面に押し出し福音を守った。それに驚いたラウラは一度砲撃をやめた。

 

そして、信二は3人に近づいていった。

 

ラウラ「兄上!どうして邪魔をするのです!」

 

静寐「落ち着いてラウラ。それよりも、信二君のIS変わったんだね」

 

信二「うん、第二次移行(セカンドシフト)したからね」

 

セシリア「とても素敵ですわ」

 

信二「ありがとう。ラウラ、今すぐ砲撃をやめてくれ」

 

ラウラ「どうしてだ!奴は嫁ばかりではなく、兄上の命も奪いそうになったんだぞ!」

 

信二「ラウラが怒るのも無理ないよ。けど、わけは後で話すから、今はやめて欲しい。この通り!」

 

そう言って、信二は深く頭を下げた。ラウラ、静寐、セシリアは困惑しながらも福音への攻撃をやめた。

 

 

そして、信二は発光信号弾を打ち上げて、朝日が差し込む中一連の福音騒動は幕を閉じた。

 

 

その後、密漁船の乗組員と一夏は花月荘へ連れて行かれて、怪我の治療が始まった。幸い信二程ではないが打撲と火傷を負っていた。そして、密漁船の乗組員は逮捕されそうになったが、信二・一夏両名の治療及び運搬の功績が認められ逮捕は免除された。しかし、3年間の奉仕活動をするように命じられた。キャプテンのジョニーは「これからは、心を入れ替えて誠心誠意働くよ」と宣言した。

 

花月荘の玄関前には千冬と真耶それと専用機組+ヤークトティーガーを纏っていたマホが揃っている。

 

千冬「お前たちは、重大な命令違反を起こそうとしたが、私が言った手前それは不問にする。ただし!」

 

『ビック!』

 

千冬「一般生徒には箝口令を敷く。破ればお前たちのみならずそれを聞いた生徒にも政府の目が付くことを忘れるな。また、臨海学校終了後に特別カリキュラムを用意している。せいぜい楽しむことだな」

 

『はい!』

 

千冬「それと…みんな良く戻って来た///」

 

 

その時、みんな心の中で(千冬姉(織斑先生)がデレた)と思った瞬間であった。そして、旅館へ帰ろうとした時であった。

 

千冬「そうだ、新田と山田先生は残る様に」

 

真耶・信二『へ?』

 

マホ「私はシンジの傍にいたいのだが」

 

千冬「お前には束を通して聞きたいことが山ほどあるからな」

 

マホ「お母様が?分かった。先に行っているシンジ」

 

そう言って、信二と真耶を除く皆は旅館に戻っていった。その際、千冬から「が・ん・ば・れ」と真耶に向かって言っていた。それを聞いた真耶は信二と向き合うことにした。

 

真耶「に、新田君!」

 

信二「は、はい!」

 

真耶「先ずは、無事帰ってくれて先生嬉しいです」

 

信二「はい」

 

真耶「けど、ケガしたのは感心しませんね」

 

信二「はい…」

 

真耶「なので、戻ったら私が教えます」

(違う、こんな事言いたいわけじゃあない…)

 

真耶「新田君は、代表候補生じゃあないですからね」

(先輩が作ってくれたこのチャンス、無駄にしないと決めたのに…)

 

真耶「だから、だから…」

 

信二「山田先生?」

 

真耶「…もう、心配かけないで…」

 

気が付くと私は泣いていた。それはもう、ボロボロと泣いていた。

 

真耶「貴方は、男の子だから…ひっく、無茶をするのは当たり前だけど…ひっく、ひっく、心配している人の身もなってぐだざいよ!」

 

信二「山田先生…」

 

真耶「私が、どれだけ心配したと思ってるんですか!」

 

信二「…ごめんなさい」

 

真耶「謝ったって許しません」

 

信二「う!」

 

真耶「…今から罰を与えます。目を閉じてください」

 

信二「は、はい!」

 

そう言って、彼は身を固めた。びくびくしている姿を見ていると本当に可愛いと思ってしまった。

 

真耶「いいですね」

 

信二「はい」

 

 

 

そして…彼の口にそっと自分の唇を重ねた。

 

 

 

信二「え!」

 

真耶「貴方への罰は、これから先ずっと私といることです!」

 

信二「?」

 

真耶「ちゃんと言いますね。私、山田真耶は新田君、いえ信二君が好きです」

 

信二「ええええええ!」

 

真耶「もう、そんなにも驚くことですか?」

 

信二「え!だって、え!」

 

真耶「うふふ///」

 

信二は混乱していた。いつもはおっちょこちょいな真耶が、自分の事を好きだと言ってくれた。それでも大きいのにあろうことか、キスまでして来たのだ。

 

信二「けど、僕はこんな見た目ですよ」

 

真耶「見た目なんて些細なことですよ」

 

信二「それに、彼女が5人もいるんですよ」

 

真耶「皆さんには打明けてますから」

 

信二「生徒ですし…」

 

真耶「それは、何とかなります///」

 

信二「うう…」

 

真耶「それとも、私の事嫌いですか?」

 

信二「そんなことないですよ!山田先生程の可愛い人が彼女だったら嬉しいに決まってますよ!」

 

真耶「うふふ///信二君から可愛いって言われちゃった///」

 

信二「僕のような人でもいいですか?」

 

真耶「寧ろ信二君じゃないと嫌です」

 

そう言った真耶の目には力がこもっていた。思えば信二も山田先生に助けられたことが何度もある。その時から気になっていたが、まさか彼女になるなんて思っていなかった。

 

信二「じゃあ…」

 

真耶「はい、信二君私の事大事にしますか?」

 

信二「はい、一生大事にします!!」

 

真耶「嬉しい///」ダキ!

 

信二「おわ!」

 

突然の事で受け止めれなかった信二は尻餅をついてしまった。その時、真耶との顔が近くあと数センチでキスが出来そうなくらい近かった。2人は段々と近くなっていき…

 

信二「山田先生…」

 

真耶「先生なんて言わないで…」

 

信二「じゃあ何て言えばいいですか?」

 

真耶「真耶って呼んで…」

 

信二「真耶さん…」

 

真耶「信二君…」

 

2人の顔が赤くなりあと数センチでキス出来ると頃まで来たが、それは第三者によって阻まれた。

 

???「何をしているんだシンジ」

 

信二・真耶『うひゃーーー!』

 

マホ「2人が来ないから呼びに来たのだが…邪魔だったか?」

 

信二「そんな事ないよ。ねぇ!まや、山田先生」

 

真耶「え、ええ!しん、新田君!」

 

マホ「ふ~ん、そうかなら来るといい」

 

信二「そうだね、行きましょう」

 

真耶「あ…はい///」

 

 

 

 

信二は手を出して真耶を掴むと、皆がいる旅館に向かうのであった。旅館に戻った信二はマホについて説明した。マホは信二が初めて受け取ったISヤークトティーガーのコア人格であり、箒のワンオフアビリティ「絢爛舞踏」によって出現したと説明した。

 

更に、福音のコア人格とも接触し、自身の生い立ちや暴走に至った経緯を説明した。勿論マホを経由してベルを映し出して説明した。これには、皆開いた口が塞がらなかった。あの束でさえ「凄いよシンちゃん!」と驚くくらいである。そのことについて皆罪悪感があるも、ベルからは感謝の言葉が送られた。「私の暴走を止めてくれてありがとう」と。

 

束は早速、福音の修理、コア人格の生成をある人物達に依頼した。その人物こそスコールとオータムの2人である。彼女らは、束が社長を務める株式会社「ボーイズ&パンツァー」の社員であった。そして、信二はそこのテストパイロットとして入社する事で一件落着となった。なお、マドカの件は束が時を見て発表するらしい。

 

 

福音のパイロットである、ナターシャ・ファイルスは現在、意識が回復し、臨海学校終了と同時に本国アメリカへ帰国する予定である。

 

 

 

 

 

そして、それが全て終わった頃には夕食の時間となっていた。それからは、専用機組から情報を聞き出そうと躍起になっている一般生徒がいた。その行いは夕食まで続いた。

 

「ねぇ~教えてよ!」

 

静寐「いいの?バレたらみんなと私に2年間の監視が付くんだよ」

 

「彼氏が出来てもずっと見られているなんて、嫌だね~」

 

「彼氏なんてできないくせにw」

 

「言えてる~ww」

 

箒「しかし、今回は話題が盛りだくさんだったな」

 

セシリア「ええ、そうですわね」

 

ロラン「その中でも一番の功労者は信二だろう。なぁ信二?」

 

シャルロット「あれ?そう言えば信二は?」

 

 

周りを見渡しても、夕食を食べている中に信二はいなかった。その時、近くで鈴とラウラに囲まれて夕食を食べていた一夏からとんでもない一言が出てきた。

 

シャルロット「ねぇ一夏。信二何処にいるか知らない?」

 

一夏「信二なら、さっきまで一緒だったぞ。それと山田先生とギャラクシーさんもいなくなったな…」

 

『なにーーーー!』

 

 

 

 

 

 

 

夜の海岸線に、信二は水着を着て歩いていた。昨日の夜から海で遊んでいなかったからである。

 

信二「結局海で遊ぶことなんで出来なかったな…」

 

???「なら、これから遊びませんか?」

 

信二「え?」

 

ヴィシュヌ「こんばんは新田信二さん」

 

信二「ギャラクシーさん?」

 

真耶「私もいますよ」

 

信二「山田先生も?」

 

そこには、水着姿の真耶とヴィシュヌがいた。真耶は、黄色の水着でビキニタイプの物だった。少し前屈みになると零れ落ちそうなくらい、たわわに実った胸が印象的だった。

ヴィシュヌは白い水着で胸の部分で交差し、おへそが見えるタイプだった。真耶程ではないがこちらも、申し分ないくらい大きい胸が印象的だった。

 

信二「山田先生は、何となくわかるけどギャラクシーさんが居るのは意外だったね」

 

ヴィシュヌ「それは、昨夜の事で謝罪したいことがあるのです」

 

信二「何か言ったかな?」

 

ヴィシュヌ「昨日は、貴方を試すような発言をしてしまい申し訳ありませんでした」

 

信二「その事はもう気にしていないよ」

 

ヴィシュヌ「けど、それでは私の気が済みません」

 

信二「う~んなら、僕と友達になってよ」

 

ヴィシュヌ「え?」

 

信二「僕、外国人と友達になってみたいんだ。お願い!」

 

ヴィシュヌ「フフフ」

 

信二「ギャラクシーさん?」

 

ヴィシュヌ「失礼。可笑しな事を言うものだと思ってつい笑ってしまいました」

 

信二「そんなに可笑しなことかな?」

 

ヴィシュヌ「そんな貴方だから惚れてしまったのですね…」

 

信二「え?」

 

ヴィシュヌ「分かりました。これより、ヴィシュヌ・イサ・ギャラクシーは貴方の剣となり盾となりましょう。この身が果てるまでどこまでの付いて行きます。新田さん///」

 

そして、ヴィシュヌは信二の手を取り、手の甲にキスをした。

 

信二「え、ええ!ギャラクシーさん!」

 

ヴィシュヌ「ギャラクシーなど堅苦しい言い方はやめてください。これからはヴィシュヌと呼んでください」

 

信二「えっと…ヴィシュヌさん?」

 

ヴィシュヌ「さんも不要です」

 

信二「ヴィシュヌ?」

 

ヴィシュヌ「はい、新田さん///」

 

信二「それなら、僕の事も名前で呼んでよ」

 

ヴィシュヌ「分かりました信二///」

 

そう言って、ヴィシュヌは信二の右腕を自身の身体にくっ付けてきた。

 

信二「あ、あ、あ、あのヴィシュヌ!当たっているんだけど!」

 

ヴィシュヌ「ええ、当てているんですよ///」

 

それを見ていた真耶は面白くない雰囲気を出していた。

 

真耶「も~!信二君の彼女は私なんですからね!」

 

ヴィシュヌ「あら、山田先生?生徒との恋愛はご法度ではないですか?」

 

真耶「信二君は特別なんです!」

 

ヴィシュヌ「まぁ!」

 

真耶「それに、信二君は私の事好きって言ってくれました!」

 

ヴィシュヌ「どうなんですか?信二?」

 

信二「えっと…」

 

真耶・ヴィシュヌ『どうなんですか!』

 

信二「う~ん…「コツン」へ?」

 

 

信二は後ろを振り向くと、そこには一基の青色のビットが浮遊していた。そして、ビーム光線が発射された。

 

信二「おわ!え!ブルー・ティアーズのビット!…ということは、まさか…」

 

 

 

間一髪で避けた信二は恐る恐る上空を見てみると、そこにはISを装備している箒、静寐、セシリア、シャルロット、ロランの姿があった。皆なぜか青筋を立てていた。

 

セシリア「オホホホ…外してしまいましたわ」

 

ロラン「酷いじゃないか信二。僕と箒というものがありながら他の人に手を出すだなんて」

 

信二「人聞きの悪いこと言わないでよ!」

 

静寐「けど、山田先生は知っていたけどまさかギャラクシーさんも信二君を狙っていたなんてね。これは、O・SHI・O・KI(オシオキ)が必要かな?」

 

箒「信二!恥を知れ!」

 

シャルロット「よし、殺そう♪」

 

信二「待ってシャルロット!女の子が使っていい言葉じゃないよ!」

 

 

問答無用!待てーーーーーーーーー!

 

 

信二「ひゃー、ごめんなさ~い!」

 

 

そう言いた信二は…笑っていた。こうして信二にとっての臨海学校は終わろうとしていた。

 

 

 

 

臨海学校最終日。お世話になった花月荘に別れの挨拶をして、一行はIS学園に向かうのであった。そんな中一夏と信二は共にぐったりしていた。因みにマホは後ろの席でIS学園の制服を着て、静寐達と遊んでいた。昨日の内に仲良くなったらしい。

 

一夏「なぁ信二水持ってないか?」

 

信二「ごめん、最後の1本飲み切っちゃた…」

 

一夏「そうか…てか、大丈夫か?」

 

信二「…これを見て大丈夫と言えるなら眼科に行くことをお勧めするよ」

 

一夏「アハハ…何があった?」

 

信二「…昨日の夜ずっと静寐達に追い回されてね。寝てないんだ」

 

一夏「え!ずっとなのか?」

 

信二「…そうだよ。一夏は?」

 

一夏「いや、鈴とラウラが部屋に来てずっと、トランプをしていてな。どっちが俺の膝の上に乗るかで勝負していたんだよ」

 

信二「…どっちも乗せればいいじゃない」

 

一夏「いゃ、そうなんだがな…」

 

信二「ふ~ん、まぁいいけどね。…リア充爆発しろ

 

一夏「いや、それお前に対しても最大のブーメランになるからな」

 

そんなやり取りをしていると、バスは道の途中で止まった。そして、1人の女性が入って来た。金髪に青いサマースーツを着て頭には白いツバの広い帽子をかぶりサングラスをしていた。そして、サングラスを取るとサファイア色の瞳で一夏と信二を見てきた。

 

???「失礼。貴方たちが織斑一夏君と新田信二君でいいかな?」

 

一夏「織斑一夏は俺です」

 

信二「新田信二は僕です」

 

???「ふ~ん貴方が一夏君ね。そして、君が信二君ね」

 

信二「あの、貴女は?」

 

???「ごめんなさいね。私はナターシャ・ファイルス。福音《シルバリオ・ゴスペル》のパイロットよ」

 

その女性、ナターシャ・ファイルスは一夏と信二を交互に見た。品定めをしているような目つきではなく純粋に楽しんでいる目であった。そして、一夏と信二に向き合ってお礼を述べた。

 

ナターシャ「先ずは、一夏君ごめんなさい。私のせいで貴方まで傷付けてしまって」

 

一夏「いえ、気にしないでください」

 

ナターシャ「そう言ってもらえると助かるわ。そして…」

 

信二「僕ですか?」

 

ナターシャ「ええ、ありがとう。あの子を助けてくれて。感謝してもしきれないわ」

 

信二「いえ、ベルがファイルスさんを助けて欲しいと言ったので、僕は助けたまでですよ」

 

ナターシャ「それでも嬉しいのよ。あの子、ベルの声を聞けるのは今のところ貴方だけだかね」

 

信二「そんな、僕は当たり前の事しかしてないですよ」

 

ナターシャ「そうかしら?」

 

信二「そうですよ。いつかベルと対話出来たら聞いてあげてください」

 

ナターシャ「そうするわ。これは、ほんのお礼よ♪」

 

そう言って、握手をしようとした時に、事件は起きた。なんと、握手をする振りをして信二の手を取り、あろうことかキスをして来たのだ。それも頬ではなく唇と唇が重なりあり、ディープキスをしていた。

 

信二「!」

 

 

 

 

『あーーーーーー!』

 

 

 

 

 

突然の行動に信二の彼女達は大声で叫んでしまった。隣にいた一夏も啞然としていた。そして、たっぷり数十秒間キスを楽しんだ彼女は信二に自身のメアドと番号を書いた手紙を渡し、颯爽と降りて行った。

 

その後のバスの中は混乱を極めていた。そんな中千冬とナターシャは今後の事について話していた。

 

千冬「おい、何てことしてくれたんだ」

 

ナターシャ「あら、いいじゃない減るもんじゃあないんだし」

 

千冬「お前なぁ~」

 

ナターシャ「それよりも、彼可愛いわね。気に入ったわ」

 

千冬「織斑か?それとも新田の方か?」

 

ナターシャ「信二君の方よ。彼、ベルとの対話に成功したんだもの。ちょっと妬いちゃうわ」

 

千冬「ふ、そうか」

 

ナターシャ「ええ」

 

千冬「それよりも、お前のISシルバリオ・ゴスペルを襲った奴らだが現在調査中だ」

 

ナターシャ「分かっているわ。飛ぶことを何よりも生き甲斐だったこの子から飛ぶことを奪った奴らを私は許さないわ」

 

千冬「そうか…」

 

ナターシャ「そうよ!それじゃあね。また近いうちに会いましょう。ブリュンヒルデ」

 

千冬「その名前は出すな」

 

そう言って、ナターシャは楽しそうに帰って行った。千冬はこの混乱をどう鎮めるか頭を抱えるのであった。

 




今回で臨海学校は終了して、夏休み編になります。

そして、2学期ではあの姉妹が登場します。

感想・評価・誤字報告お待ちしております。

信二を基に次回作(サクラ大戦)を執筆しようと思いますがどのシリーズにしますか?

  • サクラ大戦
  • サクラ大戦 熱き血潮に
  • サクラ大戦2
  • サクラ大戦3
  • サクラ大戦4
  • サクラ大戦Ⅴ
  • 新サクラ大戦
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