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「遂に我々の計画が始まるな...」
「あぁ、この時を待ち望んだ...」
「現状、篠ノ之束博士にも2人目が現れた事以外は情報は漏れていないだろう」
暗室に置かれたテーブルを囲う様にノイズの掛かった男達の立体映像が立ち並んでいる。歳はバラバラではあるが皆、得体の知れない気配を纏い会話を続ける。
そのテーブルの1番奥に主任は座っていた。
「では、主任。報告してくれ」
「ええ、了解です」
主任は立ち上がるとテーブルの中心辺りにモニターを映し出し語り始めた。
「では、改めて我々ラインアークの計画。『クローズプラン』について説明をさせていただきます。現在、世界は女尊男卑の風潮が流れ女性が優遇される社会となっております。企業の殆どのトップが女性となり、我々男性は非力で無価値な存在と見下されている状況です。多くの男性が覚えの無い一方的理由で逮捕されたり、民衆の前で恥をかかされる等日常茶飯事です」
主任は軽い深呼吸の後に目を見開き宣言した。
「しかし!我々にとって遂に世界の情勢を変える切り札と成り得る存在を見つけ出しました!それが、半年前に太平洋沖で発見されたWGです!」
おお!と暗室の男達が声を上げた。
「まだまだ研究が進んでおらず細かい部分は不明ですが基本性能は既存のISを大きく凌駕する性能でした。しかし、我々の研究により先日パイロットの資格を持つ少年を見つけ見事リンクスとして確保致しました」
モニターに良平の顔写真が写された。
「WGに残されたDNAサンプルをオリジナルとし各病院、医療機関にある世界中の男性のDNAと比較しほぼ100%一致する男性は世界で彼1人でした。また、同時に戦闘データからもパイロットがリンクスである必要がありましたが...まぁ、嬉しい誤算によりそれは解決済みです♪」
フフン♪と主任は楽しそうな顔を浮かべた。
「しかし、そんな何処から来たかも分からない。細かいシステムも把握出来ていない。そんなポンコツが本当に使えるのかね?」
それを切っ掛けに男達はざわつき、不安を顔に浮かべる。
んんっ!と咳払いをすると主任は口を開いた。
「もしご心配でしたら、試しに国1つ滅ぼして見せましょうか?♪」
モニターに映ったのはかつて国家解体戦争と呼ばれた大きな大戦で猛威を奮うネクストの映像であった。
疑いを持っていた男達は唖然とし映像に釘付けになる。
「これを見てまだ先程と同じ発言が出来る方が居れば挙手して頂きたい」
.........
「では続けます。WGは数あるネクストの中で唯一フルオーダーメイドで作られた機体です。他のネクストの様に各企業のパーツを組み替えるのでは無くただ1人に作られたかの様にね...カラードと呼ばれる傭兵の飼い主達が付けたランキングでは9位と微妙な位置ではありますが説明には他のリンクスを大きく凌駕していたそうです。しかも、たった1機で他の企業に対立出来る程にね...」
何処からか冷汗の落ちる音が聞こえた。手元が震える者が居た。奥歯がガチガチ鳴る者も居た。圧倒的性能、リンクスの技術、もしそれを今のISサイズに収め同じ事が可能なら...
それ以上を恐れ誰もが考えるのを辞めた...
「だからこそ、我々の切り札なのですよ」
皆が同意した。これならばプランを完遂出来ると。しかし、1人から声が挙がった。
「だが、パイロットはどうなのかね?軍事経験は疎か戦闘の基礎も知らない少年だろう。この映像の様に戦えるとはとても思えん...」
「何を言うかと思えば...」
主任はやれやれと言わんばかりに首を振った
「別に良平君に戦い方を教える必要はありませんよ」
「何故かね?」
誰もが疑問に思った。いくら機体の性能が良くてもパイロットが素人ではまともに戦闘する事が出来ないと。
「彼はWGを動かす為のキーであり彼が操作する必要はありません。リンクスとして最適化されたのも生身では機体性能に追い付かず肉体が持たない為です」
「では、戦闘はどうなるのかね?」
「それに関してはこちらをご覧下さい...♪」
主任の目がまるで実験を楽しむマッドサイエンティストの様な濁った目になるのを、他の男達は見ていなかった。
駄文!その一言に尽きる!