MTGプレイヤー「古明地さとり」   作:にゃもし。

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さとり vs 《死者の原野》

 

 

 東方の「さとり」になって「MTG」やれば無敵じゃね?

 

 

 そんな能天気な考えを持った人物が転生を果たした。

 

 

 転生してから数年、中学生になった少女さとりは隣人のメガネ少年はじめ君を巻き込んでカードを購入。

 

 

 なんか、このメガネ少年どこかで見たことあるぞー? 

 

 

 そう思いながらも、さとりとなった少女は購入したカードでデッキを作成した後、なかば強引にメガネ少年を連れ回して、デッキ片手に喫茶店っぽいデュエルスペースのある販売店に「たのもー」と突入。

 

 

 

 

“さとり vs 《死者の原野》”

 

 

 

 

 金のない二人は数あるMTGの中で比較的、新しく出た一種類、「エルドレインの王権」のみでデッキを作成していた。ついでにカードをさとりの強引な決定で二人で共有化。はじめ少年はしぶしぶ従い、お店に来る以前に二人で何度も対戦をしていた。確かな手応えを感じた二人はそのデッキで挑むことを決意したのである。

 

 

 そして

 

 

 さとり先手で始まる試合。相手は黒のスーツに片眼鏡──モノクロをつけた……素手でモビルスーツやら使徒と戦えそうな人物だった。さとりは何でこんなヤツが? ……と思ったが自分も謎の触手付き目玉があるだけに大人しく黙った。ちなみに自称、佐藤さん。

 

 

 とりあえず、さとりは場に土地カードを1枚「森」を出し、その森から「緑マナ1点」を引き出すと《切なる思い/恋煩いの野獣》をソーサリーとして唱える。

 

 

※さとりのMTG知識

 

・「土地」はMPと思え。プレイヤーはこの土地をタップ(横向き)にすることで土地からマナを引き出し、そのマナを使って呪文を唱えるわけである。呪文には当然、唱えるためのコストがある。さとりが出した《切なる思い》は緑マナ1点で出せる。

 

・しかし「土地」は通常、自分のターンに1枚しか出せない。

 そして「ソーサリー」等は一回限りの使い捨て呪文であるが、エルドレインには「出来事呪文」と呼ばれる2回使える呪文が存在するのである。

 

 

 さとりが出した《切なる思い》の効果で場に白「1/1」種族:人間トークンが出現。《切なる思い》はゲームから追放、追放領域にいったん置かれ、そこでさとりはターンを終わらせる。追放領域に置かれたこのカードはソーサリーとして唱えることはできないが、クリーチャー呪文としてもう一度、使用することができるのだ。

 

 

※さとりのMTG知識

 

・モンスター・カードという名のクリーチャー・カード。プレイヤーは基本、こいつらで殴り合う。あと呼び出したターンは召喚酔いで普通のクリーチャーは動けない。

 

・今回さとりが使用した《切なる思い》は一度、唱えるとゲームから追放されるが、その追放領域から今度はクリーチャー召喚呪文として唱えることができるのだ! しかも5/5!

 

 

 対して自称、佐藤さんは《樹上の草食獣》「0/1」のクリーチャーを場に出し、そのクリーチャーが持っている能力で「土地」をタップ状態で1枚場に出す。今現在、佐藤さんの場には土地が2枚。

 

 

(……バント・ランプ?)

 

 

 出されたカードからそう推測する、さとり。分かりやすく説明すると呪文やらクリーチャーやらの効果で1ターンに出せる土地を増やして、最終的に高コストの呪文を唱える戦術である。

 

 

(……ならとっとと勝負をつけた方がいいわね。ついでにクリーチャー除去呪文も確保……と)

 

 

 そう思案しながら黙々とプレイする彼女。彼女はクリーチャーが豊富な「緑」と優れた除去呪文がある「黒」を愛用している。

 

 

 そして2ターン目が静かに終わり、3ターン目で追放領域から《恋煩いの野獣》「5/5」のクリーチャーを召喚、場に出し、そのまま終了する。

 

 

 しかし相手のターン、出された土地カードを見て、さとりはイヤな予感がした。

 

 

《死者の原野》

 

 

・特殊な条件(名称の違う土地を7枚以上コントロール)を満たせば、以降、土地を1枚出すたびに「2/2」のゾンビ・トークンが場に出る。……というものである。

 

 

 さとりは悟った。これめっちゃゾンビが出てくるやつだー。

 

 

 事実、相手プレイヤーの佐藤さんはこの後《樹上の草食獣》《迂回路》(土地2枚)《成長の螺旋》(土地1枚)等々の土地を増やす呪文で土地を増やし、さらにさとりがコントロールしているクリーチャーは《時の一掃》等の敵味方問わない無差別広範囲大量破壊呪文で文字通り一掃。場はキレイになる。

 

 

 さらに相手プレイヤーは《不屈の巡礼者、ゴロス》「3/5」のクリーチャーの能力でライブラリー(山札)から《死者の原野》を引っ張り出して、そのまま場にドーン。ゾンビがさらに増える。

 

 

 気がつけば、さとりの場にはクリーチャーが1体もおらず相手プレイヤーには大量のゾンビが……

 

 

 結果、さとりは大量のゾンビに殴られて敗北した。

 

 

 さとりは心の中で泣いた。

 

 

 心が読めてもプレイヤー・スキルがないとダメなんだね。と

 

 

 その後、はじめ少年も「黒」と打ち消し呪文が豊富な「青」のデッキで佐藤と対戦するも《死者の原野》が呪文扱いされない「土地」という特性ということもあって除去できず最終的に敗北、二人揃って残念な結果に終わる。

 

 

※さとりのMTG知識

 

・クリーチャーは場に出るまでは呪文扱い。青には呪文を打ち消す呪文があり、それをやるとクリーチャーとして存在できずにそのまま死亡扱い→墓地に置かれる。

 

 ……というわけだが、「土地」は呪文扱いされない。手札から出されたら、そのまま置かれちゃうわけで《死者の原野》はものすごく厄介なのである。

 

 

 お店からトボトボと出ていく二人の若い男女、さとりとはじめである。そんな意気消沈の二人を店を経営していた一組の夫婦が手を振ってニコニコ顔で見送る。

 

 

 行きに使用した自転車を手で押しながら、はじめは目で訴える。心の中で言う。「これからどうするのか?」と。対して、さとりはふふんと鼻息を荒くして「クラスの連中を巻き込むのよ」と口にし……

 

 

「そしていつかリベンジするのよ!」

 

 

 そう意気込む彼女にはじめは「はいはい」と気のない返事を返すも心の中では「悪くないな」と思い、そう思った彼は笑顔になる。

 

 

 残念な結果ではあったが、こうして二人のデビュー戦は終わったのである。

 

  




ざわ…( ´・ω・)にゃもし。ざわ…

▪️MTG少ないなあ…→執筆。
▪️とりあえず《死者の原野》が禁止される前のお話ね。
▪️原作をどうしようか悩んだ。
▪️とりあえずMTGマンガで有名なのをチョイス。MTGで試合してるしね。
▪️対戦中、さとり様、能力を使っていないなー。まあ、いいか

 
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