INFINITE・ZI-O with RIDERS 作:G・himagin
ドイツの廃倉庫の近くを1人の少年が走っている
「くそっ!こうならない為に一緒に同伴したのに!」
焦りながらも走る少年は赤いボトルを振り、キャップを合わせる
そしてジャンプをすると人間ではありえない程の距離を飛翔し、廃倉庫を飛び飛びで移動する
「いち兄は何処にいるんだ!?」
探しながらも呟く少年の名は【織斑春兎】、転生者と呼ばれた彼だが特典と言える物は一切貰っていない
だが彼は
「とりあえず手当り次第にさが……っ!?」
春兎は咄嗟に横に飛ぶ、すると先程まで春兎が居た所に蒼い炎の纏われた異形の拳が振り下ろされていた
その異形には脚部はなく、代わりに尾が生えており、顔には龍の頭蓋と蒼い炎があった
腰にはベルトのようなものが着けられ、こちらにも龍の頭蓋があり、肩周りには燃え滓の様なものが装甲のように纏われている
尾には【2019】と【CROSS-Z】と文字が刻まれいる
「……製作者は飛んだ悪趣味野郎だな」
彼はこの異形の正体を知っている。知ってはいるが、こんな怪人ではなく、人々を守る為のヒーローだった
「……なるほどね、これがアイツの言っていた
春兎は異形の持つそれに酷似したベルトを装着、そして先程まで使っていたボトルともう一本、青色のボトルを降り始める
すると数式が流れ出し、男の後ろから前へと通る
「さあ、実験を始めようか」
『RABBIT!TANK!ベストマッチ!』
2つのボトルを入れ、レバーを回転させると、ベルトからパイプが生えそれが金型のようなものを作り出し、そこに赤と青の液体が流れる
『Are you ready?』
それがボディパーツを形成し、春兎は構え、異形に向けて言った
「変身!」
『鋼のムーンサルト!RABBIT TANK!YEAH!』
ボディパーツに挟まれるようにして装甲を装着した春兎は異形の拳を後方に跳ぶことで躱し、ファイティングポーズをとった
同時刻の日本の山奥
そこに銀色のオーロラのようなものが現れ、そこを通るように1人の女性が現れる
「……ここが今回来た世界か」
女性は辺りを見回し、そして上を向いて呟いた
「この世界にも
不愉快そうに鼻を鳴らし、ここが山奥だと知ると山を降りようとする
そこにミサイルのようなものが撃ち込まれる
「……へぇ」
腕を横に勢いよく振ると、ミサイルは空中で爆発、そして爆炎の中から白い異形が現れる
「なるほどな」
女性は躊躇なく異形に拳を叩き込む
叩き込まれた異形は後方に吹っ飛び、爆発
しかし女性の後方からもう一体の異形が現れる
「……」
その異形の顔と下半身はパトカーのような、顔を除く上半身は犬のような奇妙な姿をしていた
犬の瞳に当たる部分には【G・DEN-O】【2019】の文字が刻まれている
「G電王……電王さんの怪人か?」
しかし女性は焦る様子を見せない
まるでこうなる事を知っていたかのように
「よっぽどイレギュラーは俺に来て欲しくないらしいな」
しかし女性はこの世界から去る様子を見せない
寧ろ異形に対して戦う姿勢を見せている
「…やるか」
女性は両端にスロットの着いたベルトを装着、そして懐中時計のようなアイテムを取り出し、起動する
『ZI-O!』
そして装填し、ベルトのロックを解除すると女性の背後には半透明のデジタル時計が現れる
「とりあえず、その力を悪用するんなら電王さんに謝って欲しいもんだな」
そういった後、女性はベルトを回転させる
『RIDER TIME!』
『KAMEN RIDER ZI-O!』
背後の時計から【ライダー】の文字が飛び出すと、女性の周囲から時計のバントのようなものが現れ周囲を飛び回ると、女性に装甲が纏われ、【ライダー】の文字が複眼として装着された
「……さて、と」
女性はベルトから飛び出た【ケン】の文字が剣として実体化すると、それを掴み、異形の剣先を向けた
「世界を守る為の仕事を始めますか」
姿も生い立ちも使う力も違う2人、しかし根幹にある思いは同じであり、その為に2人は戦い始めた