最初の方、流血表現有り。注意。
あと、ちょっとだけ、うろジョジョを参考にした描写がちょびっとだけあります。
夢を見た。
黒い黒い、暗い暗い、寒い世界の泥の夢。
ふと気づいた。
泥の色が違う。
赤っぽく、固まる直後のような赤黒い血の色に近いような、そんな色。
泥は、こんな色をしていたのか?
なんで今まで気づかなかったんだろう?
それにしても、寒い…。
寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い…。
『花梨ちゃん。』
泥の中で身を震わせていたら、花京院の声が聞こえた。
花京院さん…!
そう思って、目の前を見た。
後悔した。
今まで見たことがない門があって、その門に、十字架に張り付けにされるように血塗れの花京院が張り付けられていて目を瞑っていて。
その両手首を、扉に掘られた天使と悪魔が噛みついて支えていた。
泥を染める赤い色は…、花京院の血と…、気づかなかったが、泥に浮かぶたくさんの…死体の血の色……。
***
「…りん…ちゃん。花梨ちゃん。」
「……ぁ。」
花梨は重たい瞼を開いた。
「うなされてたから、起こしたけど、だいじょうぶかい?」
「…生きてる?」
「えっ?」
「花京院さん…、生きてる…よかった……。」
「…だいじょうぶ?」
「……酷い夢を見た気がします…。」
「もうすぐアスワンだ。そしたら、病院に行こう。」
「…病院より……、甘いのが欲しいです…。」
「君の血糖値が心配だよ。」
「うわっ! 交通事故か…。トラックとバスが正面衝突で、外にまで人が飛んじまってる。」
途中の道で交通事故があったらしく交通整理が行われていた。
外まで吹っ飛んだらしい乗客らしき男がひとり…、道路脇の電柱のでっばり部分が首に刺さって血塗れで死んでいた。
「……っ。」
花梨は、その死に様を見て、夢と重ねてしまい思わず目をそらした。
それを見ていた承太郎は、何も言わないでいた。
「甘いのが欲しいならよー。病院じゃなくてカフェでも寄るか?」
「お菓子屋もいいぞ。エジプトでは、砂糖を大量に消費する。お茶に砂糖をスプーンで、3、4杯など当たり前だ。お菓子も甘いが、美味いのが多いからな。」
「だいじょうぶか~? インドで喰った、ラスグラとかいうのみたいに、歯が全部虫歯になりそうなほどのじゃねーだろうな?」
「ふふふ。まあ、食べてみれば分かるさ。」
アヴドゥルは、自信ありげに笑う。
そしてアスワンに到着。カフェがたくさん建ち並んだ道のカフェのひとつに入った。
「エジプトでは、お茶と一緒にお菓子を添えてもらえるから、それでこの国の甘さが分かるだろう。」
「いや、待て。コーラにしよう。」
「なんでです?」
「ここはもう敵地じゃ。どこから敵の攻撃があるか分からん。瓶に栓がしてある物の方がよい。」
「確かに…。」
「まあ、コーラも甘いからな。ちょうどいいんじゃね?」
「花梨、それでいいか?」
「…はい。」
もうなんでもいいから甘いのちょうだい状態の花梨は力無く返事をした。
ジョースター一行は、カフェの店主がなぜか軽く焦っていたのに気づかなかった。
「店主。コーラを6つ頼む。あと、栓はテーブルで抜くからいいぞ。それに右から3番目、4番目、5番目、6番目、7番目、一番奥のコーラを指定する。」
「は、はい…、ただいま、お持ちします…。」
その時だった。
店の客が、コーラが冷えてないと文句を言ったのだ。
「なにぃ? コーラは冷えとらんのか?」
「れ、冷蔵庫が壊れてまして…、すみません。」
「なあ、ジョースターさん、ちょっと神経質すぎじゃね? まさかここの店主が俺らに毒を盛ろうとしてるとかさ。ありえねーって。」
「ぬるくてもいいです…。」
「そうじゃな、ぬるくてもコーラでいい。持って来ておくれ。」
「ズコー!!」
「だいじょうぶか、てめー?」
派手にこけた店主に声をかける承太郎であった。
「だ、だいじょうぶです~。」
「あー…、でも砂糖いっぱいの紅茶も…。」
「だいじょうぶか? 花梨ちゃん?」
「別にこの店に拘る必要がねーならよぉ、向かいの店にでも…。」
が…、その時、その向かいの店が燃えだした。
「か、火事?」
「ジョースターさん、花梨ちゃんが限界っぽいので、紅茶でもコーラでもいいから持ってこさせてください。」
「うむ、すまんかったな。店主、最初の通り、紅茶を持って来ておくれ。茶菓子もつけて。」
「へい。お待ちください。」
こけていた店主だったが、それを聞いて元気なり、店の奥に引っ込むと、紅茶を持って来た。
「お菓子…。」
「お菓子はすぐにお持ちします。」
「ほれ、砂糖。好きなだけ入れて飲め。」
「ありがとうございます…。」
花梨は、砂糖の入った容器からバサバサと砂糖を紅茶にいれ、ザリザリになったところで飲もうとした。他の者達も飲もうとした。
ところが。
「キャーーー! なによこの犬!?」
「ブーーー!?」
その悲鳴を聞いて見れば、イギーが客のケーキを食べていたため、全員紅茶を吹き出した。
「こら、イギーーー!」
「ワンワンワンワン!」
「待てコラ! クソ犬!」
「まったく、油断も隙も無い!」
「……お菓子…。」
咄嗟にイギーを追いかけたが、限界だった花梨は、ぶっ倒れてしまった。
「ああ! 花梨ちゃん!」
「いかん! ほら、そこにお菓子屋があるから、気をしっかり!」
「買ってきてやるから、待ってろ。」
「僕らは、一旦ホテルに花梨ちゃんを連れて行きます。ジョースターさん達は、お菓子を。」
「分かったぜ。」
「俺が車でホテルまで連れて行くから。迎えに行くぜ。」
「ああ、そうしてくれ。」
ジョセフと承太郎がお菓子屋に入り、残りのメンバーは、花梨を車に運んで移動し、ホテルにチェックインした。
一方その頃。
「くっそーーー! 口に含んだまでは行ったのに…。」
「ぼ、ぼぼぼ、僕のトト神は…、ち、近い未来しか分からない…。」
「次の予言は?」
「ま、まだ…。」
「次の予言で、必ず奴らを皆殺しにするぜ! 俺達、クヌム神の使い手の俺オインゴと、未来が分かるトト神のボインゴがな!」
変身能力のクヌム神と、近い未来を予言するトト神の使い手の兄弟が、さっきまでジョースター一行がいた店で悔しがっていたのだった。
毒入りの紅茶を飲ませる。それがトト神が詠んだ予言だったのだ。
コレ書いてて、なぜか脳内にうろジョジョが出てきちゃったので、ぬるくてもコーラでいいっていうのと、変身しているオインゴがズコー!!ってなってたところだけ参考にしました。(※うろジョジョのとは描写は違います)
うろジョジョ…最高だよね……。私大好き。
エジプトのお菓子で検索すると美味しそうなお菓子がたくさん出てきます。
一部紹介しようかとも思いましたが、書けなかった……。
ただ、気候の都合上、中東と同じで砂糖を大量消費するようです。
最初の方、前より不吉な夢を見る花梨……、それが意味することとは?