最後の方は、承太郎視点。
「失礼しました。」
「てめー、見かけによらずうっかりか?」
花梨、土下座中。
ジョセフ、日本での浮気がバレて、目の前に立っている承太郎の前で正座中。足が痺れてプルプルしている。
「しかし…、ジョースターさんの浮気はともかく…、孫娘とは…。つまり君は未来から来たということかい?」
「そういうことですね。でも……。」
「でも?」
「………違うかもしれません。」
「違う? どういうことだ?」
「そろそろ…。あっ、帰ってきた。」
庭の庭園へのふすまが開かれていて、そこへフワフワと白い炎のような、カラスほどの大きさの鳥が入って来た。
起き上がった花梨は、起き上がり、手を伸ばして鳥を迎える。
「!?」
承太郎達が驚きで目を見開いた。
というのも、鳥の驚いたのではない。鳥の後ろからフヨ~ンと着いてきた白い人型のような、半透明なのっぺらぼうに驚いたのだ。
承太郎達の視線を気にせず、花梨は、腕に鳥を止まらせた状態で、半透明ののっぺらぼうに話しかけていた。
「おい…。」
話を終えると、のっぺらぼうは消えた。
「やっぱり…、違う。」
「はあ?」
花梨は、顔を承太郎達に向けた。
そして。
「この世界は…、過去は過去でも、パラレルワールドみたいです。」
なんかぶっとんだことを言った。
「ぱ、パラレルワールド? なぜ、そう言いきれるのかね?」
「この“ヒト”から聞きました。」
「………………ひと?」
「そこにさっきまでいた半透明ののっぺらぼうか?」
「はい。東方家のご先祖様の幽霊さんです。」
「ゆうれい!?」
「スタンドじゃないのか?」
「私、幽霊さんとお話が出来ます。この子(鳥)が、連れてきてくれるんです。」
「お前のスタンドは、どうなってるんだ? あの妙ちくりんなラジオのスピーカーみたいな目の奴じゃないのか?」
「あのスタンドも“オトモダチ”です。死んだ方から借りたものですから。」
「借りる?」
「はい。それが私の力です。死んだ方……、そしてもう一つは、生きているスタンド使いの方と長く接して、そのスタンドをコピーしてお借りすることです。」
「なんと…!」
アヴドゥルが驚いていた。
「先ほど、東方家のご先祖様から聞きました。私の伯父にあたる、東方のお子さんは、一人っ子で、私の母はいないと……。」
「だからパラレルワールドだと?」
「私から見れば、そういうことになります。」
「……君の母親が存在しない、と?」
「私の母は、東方朋子の双子の子でした。」
「そうか…。」
そう言われるとなんとも複雑な気になる。自分の親にあたる人物が存在しない世界……。つまり自分が生まれてはこないというもしもの世界なのだから。
「花梨…って言ったか? お前は、これからどうする?」
「元の世界に…帰りたいと思います…。でも…。」
「帰り方が分からない…か。」
「はい。」
花梨は頷いた。
「そもそも、お前はどうやってこの世界へ来た?」
「分かりません。ただ…知らないスタンドがうろついていて、ソレでつい…。」
「うっかりか…。」
「はい。」
「お前…、馬鹿だぜ。」
「友人からはよく言われます。」
花梨は、そう答えながら友人・野乃佳のことを思い出した。
その時。
「あっ。」
「?」
「今…いた。」
花梨は、庭先を指差す。承太郎達も見たがそこにはスタンドはいなかった。
「…どんなスタンドだ?」
「ケンタウロスのような……、変わったスタンドです。」
「そいつを見つけりゃ帰れるかもしれねーか?」
「たぶん。」
「だったら、ソイツの本体を見つけりゃいい。スタンドってのは、本体がいるんだろ?」
「あ、ああ。その通りだが。」
「たぶん、それは無理です。」
「なぜ?」
「あのスタンド…、本体がもう死んでいますから。」
「分かるのか?」
「はい。」
「……そいつは困ったことだな。」
「とても、困ってます。」
「あの………、わし、いつまで正座……。」
「浮気ジジイは黙ってろ。」
「はい…。」
そんなこんなであったが…、花梨はひとまず空条家でお世話になることになった。(ホリィ案)
温和で、深くは考えないらしいホリィは、パラレルワールドの姪っ子とはいえ、可愛い可愛いっと花梨に笑って言っていた。
***
side:承太郎
パラレルワールドのジョースター家の親戚?
とんだ乱入者であった。
美しい女だった。
特に目が印象的だ。
澄んだ、青い目…。だが、どこかで見覚えがある印象があるとは思ったが……、まさかジジイの浮気で出来た子の子だったとはな。
それもパラレルワールドの…。
信じがたい事実だが、なぜか信じる気になれたのは、パラレルワールドとはいえ、同じ血が流れているからか?
足が痺れに痺れて悶絶しているジジイを放っておいて、縁側に行くと、その問題の女である花梨が縁側に座ってやがった。
ぼんやりと…なのか、どこか憂いを感じさせる横顔が美しい。
憂いるのも無理もないだろうがな。いきなり余所の世界に飛ばされ、知っているようで知らない同じ人間のいる場所にいるのだから。
ひとまずソッとしておいてやろう…、そうでなければ、考えもまとまらないだろうから。
すると、花梨は、ポツリッと小さく。
「……お腹すいたなぁ…。」
……前言撤回。
コイツ、図太く、馬鹿で暢気な女だ。
とりあえず、台所にいるお袋には、腹が減ってるっとだけ伝えておいた。
花梨ちゃんは、精神的に図太いっという設定追加。
まあ、霊感少女だし。
本当は、アゲパン…っとか、好きな物食べたいみたいに呟かせるつもりでしたが、好きな物が思い付かなかった。
次回辺りで、旅立ちかな?