携帯を使って何をしているか、答えは盗聴。
裏世界で出回っている、『学園都市製お手軽電波傍受用機械』と携帯を繋げば簡単にできる。
ザザッとノイズが入っているものの、聞き取れる程度の音が聞こえてきた。
『ザ……こちらは今、木山春生と交戦中……ガガ…………至急造園を……ザザザ』
情報としてはたいして役に立たないもの。上条は爆音をたよりに何となくで移動する。
『場所は第七学区の高速道路………ガ…木山が能力を!?……ザザッ……ガガピーザザザガ』
通信はそれ以上聞き取れない。
だが、場所がわかった上条は全力で走り出した。
そして、能力と聞いたとき、食蜂にジャミングを命じてよかったと思った。
少し前、初春飾利は木山春生からひとつのデータを貰った。
そして今は、それを持って逃げている。
木山の使う能力の被害を受けないために。被害者を助けるために。
食蜂操祈は高レベル能力者の脳波を上書きしている。
洗脳とはそもそも、能力を使って脳波を上書きすることにより、初期設定を行う。
『幻想御手』は上条が解決するだろうし、能力なら解除もできる。
そしてなにより、
(戦力を減らす、ねぇ)
上条が言ったこの言葉。つまり木山は、
(能力が使える!?)
かなり短い考察で結論に行き着いた食蜂は、やはりかなり頭がいいようだ。
上条は今全力で走っている。
突然携帯が鳴った。アレイスターである。
「もしもし」
『アレイスターだ。それよりも君に言いたいことがあってね』
「手短にお願いします」
急いでいる上条は三分以上なら問答無用で切るつもりである。
『もしも、『幻想御手』を解決するつもりなら、バケモノには右手を使わないようにな』
理不尽である。いや、不条理の域だ。
バケモノを幻想殺しを使わないで、倒すのはかなり厳しい。
「それは木山春生ですか? それともバケモノが別にいるんですか?」
『それは自分で考えたまえ。防御用ならば構わないがな』
つまりそれは、バケモノは別にいると暗に言っているのだ。
「わかりました」
上条はそう言って通話を切った。
数分後、上条は現場に到着した。当たりを見回して上条は呟く。
「これは予想以上にひどいことになってるな。あんなのと戦った
上条が轟音がする方へ歩いていると、
「おい、……危ないから行っちゃ駄目だ。一般の学生は下がってろ」
力の無い声でそう言われた。
だが、上条は一般人では無い。
「一般じゃなければ構わないよな?」
上条は答えも聞かずに高速道路から飛び降りた。
次からバトルパートです。
VS.木山