ありふれたRTAでラスボス撃破 タンクチャート   作:エチレン

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初投稿の権を他人に握らせるな!


グリューエン大火山出発~エリセン到着

 汚くないドラ娘が仲間になるRTA、はーじまーるよー!

 

 前回はフリード兄貴を倒したところまででしたので、今回はその続きからです。

 

「あのお方が危険視するだけはある…凄まじい力だ。今の私ではまだ力が足りんようだな。だが、次に相まみえる時にはその首もらい受けるぞ!」

 

 フリード兄貴の出番は今回はこれで終わりです。原作では要石を破壊して迷宮を破壊、「環境破壊は楽しいゾイ!」などとやりたい放題やってましたが、このゲームではそんな意地悪はしてきません。二度と入れないようになったら他のキャラが神代魔法を取りに来れなくなるからね。

 

 彼は、普通に白い龍の背に乗って出て行きました。後はナイズ・グリューエン兄貴のアジトに入って神代魔法を入手するだけです。中央にある島を覆っていたマグマが無くなったので入りましょ。

 

 岩盤くんもお疲れナス! 最後まで足場として活躍したグリューエン大火山におけるMVPです。

 

 おっ、開いてんじゃ~ん! ナイズ・グリューエン兄貴のアジトの入り口は自動ドアになっています。ハイテクですね。奥に進みまして、このこじんまりとした物置みたいな場所がアジトです。終活をしっかりしていたのか、宝箱とかアイテムとかは一切置いてありません。ケチんぼ。

 

「ここがゴール地点で良いみたいだね。魔法陣があるからあれに入れば神代魔法を入手できるのかな?」

「……今まで見た魔法陣と同じ形式。間違いない」

「みたいだな。さっさと入っちまおうぜ。今回はどんな魔法が手に入るか楽しみだ」

「グリューエン大火山の神代魔法…一体なんだろうね」

「今度はちゃんと私が使えそうなものだと良いんですけどね…。生成魔法も重力魔法も全然ダメでしたし…心がひもじいです」

「大丈夫大丈夫! シアシアは神代魔法が無くても十分強いし、未来視なんていう凄い力があるじゃん!」

 

>頭に何かが流れ込んでくる……!

>『空間魔法』を習得した!

 

 魔法陣に入って、神代魔法入手完了です。グリューエン大火山の神代魔法は『空間魔法』ですね。先ほどフリード兄貴が使ってた震天はこの空間魔法による攻撃です。

 ほもくんは相変わらず適性は並です。ユエ姉貴と谷口姉貴は最適、ハジメくんと中村姉貴はほもくんと同じく並、清水くんは不適です。シア姉貴は可哀想な事にまた不適です。ユエ姉貴との格差が広がっていきますね…。

 

 空間魔法は重力魔法と同じく攻防に優れた魔法ですが、どちらかというと攻撃側の性能をしています。範囲攻撃に優れ、雑魚散らしにはもってこいです。

 特に谷口姉貴は空間魔法を取得していると魔法やスキルが多数追加されて一気に強キャラになります。なお、火力の面ではユエ姉貴やシア姉貴の後塵を拝するのでこのRTAでの出番は…んにゃぴ。このゲームでは神代魔法を手に入れると色々と役割をこなせるようになりますが、一人のキャラであれもこれもとやろうとすると中途半端な結果になるので、ソロならともかくパーティ戦では役割はきっちりと決めて特化させた方が良いです。

 

>『グリューエンのペンダント』を手に入れた!

 

 それじゃあ空間魔法と攻略の証を手に入れたので、ここはもう用無しです。脱出しましょう。

 『グリューエンのペンダント』を持っている状態でアジトのすぐ傍にある円形のリフトみたいなのに乗ればエレベーターみたいに上に上って外までショートカット出来ます。

 

>この足場に乗れば外に出られそうだ……

>どうしようか……

 

 では諸君、サラダバー! もうこんなダンジョン来ねえよ、ペッ!

 脱出した先は山頂となっております。麓まで送ってくれればよかったのに、入り口もそうですがなぜ山頂にこだわるのか。ナイズ・グリューエン兄貴は馬謖だった…?

 では下山しましょ。噴火していないのでまた来ることが出来ますが、今回のRTAではもう二度と来ません。オルクス大迷宮やライセン大迷宮であればボス戦が一、二分で終わるので問題ないのですが、ここのボス戦は三十分くらいかかりますからね。流石にロスが過ぎます。

 

 さて、これからの予定ですが、一度ウルの町まで行って、それからエリセンに行き、メルジーネ海底遺跡に行って再生魔法を手に入れます。ウルの町まで行くのは新たな旅の仲間を迎えに行くためです。

 ちょうどこの日数くらいに出現するので、ちゃーんとチャート通りに走れていれば出会えるはずです。

 ウルの町はブルックの町からセンチュリーで北に走って二日、飛行艇なら一日もかからずに着く場所にあります。グリューエン大火山からは飛行艇で西に半日程度ですね。

 

>砂嵐が行く手を阻んでいる

>通り抜ける方法を探す必要がありそうだ

>四輪駆動なら大丈夫そうだ!

 

 これ、最初の一回だけ強制で後は自由参加にすることは出来なかったのか…? グリューエン大火山に入ったり抜けたりするたびにこのミニゲームしなきゃいけないんですけど、制作陣はこのゲームをそんなにやってほしかったんですかね?

 

 倍速! 風刃! ハンドルを右に! 手榴弾! ニトロ! クリア!

 

>無事に砂嵐を抜けた……

 

 二度と来たくない理由の一つに、このミニゲームがあると思います。一応空間魔法があれば乗り物が無くても抜けられますが、それにはグリューエン大火山をクリアする必要があります。黒炎王リオレウスを狩るために黒炎王リオレウスの装備が必要な感じですね。

 

 というか、帰りも馬鹿正直にミニゲームをやってましたが空間魔法でショートカット出来ましたね…。まあ、誤差だよ誤差! 次からは空間魔法を使うとちゃーんとチャートに書いておきましょう。

 

 砂嵐を通り抜けたら飛行艇に乗り換えて進路を西へ。ウルの町へと急行します。アンカジ公国にはもう用はありませんからね。オアシスの魚くん生存ルート。

 

 さて、移動中にこれから咥え入れる仲間について…お話します…。

 迎えに行く仲間はみんな大好きドМドラゴンこと『ティオ・クラルス』姉貴です。彼女は畑山先生のように日によって出現する場所が違います。今は24日目なので、ウルの町に向かって移動中です。25日目から27日目まではウルの町に滞在しているのでその間に話しかけて仲間にしましょう。

 

 ティオ姉貴はトータスに召喚された20日後から出現して各地をぐるぐるしています。原作では数か月たってから動き出してましたが、このゲームでは竜人族は即決即断したようですね。まあ、本当に仲間に出来るのに数か月かかるようであれば出番もなくクリアされるからね。しょうがないね。

 移動ルートは固定なので、あらかじめwikiで調べておけば待ち伏せして20日後に最短で仲間にする事も出来ます。

 

 これから攻略するメルジーネ海底遺跡の攻略に有用であり、それ以外でも高い戦闘能力を誇るので準スタメンみたいな扱いになります。流石にユエ姉貴のように出ずっぱりではないですが、物理が効き辛い敵の時はシア姉貴と交代したりすることになるので括約を期待しててください。

 

 そんな事を言っている間にウルの町に着きましたね。それじゃあ門番くんに見せつけるように目の前で降りまして、町に入りましょう。湖畔にある綺麗な町です。近くにウルディア湖という絶景のスクショスポット、もとい観光地があるので暇があれば寄ってみても良いかもしれませんね。ボートに乗ってデートとかもできます。

 

「ここがウルの町かぁ…。すごく空気が澄んでるね」

「凄いたくさんの水田があったよね! 確か大陸一の稲作地帯だったかな? 王宮ではお米が出なかったから久しぶりに食べたいな~」

「お、お米…! 私も食べたい…!」

「近くにデカイ湖があるようだぜ。折角だしちょっと寄ってみるのも良いかもな」

「……ん、確かウルディア湖は大陸で一番大きい湖だったはず。魚も良いのが沢山獲れる」

「いやー、フェアベルゲンでは見れないものばかりで新鮮な気持ちですね!」

 

 目的の人物は25日目に出現するので一晩ウルの町で泊まりましょう。ちょうど夜ですしね。

 適当な宿でご飯でも食べて一夜を明かしましょう。原作で愛ちゃん先生一行が泊まっていた水妖精の宿にも泊まれますが、一晩13万ルタとか宿泊料が高すぎるっピ! 逆に言えばどれだけ人類さんサイドが愛ちゃん先生を重要視していたかが分かります。

 

>みんなで一緒に食事をとった

>少しだけ仲良くなれた気がする……

>『清水幸利』『中村恵里』『シア』との仲が深まった!

>『清水幸利』『シア』との関係が『親友』になった!

>『中村恵里』との関係が『友達』になった!

>朝になった

 

 ちなみに友好度が10であっても個別に交友で誘わなければ『特別な仲』になるためのイベントは発生しません。食事は個別の交友ではなく、修学旅行や文化祭と同じ全体に対する交友という処理なので発生しないわけですね。

 それじゃあティオ姉貴を探しましょ。探す場所としては宿屋、目抜き通りなどですね。完全にランダムな場所に現れるので根気強く探しましょう。オラッ、早く出てこい!

 

 ! いたぞおおお、いたぞおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!

 

 丁度 水妖精の宿から出てきたところにバッタリと鉢合わせしました。まだケツが無事な頃のきれいなティオ姉貴です。お前、こんな良いところに泊まってたんか。流石、竜人族のお姫ちんは格が違った。やっほー、こんにちは。元気にしてたー?

 

「うむ、こんにちは。ふむ……? 成程、もしやお主らが……」

 

 ティオ姉貴は頭が良いので話が通じます。勝手に納得してこちらの素性を汲んでくれますからね。伊達に[ピー]年以上は生きてないって事です。ちなみに、町ではバラバラに行動してるはずなのにこういったイベントシーンでは一瞬で集結します。空間魔法か何か?

 

「おっと妾としたことが。不躾に眺めて済まなかったのう。妾の名はティオ・クラルス。遠くにある場所からの旅人じゃ。ここでこうして出会ったのも何かの縁。せっかくじゃし、共に食事でもどうじゃろうか?」

 

>『ティオ・クラルス』に食事に誘われた

>どうしようか……

 

 流れるようなお誘い。これはやり手のナンパ師ですね…。断る理由も無し、お誘いに乗りましょう。断るとパーティに入らないです。

 暗転して場所が変わり、水妖精の宿にあるレストランで8人でのお食事です。食事後も所持金が減っていない所を見るに、ここはティオ姉貴の奢りみたいですね。よしみんな、一番高いもの頼もうぜー!

 

「まずは急な誘いに乗ってくれた事を感謝するのじゃ。実は初対面じゃというのにお主等をこうして誘ったのには訳があってのう…」

 

 ティオ姉貴の長話が始まりますが倍速でキャンセルだ。ですが折角の登場シーンなので右枠で垂れ流しておきます。一応内容をかいつまんで下枠に纏めておきますと、以下のようになります。

 

 ①ちょっと前にすんごい魔力を感じて何か変なのが世界に降り立ったことを同族の者が感知した

 ②普通は自分たちの一族は世俗の事に関与しないけど今回のは流石に放っとけない

 ③話し合いの結果、自分が派遣されて調査をする事になった

 

 そしてほもくん達を一目見てビビッときたらしいです。

 一応ある程度の情報は集めてたようで、勇者一行がこの世界に召喚されたことは知ってたみたいですが、流石にハイリヒ王国の首都とか神山とかには迂闊に近づけず、こうしてちまちま行動していたのだとか。

 

 まあ、竜人族はエヒトのせいで世間では絶滅扱いですし、エヒトの目がある場所には行けませんよね。

 現在の時点でティオ姉貴は自身の素性を明かしておらず、ほもくん達にはただの調査員と自己紹介しており、ストーリーが進むか友好度が上がるかのどちらかで自身の素性を話してくれるようになります。

 

 このチャートではメルジーネ海底遺跡で素性を明かしてくれますので、それまでは竜化はお預けです。

 

「――と言う訳なのじゃ」

「なるほど…確かに僕達はここじゃない世界から召喚されたけど…」

 

 ティオ姉貴は自身の素性を隠す必要がありますが、こちらには隠す必要はありません。ハジメくんがほもくん達の境遇を話してくれてますね。まあ、いざとなったら矛先が向かうのは勇者なのでほもくん達のような小者はへーきへーき。

 

「……うむ。やはり、妾の勘は間違っておらんかったの。そこで、お主等に折り入って話があるのじゃが…。妾を旅の一行に加えてくれぬか? 異世界人と言うのは一族の記録でも一度も確認された事がないのじゃ。お主等が何を為すのか、それを見定めたいと思っておる」

「だったら天之河……勇者の所に行った方が良いんじゃねえのか?」

「…それもありなのじゃが、お主等に付いて行った方が色々見れると思ってのう。どうじゃ? 自分で言うのもなんじゃが、これでも妾は腕は立つのじゃぞ? 足は引っ張らぬし、むしろ色々と物知りゆえ、役に立つと思うのじゃが?」

「お、おう……」

 

 すっごい食い下がってきますね。ティオ姉貴の目的が目的なのでしょうがないといえばそうなのですが。それはそうと清水くん鼻の下すごい伸びてるゾ。まあ、ティオ姉貴は見た目は満点ですからしゃーない。ケツパイルされなければ中身も満点に近いです。

 

>『ティオ・クラルス』が仲間になりたそうに見つめてくる

>どうしようか……

>仲間に加える

 

「うむ! これからよろしく頼むのじゃ!」

 

>『ティオ・クラルス』が仲間になった!

 

 というわけでティオ姉貴がパーティに加入しました。このパーティに入ったのが運の尽き、これから使い倒してやりましょう。

 ウルの町にももう用はないのでさっさと出発してしまいましょう。目指すはエリセンです。

 エリセンは海上にある町で、ウルの町からは大体2日くらいの距離にあり、さらにそこから北にしばらく進むとメルジーネ海底遺跡がある場所に辿り着くことが出来ます。

 

 気になったんですがトータスのデカさってどれくらいなんですかね…? 地球と同じか少し大きいくらい? 原作の舞台が世界の全てなんでしょうか? 実は原作の大陸は世界のほんの一部で、他にも大陸があってそこでも世界の存亡がかかった戦いが行われているのかもしれませんね。地球の神話でも全知全能っぽい存在は複数いますし、他にエヒトみたいな奴がいても不思議じゃないです。想像が膨らみます。

 

>夜になった……

>これ以上は行動しない方が良いだろう

 

「ウルの町…良い場所だったよね。空気もきれいだしご飯も美味しかったし。お米も手に入ったから、これからは毎日でも食べたいくらいだよ」

「さんせ~い! キャンプと言えばカレーだよね! 明日はカレーにしようよ!」

「カレー…いいよね。ウルの町にあったシル…ニルッシル? みたいなのも中々に美味しかった」

「おいおい、シッニルニルだろ?」

「……違う。ニッシルシルだったはず」

「いえいえユエさん、シッシルニルですよ」

「お主等、ちゃんと覚えてやってほしいのじゃ…。シルニッシルじゃろう」

 

 全員間違ってて草。ニルシッシルくん可哀想…。思ったんですが、トータスのお米ってインディカ米なのかジャポニカ米なのか、それともタイ米なのかどっちなんでしょうかね?

 

「あー食った食った! おっ、夜空が見える。向こうじゃこんな綺麗なのは滅多に見れねェよな」

「空間魔法が手に入ったから上が透けて見えるように改造したんだ。これでもっとキャンプ気分が味わえるよね。ついでに外の環境音も聞こえるようにしてるよ」

 

 ハジメくん有能すぎィ! このテントはどこで買えますか?

 

「……くっ」

「くっ」

「な、何故妾を睨むのじゃ? 特に何かしたような身の覚えも無いのじゃが…」

「鈴とユエさんはその…、ティオさんの胸囲の戦闘力に慄いてるだけですから…」

「いやー、でも大きくても肩が凝るだけですよ? そこまで良い事は無いと思うんですが…」

「は?」

「は?」

 

 こちらは巨2並1貧2ですね。仲が良いようで何よりです。

 では夜も明けたので出発です。エリセンには今日中に着きたいですね。最短距離で行けばおそらく日が沈む前には着くと思うのですが…。一応調査でも進路から逸れずに走ったら夕暮れ頃には到着できたので大丈夫だと思います。

 

 さて、ティオ姉貴の性能ですが、彼女は数少ないタンクが出来るキャラクターの一人です。とは言ってもそれは竜化状態での話で、通常状態ではシア姉貴よりも若干耐久力がある程度であり、普通に魔法アタッカーとして運用した方が強いです。

 火と風の属性魔法が特に強力で、この二つの属性であればユエ姉貴に迫るほどの威力を叩き出せます(勝てるとは言ってない)。

 

 竜化すれば戦闘方法がガラッと変わり、肉弾戦とブレスによる範囲攻撃で雑魚敵であればほぼ一撃で蹴散らすことが出来ます。ただし、本人の当たり判定も大きくなり範囲攻撃に巻き込まれやすくなるので、範囲攻撃を連発してくる敵が複数出てくるといつの間にか蒸発してたりするので気を付ける必要があります。

 後は画面の圧迫感が凄いことになります。デカ過ぎんだろ…。

 

 総評すると、強キャラ~ぶっ壊れキャラの中間に位置する準ぶっ壊れキャラです。

 敵によって2つの形態を使い分けることが出来れば心強い戦力になってくれるでしょう。

 

 エリセンは飛行艇に乗っていると入れないので、海の手前で降りて渡りの船に乗るか、もしくは自前の船に乗って行きましょう。潜水艇があるのでこれに乗れば大丈夫です。

 

 ちょうど夜になる直前に着けそうですね。ではエリセンで一泊した後、メルジーネ海底遺跡で幽霊ハントを今回はここまでです。ご視聴ありがとうございました。

 


 

□どうでもいいオマケ□

 

 ウルの町で新たに謎の調査員ティオ・クラルスが仲間になったのは良いのだが、一つだけ問題があった。

 ここではお米が買えると言う事で幸利、鈴、ティオで買い出しに行く途中の出来事である。

 

「のう、何故ユキトシは妾を見る度に眉間と心臓を押さえるのじゃ?」

「い、いや。俺も分からねえ…。ただ、ティオさんを見る度に眉間と心臓に穴が開いたような感覚がするんだ。ポーション飲んでも変わらねェから病気とかじゃなくて、きっと気のせいだと思うんだが…」

「それはきっと恋だよ清水くん! いやはや、青春してますな~!」

 

 見た目はドストライク。艶やかな黒髪に豊満な身体を着物のような民族衣装に包んでいる。日本で出会えたのなら是非お付き合いしたいくらいだ。

 だが、幸利はティオを見る度に眉間と心臓にちょっと痛みが走るような気がした。それを聞いた鈴が幸利の背中をバンバンと叩いて茶化す。

 

「いや、多分違うと思うんだが…。そういうお前は北条とはどうなんだよ」

「う゛っ…! そ、それはですね~、いざ再開すると勇気が萎んでいったといいますか…」

「おいおい、そんなんじゃユエさんにかっさらわれてお前が負けヒロインになるぜ?」

「うぐぐ…! い、嫌だ…負けヒロインなんかになりとうない…!」

「ほほう、スズはマモルの事が好きでユエとは恋敵であると。とは言え険悪な雰囲気では無かったようじゃし、健全なライバルと言うやつかのう。うむ、やはりお主等に付いて行くのは間違いではなさそうじゃ」

 

 あっさりと幸利の反撃で返り討ちにされる鈴。そのやり取りを聞いて大まかな人間関係を把握したティオは楽しそうに笑った。いくつになっても人の恋模様は観ていて楽しいものである。

 なお、本人は長老から孫をせっつかれている模様。

 

「とっとと谷口が告っちまえば良い話なんだがな。コイツ、こう見えて臆病者だからなァ。地球に帰るまでは無理なんじゃねえの?」

「で、出来るもん! 波風を立たせないようにしていた鈴は死んだ! もういない! ……な、七つ目の迷宮に行くくらいまでにはきっと…」

「早速先延ばししてんじゃねェよ!」

「くふふ…! た、楽しい旅になりそうじゃな…!」

 

 鋭いツッコミと上品な笑い声がウルの町に響く。

 今日も世界は平常運転である。

 

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