ありふれたRTAでラスボス撃破 タンクチャート   作:エチレン

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大切なのは『初投稿しようとする意志』だと思っている
初投稿する意志さえあれば今回はエタったとしてもいつかは完結するだろう?
初投稿しているわけだからな……違うかい?


エリセン~メルジーネ海底遺跡

 サクサクかと思いきやボスだけ異常なまでに強いダンジョンのRTA、はーじまーるよー!

 

 前回はエリセン到着まででしたので、今回はその続きからですね。

 正直な話、(エリセンでは特に重要なイベントは)無いです。ミュウ姉貴関連のイベントくらいですかね…。一応この時期でもレミア姉貴(24)は元気に未亡人をやっているので会いに行こうと思えば行けますが、特に理由もないのでキャンセルだ。

 

「ここがエリセンじゃ。世にも珍しい海上にある町であり、魚介類の名産地として知られておる」

「お~、ほんとに海の上に町がある!」

「……地面じゃなくて木があるから浮島みたいなものだと思う」

「木で編まれた島って聞いてたけど、まさかそのままの意味だったとはね…」

「これ、津波とかが来たらどうすんだろうな。いや、来た事がないからここに作れんのか?」

「とんでもない所ですね…。この島を作るのにいったいどれほどの木が使われたんでしょうか…」

「潮風で眼鏡のフレームが痛んじゃいそう…気を付けなきゃ」

 

 エリセンは、木で出来た巨大な人工島です。言ってしまえばデカイ船の上に町を作ってる感じですね。ガルパンか何か? ここにも門番くんは居ますが普通に通してくれます。潜水艦を見てもノーリアクションです。余談ですが、門番は全員同じ声優さんが使いまわされ…担当しているらしいです。

 

 メルジーネ海底遺跡は何故か満月の夜にしか行けません。おそらく制作陣の嫌がらせ、もとい粋な心遣いと言うやつでしょう。簡単に迷宮に辿り着かれたら悔しいじゃないですか。(笑)

 27日目に満月になるので一泊する必要があったんですね。ちなみにこのゲームでの満月は9日毎に訪れます。この機を逃すと大幅ロスになるので気を付けましょう。

 

 町に入ると海人族のお方が出迎えてくれます。見た目はあんまり人間と変わらないですね。申し訳程度にヒレが付いてますがアクセサリーと言われればそう信じてしまいそうです。

 

 夕暮れ時に入ったので夜からのスタートですね。ポーションは……まだ十分残ってますね。んだらば特に買いたい物も無いですし、最寄りの宿屋で一晩明かしましょ。

 

 おーええやん。海が見えるんやな。気に入った!

 

>みんなで一緒に食事をとった

>少しだけ仲良くなれた気がする……

>『ティオ・クラルス』との仲が深まった!

>朝になった

 

 異世界組は友好度7くらいまではポンポン上がります。チョロいです。

 さて、それでは27日目の満月が出る日になりましたのでエリセンを出発しましょう。

 目指すは西北西、メルジーネ海底遺跡の真上の地点です。大体半日くらい進んだところに突き出た岩があるので、それを目印にしましょう。

 メルジーネ海底遺跡の場所はミレディ姉貴から聞くことが出来ますが、ミレディ姉貴との会話がフラグになっている訳ではないのでwiki等で調べれば普通に入れます。ただし『グリューエンのペンダント』は必須なので注意しましょう。

 

 おっ、ありました。先ほど言った目印です。あの突き出た岩から真東に30秒ほど進めば丁度メルジーネ海底遺跡の真上です。後は夜になるのを待つだけですね。何かコミュとかがあれば暇潰しが出来るんですが、フィールド上では特別なイベント以外ではコミュが発生しないので何もできません。

 

 しばらく海に浮かぶ潜水艦をお楽しみください。nice boat.

 

 メルジーネ海底遺跡をクリアした後ですが、神山の攻略をした後にハルツィナ樹海、シュネー雪原の順に攻略して、その後はラスボス撃破という流れになっています。だいぶ進みましたね。

 

>夜になった……

>これ以上は行動しない方が良いだろう

>……!

 

 通常は夜になるとキャンプが発生しますが、ちゃんと指定の場所付近にいればイベントが発生します。

 

>『グリューエンのペンダント』から光が放たれる!

 

 グリューエンのペンダントから一筋の光が飛び出しました。あの光の先にラピュタ…じゃなくてメルジーネ海底遺跡があります。それじゃあ潜水モードにして突入しましょう。潜水艇はL2で潜水モードと浮上モードを切り替えることが出来ます。

 

 光の道に従って潜っていくと岩壁があり、そこに近づくと自動的に迷宮への入り口が開きます。

 おっ、開いてんじゃ~ん! それじゃあメルジーネ海底遺跡の攻略開始です。

 

 入ってすぐに円環状になっている通路があり、5つの魔法陣が分かりづらく書かれているのでそれを調べましょう。あらかじめ手書きの地図にマークしてあるのでへっちゃらです。

 

>岩壁に魔法陣が刻まれている

>『グリューエンのペンダント』をかざすと魔法陣が光り輝いた!

 

 これを5回繰り返します。一応この通路にも雑魚敵は現れるのですが、レベルは40程度しかないので潜水艇で轢き頃せます。オラオラどけどけ~! 勇者一行のお通りじゃい! 長いので倍速。

 

 ×4 甥の木村、加速します。

 

>岩壁に魔法陣が刻まれている

>『グリューエンのペンダント』をかざすと魔法陣が光り輝いた!

>どこかで岩が動く音がした……

 

 これにて第一関門突破です。海の中なのに音が聞こえるのは気にしてはいけません。仕掛けが解けた事を分かりやすくするための合図のようなものです。

 

 では第二関門です。開いた奥への道へと進むと下への水路をメガトンコインして水エリアから陸エリアに移ります。上にある水路からは水が侵入してこないようになってるんですね。

 

 そして強制エンカウントです。『ピアーシスバナクルス』×4です。原作でいうフジツボくんですね。

 こいつらに関してですが、特に何も言う事はありません。レベルは40程度ですし、すでにレベル90台後半のほもくん達の相手ではないですね。

 あえて言うのであれば破断の魔法を無詠唱で使ってくるくらいです。挑発しておけばレベル差もあってダメージはゼロに等しいので、いつも通りの戦法で瞬殺しましょう。

 

>戦闘に勝利した!

 

 では先に進みましょ。おっと、その前に清水くんの『戦慄の視線』をオォン!にしまして、雑魚敵はスキップしましょう。膝の高さまで水が入り込んでいる通路をじゃぶじゃぶ進んで行きますが、この通路がやたらと狭いせいで魔物の脇を通り抜けようとしても不幸にも黒塗りの魔物に追突してしまうんですよね。

 その点、清水くんの覇王色の覇気であれば、向こうから逃げてくれるので安心!

 

 通路の先にはデカい部屋がありますが、その前にバトルメンバーを変更です。

 シア姉貴を下げて、ティオ姉貴をフロントメンバーへ。隊列は最後尾に配置しましょう。

 ここのボスは物理は有効じゃないですからね。魔法も軽減されるのですが、それでも物理攻撃よりは遥かに通るのでね。シア姉貴は今回はお休みです。バックメンバーはいつも通りハジメくんと谷口姉貴です。

 

 イクゾー!

 デッデッデデデデ!(カーン)デデデデ!

 デッデッデデデデ!(カーン)デデデデ!

 

>広い洞穴に辿り着いた…

>奥に続く通路が見える

 

「流石に足まで水が浸かってると歩きにくいね」

「うえ~、すごく潮臭いよ~。もうびしゃびしゃだし早くどこかで着替えたいよ~」

「うむ、水を吸ってしまって歩きにくい事この上ないのじゃ。海水だと生地も傷んでしまうから早いところ洗い流したいのう」

「す、住んでる魔物もヌメヌメしてそうで気持ち悪いよね…」

 

 奥に続く通路に入れば本試験会場へと辿り着けますが、そうは問屋が卸しません。

 部屋の中央まで行った辺りで通路への入り口がゼリー状の壁で防がれてしまいました。

 

「な、なんじゃこりゃ…。これも試練の一つなのか?」

「何だかブヨブヨしてますねえ。一発ぶちかましときますか?」

「……迂闊に手を出さない方がいいかも。ここは魔法で様子見するべき」

 

>『ユエ』が魔法でゼリー状の壁に攻撃した

>……!

>なんと、壁になっていたのは魔物だったようだ!

>魔物が襲い掛かってきた!

 

 ユエ姉貴が勝手に魔法で壁を燃やし始めましたね…。『迂闊に手を出さない方がいいかも』とは一体。そして当然のように怒ったゼリーの魔物が襲い掛かってきます。

 

 それでは巨大クリオネこと『???』との一回目の戦闘開始です。ここでは倒すのではなく、一定以上ダメージを与えて撃退する形となっております。この後も出番があるので倒すのはその時ですね。

 

 この『???』は全ての攻撃に状態異常の判定があります。以前ユエ姉貴の封印部屋で酸の状態異常を使ってくるサソリくんがいましたが、それの上位互換である『腐食』という状態異常です。

 酸は『防御力低下と行動毎一割ダメージ』でしたが、腐食の方は『防御力を0にして行動毎五割ダメージ』という凶悪過ぎる状態異常です。対策必須!

 また、酸の状態異常とは別物なので、『酸耐性』を100%にしていても防ぐことが出来ません。

 ですがほもくんの場合は『状態異常耐性100%』なので防ぐことが出来ます。じゃけん、いつもどおり肉壁になりましょうね~。

 幸い、『???』は近くにいるキャラから狙うベヒモスのような脳筋AIなので、ほもくんを前に出して生贄にしておけば後衛の安全は担保されます。

 

「〝炎龍〟」

 

 『???』の弱点属性は炎です。魔法自体の威力を半減されますが、炎は二倍で通るので実質等倍ですね。ティオ姉貴、清水くんも炎属性の魔法で攻撃しましょう。逆に水属性の魔法は無効となります。

 ちなみに、こやつにはデバフは効きません。

 

「灰となりて大地へ帰るがよい!〝螺炎〟」

「灰となりて大地へ帰れ!〝螺炎〟」

 

 ティオ姉貴、清水くんのダブル螺炎です。ユエ姉貴とかの例外以外は同レベルだと詠唱時間が同じなので、素早さが近い者同士で同じ魔法を使うとこういった光景はよく見られます。ティオ姉貴もかなり魔法攻撃力は高いので結構ダメージが入っています。清水くんは…まあ、平均くらいです。

 

 魔法のシステムとして『連携魔法』なるものがあるのですが、またいつか紹介しましょう。

 

【『???』は体を広げ覆いかぶさってきた!】

 

 フィールドの前半分を範囲とした物理攻撃です。例に漏れず腐食の状態異常が付いてくるので要注意です。まあ、このチャートではカモ行動なんですがね。

 

 他には単体を対象として円状範囲にゼリーの雨を降らして攻撃してくる『雨蝕』、直線状に攻撃してくる『呑流』、単体を拘束して窒息、腐食状態を継続して与える『抱溶』などの行動がありますが、隊列に気を付けていれば現状さして恐れる必要はありません。

 

 ちなみに窒息の状態異常は『魔法使用不可と行動毎五割ダメージ』とこれまた凶悪です。腐食と合わせると合計十割のため、耐性が無いキャラが『抱溶』で捕まったら確札されます。窒息しながら溶かされる…グロい絵面ですね。ほもくんじゃなかったら即死だった…。

 

 それでは三人がマジックポーションをがぶ飲みして燃やしつつ、ほもくんがゼリーでねちょねちょになる光景をしばらくお楽しみください。服とかは溶けないんですかね…? 原作ではシア姉貴の服が犠牲になってましたが。まあ、ほもくんの全裸とか誰も得しないので気にしないでおきましょう。

 

 現在は非常に安定して戦えていますが、普通プレイをするとメルジーネ海底遺跡は最難関の一つです。というのも、通常はここに来るのって大体60~70レベルくらいの時なんですよね。推奨レベルもそれくらいですし。

 ですが、ここのボスのレベルは何と95です。レベル95というと、終盤のダンジョンであるオルクス大迷宮のボスのレベルとほぼ同じなのです。完全に初見殺しですね。

 生半可な防御力では押しつぶされますし、状態異常への耐性も疎かになりやすいので、恐らく殆どのプレイヤーがここで一度は全滅したことでしょう。私は三回くらい負けました。

 そして、いかに状態異常の対策が大切か、隊列や戦術を考える必要があるのか思い知るのです。しっかりと対策すればレベル60台でも勝つことは出来るように設定はされているのでね。

 

「……お返し。〝炎龍〟」

 

 魔法反撃での引きが良いですね。グリューエン大火山でのガバを取り戻す勢いです。

 一応、『???』の攻撃は分類上は物理属性なので盾反撃が発動していますが殆どダメージが無いです。百回くらい殴ればユエ姉貴の炎龍くらいのダメージになるんじゃないかな。

 

>魔物が怯んでいる!

>今なら奥の通路に入れそうだ!

 

 体力を一定以上削り取ったので、これにて一回目の戦闘は終了です。また後でケッチャコ着けましょう。『???』は通路までは追ってきません。やさしい。

 通路を進むと左右に分岐路があり、左は船の墓場、右は廃都市に繋がっています。奥まで進むと魔法陣があるのでそれに乗ればOKです。原作では岩盤を破壊してメガトンコインしてたので、これは恐らくゲームでのオリジナル設定?みたいなものだと思います。というか岩盤破壊がイレギュラーなだけです。

 

 私が選ぶのは右の廃都市です。なぜなら移動距離が少ない上に、道順も王城を目指して一直線なので記憶力もいらないからです。船の墓場は移動距離も長い上に通路が複雑なのでやりたくないです。

 そんじゃ右側に行きまして、ちゃっちゃと魔法陣で移動しましょう。

 

>魔法陣がある

>入れば起動できそうだ……

>魔法陣が光り輝いた! 

 

 神代の都市(廃墟)に降り立ちました。

 では、メルジーネ海底遺跡の本来の試験開始です。

 

「なんだここ…。都市の廃墟か?」

「……少なくとも私の知識には無い」

「ふむ…見たところかなり昔の街並みじゃな。それも百年や二百年などというレベルではないほどの、のう…。解放者が存命であった頃のものかもしれぬな」

「な、何だか『出そう』な雰囲気だよね…。エリリン、幽霊が出た時はお願い!」

「う、うん…何とかできそうなら何とかするよ…」

「あっ、遠くにお城が見えますよ! 取りあえずあそこを目指すのはどうでしょうか!」

「他に当てもないし、それが良いかもね」

 

 いざ出発しようとしたほもくん達の周りの空間が歪んで幽霊兵が突然のエントリーだ!

 強制エンカウントの『ゴーストソルジャー』×2と『ゴーストメイガス』×2です。

 幽霊兵は人間族さんサイドと魔人族さんサイドの二種類がいます。人間族が物理攻撃を、魔人族が魔法攻撃を行ってきます。

 

 ここに出現するゴーストは特殊な敵で、物理攻撃は一切通用しません。

 ただし、魔法であればどれほど小さい威力であろうと、それが攻撃魔法でなくても一発当たれば昇天します。デバフをかけても即氏するってお前…。

 

 なので、ここは普段使い道のない魔法を使いましょう。

 

「〝衝波〟」

 

 MP消費がたったの3! 画面全範囲に極わずかのダメージを与える使い道のないクズ魔法です。普段使いではユエ姉貴を以てしても一桁ダメージしか出ません。ですがここでは全画面即氏攻撃に早変わり!

 

>戦闘に勝利した!

 

 はい、戦闘終了です。一応中村姉貴の縛魂が通じる相手のはずなんですが、縛魂をかけてもなぜか即氏する敵なので意味が無いです。なんでやねん…。

 

「ひい~っ! や、やっぱり出た~! エリリンヘルプ!」

「きゃっ! す、鈴! どさくさに紛れて変な所触らないでってば…!」

「……! きゃ~こわ~い。マモル、ヘルプ」

「何やってんだユエさん…。つーか思ったんだがコイツ等ってよォ…」

「見境なし、ですよね。人間族と魔人族、どちらの兵士もこっちに攻撃してきました」

「ふむ。これを作った何某メルジーネは妾達に何を伝えたいんじゃろうな。戦の凄惨さか、それとも…」

「…とにかく進むしかないみたいだね。城に辿り着けば何かが分かるかもしれない」

 

 では自由行動です。ここからはエンカウントを出来るだけ避けていきます。

 幽霊兵は清水くんの覇気が通じないのでキビキビ走り抜けましょう。とは言っても大量に敵がいる上、こちらに向かって一直線に向かってくるので最低でも20回はエンカウントするんですがね…。

 

 衝波があれば戦闘は一瞬で終わるので事故要素は無いのですが頻繁に画面が切り替わるので目が疲れます。この時代にシームレスで戦闘に移れないのはどうかと思う(突然の批判)。

 

 では幽霊相手に無双をしながら王城に殴り込みを今回はここまでです。ご視聴ありがとうございました。

 


 

□どうでもいいオマケ□

 

「出来た…! ついに完成してしまった…!」

「…ああ。やったな」

「これで…ついに…!」

 

 水上の町エリセンにある宿屋で体を休める一行。当然ながら男女別で部屋を取っているのだが、男子部屋からは興奮した空気が発せられていた。彼等の前には一本の棒がある。真っ直ぐ、艶のある堅いそれの片端には魔獣の毛を束ねたものが括り付けられていた。

 

「空を飛ぶ魔法の箒…!」

「重力魔法を手に入れて苦節十数日…。俺達の努力がようやく報われたな」

「また偉大な発明をしてしまったよ…。僕、何かやっちゃいました?」

 

 すでに深夜になるというのに意気揚々と試運転をするために外に出る三人。波の音だけが聞こえる屋上に出ると、善は急げと清水は地面に置いた箒に手を翳す。股間を痛めないようにサドルが取り付けられている親切設計だ。

 

「上がれ!」

 

 興奮を隠しきれないその言葉を合図として箒が跳ね上がり、清水の手に収まった。途端、上がる歓声。魔法が使えるなら一度はやってみたい事ベスト10くらいには入る事であった。

 

「よっしゃーーー! 今、俺はすごく魔法使いをしてるぜ! それじゃあちょっくら飛んでくるからな!」

「重力魔法は清水くんが一番扱いが上手いし、それがいいね。使用感とかの感想よろしく!」

 

 任せろ! と飛び立った清水の指には緑と青の指輪が嵌められている。緑色の指輪を使えば箒を引き寄せることが出来て、箒を握った状態で青色の指輪を使えば自在に箒を飛ばすことが出来るのだ。

 改善すべき点は多いが、それでも三人が共同して作った初めてのアーティファクトだ。

 

 箒には重力魔法が生成魔法を用いて組み込まれており、そのためシュタル鉱石で薄くコーティングがしてある。魔力を流せば硬度が増すシュタル鉱石であればいざという時、僅かな間だが盾になってくれるだろう。

 

「…上手いな」

「初めてとは思えない程に飛ぶのが上手いよね。やっぱり重力魔法では一番かな?」

 

 今日初めて本格的に飛行するというのに、アクロバティックな飛行すらし始めた清水に感嘆の声が漏れた。もしかしたら昔読んだ事がある小説に出てくる主人公に匹敵するほどの才能があるのかもしれない。

 

「いつか皆でこんなふうにトータスを自由に飛び回れたらいいよね」

「…そうだな。いつか、皆で…」

 

 それから一時間ほど経って、清水が帰ってくるまで二人並んで星の綺麗な空を眺めていた。

 少しだけ欠けた月に、箒に跨った人の影が映った。

 

 翌日、エリセンでは夜空を飛ぶ箒に跨った人間の影の話題で持ちきりだったという。

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