ありふれたRTAでラスボス撃破 タンクチャート 作:エチレン
ゆゆうじょうパパワー! なRTA、はーじまーるよー!
今回はハルツィナ樹海の攻略から進めていきますが、その前にまずはハウリア族に顔見せをして一晩泊めてもらいます。計算通り36日目に到着できたので大丈夫そうですね。
思わぬ豪運で急きょチャートを変更しましたが上手くいきそうで良かったです。
ハルツィナ樹海の入り口で飛行艇から降りまして、ハウリア族の住んでいる村にお邪魔しましょう。鳥人族、耳長族、熊人族などの様々な種族がここで暮らしていて、当然それぞれの種族ごとに地元、もとい村があるのですが、どの村にお邪魔するときも首都のフェアベルゲンを通る必要があります。
>フェアベルゲンは久しぶりだ
>カム達は元気にしているだろうか……
いつ見ても美しいグラフィックだぁ……。
フェアベルゲンは絶好のスクショスポットの一つです。アンカジ公国が人間の作った街の美しさとすればこちらは自然が生み出す美しさといったところでしょうか。
まあ今回はのんびりしている暇はないのでフェアベルゲン観光はキャンセルして、さっそく街の北側にある出口から出発しましょう。シア姉貴がいるのでハウリア族の村まではパパっとイけます。
「ハルツィナ樹海は私達の庭ですよ! パパっと行っちゃいましょう!」
>シアに案内をしてもらえば迷わずに進めそうだ
>案内を頼もうか……
⇒はい
いいえ
「任せてください! それじゃあ皆、私の後にしっかりと付いてきてくださいね!」
パパっと行くとは言ってますが、三十秒ほどロード画面が挟まるんですよね。
ハルツィナ樹海はオブジェクトが多いので読み込みに時間がかかるみたいです。SSDでこれとかマジ? 他のゲームではもっとオブジェクトが多くてもロードは速いのに、なんでここは修正しないのかコレガワカナイ。
制作会社に対するアンチコメをしている間にハウリア族の集落に到着しました。
割とこじんまりした場所です。以前の一件でハウリア族は結構数を減らしてるみたいですし、そのためか空き家も結構あります。
音量注意!
「皆さ―――ん! 帰ってきましたよ―――!」
うるせえ!
シア姉貴のクソデカボイスはライセン大渓谷以来ですね。シア姉貴の声に反応して次々にウサミミ達が家から出てきて暖かく出迎えてくれます。
「おおシア、帰ってきたか! 大きな怪我もないようで何よりだ! マモル殿、ユエ殿もお久しぶりです。以前はお世話になりましたな。ハウリア族一同、歓迎いたしますぞ」
一晩お世話になりナス!
ハウリア族には一人一人に台詞が用意されているのでシア姉貴との絡みを見ることが出来ます。スキットも5つほどあるので興味がある方は自分の目で確かめてみよう!
「どうですかなマモル殿、シアは問題なく出来ておりますか? マモル殿が居れば大丈夫だと思いますがやはり大切な妻の忘れ形見、どうしt」
残念ながらRTAなので無駄な会話はキャンセルだ。カムの家……つまりシア姉貴の実家ですね、これに直行してさっさと時間を進めてしまいましょう。
「せっかくですし、家で休まれますか? シアも交えて旅の話を色々と聞かせていただければ嬉しいのですが……」
>『カム』の家に泊まることが出来るがどうしようか……
⇒はい
いいえ
「それでは部屋を用意致しましょう。ご自身の家と思いごゆるりと寛いでくだされ」
「久しぶりの我が家ですし、今夜は腕によりをかけますよー! 楽しみにしててくださいね!」
すいませ~ん、ほもですけど~。シア姉貴を合わせれば10人居るんですが、大丈夫そうですかね~。
気付けばかなりの大所帯となっております。そのせいかイベントで全員が動いたりすると若干の処理落ちが発生しているような気がします。
時間が過ぎて夕餉の時間です。11人で食卓を囲んでおります。はえ~、すっごい美味しそうな料理……。シア姉貴の手料理を食べたいけどな~俺もな~。
カムおじさんとの会話イベントが発生していますが当然早送りです。会話の内容も今までの思い出とか明日の予定とか、当たり障りのない内容で重要なものはないので問題ないでしょう。
>『カム』と楽しい一時を過ごした
>『カム』との絆が深まった!
当然ですがカムおじさんとも友好を深めることが出来ますし、何気に攻略も可能です。女主人公で友好度10にすればカムおじさん再婚ルートもあるので興味がある人はやってみてね!僕はやりません。
でももしそうなるとシア姉貴とは義理の親子になるんですよね。同じパーティで旅するとかクッソ気まずいんですがそれは……。
>朝になった
はい、それじゃあ37日目になりましたのでとっとと大迷宮を攻略しに行きましょう。
カムおじさんの家にはシア姉貴の私室があり、物色すると破廉恥極まりないハウリア族の衣装を手に入れることが出来ます。手に入れた衣装はシア姉貴以外にも着せることが出来るのでお気に入りのキャラに着せてやると捗るかもしれません。
ユエ姉貴に着せてシア姉貴とティオ姉貴の間に挟もう(凸凹凸)。
「おはようございます。昨日はよく休めましたかな?」
「おはようございます! 皆さん、朝ご飯出来てますよ!」
シア姉貴がやけに張り切ってます。お友達を招待した時に普段より高いお菓子とか出しちゃうあのテンションですね。それじゃあパパっと飯を食って出発しましょう。
今日の朝食は野菜・穀物系統の料理ですね。魔力関係のステータスが若干アップするのでうま味です。
オラッ、ユエ! メイン火力のお前が腹パンパンになるまで詰め込むんだよ!
それではユエ姉貴にフォアグラ農場したので先に進みましょう。
「それでは父様、行ってきますね」
「ああ、十分に気を付けるんだよ。マモル殿、ユエ殿、それに皆様もまたいつでもお越しください。ご武運を」
お世話になりました。もう用二度と来ねえよ、ぺっ!(豹変)
おっ、ちゃんと霧が晴れてますね。とはいっても普段に比べてという話なので結構視界は悪いですが。
あらかじめマップは作ってあるので最短距離で駆け抜けましょう。ちなみにですが、霧があっても樹海を歩くことはできますが、大迷宮を中心として侵入不可ゾーンが発生しているようで、一定以上近付こうとすると『これ以上は霧が深くて進めない』というメッセージが出てきて強制的に引き返させられます。
なので、霧が晴れる37日目まで待つ必要があったんですね。
道中は特にナニモイウコトハナイ。ハルツィナ樹海のモンスターはレベル90の清水くんで追っ払えますのでエンカウントもなし、ひたすらに走るだけで特にこれと言ったイベントは起こりません。
×4 甥の木村、加速します。
……話すことがないのでハルツィナ大迷宮についての解説をします。
ハルツィナ大迷宮は戦闘自体はあまり行われません。流石に神山よりは多いですが、それでも徹底してエンカウントを回避すれば2、3回程度であり、そのどれもがそこまで強くはありません。今の戦力であれば問題なく切り抜けられるでしょう。
基本的にヌルゲーダンジョンですが、唯一の事故地点は大迷宮のラストバトルです。これについては実際の場面で説明しましょう。クッソストレスが溜まるので。
>ハルツィナ大迷宮があると思わしき大樹に辿り着いた
>どうやら枯れてしまっているようだ……
到着しました。相変わらず枯れたままですが今回は問題ありません。再生魔法+大迷宮4つクリアという条件を満たしているのでね。
なお、人力ではほぼ不可能ですが不法侵入する方法があります。この大迷宮、枯れた大樹の中にある魔法陣が出現する座標にキャラが入れば入場できるので、『ミュウ&ジンすり抜けバグ』を使えば条件を満たしていなくても挑戦できるのです。
最もサイズの小さいミュウ姉貴と最もサイズの大きいジン兄貴を1フレーム毎に切り替えながら、異なる移動速度の二人をぴったり同じ速度で移動させて、枯れた大樹の左側面にある出っ張りの間に擦り付けるとぬるっとすり抜けて中に入れます。
少しでもすり抜ける角度を間違えると暗黒空間に囚われて身動きが取れず詰む上にセーブデータにもダメージが行く可能性があるのでTASさん以外にはお勧めできません。
「これが大迷宮……? でもこれって……」
「おう、見事に枯れてるな」
「……でも〝再生魔法〟と攻略の証が四つあれば入れるはず」
「確か石板があったはずですよね。とりあえずはめ込んでみましょう!」
では順番に攻略の証を石板にはめ込んでやりましょう。アイテム欄から『使う』を選べばOKで、証はいずれのものでも大丈夫です。
>『オルクスの指輪』を石板にはめ込んだ
>『ライセンの指輪』を石板にはめ込んだ
>『メルジーネのコイン』を石板にはめ込んだ
>『バーンの指輪』を石板にはめ込んだ
>石板が光を放ち始めた!
これで万事OKだわ。後は枯れた大樹を調べればイベントで再生魔法を使ってくれます。
「わわっ、大樹が光ってる! これどうすればいいの!?」
「石板の文字通り再生魔法を使えばよいと思うのじゃが……妾がやろうかの?」
「いえいえ、ここは私にお任せあれ! はああぁぁっ! 〝再生魔法〟!」
「その掛け声いるのか?」
シア姉貴が気合の再生魔法で大樹を復活させてくれました。あっという間に青々しい若葉をそよがせる昔の姿に元通りです。
大樹の幹がくぱぁして入り口が出来ました。ここから大迷宮に入れます。
そして、突入の前にメンバーチェンジです。
今回のメンバーはフロントにほもくん、ユエ姉貴、ティオ姉貴、清水くんの四人です。バックは誰でもいいです。いつものハジメくんと谷口姉貴を突っ込んでおきましょう。
>ここから大樹の中に入れるようだ
>ハルツィナ大迷宮に入りますか?
はいを選べば試練開始です。中に踏み込むと地面から魔法陣が浮かび上がってきて転移されます。
>どうやら転移の魔法陣だったようだ
>ここはハルツィナ樹海の中だろうか……
森の中で森の中に転移するって変な気分ですね。
さて、第一の試練開始です。第一の試練は『すり替えておいたのさ! ドキドキスライム危機一髪~ゴブリンを添えて~』です。
これはネタさえ割れていれば非常に簡単な試練です。原作履修済みの兄貴方々であれば迷う事は無いと思います。まずはメニューを開いてメンバーを確認しましょう。
谷口姉貴、ティオ姉貴、白崎姉貴の霊圧が消えていますね。
と言う事はこの森の中にこの三人の姿をした偽物と、三人が姿を変じたゴブリンが居る事となります。ちなみに、ゴブリンと化すキャラは主人公以外から完全にランダムです。
つまり、道中でこの三人が出てきたら無視するか即札して、それっぽいゴブリンが居たら話しかけて回収すればいいのです。パーティメンバーが変じたゴブリンにはそれぞれ行動に特徴があります。
例えばシア姉貴であれば手でウサミミを作って、飛び跳ねてアピールしてきます。あ^~ゴブリンがピョンピョンするんじゃ^~。なお、ユエ姉貴であれば原作と同じようにじっと見つめてくるだけです。
それじゃあ探しましょ。キャラクター毎に居る場所は固定なので、wikiを見ながら最短距離で駆け抜けます。えーっと、今回だと谷口姉貴、白崎姉貴、ティオ姉貴の順番ですね。
確かこの辺りに……いました。木の窪みで膝を抱えてゴブゴブ泣いている小さいゴブリンが谷口姉貴です。ゴブスレさんなら容赦なく命を刈り取るのですが、正体は分かっているので話しかけて回収しましょう。
「ゴブ!? ゴブブブ! ゴブゥ……」
「……あれ? このゴブリンってもしかして……」
「どうしたんですか恵理さん、気になる事でもありましたか?」
>『小さいゴブリン』は何かを伝えたいようだ
>どうしようか……
⇒連れていく
無視する
倒す
「ゴブ――!! ゴブブブーン!!」
>『小さいゴブリン』を連れていくことにした
「ゴブゴブ――! ゴゴブ!」
日本語でおk。あ、ちなみに倒してしまうとキャラロストです。
初見殺しとかそういう問題じゃないんだよなぁ……。
お次は白崎姉貴です。白崎姉貴はハジメくんを操作キャラにすると、一定距離以内に近付いたら向こうから勝手にホーミングして来てくれるので楽です。ティオ姉貴がいる場所まで真っすぐに進めば白崎ゾーンに入ります。
「ゴブブ―――!!」
「うわっ、急に何!?」
めっちゃ追尾してきて草生える。
「しまった、南雲がゴブリンに襲われた! くっ、このまま攻撃したら南雲も巻き込んでしまう!」
「……敵意は感じない。攻撃する必要はないと思う」
「ちょっ、待っ、服の中に潜り込もうとするのはやめてってば!」
「ゴブ―――――!」
>『白いゴブリン』は『南雲ハジメ』が気に入ったようだ
>どうしようか……
⇒連れていく
無視する
倒す
「ゴブゴブ! ゴブブブ!」
>『白いゴブリン』を連れていくことにした
これで二人目ですね。あとはティオ姉貴を回収して、その後中ボスを倒したらこの試練は終了です。
今回はまだ偽物に出会ってませんが、運が悪いと原作のように転移した瞬間に横にスタンバイしている時があります。その場合は仕方ないので容赦なくボコボコにしましょう。転移した直後から偽物三人にエンカウントした原作ハジメくんはクズ運だった……?
「ゴブゥ……」
居ました。背の高い樹に背を預けて黄昏ているゴブリンがティオ姉貴です。
原作では嬲られて喜んでいましたが、このチャートではきれいなままなので(暴行を加えられて喜ぶ変態は居)ないです。
「なんだァ? やけに落ち着いてんな」
「うーん、この仕草、どこかで見たような気が……」
>『落ち着いたゴブリン』は意味ありげにこちらを見ている
>どうしようか……
⇒連れていく
無視する
倒す
「ゴブン、ゴブブ!」
>『落ち着いたゴブリン』を連れていくことにした
これで回収完了です……。ゴブリンになったメンバーは戦闘に参加できないので、メンバーを並び替えましょう。……これって入る前にメンバー並べ替えた意味なくないですかね? 結局ここでまた並べ替える事になるんですし、二度手間でした。
これを、専門用語でロスと言います。次は中ボス前にメンバーを入れ替えるよう、チャートにちゃーんと書いておきましょう。フロントにシア姉貴、バックには天之河師範を入れておきます。連携はいつものほもユエと、後はシア姉貴と清水くんを設定しておきます。
あ、ちなみに天之河師範の補助効果は敵の攻撃力をダウンするデバフを撒くという何とも地味なものになっています。役に立たねえ……。
……うげっ、中ボスの目の前でティオ姉貴(偽)がうろうろしてる。
頼むからどいてくれ。お前のようなものは出現すらしないでくれ。
気付かれないように木の陰に隠れてどこかに行くのを待ちましょう。
ティオ姉貴(偽)の後ろに居るのが中ボスの『エルダートレント』です。そこまで攻撃力は高くないですが、ターンごとに再生する能力を持っているので持久戦を仕掛けるのは愚策です。高い火力で一気に削りきってやりましょう。弱点は炎と雷、耐性は土、無効は水です。物理は打撃と斬撃、どちらも普通に通ります。
よーし、立ち去ったな。それじゃあ中ボス戦です。お覚悟を。
>大樹が蠢いて襲い掛かってきた!
エルダートレントは、物理オンリーでしか攻撃してきません。
威力の高い単体一回攻撃、威力の低い単体複数回攻撃、それなりの威力の広範囲攻撃とバリエーションは豊富ですが、普通に挑発が効くのでいつもの戦法で問題ありません。
ほもくんは挑発を使用、触手プレイに勤しんでもらって後は袋にしちまいましょう。
【エルダートレントは大きな枝を叩きつけた!】
「……お返し。〝破断〟」
単体強攻撃ですが、ほもくんの防御力の前には無駄無駄ァ! そしてユエ姉貴反撃は炎か雷属性で頼むよー。水属性は無効だからなー。
「空の怒りよ、地に落ちよ! 〝雷槌〟!」
「せーのっ、そりゃあ!」
清水くんは中級雷魔法の〝雷槌〟、シア姉貴は〝剛閃〟で攻撃します。連携は魔法だけではなく、物理と魔法の組み合わせでも発動する事があります。
「いよっしゃあぁぁ! バチバチきましたよぉ!」
「焼き切れちまえ!」
「「〝紫電一閃〟!!」」
画面が暗転して紫の光が閃き、次の瞬間にはすれ違いざまに大剣を振り切ったシア姉貴が映し出されます。ヴォーカッコイー……。
威力もかなり強いですし、なにより雷属性が乗っているので今回の敵には特攻があり、〝轟爆〟よりもダメージが出ます。そして何よりも演出がかっこいいです。
ほもくんとユエ姉貴の連携技は無いの? と思われる方もいるかもしれませんが、当然あります。ただし今チャートでほもくんは防御に専念するので出番はないです。残念。
>戦闘に勝利した!
そうこう言っている間に戦闘が終了しました。特段強い相手でもないので見所さんはありませんでした。
エルダートレントを倒し終えると、彼(?)が再生後の大樹のようにくぱあして次の試練への道が開かれます。
「これは……入れって事なのか?」
「えっと……全員揃ってるかな?」
次のステージに進むためには居なくなったメンバーを全員回収しなければいけません。
偽物を間違えて連れて入った場合は後ろから襲い掛かられて面倒なことになるので、しっかりと真の仲間を見分けて連れていきましょう。
>次の試練に進めそうだ
>どうしようか……
⇒入る
入らない
中に入ると白い光に飲み込まれて次の試練へ挑めます。
戦闘はない試練なのでさくっと終わらせて今回はここまでです。ご視聴ありがとうございました。
□どうでもいいオマケ□
「ククッ……! ついに完成したぜェ……!」
「どうしたんだ清水、何が完成したんだ?」
それは王都を旅立つ前日の事であった。男子連中は王宮の一室で旅の準備をしていた。
その中でなにやら作業をしていた幸利が意気揚々と何かをやり遂げたような、それでいて悪だくみをしているような顔をしていたので荷物をまとめていた光輝が首をかしげる。
「それはな……これだ!」
ニヤリと笑った幸利は、手に持ったそれを自慢げに見せびらかした。
それは、光輝も見たことがある物だった。小さい黒光りするボディに小さいプロペラのようなものが装着されているそれは、一般的にドローンと呼ばれる物だ。
「それってもしかしてドローンか? そんなもの、トータスでどうやって作ったんだ?」
「北条が色々書いてある本を都合よく持ってたからなァ、再生魔法を手に入れた後くらいからちょっとずつ作ってたんだよ。パーツに関しちゃ南雲がいるから困らねえしな」
「清水……、南雲も忙しいんだからそんな玩具を作らせるのはどうかと思うぞ」
「僕は大丈夫だよ天之河くん。片手間に作れる程度だったし、清水くんが設計図を書いててくれたからそれほど気にしてないよ」
「……? 誰か来たな」
ドアをノックする音が聞こえたので、北条が一旦作業をやめてドアまで向かう。
幸利は聞かれてもいないのにドローンの事について説明をし始めた。オタク特有のアレである。
「いいか天之河。このドローンはな、神代魔法が組み込んであるんだ。空間魔法による迷彩機能があるからよっぽどの事が起こらねェ限りは飛んでるところは見つからねえ。さらには再生魔法によってこのドローンで映し出される映像や音を限りなく実物に近い状態で視聴できるんだ。コイツはすげェぜ」
ペラペラと話しているうちに、部屋を訪ねてきた人物が幸利のすぐ後ろまで移動してきていた。当然、自分作のアーティファクトを自慢することに夢中になっているので、幸利はそれに気付いていない。
光輝とハジメは「あっ」と何かを察したような表情をした。
「へへっ、これがありゃあ、普段は見れねえようなあの場所もバレずに覗きたい放題ってわけだ」
「成程、して何処を見るつもりなのじゃ?」
「何処って、察しが悪ィな。女子の着替えや風呂を鑑賞するに……」
やれやれと首を振った幸利は、後ろから聞こえてくる男のものではない声に反射的に答えて、そして固まった。
「ほう」
「決まっ……て……」
ギギギ、と首から錆び付いたような音を出して振り向くと、そこには笑顔のティオが立っていた。
女性陣の準備が出来たことを知らせに来ただけのつもりだった。しかし、何やら幸利が興奮しているのを見て少しだけ話を聞いていこうと思ったのだが、この有様である。
「済まぬのぅ三人共、忙しいと思うのじゃが少しこやつを借りてゆくぞ」
「「どうぞどうぞ」」
「お、おいお前ら、俺を見捨てるのか!? 俺達は仲間だったはずじゃ、うげっ! ギブギブ! 首が絞ま゛っでる゛! 生゛ぎだい゛っ!!」
幸利の襟を強く掴んだティオが笑顔のまま退室しようとする。それをかばう勇気が二人には無かったので、幸利はアッサリと売り飛ばされて部屋から引きずられて姿を消した。扉が閉まる音がやけに耳に残る。
「…北条、南雲。ティオさんは怒らせないようにしよう」
「…そうだね」
「…ハジメ、もう一回り大きい鍋が欲しいんだが」
「ああ、うん。人数が増えたからね。後で作っとくよ」
静寂が訪れた中、男三人は旅の支度を整えていく。
その日の夜、王宮には男の断末魔が響き渡ったらしい。