高性能な愛車と異世界で最高の一杯を!   作:テニス歴0年 HORIO

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あらすじ、やっぱ神様に選ばれて?異世界に転移した人は違うな~(*´ω`*)自分の危険も返りみず戦うんだもん尊敬するよご主人様、私だったら迷わず逃げるね(((・・;)



38 ・一か八か賭けましょう

 

 一か八か…語源のひとつ、「一か罰か」すなわち「賽の目で一が出るかしくじるか」今の状況がまさにそんな感じ、当たれば勝ちそれ以外は全部俺に不利な状況になる…

 

 

 

 「サイコロとかなら運だけなんだけどな…冷静に考えて俺の技術じゃまずレーザー当てるの無理じゃね?」

 

 

 

 運転している車の前方を力強く駆けているインフェルノウルフを見ていて本当に思う…止まってくんねーかなって

 

 

 

 エナの情報によるとレーザーはライトスイッチを引くとノータイムで発射されるらしい、溜めとかチャージの時差が無いのは正直有り難かったがクレー射撃の選手とかじゃ無いので結局動く的には当たる気がしない

 

 

 

 こんな感じで迷いながら運転しているとズルズルとエっさん達のいる森まで行ってしまいそうだ…取り合えずもう一度気を惹こうか、アクセルを強く踏み かなりのスピードでインフェルノウルフに近付く

 

 

 

 「うりゃ」

 

 

 

 ガスッ

 

 

 

 車がインフェルノウルフに追い付きなんとか接触、インフェルノウルフに軽くいなされながらも注意をまたこっちに向けてもらおうと全力でちょっかいをかける

 

 

 

 ぶつかるのも一苦労だ…

 

 

 

 「マスター、地球の有名な人は言いました、「この距離でなら外すほうが難しい」と 」

 

 

 

 急に画面からエナのキリっとした声が聞こえる…エナの言おうとしてる事は何となくわかった…要はゼロ距離射撃または接射しろって事だろう確かにゼロ距離なら射撃の腕とかは関係ないしな…ついでにエナそれは外すフラグだ

 

 

 

 「でもエナさんや…車でのタックルもさっきからほとんど避けられてるし、もう一押し 何か良い案貰えません?」

 

 

 

 「マスター、ならもう一押しすればいいと思います」

 

 

 

 …? 何を押すの?ライトスイッチ以外に押せるモノを探す…

 

 

 

 「あっ…握ってたわ」

 

 

 

 目の前にあるハンドルの中心部に目を向ける、クラクション〈恐怖付与〉 音を聞いた人や魔物に恐怖心を植え付けると言う怖い加護のついたモノ、人に使ってめっちゃ怖がらせてしまい使用を無意識に控えてたヤツ…確かにこれなら隙のひとつくらい作れそうだ

 

 

 

 

 

 ふーっ

 

 

 

 息を吐き、これからの動きを頭の中で整理する、ぶっつけ本番の一発勝負、外したらなんとか頑張って逃げる…よしっ

 

 

 

 車をインフェルノウルフの後方に、いつでも仕掛けられる距離をキープする

 

 

 

 勝負は一瞬だ…ふーっ1、 2 、の 3っ

 

 

 

 プァーーーーーーーーー

 

 

 

 力強く押したクラクションが車を中心に辺り一帯に鳴り響く

 

 

 

 予想通りクラクションの音でインフェルノウルフは一瞬硬直して軽快な走りが乱れる、それを逃がすまいと全力でアクセルペダルを踏み込みタックルを行う

 

 

 

 ドッ チュゥーッン

 

 

 

 車の衝突音と同時に甲高い音が響く

 

ぶつかった衝撃とほぼ同時にライトスイッチを起動させてレーザーを発射する事が出来た

 

 

 

 吹っ飛んでいったインフェルノウルフ当てた手応えはある…だが…

 

 

 

 「これ…やッべ…」

 

 

 

 俺の身体に向かって凄い勢いで押し寄せてくる疲労感と眠気、今気を抜いて目を閉じたら秒で寝る自信がある

 

 

 

 眠気に抗いながら必死に開けた目をインフェルノウルフの方へ向ける…

 

 

 

 「ちッ、マジか…浅かったか?」

 

 

 

 ゆっくりと起き上がるインフェルノウルフを見て呟く、こちらを睨み殺す勢いで凝視しながら近付いてくる

 

 

 

 だがその足取りは重たい、この姿はきっとインフェルノウルフの最後の意地なのだろう、 足下に広がる血の海、胸に空いた拳大の空洞、赤黒い毛が血でさらに赤さを増している止まること無く流れる血が傷の深さを物語っている

 

 

 

 インフェルノウルフの毛皮がメラメラと燃え出した、力を溜めているのだろうか傷から勢いよく血が吹き出る…来る

 

 

 

 文字通り捨て身の特攻、これが本物の勇者とかなら受けて立つんだろうけど俺はその気迫にビビり全力でバックにギアを入れて後退してしまう…さっきまで車があった場所に倒れ込むように突っ込むインフェルノウルフ…もう立つな、楽になれ…見ている此方が痛々しいわ…

 

 

 

 ゆっくりと立ち上がるインフェルノウルフ、こちらを睨んだまま動かない…いや動け無いんだろう…

 

 

 

 ふとインフェルノウルフは俺から目線を外して森の方向に目線を向ける、しばらくしてその大きな身体が傾きドサッと音を立てて倒れ込む

 

 

 

 ……

 

 

 

 

 

 辺りに広がる静寂…車のエンジン音だけが俺の耳に入る

 

 

 

 「ふーっ…」

 

 

 

 インフェルノウルフの気迫に全力で後退して逃げた俺…なんか負けたように感じるのは俺だけだろうか…

 

 

 

 「マスター、今インフェルノウルフのポイントが入りました、周りに敵の反応も無いです、ゆっくり休んでください」

 

 

 

 …エナが言うように今は何も考えずに休もう…しんどい…

 

 

 

 流れるように座席を倒して目を瞑る…眠気がこの何とも言えないモヤモヤっとした感情を飲み込み 俺は意識を失うように眠りについた

 

 

 

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