特に現段階では書くこともないので、早速行きましょう。
さぁ それでは...
今一度 異世界への扉を超えて 冒険の旅に出よう
歌の力を借りて まだ見ぬ敵に立ち向かおう
この世界が混沌に食われる前に...
Chapter 1 -迷い猫が導く先は-
「ふん、ふーん♪」
立花響は、近くの公園を散歩していた。ここ一週間の間、S.O.N.G.に呼び出された用事といえば、せいぜい迷子探しぐらいだ。ノイズも全く姿を見せていない。逆にこちらが警戒するほど、この世界は平和に満ち溢れていた。
そういうわけで、今日は何人かの装者と共に散歩に来ている、というわけだ。
「んー、たまには外に出るのもいいもんだな」
「日差しが気持ちいいデスッ!」
後ろで、雪音クリスと暁切歌が話している。響は、ここに未来もいたらいいのに、と思った。
小日向未来は、響の同居人であり、響の親友。彼女もまた、
そして、なぜ彼女がいないかというと、珍しく補習に引っかかったのである。
「それにしても、このメンバーで散歩なんて、ちょっと珍しい光景だね!」
響が二人のほうを振り返って言う。響とクリスと切歌、こんなメンツで集まることなどほとんどない。と、
「みゃ~お...」
どこからか、猫の声が聞こえる。その声を聴いた響は、考える前に走っていた。そう、響は、超がつくほどのお節介なのである。
「あっ、おい、待てって!」
「響さん、待つデス!」
2人の声には目もくれず、響は声のする方へと走っていった。だんだん鳴き声は近くなってきている。物の数秒と経たずして、響は声の主に辿り着いた。
そこには一匹の猫がいた。毛はぼさぼさだが首輪をつけているため、どうやら飼い猫のようだ。
「どうしたの?飼い主さんとはぐれちゃった?」
「みゃ~...」
そういって、その猫は響のほうへすり寄ってきた。その時、首輪のネームプレートが見えた。英語で書いてあったため上手く読めなかったが、そこにはこうかいてあった。
「ヴァル...ヲ?」
それが、この猫の名前らしい。名前に反応したのだろう、その猫は嬉しそうに響にすり寄ってきた。
「...っと、こんなところにいたのかよ」
「探したデスよ、響さん!」
クリスと切歌もやってきた。二人の心配をよそに、響が突然叫んだ。
「私、この子の飼い主を探してあげたい!」
「エェッ!?この子がどこから来たのかもわからないのに、デスか!?」
「まあ、いつものことだからな。アタシも付き合ってやるよ」
そうして、三人はヴァルヲという猫の飼い主探しを始めた。
まず街頭で聞き込みをしたものの、飼い主が現れないどころか、誰一人ヴァルヲという名前にピンとこなかった。
響たちの学校の校内放送でも呼び掛けてみたものの、飼い主は一人も来なかった。
そうしているうちに、すっかり日が傾いてしまった。
「あー、もう夕方かよ。こりゃあ今日はあきらめるしかないかなー」
「そろそろ帰らないと、調に心配されるデスッ!」
「そうだね...また明日、探してみよっか!」
そういって帰ろうとした時、ヴァルヲがこれまでになく激しい反応を見せた。
「うわあ...っ、急に暴れないでってば!」
ヴァルヲは響の手をするりと抜け出すと、茂みのほうへ走って行ってしまった。
「あぁ...っ、待ってヴァルヲ!」
「おい...っ響!待てって!」
「もう調からのお尻ぺんぺんを覚悟しないとデス...」
一心にヴァルヲの後を追う響。そうして辿り着いたのは、学校の裏山だった。
「はぁ...はぁ...っ ヴァルヲ?どこ?」
「おい、もう暗くなるってのに裏山に行く気か!?」
「駄目デスよ響さん!これ以上遅くなったら調に何と言われ...」
切歌の声はそこで途切れた。三人の目の前に、突然人影が現れたのだ。そして...
「あ、ヴァルヲ!もう、どこに行ってたの?」
出てきたのは、15歳くらいの一人の少女だった。
「えっと...あなたがヴァルヲの飼い主さん?」
「はい!私はフィーネといいます。よろしくお願いします!」
「フィーネ」という名前に、思わず顔を曇らせる三人。何を隠そう、かつてこの世界は、フィーネという名の女性によって壊されかけたことがあるのだ。
「...?皆さん、どうかされましたか?」
「あぁ、いやいや、何でもないよ。ちょっと昔のことを思い出しちゃって」
「そうですか...それより、ヴァルヲを見つけてくださってありがとうございます。」
「礼なら、このお節介に行ってくれ」
「私たちは響さんについてきただけデスから!」
「そうでしたか!響さん、ありがとうございます。」
そういって、フィーネは深く頭を下げた。
「ううん、これぐらいいいって。私はただ、迷子を届けてあげただけだから」
「いえ、ヴァルヲは私たちにとって大切な家族なので...それにしても響さん、私のお兄ちゃんと同じぐらいお節介なんですね。ふふっ」
「へえ、どんなお兄ちゃんなの?」
その後、色々な話をした。フィーネの家族のこと、ヴァルヲのこと、響たちのこと...シンフォギアのことは一般人に知られては行けないので伏せておいたが。
「へぇ、響さんたちはこの学校の生徒なんですね!」
「みんな学年は違うデスけどね!...って、もうこんな時間デスッ!?」
「やば、そろそろ帰らねぇと!」
「未来、今頃心配してるだろうな...ごめんね、もう帰らないと」
「いえ、大丈夫です!それから、もし良ければもう一度私達と会っていただけませんか?響さんたちのこと、もっと知りたいです!」
「もちろん!いつでも会いに行くよ!」
そういうと、フィーネは満面の笑みを見せて喜んだ。
そして、響達とフィーネは別れた。
響が家に帰ると、未来が目を腫らして出迎えた。
「響...ッ!もう、心配したんだからね...」
「ごめん未来、ちょっと迷子の猫を届けててねー」
「もう...響らしい。くすっ」
未来にも、笑顔が戻る。
「ほら、もうご飯できたよ。ふらわーのおばちゃんに、お好み焼きの作り方を教えてもらったんだ!」
「おぉー、美味しそう!いただきまーす!」
こうして、彼女たちの何気ない平和な一日は終わっていく。
その平和が、すぐに壊されてしまうことも知らずに...
第一話書き終わりました!
今回はアナデン要素が少なめでしたが、いかかでしたでしょうか?
そろそろ多機能フォームのほうも使いこなしていきたいです...
さて次回は...
突如として現れた、ノイズとは違う謎の生命体!
戦いに苦しむ響たちに現れた救世主とは?
次回 [現れしものの名は...]
お楽しみに!