戦姫絶唱シンフォギア 時空を超える歌   作:鮭猫

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第六話となりました。なんだか最近この小説の流れがおかしいような気もしますが、キニシナーイ。
次回からは三人の戦いの後編です!

※タイトルにもありますがまだ編集中です。閲覧は構いませんがストーリーがつながらないと思いますのでご注意ください※

それでは、歌の力を借りて、この世界を混沌から救い出そうー


Chapter 6 -Chaotic Alchemy-

切歌とギルドナは、通報があった都心部へと向かっていた。先程司令から連絡があり、ノイズと同様ファントムダストにも位相差障壁があることを聞いたため、二人は作戦を練りながら向かっていた。

 

「要するに、俺がファントムを狙い、お前がノイズを狙うということか――それって作戦になってるのか?」

「いいのデス!何も考えないよりましデスよッ!」

 

2人の作戦とは実に簡単だった。ギルドナはファントムダストを、切歌はノイズを攻撃し、どちらかが危険な状態になったら陽動などで援護するー簡単すぎて、もはや作戦でも何でもないかもしれない。

それはともかく、歩いていた二人の前にビル街が見えてきた。

 

「あれに人間が住んでいるのか?崩れてしまわないか心配になるが――むっ!?」

 

ギルドナの目線の先には、倒壊したビルがあった。

 

「何だか嫌な予感がするデス…」

「そうだな――とにかく行ってみないことには何も分からん。遅れるなよ。」

「エッ?あ、待つデス!」

 

2人は急ぎ足で、瓦礫と化したビルに向かった。到着してはじめて、その被害がどれほど甚大であるかが分かった。倒壊したビルの破片が道路の方にも転がり、交通渋滞を生み出していた。他にも破片が飛び散ったり、鉄骨がむき出しになっていたりして、まともに歩くには危険すぎる場所になっていた。

 

「ん?あれは…」

 

切歌は、ビルのエントランスにかかっていたものらしき看板を見つけた。そこには「特別展示:Ancient Alchemy -古の錬金術展-」と書かれていた。

 

「デデデデース!ギルドナさん、これを見るデスッ!」

「どうした、そんなに慌てて…」

 

切歌は看板をギルドナに見せた。彼は少し考えた後、こう呟いた。

 

「錬金術の応用か…」

「え?」

「ファントムがこのビルを襲撃した理由は、恐らく錬金術を我が物として、さらなる兵器の開発でもするつもりなんだろう。」

「そんなことをやってるデスか!?」

「あくまで推測だから本当かどうかは分からん――だが、俺の前に立ちふさがるのなら、どんな奴だろうと斬り捨ててやる!」

 

ギルドナは拳を固く握った。切歌がそれを見ていると、

 

 

突然のことだった。中央の瓦礫が爆ぜ、中から何かが飛び出した。

 

「危ないッ!!」

 

ギルドナが突然切歌を抱きかかえて飛び出した。呆気にとられた切歌がさっき自分たちがいた場所を見ると、吹き飛んだ瓦礫が突き刺さっていた。

 

「あ、ありがとうデスッ!」

「礼には及ばん。俺は仲間として当たり前のことをしたまでだ。」

「うぅ、相変わらず素直じゃないデス…」

 

2人が話している間に、爆風による土煙は収まったようだ。2人が見上げると、そこにはファントムが浮かんでいた。

 

「やはり貴様だったか、ファントム――さしずめ、錬金術の知識を奪おうという算段だな?」

「フッ、その通りだギルドナ…さすがは魔獣の王、と言ったところかな?」

「御託はいい。さっさと奪った資料を返さないと、俺の剣が火を噴くぞ」

「まったく…そう言われてやすやすと返すと思ったかい?」

 

ファントムが右手を上げると、そこには――

 

「デデデデースッ!何でソロモンの杖がこの世界に残ってるデスか!?」

「フッ…そうだな、確かにソロモンの杖は消え去ったーだが、我々は古代メソポタミアで未完成となっていたソロモンの杖とそのデータをもとに、新たにソロモンの杖を作り上げたのだよ…!」

 

ファントムが左手を上げた。彼が持っているものを見、2人は目を疑ったー

 

 

 

ソロモンの杖が、もう一つ…?

 

 

 

ファントムは話を続ける。

 

「さらに、我々は次元粒子を組み込み量産に成功したのだ…」

「次元粒子――って何デス!?」

「差し詰め、時空が歪んだ際に発生する未知の粒子、と言ったところか。それを組み込んで何をする気だ、お前たちは?」

「フッ、いずれわかる日が来るさ魔獣王…我々の望んだ世界は、もうそこまで来ているといっても過言ではないのだよ…ククク…ハハハハッ…!」

 

ファントムは不気味な笑い声を上げながら消えていった。

 

「あっ!!逃げるなんて卑怯デスッ!」

「それよりも今は、こちらが優先だろう!!」

 

いつの間にか、二人の周りを大量のノイズとファントムダストが囲んでいた。

 

「あぁもう、やるしかないデスッ!!ギルドナさん、背中は任せたデスッ!!」

「いいだろう。お前の背中、俺が請け負った!」

 

切歌とギルドナは背中合わせの状態でファントムダスト、ノイズと対峙した。切歌が聖詠を唱える。

 

「Zeios igalima raizen tron…」

 

緑色のギアに身を包み、彼女は緑色の鎌を取り出した。ギルドナも剣を抜いた。

 

「さぁ準備はいいかファントムども!一体ずつくたばらせてやる――震えて待つがいい!」

「全力全開1000%デスッ!!」

 

2人は、ノイズとファントムダストの群れに突撃していった。




というわけで、何とか第六話も終わりました。なんか錬金術の話が全然出てきてなかったような...まぁ、キニシナーイ。
次回から、装者たちの戦い[後編]に入ります。ストーリーを忘れた方は4~6までを、もう一度目を通しておきましょうね。

さて次回は...

位相差障壁があることを知り、戦意を失ってしまうクリス。そんなクリスに、ヘレナがかけた言葉とは...?

次回[共存する、ということ(後編)]

お楽しみに!

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