五条悟が最強であることは理解していたが、まさか封印されるとは思ってなかったんだ。   作:のれん(-_-)zzz

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まず初めに3~6日で次話投稿するとか言っておいて、1ヶ月以上放置してごめんなさい。
言い訳は最後に。

今回はほのぼの回...のはず。



拾話

星奨体護衛任務から、1か月後。

 

高専内の破壊された建物は修繕され、以前と同じ外観を取り戻していた。

 

先の大きな事件の直後でも、呪霊は待ってくれない。もともと呪術界は人手不足で、また6月は繁忙期だったこともあり生徒達も任務に追われていた。ようやくその繁忙期に終わりが見え、ぼちぼちと落ち着き始めていた。

 

呪術高専にて、1年生3人が教室に揃う。任務で一緒になることもあるが、教室でこのようにゆっくりと過ごすのは久しぶりのことであった。

 

今日は珍しく3人とも任務がない。日々働きまわっていたことでまだ疲れも抜けておらず、自主練も担任からするなと言われていた。ほぼ休日の扱いであった。一応学校ではあるため、軽く授業があるがそれも昼までには終わった。

 

教室で軽く座学をした後、各々好きなようにするよう言われた。

 

その言葉に千代と七海がすぐ立ち上がり、自室へ戻ろうとする。

 

その二人の手を灰原が唐突に掴んだ。

 

「ねえ!遊びに行こ!」

 

「「へ?(は?)」」

 

灰原のその言葉に、千代は驚き、一方で七海は軽く切れ気味で反応した。

 

「だって、最近忙しかったじゃん。高校生らしいこと何もしてないよ。」

 

灰原曰く、最近忙しく互いになかなか会えなくて寂しかったらしい。また、この3人でどこかに任務目的以外で外出したことなどなく、それを不満に思っていたようだ。

 

「このブラックな呪術師界のせいで疲れが溜まってるんです。休ませてください。」

 

灰原の提案を一喝するように七海が断る。七海も随分とここ連日の任務に参っていたらしい。

 

「私も少しやりたいことがあるので遠慮したいのですが、」

 

千代もなるべく柔らかい言葉で断る。

 

「いや、絶対に行こう。七海は明日も休みでしょ。」

 

2人の態度に対し、灰原は引き下がらない。

 

「なんでそれを知ってるんですか。」

 

「荒縫先生に聞いておいたんだよ。」

 

そう言いながら得意げにサムズアップする灰原。

 

七海は灰原の行動にイラっとしたが、自分を落ち着かせる。七海は灰原とペアを組むことが多いため、彼が普段から3人で交流できなくてストレスが溜まっていたことには気づいていた。灰原にとっては外出する方が健康的に過ごせるのだろう。自分は疲れるであろうが、明日も休みであることも考慮に入れて、七海は折れた。

 

「はあ、分かりましたよ。」

 

「よしっ、それで千代ちゃんもやりたいことは今すぐやらないといけないこと?」

 

「い、いえ、調べものなので特に急ぎではないですけど…。」

 

弱点を突かれたように、千代が反応する。

 

「じゃあ、行こ!」

 

ニカッと笑う灰原。千代もさすがにこれ以上断るのも無粋かと思い、了承する。

 

「仕方ないですね。」

 

 

 

 

3人は一応担任に外出の旨を伝えたら、「おー、行って来い。帰るのは遅くなるなよ。」とだけ言われた。

 

こうして3人は外に出て、呪術高専の出口までやってきた。

 

「で、どこに行くんです?」

 

七海が灰原に問う。

 

「え、決めてないけど?」

 

あっけからんという灰原。

 

灰原の言葉を聞き、眉間に皺を寄せる七海。

取り敢えず、誘うこと自体が一番の関門だと思っていた灰原は計画を立てていなかったようだ。

 

「まずは、昼食にしません?丁度お昼時ですし。」

 

このまま話し続ければ、逆に七海のストレスが頂点へと達してしまうと考えた千代が提案する。

 

「いいね、それ!僕はハンバーグが食べたい!」

 

灰原がその提案に乗る。ちゃっかりと自分の希望も述べた。

 

「私は何でもいいですよ。あまり良いお店も知らないですし。」

 

そう答える千代。千代自身、外食をすることがほとんどなかった。

 

「洋食ならおすすめのレストランを知っています。早く行かないと混み出すでしょうし、そこに決めましょう。」

 

千代と灰原はそう言う七海をじっと見つめる。

 

「何ですか?」

 

2人の視線に我慢できなくなった七海が問う。

 

「七海ってグルメなんだね!」

「意外です。」

 

 2人そろって七海が食にこだわることを知らなかったようだ。

 

「食べるなら美味しい方がいいでしょう。ほら、行きますよ。」

 

これ以上何か言われるのも嫌な七海が動き出した。少しだけ耳が赤くなっていた。そんな彼に2人はついていった。

 

 

 

七海が案内したレストランは流行りの若者向けのお洒落な店でなく、どこか懐かしさを感じるレトロな喫茶店だった。

 

まだ、人はそこまで多くおらず、3人は無事店に入って、席に着くことが出来た。軽くメニューを見ていると、スタッフが注文を受けに来た。

 

「僕はハンバーグランチで!」

 

灰原は最初から決めていたメニューを注文する。

 

「私はナポリタンでお願いします。」

千代はこの店の雰囲気から、外れようがないナポリタンを選択した。

 

「私は日替わりで」

七海は日替わりランチを注文した。今日はエビフライとチキンソテーのセットらしい。

 

「はい、ハンバーグランチとナポリタンと日替わりランチですね。食後のお飲み物はどうなさいますか。」

 

お昼のランチメニューには飲み物が格安でついてくる。急ぐ用もないので3人ともそれぞれドリンクを注文した。

 

 

 

10分後、軽く話しながら待っていた3人のもとに料理が到着する。

 

「いただきます!」

勢いよく食べ始める灰原。

 

残り2人もそれにつられて食べ始める。

 

「「美味しい」」

一口目を食べた灰原と千代から言葉が漏れる。

 

「それは良かったです。」

 

「うん、七海に任せて正解だった!」

 

「ほんとですね。」

 

出された料理はどれも美味しいものであった。3人ともおなかは減っていたので、それぞれ自分の料理に集中して食べ進めた。

 

食べ終わり、ドリンクで一息をつく。

 

「うん、満足満足。」

灰原は満面の笑みでお腹をさする。

 

「では帰りますか。」

灰原の様子を見て、七海が提案する。

 

「えっ、ダメだよ!」

 

「…冗談ですよ。」

 

「いや、今本気だったでしょ!」

 

2人のやり取りに苦笑する千代が言う。

 

「ではこの後どうします?」

 

「えっとね、さっき食べてるときに行きたいところ見つけた!」

 

「どこです?」

 

「ん、遊園地!」

 

灰原が行きたい場所を聞いた瞬間、千代の表情が笑顔のまま固まり、七海は先ほどより眉間の皺が深く刻まれた。

 

「「却下です。」」

 

平日とはいえ、人が多い場所で遊びまわる体力は2人にはなかった。

 

2人の批判を猛烈に受けた灰原はしぶしぶ代替案として、水族館を提案した。先ほどの遊園地よりかはマシかと考え、2人はあんまり乗り気ではないが了承した。

 

3人は残りのドリンクを飲みながら、近場の水族館を探した。

 

そうして、3人は都市直下型のサン○ャイン水族館へ赴いた。

 

「なぜこの年で水族館に…。」

 

「いいじゃん、七海。久しぶりに来てみると案外楽しいもんだよ。」

 

水族館に入場し、初めの珊瑚や小魚たちが展示されているゾーンを見ながら2人が話す。

 

千代はつい一か月前に沖縄で天内に連れられて行ったばかりなので目新しくはないが、やはりいる生き物たちは異なるものでその違いを考察していた。

 

三人はそのまま順路に進んだ。

 

灰原はやはり楽しんでいるようで特に大きいサメやマンボウなどを見ると興奮していた。七海もアクリル板越しにアシカを見て癒されていた。平日で人もそこまで多くなく、広大な敷地ではないためゆったりと時間をかけて回った。

 

あらかた、メインの水槽を見て回った3人は売店で缶ジュースを買い、近くのベンチに座った。

 

 

「あー、楽しかった。」

 

「…たまにはいいですね。」

 

なんだかんだ言って楽しんでいた男子2人をみて、千代は缶ジュースを飲みながら、軽く微笑んで、言う。

 

「結構楽しめましたね。」

 

そんな表情をする千代を見て、気まずそうにした灰原が言葉を発する。

 

「…あの、ごめんね。」

 

「え?」

 

「今日結構二人とも無理やりに連れてきちゃったし、それに千代ちゃんは沖縄でも水族館にいったでしょ。一緒に来たかったのは本当だけど、無理させちゃったかなって。」

 

曇りがちの表情で言う灰原。無理やり二人を連れまわしていたのは流石に自覚ある。それに加えて1か月前の沖縄での任務で、千代は灰原と七海より星奨体と深く関わりっていた。しかし、今日思い付きではあるがそれに関連した場所に連れてきてしまったことを少し悔いていた。

 

灰原の表情を見て、七海と千代は顔を一旦見合わせ、そして同時に灰原に向け直して言う。

 

「「バカなんですか?」」

 

「え!?ひどい!」

 

「あなたはいつも通りポジティブに考えていた方がいいですよ。まあ、水族館を選んだのはデリカシーにかけるとは思いますが、悩むなんてあなたらしくない。それに…今日実際に3人で来れてよかったと思っています。」

 

灰原に対し、はっきりと申しつつも、最後の言葉を少し照れ臭そうにしながら七海は言う。

 

「私も、灰原君と七海君と来れて楽しかったですよ。あの事件のことは気にしていないと言ったら嘘にはなるけど、灰原君が心配するほどではないです。」

 

千代も七海と同様に灰原をフォローする。

 

2人の言葉を受け、灰原は口をムズムズさせ、はにかみながら言う。

 

「ありがとう、2人とも!」

 

灰原はそう言って、2人に飛びかかる。

 

「えっ」

「なっ」

 

二人とも突然のことに困惑した。が、彼の笑顔を見て、観念した。本心からしていることだとありありと分かったからだ。

 

 

周りにいる人達はそんな3人を見て、

((((青春してるなあ))))

とほくほくしていた。

 

 

 

 

その後、3人は高専の学生寮に帰っていった。その足取りは軽かった。それはやっと帰れるからではなく、自然な軽快さを表していた。

 

任務でもないただの遊び。普通の高校生なら当たり前に感受できるものを彼らは初めて経験した。灰原は大いに楽しめ、残り二人も悪くないと感じていた。戦いの日々のなかにこういったこともたまには悪くないと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この日から約一年後。

 

 

 

灰原雄は死んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ここまで読んでくれてありがとう!


この後、更新遅れた言い訳がぐちぐち続くので興味ない人はスキップで。




更新が遅れた理由
1.めちゃくちゃリアルが忙しかった。
2.投稿していなかった期間が長くモチベが下がった。
3.自分の文章能力のなさに意気消沈した。
4.最初の投稿頻度自体、無理していた。

この教訓を活かし、次回投稿の日にちは指定しないことにする。
ただ、ちゃんとある程度満足する(作者が)までは続けるので悪しからず。
(次話はちゃんと書いてるぞ)

では、さよなら!
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