五条悟が最強であることは理解していたが、まさか封印されるとは思ってなかったんだ。   作:のれん(-_-)zzz

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言うの忘れてた。過去編から入るよ。
間違いがあったらこっそり教えて。(土下座)


過去編
壱話


2006年 2月初旬

 

私は、五条千代。中学三年生。2か月後には東京都立呪術高等専門学校に入学する。

 

兄様(あにさま)、五条悟が今1年生で、今度2年に上がる。兄様は高専に入ってからめっきり本家に帰ることがなくなった。まあ、寮制だから仕方ないことだが、高校に入ってから更に兄様が強くなられたのも関係あるだろう。帰ってもこの家の者からとやかく言われるだけなのは目に見えているし、高専に気の合う友人でもできたとも聞いている。

 

これは、私としても喜ばしいことである。私自身の術式を使う必要がないということだから…と思っていたら、

 

「なんで、仕事が入るんですかね。一応まだ中学生ですよ。お上は未成年の就業時間を知ってるんですか。」

 

深夜0時に連絡が来て、仕事に駆り出された。呪術師界は大変ブラックである。

 

「ええと、「岸が丘南病院前集合、もう一人の呪術師を待て」って。」

 

病院にたどり着いた。周りを見ても人っ子一人いない。一足先に来てしまったようだ。

それにしても、一緒に仕事に当たる哀れな相棒くらいきちんと教えてほしいものだ。しかも廃病院とは。嫌な予感しかしない。

 

「最近、兄様に何もないものだから、ついに私にも仕事が回されてしまったんですかね。嬉しいやら悲しいやら。」

 

そうぶつくさ言っていると、声をかけられた。

 

「ねえ、君が悟の妹さん?」

 

「んえ?」

 

私が声をした方に体を向けて見ると、長身の男性がいた。頭のてっぺんで団子があり、左に前髪を垂らしている。

 

「あの、どちら様でしょうか?」

 

「は?」

 

私が疑問に思ったことをいうと呆気にとられた顔をされた。仕方ないでしょう、何も説明しなかった上が悪い。

 

「いや、あのですね。上から一緒に任務にあたる人の説明全く受けてなくてですね。」

 

そういうと、男性は苦笑交じりに答えてくれた。

 

「ああ、ごめんごめん。私の名前は夏油傑。君のお兄さん、五条悟の同級生だよ。今日は一緒に任務に当たるように言われている。」

 

夏油傑…。夏油傑…。ああ!

 

「あの兄様によく突っかかるネチネチ野郎ですか?」

 

ピキッ。そう効果音が聞こえるぐらい目の前の男性、夏油傑の額に青筋が浮かぶのが見える。

やばい。まずった。

 

「それは悟から?」

 

笑顔でそう尋ねてくる。

 

「え、ええと、そうです。」

 

ごめんなさい。兄様。私はやらかしてしまいました。

 

「うん。あとで悟と全面戦争だな。」

 

何やら不穏な言葉が聞こえる。私は何も聞かなかった。うん、そうしよう。

 

「ところで、」

 

ビクッと自分の背筋が伸びる。

 

「君も自己紹介してもらっていいかな?」

 

「はいっ、五条千代といいます。夏油さんのことは兄様がからよく聞いています。」

 

「そう、中学生?」

 

「はい。来年度には呪術高専に入学します。」

 

「じゃあ後輩になるんだね。よろしく。」

 

「はい。こちらこそよろしくお願いします。」

 

なんだろう。すごく真っ当な人な感じがする。どこかの兄様と違って。

 

「任務内容については聞いてる?」

 

「いえ、とりあえずここに来いとしか…。」

 

「私も軽くしか聞いていないんだよね。たぶんそろそろ補助教員が来ると思うけど…「遅くなりました~」あ、来たね。」

 

黒スーツの男性がやってきた。

 

「すいません。夏油傑さんと五条千代さんですね。監督員の松田です。」

 

「松田さんよろしくお願いします。さっそくといっては何ですが、任務を教えていただけますか。さすがに時間が時間で早く終わらせたいもので。」

 

夏油さんが話を進めてくれる。ありがたい。

 

「分かりました。説明させていただきます。最近ですが、この岸が丘南廃病院近くの病院患者が真夜中にここに訪れて、自殺をするといった事件が起きています。現時点で2名亡くなられています。ここの周りを徘徊しているのを保護された場合もあるのでそこまで被害が広がっていないようです。以上より、上はこれを推定2級呪霊による仕業と決定しました。お二方にはこれから、岸が丘南廃病院内での調査・呪霊のお祓いをお願いします。」

 

「「了解です。」」

 

「それではお願いします。私は帳をおろして、ここの正面入り口で待機しておきます。何かあれば連絡してください。」

 

私と夏油さんは正面から廃病院に足を踏み入れた。

 

病院内を順に1階から探索していく。特に何もおかしなところはない。

二人とも無言なので少々気まずい。

 

「そういえば、」

 

夏油さんが耐え切れなくなったかのように口を開いた。

 

「千代ちゃんの階級は何級?」

 

「私ですか? 3級です。今回の対象の等級より低いんですが…。」

 

「じゃあ、今回は千代ちゃんに経験を積ませる意味もあるのかな。戦闘は久しぶり?」

 

「はい、呪霊と戦うことは少ないですね。夏油さんは1級でしたよね。その年ですごいです。」

 

「悟と同じだけどね。まあ、安心していいよ。2級程度の呪霊には負けないから。ああそうだ、千代ちゃんの術式って何?一応聞いておこうと思って。」

 

「え?兄様から聞いてないですか。」

 

まあ、兄様なら言ってないだろうけどね。

 

「全然。悟と同じ無下限呪術?」

 

「まさか、それを持っていたらもっと現場に引っ張りだこですよ。そうですね、はっきり言ってしまえば、あまり戦闘面では役にたたない術式です。ですので、基本的に私は補助役で、闘うとしても呪力による打撃を主とします。多分上もそれを踏まえて、夏油さんと組ませたんじゃないですかね。」

 

私は手に持った分銅鎖を見せながら、言葉を濁して、伝えておく。私の術式は使わないに越したことはないからね。

 

「そう。分銅鎖なんて珍しいものを使うね。」

 

夏油さんは術式には深入りせず、引き下がってくれた。空気読める人だ。

 

「夏油さんは呪霊操術を使うんですよね。」

 

私は夏油さんの足元でうごめく呪霊を見ながらいう。

 

「そうだよ。確かにこれを見て何も言わないから不思議だったんだけど、これも悟から?」

 

「はい。」

 

「はは、仲いいね。」

 

「うーん?そうでしょうか。」

 

私は兄様と話すときは聞き役に徹しているし、兄様も呪術関連のことしか話さないから仲がいいということではない気がする。

 

 

軽く雑談しながら周囲を警戒して、どんどん上階に調査を進めていく。夏油さんの呪霊のおかげで調査のペースが速いのがうれしい。しかし、最上階に来ても全くお目当ての呪霊に遭遇しない。ということは・・・、

 

「屋上ですか。」

 

「十中八九そこにいるだろうね。飛び降り自殺なら屋上からだろうし、自分の行動範囲を狭めて、影響が及ぶ範囲を上げているんだろう。」

 

「いるのが分かっていて、突っ込むのは少々憂鬱ですね。」

 

「突然仕掛けられるよりマシさ。すぐ終わらせて帰ろう。」

 

私たちは屋上への扉の前までやってきた。扉の奥から呪霊の気配がする。

 

さて、行きますか。

 




読んでくれてありがとう。
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