東方五行大神伝   作:ベネト

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衣玖さんの交渉は成立するのだろうか?



逆転衣玖さん

side衣玖

 

「これで残機は無いね...これからどうやって逆転するか見せてもらうよ?」

 

暦は子供っぽく笑い、私は書類を確認する...

 

もうミスはできません!!

 

残り三人の大神家の者を何としてでも屈服させないと協力が得られません!!

 

もしできなかったら...私の立場が非常にまずくなります!

 

 

 

「...まだ負けではありません!!」

 

こうなれば私の能力をフルに使用しなくては!!

 

私はすぐ近くで不安気に私を見つめている境奈さんに狙いをつける...

 

彼女はどこから取り出したのか?

 

灰色の狐のぬいぐるみ(?)を抱きしめている...

 

 

「な...何?今度はアタシ?」

 

(体から動揺した空気が流れている...確実に動揺していますね...)

 

私の能力(空気を読む程度の能力)は天候だけに作用するわけではありません...

 

生物が発する空気も読むことができ、これで相手の心情も理解することができます...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いざ勝負!」

 

私は境奈さんの弱みの写真を机に叩きつける...

 

境奈さんと新聞屋の射命丸文のあられのない姿...

 

ベットの上で境奈さん(目線なし)が文さん(目線有)に襲われている様子だ...

 

文さんの翼のおかげで大事なところは隠れていますがこれでも脅しの道具として使えます!!

 

 

「うげげ!!!」

 

境奈さんはぬいぐるみを白目をむいて力強く抱きしめている...

 

明らかに動揺しています...

 

 

「境奈さん?貴女が置かれている状況はわかりますよね?」

 

「...うう...何となく分かるわよ...勘弁してよ...」

 

境奈さん...もう泣く一歩手前になっています...

 

心苦しいですが私も引くわけにはいきません!!

 

 

 

 

 

 

「境奈さん?認めて下さらないなら、この写真を人里にばら撒いちゃいますよ?困りますよね?このスキャンダルが人里に広まったら...貴女の仕事に影響が及びかねますからね...」

 

「っ!...?」

 

「?」

 

境奈さんの空気が変わった?

 

動揺の空気が薄まっていく?

 

 

 

「ああ...なるほどね?...くく!!」

 

境奈さんは急に笑みを浮かべて指を鳴らす

 

境奈さんの足元に大きな灰色の狐のぬいぐるみが現れて、彼女はその頭に腰掛けてコンパクトを取り出す...

 

「...別に良いわよ?」

 

彼女はどうでもよいかのようにメイクをし始める?

 

虚勢ではない...

 

この空気は...明らかに余裕がある!!

 

 

 

 

「なっ?どういうことです?」

 

「スキャンダルねぇ...別にアタシの仕事には大したダメージはないわ?人里の住民も気にはしないし...」

 

彼女は新たな狐のぬいぐるみを出し、宙に浮かせてその頭にコンパクトを置く...

 

「つ・ま・り!!アンタの言ってる事は的外れなのよ!!」

 

「何ですって!!?」

 

境奈さんに指を突き付けられ私は書類をばらまく...

 

そんな...追い詰めたと思ったのに...

 

何故?

 

 

 

 

 

「母さん?仕事の時間があと少しだからさ?もういい?」

 

境奈さんは暦さんにだるそうに言う...

 

「...まぁ...お仕事なんだから仕方ないよね~?」

 

...まずい

 

ここで境奈さんに逃げられたら私の負け!!!

 

でも!これ以上の脅し用具は!!

 

 

 

 

 

 

「...?」

 

いや?...この写真には絶対彼女の弱みがある!!

 

初めの方...確実に境奈さんは写真を見て動揺していた...

 

つまり...私は突き付ける情報を間違えていたのかしら...

 

(つ・ま・り!!アンタの言ってる事は的外れなのよ!!)

 

私は写真を確認する...

 

「...そうです!!貴女の弱みはこちらでしたか!」

 

私は境奈さんに写真を突き付ける...

 

とある部分を指さして...

 

 

 

 

「...!?」

 

僅かに境奈さんから動揺の空気が流れ始める!

 

私が指した場所は射命丸さんの方...

 

どうやら真相に近づきましたね...

 

「貴女の恐れていたことは射命丸文さんですね...」

 

「うげ!?」

 

境奈さんは狐のぬいぐるみから転がり落ちそうになる...

 

でも動揺は確定です!!

 

私はさらに突き付ける!!

 

 

「つまり!!彼女との肉体関係を暴露されるのが貴女の弱みです!!」

 

「待って!!違うわよ!!」

 

境奈さんはコートのポケットからチラシを取り出し私に投げる...

 

 

「何です?」

 

「...急にびっくりしたわよでもね?別にそのこともどうでも良いのよね?それ見てみたら?」

 

「...では失礼して」

 

私はそのチラシを確認する

 

 

 

(人里のベストカップル賞!大神境奈と射命丸文!!)

 

その頂点に境奈さんと文さんが君臨している?

 

チラシにはランキング形式で色々なカップルが掲載されていた...

 

境奈さんと文さんの写真が収められている...

 

文さんの方は人里の事を考慮したのか自慢の翼を隠していますね...

 

 

 

 

境奈さんは狐のぬいぐるみに座りなおし、浮いている狐のぬいぐるみの目に光が灯る...

 

 

「だから人里の人間は知っているのよね?アタシらがそんな感じだとね...だから構わないのよね~...ねぇ土狐?」

 

(キュン!!)

 

宙に浮いているぬいぐるみが吠える...

 

あれ生きていたのですね...

 

「つ...つまり...」

 

「またまた!アンタの言っていることは的外れなのよね!!」

 

境奈さんはまたメイクを始める...

 

 

「的外れー!?」

 

...そんな追い詰めたつもりでしたのに!!

 

境奈さんはコートのポケットから新聞を取り出す...

 

「はい!アンタに残念賞!文文。新聞宜しく~!」

 

境奈さんは仕事の準備をし始める...

 

私の負けなのでしょうか...

 

私は手渡された新聞を見つめる...

 

 

 

 

そこには過去の様々な異変についてのことや人物のことについて書かれている...

 

私はそれをパラ見する...

 

幻想郷の守護者...博麗霊夢...

 

普通の魔法使い...霧雨魔理沙...

 

山の巫女...東風谷早苗...

 

紅魔館の吸血鬼...レミリア・スカーレット...

 

白玉楼の亡霊...西行寺幽々子...

 

人里の新聞記者...射命丸文...

 

大神家当主...大神暦...

 

 

「...?」

 

私はとある違和感を見つけてそれを眺める...

 

もしかしたら...

 

 

 

 

 

 

 

「見つけました!貴女の弱み!!」

 

「な!?...しつこいわね!!アンタも!!」

 

境奈さんは面倒くさそうに私を見つめる...

 

ですがわかりました!彼女の本当の弱みをね!!

 

私は文文。新聞を突き付ける!

 

「...貴女が本当に恐れていたこと、それがその新聞に書いてあります...」

 

「...え?」

 

境奈さんは新聞を見つめて顔を青くする...

 

そして彼女の空気が一気に変化する...

 

「...貴女の恐れていたこと...それは射命丸文さんの正体です!!」

 

「...ひっ...いぎゃあああああ!!?」

 

彼女は動揺の空気を一気に放出する...

 

 

 

 

「新聞の射命丸さんの欄...そして人里のカップルの文さんの写真...それらに共通することは天狗の身分を隠している彼女の思惑を感じます...新聞の欄に天狗と書くことなく人里の新聞記者と書いてありますしね...」

 

「...待って...そんなこと...」

 

境奈さんは灰色の狐のぬいぐるみをきつく抱きしめている...

 

(きゃいん!!!)

 

ぬいぐるみのほうは苦痛の声を上げているが彼女は気にしない...

 

私は写真を突き付ける!

 

「貴女がこの写真を恐れていた理由は...自身の翼を広げている文さんの姿が人里に広まることです!文さんの正体が天狗であることを隠したかったのです!!」

 

「やめてー!!!!!」

 

(きゃいいいいん!!)

 

境奈さんはぬいぐるみを抱きしめて叫び声をあげる...

 

 

 

 

 

 

 

 

そして境奈さんの力に耐えきれなくなったぬいぐるみは境奈さんの腕をすり抜ける...

 

(ぐるるる...)

 

「ど...土狐?」

 

ぬいぐるみは境奈さんを威嚇するような声を上げて彼女の顔の前に停滞する...

 

 

(ぎゃお!!!)

 

「うげ!?」

 

どんがらがっしゃーん!!!

 

そして境奈さんの顔に突進を浴びせて...

 

境奈さんは砂煙を上げながら、座っていたぬいぐるみごと後ろに倒れる...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「...うぐぐ...分かったわ...認めるわよ!!だからそれだけは勘弁して...」

 

砂まみれになった境奈さんは起き上がり机につっぷす...

 

おでこにたんこぶがありますね...

 

「協力してくれますね?」

 

境奈さんは黙って頷き、暦さんの方は唖然としながら彼女を見つめている...

 

「境奈...」

 

「ごめん!でも無理!!!文の正体がばれたら...文文。新聞の購読数が落ちてしまうの...」

 

境奈さんはうつむきながら体を震わせる...

 

 

「文が...努力しているのはアタシが良く知ってるの...だから...どうしても...」

 

そのまま彼女は答えることなく俯くだけだった...

 

 

 

 

 

 

 

「...心苦しいですが...暦さん...認めてくれますね?」

 

「...そうだね」

 

暦さんは薄ら笑いを浮かべた後、ほかの娘さんを見つめる

 

「でも...後2勝...まだ始まったばかりなのよね?勝ったと思わないでね?」

 

 

 

それは承知の上です...

 

まだその他2名が残っています...

 

私の交渉はまだ始まったばかりなのですから...

 

 

 

 




まだ続きます

ではこれにて
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