突如起きた地底からの地上侵略疑惑...
地上と地底の不可侵条約に傷が生じると考えた八雲紫は博麗霊夢と霧雨魔理沙を地底へと派遣する...
そして強制的に異変の解決に向かうことになった大神暦も子狐と化した娘達を引き連れて彼女達の後を追う...
大神家の全兵力が地底へと向かうのだが強力な能力を持つ地底の者達に大神家の力が通用するか...それは神でもわからない...
side暦
鍾乳石に大岩が転がる暗い世界...これが地底というものか...私も初めて来る場所だけど下へと進むにつれて辺りの視界が悪くなってくる...
「煌炉...明りをお願いね」
(はいはい...)
私の尾から子狐となった煌炉が顔を出すと私の周りに狐火が多数灯る...
こういう時娘たちの力は便利だ...やはり全員で来たのは間違いではなかったか...全能力を使って先に進まないと何が起こるか分からないからね...
しかし霊夢達こんな暗いところを進んだのか...全く私が追いつかないということは相当奥まで進んでいるみたいだ...
「...追いつかないと不味いよね?あの子達人間だし...ここは私が...ふご!?」
頭部に衝撃が走り私は地面へと落下する...まさかの不意打ち?この私が?
「...いったーい!!誰よ!?」
辺りを見回すとさっきまでいたところに古い桶が浮いている...何で桶がこんなところに?
桶は上下運動をした後私の方へと落下し始める!!
「ちょ!あぶ!!」
ズドーン!!!
桶からの落下攻撃をギリギリ避けチップを投げて迎撃するが桶はそれを弾いて上昇する...
「...しぶとい」
桶から声が聞こえてくる...どうやらあの中に本体がいるみたいだ...
「いきなり攻撃とは...これが地底の挨拶ということかしら?」
「...ふん」
桶は私から離れて本体が首を出す...緑色の髪をツインテールにし白い着物を着た少女のようだ...
少女は私を見つめた後口を開く...
「キスメ...それが私の名前...能力は鬼火を落とす程度の能力...」
彼女はそれだけを言い辺りに鬼火を出現させる...
「鬼火ね...能力を言ったということは私を倒す自身があるみたいね...」
...その考えは実に甘いね...私は五行の能力を持つ娘を持つ大神狐よ?こんな鬼火...潤香にかかれば!
「潤香!迎撃を開始して...」
「...」
「...あれ?」
幾ら待っても潤香の反応がない...聞こえなかったのだろうか?
私はとりあえず尾の中に手を入れる...
「...がぶ!!」
「いったーい!!!!」
手を引っ込めるとそこには私の手に噛みついている潤香の姿が!!何で!?反抗期?
「潤香!潤香さん!!潤香様!!!痛いから!噛むのやめて!!」
「がぶぶぶ...」
何で何で!!何で!!!怒っている?...何で...
「...あ」
...潤香...狐の姿を嫌ってたわ...ああ...急いでいたとはいえ...私は何てことを...
だが!鬼火がこっちに来ている!!何としても!潤香には!!
「ごめん!!潤香!!怒っているのは分かる私が悪かった!!でも!ここはお願いだから能力をっ!!」
(...知りません)
潤香は尾の中に引っ込んでしまう!!ああああ!!やばい!!
私は鬼火を避けながらキスメと距離を取る...
「逃がさない...」
キスメは私を追って距離を詰めてくる!!こうなったら潤香の能力以外で何とかしないと!!
(アタシがやるわ)
「...境奈!?」
尾の中から境奈が出て来て彼女は口から泥玉をキスメへと放つ...
泥玉はキスメの顔に付着し彼女の動きがジグザグになる...
「み...見えな...げふ!!!」
辺りが見えていなかった彼女は鍾乳石にぶつかり地面へ落下する...
境奈のおかげで何とかなった...
「ありがと...境奈」
(貸しにしとくわ...とりあえずサポートはするから)
彼女はそのまま尾の中へ入る...
とりあえず助かった...地底の妖怪とはいえ地上とは一味違うね...私に不意打ちを食らわすだけでも充分脅威よ...
「霊夢達大丈夫かな?...とりあえず...先を急がないと...」
「こらー!!キスメを虐めたなー!!」
「...」
後ろを振りむくと今度は黄色の髪をポニーテールにし茶色の服を着た少女がいた...早くも新手か...
「虐めたというより?降りかかってきたから払っただけだよ?」
私は弁明するが少女は笑う...
「なんてね?別に分かってるわよー」
少女はお尻から糸を出して蜘蛛の巣をつくってそこに腰掛ける...
どうやら蜘蛛の妖怪みたいね...
「土蜘蛛かしら?」
「ご名答!アタシは土蜘蛛の黒谷ヤマメ...この地底の案内役とでも言っておこうかな?」
「地底の妖怪ね...」
「...そういう貴女は地上の妖怪でしょ?何でわざわざこんなところに来たのさ?」
「ちょっと野暮用でね...」
...理由をいうのはやめておくか...この子が私達がここに来た理由を聞くということは地底全域が関与した異変ではないみたいだ...
「ふーん!なるほどね...まぁ貴女がここへ来た理由はどうでもいいけど...アタシとしては親友の仇討ちでもしないとね」
「やっぱり...そうなる?」
「恨みはないけど倒したげる!」
ヤマメはにっこりと笑うと辺りに蜘蛛の糸を大量に展開する...
「さてさて!地上の奴がどこまでできるかアタシが確かめたげる!」
ヤマメは辺りの糸を手繰りながら空中を移動する...まるでサーカスの空中ブランコでも見ている感じだ...普通に飛んでいる者よりもトリッキーな動きをしているから読みづらいな...
「その機動力を下げないと...銖理・煌炉!辺りの蜘蛛の巣を蹴散らして!」
(はいッス!)
(あいよー)
尾の中から煌炉と銖理が出て来て銖理は口から金属の刃を飛ばし、煌炉は炎で辺りの蜘蛛の巣を焼き尽くしていく...
しかしヤマメはそれを気にせず更に蜘蛛の巣を展開しながら光弾を放つ
「機動力を奪うね...でもそんなこと問題はないわ♪」
「む...」
...幾ら蜘蛛の巣を除去しても展開力が早いな...これではこちらがジリ貧になってしまう
「じゃあ!今度はアタシ!」
ヤマメは天井に糸を放ち自身の体を振り子のように揺らしながら光弾を大量に放ってくる!
「全員!迎撃を!!」
(分かった!)
(あいよ!)
(分かってる!)
(ッス!)
(...)
娘たちはそれぞれの属性攻撃をするがヤマメのトリッキーな動きの光弾を捌き切ることが出来ず私は被弾して後ろへ下がる...
「...っ」
「おやおや?それで終わりかい?」
ヤマメはせせら笑う...
やはりあの動きを何とかしないと...攻撃は読みづらいし...こちらの攻撃を当てることも...
(...時間が惜しいです)
潤香が私の頭に乗りヤマメに向けて口を開く...
「!?潤香?」
(...)
彼女の口から冷気が流れ始め空間内の温度が下がり始める...そして振り子のように揺れていたヤマメも急に動きを止める...
「寒!!!...って!アタシの糸が!!」
「...!」
ヤマメの出した糸は完全に凍っており氷柱のようになっている...潤香の冷気が原因か!
ヤマメは糸を切って他の巣の場所へ移動する。
「ち!これではアタシの力が思う存分発揮できないじゃないか!」
「その機動力は厄介だけど...糸が凍ってしまえば...さっきみたいな動きはできないね」
「あちゃー...ちょっとやばいかも...一時退散...ん?」
ヤマメは動こうとしたみたいだが彼女が座っていた蜘蛛の巣が凍り始め彼女の体にくっついている...
「って!!アタシの巣ー!!!」
その様子は蜘蛛の巣に引っかかった蜘蛛というべきだろうか...これで完全に動きを封じたわ!
「これで終わりだよっ!」
私はヤマメにチップを投げ彼女の額にヒットさせる!
「げふ!!...な...中々やるじゃないか...」
ヤマメは巣に引っ付いたまま体をだらんとさせる...戦意はもう感じられないね...
「こちらの勝ちでいいよね?」
「...はいはい...そっちの勝ちだよ...奥に行くならそっちの道だよ...」
ヤマメは奥の道を指さす
「ご親切にどうも...」
私は指さされた方向へ向かうがヤマメが再度声をかける
「気を付けなよ?この先はアタシより強いのがわんさかいるからさ」
「...忠告どうも」
嫌だな~今のでも相当やばかったのに...地底ってのは本当に怖いところだね...
私はそのまま奥の道を進み...頭の上にいる潤香を手に取る...
(...なんです?)
「...助かったよ潤香...ありがとね」
(...早くこの姿を解除してください)
彼女はそう言い尾の中へ戻る...
そうだね...早くこの異変を終わらせないと...
「分かった...しかしなぁ...異変の黒幕って誰だろうか?」
...まだその証拠さえないんだよね...先に行った霊夢達は何か掴んでいるのだろうか?
一刻も早く彼女達に合流しないとね
私達は急ぎ足で奥へ向かう...
短いですがここまで
今回は大神家総動員で異変に向かいます!!
ではこれにて