地底の入り口を抜けある程度進んだ大神一行...
しかし先に進んだ霊夢・魔理沙一行には追いつくことが出来ず中々合流できないでいた...
そして彼女達はとある場所へ辿りつき足を止める...
これから彼女達は地底の恐ろしさを更に知ることになるのだから...
side暦
「...う」
私は足を止めて近くに岩場に身を隠す...
とある者を見てこれより先に進んでもいいのだろうか不安になってきたからだ...
私が一行に進まないことに気づいたのか尾から華楠が出てくる
(どうした?足が止まっているが?)
「...進みづらくて」
(?)
華楠は首を傾げる...今は子狐になった彼女の姿は可愛らしいがそれを思っている余裕など今の私には存在しない...
私は黙って先を指さす。
私が指さした先には大きな橋が存在する...
その橋の中央にはとある人物がいた...
「おのれー!!あの紅白に白黒がぁ!!!!妬ましい!あの強さが妬ましいわ!!!」
そこには橋の手すりに藁人形に五寸釘を打ち付けて...現在進行形で丑の刻参りをしている金髪の少女...
民族衣装のペルシアンドレスみたいな服と紫色のスカートを身に着け可愛らしい恰好をしているが怒りに歪んだその表情が鬼を連想させる...
「...ね?」
(...理解した)
華楠はそれを見て大人しく尾の中へ戻る...
他の娘達も尾の中からそれを眺めた後悟ったかのように戻るが...ここを通らないと話が進まないわ...
私は近くの岩陰に隠れて娘達を尾の中から出して作戦会議をする
「...どうする?」
(...この橋を通らないと先にはいけないな)
(でも?あの子と戦うしかないじゃない?)
(すでに霊夢達によって退治されたみたいだが...あれを見ている限りすごい力しか感じないな...)
(何かすごいオーラを感じるッス...)
(...戦いは避けられないでしょうね)
確かにこの橋を通らないと先へ進めないのは一目瞭然...しかしあの子を素通りできるとは思えないね...戦ってもいいのだけど...さっきの戦闘で地底の妖怪が強いということが分かったし私達としても余力を残しておきたいんだけどね...
「さーて...どうしよ...とりあえず見つからないように進むしか...」
「...」じとー
「...!?」びっくり!
視線を感じ後ろを向くと私の背後にはいつの間にか不機嫌そうに私を見下ろす金髪の少女が...何時の間に!?
気づかれた!やばい!やばい!!
「あの~?何か?」
「...い」
何かボソボソつぶやいているな...
「はい?」
私が聞き返すと少女は鬼の形相になる!
「妬ましい!幸せそうな家族が妬ましいわ!!」
ごす!
私の横の壁に金づちがめり込む...完全に...殺しにかかってたね...
「ぎゃあああ!すみませーん!!!」
「まちなさいよ!!ごらぁ!!!」
私は橋の方向へ逃げようとするが後ろからは彼女の罵声が聞こえ...私の左右を抜けて飛ぶ藁人形やら蝋燭...手あたり次第の物を投げているみたいだ!
「嫉妬(緑色の目をした怪物)」
彼女の体が発行し彼女の体から緑色の変なものが出てくる!!この子の能力かしら!!!
「幸せな家族爆発しろー!!」
変なもの+緑色の弾幕で辺りが覆いつくされる!!!
...いけない...本当にこれはっ!!
ぼーん!!!
辺りの物が弾け飛び私達は被弾する...
side?
「...とりあえず憂さ晴らしにはなったかしら?」
辺りに舞う砂煙を見ながら私は胸をなでおろす...
やっと胸のもやもやがなくなったわ...さっき紅白+白黒に負けたから誰かしらに憂さ晴らししないと私の気が収まらないわ...
「...」
でも...幸せな家族かぁ...
私もそういうものができたらどんなにいいか...
一度はできそうだったものだったけど...それは無理だったものね...
「っ!...湿っぽいのは私の柄ではないわね...町の方に戻ってやけ酒でもしようかしら?」
私は地底の奥の町へと歩を進めるが...とある力を感じて歩を止める
「...?」
「...まだ終わってないのよ?」
私の視線にはさっきの狐ファミリーが立っていた...着ているものはボロボロだけど本体のダメージがない!!確かに私の技が直撃したはずなのに!!
「ありがとね...華楠」
(きゅん!!)
狐の尾の中から緑色の狐が顔を出す...
「何をしたのよ!確かに私の攻撃は直撃したはず!!」
私の言葉に狐の母親は満面の笑みを浮かべる
「確かにそれなりに痛かったけどそれは一瞬のものなのよね...私の娘にかかれば...多少の傷はすぐに完治するからね?」
狐の母親は緑色の子狐を抱えて笑みを浮かべる...
ダメージと同時に回復か...ちっ!大した力はないと思ったけど...尾に隠してある子狐の力を使うことができるのね!!
...種類からして5種類使うことができるみたいだ...その臨機応変さが妬ましい!!頼りになる娘がいることが妬ましいわ!!!
「...ぎりり」
本気でいかないと駄目ね...この家族をぶっ潰すには...私の本気を見せないといけないわ!!
「舌切り雀(謙虚なる富者への片恨)」
私の分身を出現させると狐ファミリーは驚きの表情を浮かべる
「2体に増えた?何かの能力かしら?」
「能力じゃないわ!(私の能力は嫉妬心を操る程度の能力よ)戦闘ではあまり役には立たないけど別に問題はないわよ!他人を妬むことにはね!」
狐ファミリーは何か困惑するような雰囲気を出している。
「う...うん...もう少しさ?楽しくいこうよ?」
「余計なお世話よ!!持たざる者の気持ちなんて貴女たちに分からないわ!!」
私は大小の光弾を彼女達に放つ!!
憂さ晴らし!!憂さ晴らし!!!幸せという幸せをぶち壊してやる!!
「本当に...今回の異変は苦労するかもね...」
狐は光弾の嵐をすり抜け私達の目の前に現れる!
「なっ!?」
速い!!鈍そうな奴だとは思っていたけど!!見かけには寄らなかったみたいね!
「はい!終わり!!」
狐は手の平から銭を私へと投げつける!
たった一枚の銭...地底に長年住んでいる私の勘だけど!嫌な予感がする...一回食らったらいけない!
「終わってたまるかぁ!!!」
「っ!な...何で?げふ!!!!」
私は分身を盾にしてそれを防ぐ!!銭を食らった分身は消滅しスペルブレイクする...
だけど...これは計算通りよ!!
ボン!!!
分身がいた空間が歪み辺りに光弾が漂い狐の周りを囲む!!
「...はずれ引いたみたいね」
「これで終わりよ!!リア充爆発しろー!!!」
光弾が激しく光り狐ファミリーを捕らえて爆発する!!
「...やったわ...やったわね...」
ここまでやったのだから幾ら何でもあの狐達には耐えられないはずよ...
「あちゃー...すごいね!地底の妖怪は地上と比べて中々面白いものがあるわね」
「!!」
砂煙が晴れて狐が姿を現す!!ダメージらしいものは受けていないようだ!!あれ程至近距離でやったというのに!!!
「...またその緑色の狐の力かしら?」
「いえ?今回は華楠の力は使っていないわね~!...狙いが逸れてくれて助かったわ」
狙いが逸れた?確かに分身の弾幕は行ったはずなのに...
「これ以上時間をかけるのはやめといた方がいいわね...霊夢達と合流が出来なくなってしまうわ」
「貴女!!さっきの紅白と白黒の仲間か!」
「言わなかったかしら?」
狐は首を傾げるがこの際どうでもいい!!さっきの恨み!ここで晴らす!!!
「恨みはらさでおくべきか!!!」
私は彼女に近づき光弾を大量展開する!!今度は逃がさない!!!
「すごいハングリー精神だこと...大神古銭嵐」
狐の周りに大量の色とりどりの古銭が現れる!
「っ!」
何故かその大量の銭を見て私の体に震えが走る...虚空に漂う一枚一枚の銭...只の古銭にしかみえないけど、それが私を狙う銃口に見える...たかが古銭だというのにそれが私を威圧する...この私が怯えているというの?
でも...あれに食らってはダメ...さっきの場合1枚で私の分身を消滅させた..こんなの大量に食らったら...私は...
狐の方は古銭を制止させたままにっこりと笑うだけ...
「降参する?私の力が理解できたと思うけど?」
「~!」
体の力が抜けてしまったのか...声が出ない...
勝てない...心の中で認めてしまった以上私はそのままその場に座り込むことしかできなかった...
狐は古銭を消滅させ私の近くにしゃがみ込む...
「ありゃ?大丈夫かしら?」
「...」
...近い...どうしよう...もしかしたら私とんでもないものに喧嘩を売ってしまったのかしら!!
「...軽いショック状態になってしまったみたいだね...華楠!頼んだ」
「きゅん!!」
狐は尾の中から緑色の狐を出して私に抱かせる...
「...な...何よ」
「その子を抱いてれば落ち着くと思うわ...軽くお話でもしましょう?」
「...何で話...なんか...」
...でも確かに言われてみれば少し落ち着いてきたかも...この子狐...何か花のような甘い匂いがする...これが原因かしら?
「...」
...なんか心が安らかになってくるわ...さっきまでとは大違い...あの紅白たちの事なんてどうでも良くなってきたわ
「...何か聞きたいことでもあるのかしら?」
「あら?その気になってくれたかしら?」
狐は笑みを浮かべて尾をブンブンと振る...
「...気分が乗ってきただけよ...只の私の気まぐれ...」
狐は尾を左右に振りながら人懐っこそうな笑みを浮かべる...
「じゃあまず貴女の名前を教えて♪ちなみに私の名は大神暦...地上ではそこそこの神に近い狐とでも言っておこうかしら?」
神に近い狐ね...本当にとんでもないものに喧嘩を売ってしまったわね...
「水橋パルスィ...それが私の名前よ」
「パルスィね...分かったわ...少し聞きたいことがあるのだけどいいかな?」
「...何よ?」
「...実はさ?いきなり地上に大きな間欠泉が噴き出したのだけど...その理由ってわかる?私はそれの調査にきたんだけど?」
...間欠泉ね...そういえばさっきの紅白・白黒もそんなことを言っていたような...
しかし私にはわからないわね...
「悪いけど知らないわ...どっかの馬鹿が勝手にやったことでしょ?ならこの先に進みなさいよ...地底の里があるからそこで情報収集するにはいいと思うわよ?」
「里ね...情報提供ありがと!」
暦は尾を振りながら満面の笑みを浮かべる...私には眩しすぎるわ...
「...妬ましい」
「何で!?」
私は呟いただけのはずだったが暦は驚くような顔をする...
「...素敵な家族を持っている貴女が妬ましい...輝く笑顔ができる貴女が妬ましいわ...」
暦は困惑するような顔をする...困らせてしまったかしら?
「パルスィも...できると思うけどなぁ...顔も可愛いんだし」
「か...か?///」
この駄狐!!何てこと口に出しているのよ!!この私が...か...か!!
「とっとと里に行けー!!」
私は子狐を暦に押し付けて背中を押す...
「分かったってば!!押さないで!!」
暦はそのまま橋の向こうへと消える...
本当に最後まで妬ましい奴だったわ...
「...」
私は手鏡を取り出して...自身の顔を見る...
「...////」
少しは...自分のことを妬んでもいいかもね?
2ボス完了
次は指向を変えていきます
ではこれにて