異変着手
同時刻...白玉楼にて、白玉楼の上空に花火もとい、光弾のによる大爆発が巻き起こる...
そして...白玉楼の境内には、ボロボロの西行寺幽々子と対峙する博麗霊夢・霧雨魔理沙・東風谷早苗がいた...
「ストップ!!!ストップ!!!一回やめなさい!!!ちょ!!やめなさいって!!!」
「何よ幽々子...かかってこいって言ったのアンタでしょ?」
幽々子の悲痛な叫びに彼女達は攻撃を中断する。
side霊夢
私達の目の前には、今回の異変の黒幕候補こと、西行寺幽々子がいる。
現在...幻想郷のいたるところで正体不明の霊が湧いたり消えたりしている現象が起きているわ...霊の管理をしている白玉楼が怪しいと踏んでここに来たに至る。
幽々子は過去に異変を起こした前科があるから、8割方怪しいと思ったのだけど張り合いがないわ...
「いやいや!!!3人同時はないわよ!!!!流石の私でも辛いわ!!!」
「...あー」
私の後ろには、幽々子を狙いうちしようとウズウズしている魔理沙と早苗がいる...本当は私1人でやろうと思ったのだけど...彼女達が飛び入りで参加してしまったのだから仕方ないわ...
「おい!霊夢!後がつっかえているぞ!!」
「霊夢さん!!さっさとやりましょうよ!!」
魔理沙はいつも通り、そして早苗も幻想郷の暮らしに慣れたのか、異変に参加できるまで強くなったわ...
「待って!!話すから後ろの物騒な二人を黙らして頂戴!!!」
幽々子は半泣きで後退りする...私は2人を下がらせて、彼女と向き合う。
「アンタが素直に教えればよかったのよ」
「うう...暇つぶしにと思ったのにー」
幽々子はぐずつくが、何と言うかワザとらしいわ...紫の古い友人だけ仕草が似ているわね...
「茶番はいいから!本題を教えなさい!」
「...今回の事は私がしたことではない、まずそれを分かってもらいたいわ...」
彼女は態度を変えて淡々と話し始める。
...霊が沸き起こる今回の現象...てっきり幽々子の仕業だと思ったのだけど?彼女には一応前科があるし...
「アンタじゃなかったら誰なのよ?」
「さぁ?私が言えることは...新しく出来た寺...そこが怪しいと言うしかないわね~」
幽々子は、いつも通り能天気な声で答える...新しく出来た寺?
「それってこの前の異変のところだよな?」
「ええ...命蓮寺しか思いつきませんねー」
後ろの2名は感想を述べている...確かに寺と言えば命蓮寺しか思いつかないわね...前回の異変のお世話になったけど、あのほんわかとした住職が、また異変を起こすとは考えられないのだけど...
「白蓮の奴が異変を起こすとは考えられないわ...アンタの勘違いじゃないの?」
「...確かに謎の力は、あの寺から感じられるけど...私はその住職が今回の黒幕とは言っていないわ...その住職とは別の人物が今回の首謀者...その敷地内の近くにある何かに霊達が反応しているのは事実だもの...」
幽々子は肩を竦めている...
嘘は言っていないみたいね...別の誰かが犯人...一体誰が?
「じゃあ...命蓮寺に行けば何か分かるんだな!」
「善は急げですね!!」
魔理沙・早苗が命蓮寺へ向かおうとするが、幽々子が彼女達の襟をつかむ...
「お待ちなさい!!私の話はまだ終わっていないわよ!!」
「何だよ!まだ何かあるのか?」
「今回は貴女達に助っ人を用意したの!どうせ行くなら連れてきなさいよ」
「助っ人?誰よ?」
「貴女達が知っている子よ!カモン!!」
幽々子が指を鳴らすと白玉楼の屋敷から誰かが出てくる。
「幽々子様ーご飯の時間ですよー...って?」
出てきたのは、白玉楼の庭師事...魂魄妖夢...
彼女は私達がいることに驚いており、事態の把握をしていないみたいだわ...
「何だ妖夢か...」
「妖夢さんですね...」
「な...何ですか!!会って早々にその顔は!!!」
魔理沙と早苗の飽き飽きとしたような表情に、妖夢は顔を真っ赤にする...
「いや...お前が来ると何となく思っていたからな?」
「想像はつきますよ!幽々子さんの関係者と言えば妖夢さん位ですし!」
「何で、このような態度を!!幽々子様!!説明を!!」
「この子連れて行っていいわよ!役に立つとは思うわよ」
「は!?」
幽々子は説明を短絡的に済ませる...妖夢はまだ分かっていないみたいだけど...
「ねえ?待って...連れて行くって何処に?」
「仕方ねえな!味方は多い方が良いに決まってるよな!よし!妖夢!行くぜ!」
魔理沙は妖夢の手を掴む...
「何処へ!!?」
「何かピクニックみたいですね!」
早苗がもう片方の手を掴む...
「ピクニックじゃないですよね?せめて何処に行くか説明をしてください!!」
「異変に行くん(ですよ)(だよ)」
「異変!?どういうこと!?待って幽々子様ー!!!放せ!放せ!!!」
彼女達は喚いている妖夢を無理やり連行する...
「じゃあ借りるわね...」
「ええ...ちゃんと返してね...じゃあ後の事は宜しくー♪」
幽々子は、そのまま屋敷の中へと消える。
「異変ね...後は大神の誰かが来るから...ある程度は楽になるわね...」
私は魔理沙たちを追いかけて、命蓮寺へと向かう...
一方その頃命蓮寺周辺にて...
命蓮寺近くの森には、とある者達が対峙していた...
1人は大神家の1人である大神潤香...今回の異変の片棒を担ぎ、大神家の出陣を止めた張本人...
「...あらあら...まさか出迎えがあるとは思いませんでしたね...」
潤香の目の前には、とある2人組がいる。
その2人組は、命蓮寺に住んでいる妖怪こと、封獣ぬえと幽谷響子の2名...ぬえの方は敵意剥き出しであり、響子の方は潤香の存在に驚きの表情を見せている。
「どういうことだ?大神家!!何でお前が今回の件に関わっている!!」
「うわ~...銖理さんの色違い?」
そんな彼女達に、潤香は微笑みながら長い黒髪を靡かせるだけだ...
「今回の件?異変の事ですよね?それなら問題はありませんよ...私が大神を代表して解決しに来ただけのことですので...」
「異変の解決じゃないだろ...引きおこす側だろお前は!」
「...」
ぬえの言葉に潤香は口を閉ざす、そして状況を呑み込めていない響子は不安そうに彼女を見る。
「ぬえさん...どういうことです?引き起こす側って?」
「...簡単に言うと、コイツは白蓮の奴に迷惑をかけるんだよ...いいか!新入り!お前は黙って私の言う事を聞いていればいい!」
「はい...」
響子は消え失せる声で返答し、潤香は溜息とつく...
「迷惑?それは心外ですね...貴女の勘違いでは?」
「今のお前は昔みたいな嫌な感じがするんだよ...そして私の大妖怪としての勘だ...お前の行動は白蓮にとって良くないことをしようとしているとな!」
ぬえの言葉に潤香は笑みを崩す...
「言いたいことは...それで終わりですか?そこを退いてくださいな...今回の事に関しては、邪魔をするとなると私も手を上げざるを得ませんのでね...」
「退くわけないだろ?お前は、私達がここで止める!」
ぬえの手から槍が投げれれて潤香の頬を掠め、彼女は切れた頬から流れる血を拭う...
「ふふ...残念です...後の事を考えて余力は残しておきたいのですがね!」
潤香の体に妖力が集まり、彼女の体に変化が起き始める。
彼女に九本の黒い巨大な尾が生え、頭には同色の狐耳が生える...そして長い黒髪と尾は瞬時にツララの様に氷つき、潤香は左腕を氷結させて彼女達にそれを向ける...
「黒い...狐さん?」
「本気の姿かよ!」
ぬえと響子は驚き表情を浮かべているが、潤香の表情は曇ったままだ...
「実に残念です...貴方達は白蓮様の大事な弟子...傷をつけるのは心苦しいのですがね...」
「だったらお前が降参しろよ...」
ぬえは潤香の姿に気圧されたのか冷や汗を流しながら答えるが、潤香は首を横に振る。
「それは叶いません...私だって...この日の為に長い時を待ったのです!!だから...」
潤香の顔の半分が氷つき、氷の仮面をかけたようになる。これにより彼女の表情が見えなくなるが、それと同時に強い殺気が体からあふれ出す...
「この馬鹿が...新入り!!コイツを止めるぞ!」
「は...はい!!」
彼女達はスペルカードを構えて、潤香へと向かい!
「ごめんなさい....ごめんなさい!」
嘆くように潤香は彼女達を迎撃に向かう...
神霊廟スタートです!
ではこれにて