東方五行大神伝   作:ベネト

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潤香戦


水行の妖怪狐

月が浮かぶ命蓮寺近辺にて...異変に駆け付けた博麗霊夢・霧雨魔理沙・東風谷早苗・魂魄妖夢一行の目の前に立ちふさがるのは、大神家の一人である大神潤香...

 

彼女は自らの持つ力を引き出して彼女達を進行を阻む...潤香に圧倒的不利な状況ではあるが、彼女には退くことは考えていない...1400年待った大事な儀式なのだから...

 

神霊が蔓延る夜に...黒い九尾が暗躍する...

 

 

 

side霊夢

 

「ふふふ...行きますよ...」

 

潤香は私達に向けてスライム状の弾を飛ばしてくる...速度は遅いけど,彼女の実力が未知数な以上、油断はできないわ!

 

私達はそれを避けて彼女の動きを見極めようとするが、魔理沙が潤香へと飛び出す!

 

「遅いぜ!」

 

「魔理沙!!安易な行動なやめなさい!!」

 

「大丈夫だ!潤香の動きは鈍い!何とかなる!」

 

彼女は弾幕を掻い潜り、潤香へと接近して八卦炉を彼女へ向ける!

 

「...まぁ!速いですね」

 

「お前が遅いんだよ!」

 

魔理沙は至近距離でレーザーを彼女へと放つ!!

 

 

 

ドォン!!

 

 

夜に響く爆発音...幸い人里周辺でなくて良かったわね...爆発により発生した煙で潤香の姿が見えなくなる...

 

「これでどうだ!!」

 

「流石です!魔理沙さん!!」

 

魔理沙と早苗は喜んでいる...油断はできないというのに!

 

「これで終わったら苦労しないわよ...」

 

「それもそうですね...大神家の人がやられる訳ありませんもん...」

 

私と同じく冷静に妖夢は冷静に煙の方を見つめている...妖夢も大神家の事をある程度は知っているから分かるのでしょうね...

 

 

 

 

 

 

「ふふふ!!あははは!!流石と言うべきでしょうか?」

 

煙を見ると、潤香の笑い声が響き渡る...

 

煙が晴れ彼女の姿が露わになる...体も尾も髪も凍り付いており鎧のようになっている...軽く焦げ目がついたくらいかしら?

 

「...それなりに本気でやったんだが?」

 

「ふふ...この程度ではダメージにはなりませんとも...私は大神暦の娘...大神潤香...他のお姉様達の姿に霞んでしまいますが...防御だけは秀でているのですよ」

 

潤香は氷結させた腕を私達に見せる...氷がここまで硬くなるのは正直驚きだけど、水行を操ることが出来る彼女なら朝飯前かもしれないわ...あの調子なら腕だけではなく体の様々な部分も硬化させているわね...これではダメージを与えるのも一苦労ね...

 

「これは時間がかかるわね...」

 

「時間稼ぎが目的ですからね...まぁ...守りに入る気はないですが!」

 

潤香はスライムを飛ばす!スライムは魔理沙の横を通り過ぎ被弾はなかったが、彼女にスライムの飛沫がかかる!

 

 

「何だこれ!?」

 

「ちゃんと避けなさいよ!」

 

私は彼女についたスライムの飛沫を見つめる...特に殺傷能力はないみたいだけど、何か含まれていたら取り返しがつかないわ...

 

「毒なぞ含ませていませんよ...華楠お姉様ではありませんし...そういう小細工は必要ありません」

 

潤香は肩を竦めている...言葉の通りに信じていいのよね?

 

だが潤香は嫌らしい笑みを浮かべる...

 

「ですが...準備は整いました!こちらへ来なさい!!霧雨魔理沙!!」

 

「何!!?...うわ!!」

 

「魔理沙!!?」

 

潤香が指を曲げると魔理沙が彼女の方向へと引っ張られる!!!私は彼女を抑えて止める...

 

 

「...何かの術かしら?」

 

「ご名答です...私が放ったスライムは撃退用ではありません...相手を強制的に近づけるようにするための道具にすぎません...私の能力をお忘れではありませんよね?」

 

「...水行の力を操る程度の能力!!」

 

つまりこのスライムは媒介にすぎない!魔理沙に付着したスライムをただ能力で操るだけ...それが間接的に魔理沙を操るようにしたに過ぎない!

 

「ちょ!!引っ張られる!!」

 

「くっ!!」

 

すごい力で魔理沙が引き寄せられていく!!このままでは彼女が!!

 

「さっさと来なさい!あまり時間を取りたくないのですよ!」

 

「うわ!」

 

「魔理沙!」

 

潤香が力を込めると魔理沙が彼女の元へと飛んでいく!!

 

潤香の方は氷結した腕を向けて迫ってくる魔理沙に迎撃の体勢に入っている!

 

まずいわ!!今の魔理沙は無防備!!このままでは!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「させませんよ!」

 

ガキィィン!!!

 

鋭い金属音が鳴り響いたと思いきや、潤香の腕が弾かれて彼女は体勢を崩す!

 

「くっ!!まさか...貴女の妨害が入るとは...」

 

「私もいることをお忘れなく...銖理さんよりは貴女は柔いです...」

 

潤香を切ったのは妖夢...彼女は刀を拭った後に再度刀を向ける...

 

対称的に潤香は怯み、ヒビの入った腕を見つめている...

 

「流石は名刀ですね...銖理お姉様をスクラップにしただけはありますか...」

 

潤香の気が逸れたところで自由になった魔理沙はこちらへと戻ってくる...

 

「危なかったぜ...」

 

「アンタね!!相手は大神なんだから油断しないの!!」

 

「...悪い」

 

魔理沙はシュンとするが、すぐに持ち直し潤香を見つめる...

 

 

 

 

 

 

 

「やはり...あの時戦ったよりも強いな...各段に違うぜ...」

 

「それだけ今回の異変に思入れがあるんでしょ...」

 

普段戦闘を好まない彼女がここまでやるとなると、今回の異変の黒幕に対する気持ちが強いんでしょうね...

 

潤香は氷結した体を解除する。腕からは血が流れているが彼女は気にする素振りを見せない...

 

「流石と言うべきですか...中々出来ませんよ?私に傷をつけるなんて...」

 

彼女は妖夢をジッと見つめている...敵意のある表情は見せていないが、そこが知れないわ...

 

「白玉楼の庭師ですから...当然ですよ」

 

「これはこれは...油断がありましたかね?...油断したつもりはなかったのですが...ふぅ...戦い方を変えますか...」

 

潤香の腕がドロリと溶けてスライム状になる...液状化した腕は鞭のように細身だが、さっきとは違いリーチがあるわ...

 

「では...こちらはどうですか!?」

 

潤香の腕は妖夢へと一直線に伸びる!

 

「甘い!!さっきよりも遅いですよ!」

 

妖夢は液状の腕を刀で切りつける!

 

「...ふふ!それは悪手ですね!」

 

切りつけられた腕は瞬く間に再生し、妖夢の刀をすり抜け彼女を捕縛する!!

 

「なっ!?」

 

液体化している潤香の腕はスライムのように彼女に巻き付いている!!彼女も必死にもがいているが、どうにもならない!

 

「先程と同じことにはなりませんよ?さて!最初の犠牲は貴女ですかね?」

 

巻き付いた腕の手の平から光弾が生成される!!このままでは至近距離で!!

 

 

 

 

「今度は私がさせませんよ!!!モーゼの奇跡!」

 

私達の後ろから早苗が飛び出し、潤香に向けてお祓い棒を向ける!

 

それにより、妖夢を捕縛していた潤香の液体化した腕が割れて弾け飛ぶ!

 

「な!?私の腕が?」

 

潤香は腕を再生するが、早苗は彼女の前に飛び出して無防備の彼女に手を向ける!

 

「初撃は貰いましたよ!」

 

ボン!!!

 

至近距離で光弾が炸裂し、潤香の体が吹き飛ぶ!

 

 

 

 

「ごほ!!くっ!」

 

彼女は空中で体勢を整えるが、今度は捕まっていた妖夢が彼女を待ち受けていた!

 

「なっ!!?いつの間に?」

 

「これはお返しです!!!」

 

斬!!!

 

今度は剣撃が潤香へと放たれる!彼女は防ぐことも出来ずに後退する...

 

 

 

「ぐぅぅ!!何というコンビネーション...」

 

潤香の方はいつの間にかボロボロになっている...息も上がっているみたいだし勝負あったわね...

 

「どうです!!私だってやるんですよ!潤香さん!」

 

早苗は潤香に向けてドヤ顔をし、潤香は笑みを浮かべる...

 

「流石ですね早苗...華楠お姉様が気に入るのも理解できますね...あの術は驚きましたね...私の腕を再生させることなく割るなんて...」

 

「私は奇跡の巫女ですもの!!だからある程度はできます!!神道に詳しい潤香さんなら!この奇跡の事は分かりますよね!」

 

「...モーゼが行った奇跡のことですね...海を割ったという奇跡...なるほど...水で出来た私の腕ならば...それと同じように出来るという訳ですか...関心関心...」

 

潤香は普通に関心しているみたいね...早苗の言っていることは理解していないけど、どうやら早苗の奇跡は水行と相性が良いみたいね...

 

 

 

「意外な伏兵がいたな...」

 

「これで潤香の水行の守りもどうにかなるわね...」

 

「...ふむ...流石の私でも...この姿では4人を相手にするのは難しいみたいですね...これは少々参りましたね...」

 

潤香の方は珍しく目を泳がしながら、考え込んでいる...

 

「流石のアンタでも無理ってことが分かったでしょ!だからこの結界を早く解きなさい!」

 

「無理ではありませんよ...」

 

潤香の冷え切った声が辺りに響く...

 

 

「え?」

 

私達は誰も動けないでいた...決して潤香の声は大きくはなかったけど...心臓を鷲掴みにされている気分になる...全員が臆されている...

 

潤香の方は私達が怯んでいることに気づかずに辺りを右往左往する...

 

「全力を出さないで負けるのは宜しくないです...私も非常に...不服ですが覚醒九尾の姿を使わざるを得ないみたいですね...」

 

「覚醒九尾って!!」

 

暦の娘なら誰でも持っている...完全な妖獣の姿!!今までは華楠しか見たことないけど...まさか彼女が使うというの!

 

「おい!嘘だろ!!?それって大きな化け狐になるんじゃないか!!」

 

「え...華楠さんみたいにですか?」

 

「...銖理さんも同じくですね」

 

潤香は私達の反応を見て僅かに笑みを崩して肩を竦める...

 

 

「私もやりたくはありませんが仕方のない事です...もっと時間を稼がないと、あの方の復活を邪魔されてしまいますからね...私自身も緊急の時にしか使いませんし...あまり慣れていないんですよね...」

 

彼女は懐からスペルカードを取り出して宣言する...

 

「さぁて...やりますかね...覚醒符(フェーズ・ウル・ハイドロジェン)」

 

彼女が宣言すると...辺りに濃霧が発生し彼女の姿が隠れてしまう...

 

だけど...この尋常じゃない妖気は...間違いなく...華楠の時と同じ力!!

 

「ふふふ...もう少し付き合ってもらいますよ...」

 

濃霧の向こうでは潤香の声が決戦場に響く...

 

 




まずい...更新ペースがあがらない...

ではこれにて
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