幻想郷中に広がる人気取り争奪戦...幻想郷の宗教家達がそれに参加する中、大神家の者達も巻き込まれる形で参加するはめになってしまった...
そして大神神社には、人気取り目的でやってきた雲居一輪と相手をすることになった大神暦が対峙する...
暦としては今回の異変に関しては乗る気ではなく、把握もしていない予想もしない出来事であるが降りかかる火の粉は払わないといけない...勝利の女神が微笑むのがどちらか?
side一輪
「さぁて!...気が乗らないけど始めようか♪」
暦がスキップしながらこちらへと近づいてくる...軽そうな奴だけど、これでも潤香の母親...油断はできないわ!
「雲山!!蹴散らせ!!」
「!!」
雲山の拳が彼女へと向かうが、暦はそれを宙返りで避ける...
「あらら...大きいの出た...」
「雲山!!あいつを蹴散らせ!!」
雲山に指示し、雲山の拳の乱撃が暦へと向かう...
「うーん...雲だけど当たると絶対痛いよね?これは?」
暦は拳の嵐を避けながらスペルカードを出す...
「じゃあ...これでオトナシクさせようか...クロスゲーム(百花繚乱独楽嵐)」
彼女がスペルを発動させると、コマが多数出現し私達へと放たれる!!ひとつひとつのスピードは速いみたいだけど落ち着いて対処すれば!!
「雲山!!これ位どうということはないわ!!」
「!!」
ドドドドドドドドド!!
雲山は負けじと飛び交うコマを拳で破壊していく!!暦は大神家の当主...遊んでいるような戦い方のようだけど、油断していたら勝ち目はなくなるわ!
「あらら...力技で対処されると困るんだけどなぁ?でも...隙あり!」
ズボォ!
暦がコマを弾くと、コマは雲山の腕の上を走り抜けて雲山の顔を貫通する!?
「雲山!!?」
「!!」
...雲山は何事もなかったかのように顔を再生させる...一瞬やられたかと思ったわ...
「...まだやれるわね」
「!」
雲山は親指を立てる...こちらとしてもまだ余裕ね...
「あらら...やったと思ったのになぁ?...やっぱり一輪の方を直接やらないと駄目みたいだね?」
「そう簡単にはやられたりしないわ!」
「へぇ?そう?」
「でも油断は禁物だよね?」
暦が一瞬で私も目の前に現れる!!?馬鹿な...速すぎるわ!
「な?」
「はい!いっぱーつ!!」
彼女からの回し蹴りが炸裂する...
「ぐぅぅ!!!」
ギリギリ防ぐことはできたけど、大きく後退する...こういうことは不慣れだと思っていたのに体術にも秀でているとは...
「...?今の良く防いだね?少し驚きだよ♪」
暦は手のひらの上でコマを回しながら悠長に喋っている...
「...余裕そうね?」
「まぁ...それなりにかな?逆に貴女は余裕かましている暇はないよ!」
彼女の4本の尾からコマが次々と発射される!!いくつ持っているのよ!!!
「ちょ!まっ...!えええい!!!!」
私を直接狙ってくる以上、雲山を操っても無駄だわ...私は負けじと嵐のように来るコマを弾いていく!!...手数は多いみたいだけど力はこちらが上よ!隙を見せたら反撃を!!
「あは!!すごいすごい!!」
暦は空中で足を組んで愉快そうに拍手している...なら...その余裕を崩すまで!
「余裕こいていると怪我するよ!嵐符(仏罰の野分雲)」
「!!」
雲山に指示し、辺りに拳の連撃を放つ!!精密さはないけど!手数と力で押していくわ!!
「ちょ!?少し落ち着こうよ!!」
流石の暦も慌てたのか、連撃を避けて行く...
「あちゃ...ちょっと心もとないかも...」
暦はまたコマを放つが、流石にもワンパターン...覚えたわ!
「すぐ返してあげるわよ!!」
放たれたコマ目掛けて拳を放つ...弾かれたコマは一直線に暦へ帰り体にヒットする!
「ぐほ!?」
「貰ったわ!」
私は暦へと近づき攻撃を仕掛ける...今の彼女は空中でふらついていて無防備!!この調子なら!!
「無防備かと思ったかな?」
「!?」
暦が体勢と整え、体をコマのように回転させ私の攻撃が弾かれる!?
「はいはーい...貰ったー!!」
そして彼女からの回し蹴りが!
「くっ...きゃああ!!!」
大きく吹き飛ばされるが雲山が私を抱える...
「悪いわね!雲山!」
「!!」
雲山に抱えられ橋に着地し暦を見る...
まさかのカウンターとは、やられたわ...流石は幻想郷のパワーバランスだけはあるわね...
「まだやる気なの?そろそろ負けを認めてもらいたいのだけど?」
暦は回転をやめて肩を竦めている...
勝った気でいるみたいね...
「まだ終わらないわ!!積乱(見越し入道雲)」
相手がコマなら私達もそれに合わせるだけよ!!
「あっそ...じゃあさっさと終わらせるよ!!」
暦は回転しながらこちらへと突進してくる...
「行くよ雲山!!」
「!!」
雲山と共に両手を広げてコマのように回転し暦を迎え撃ち突進してきた暦を弾く!!
彼女はバランスを崩しながら距離を取る...
「あらら...そっちもコマなの?力はそっちか...でもこっちの方が小回りが効くんだよね」
再度回転する暦からコマがダメ押しの如く放たれる!!
「またそれ!?もうそれは見切ったって...」
「次はダブルアップでいくよ♪」
一瞬で暦が私の前に現れ、蹴りを放つ!!
「ぐぅ!!」
次は体術とコマによる連撃か!!これじゃ...こっちが一方的にやられているだけじゃない!!
「さぁさぁ!!いくら耐えられるかな!?削っていくよ♪」
「ぐぅぅぅ!!」
嵐のように飛んでくるコマと暦からの直接攻撃が次々と私の体に当たるが怯んではいけない!!渾身の一撃を彼女にお見舞いする!!
「っと...」
暦の回転が止み、攻撃の手が緩んだ!!好機!!
「くらえー!!!!」
私の渾身の拳が放たれる!!
それは彼女の頬を捕らえ、力の限り暦を吹き飛ばす!!
「ぐぅぅ!!?ちっ!!!」
暦は空中で体勢を立て直して、殴られた頬を撫でている...張り付いたような笑みも消えており、嫌悪感に満ちた顔をしている...
「はぁ...はぁ...どうよ?」
「...ナイスパンチと言うべきか?少し驚いたよ...」
暦はスペルカードを構える...
「この方法はやめだ...また殴られたらたまったものではないわ...」
...まだ戦えるの?渾身の一撃だというのに?
「ぐぅ...」
こうなれば...出し惜しみは駄目ね...この日の為に編み出したこのスペルを使う必要が出てきたわ...
「拳固(懺悔の殺風)」
雲山の拳に最大限の法力を込める...私の最大限の力を込めた一撃...これでなら...
「おいで?私も準備は出来ている...クロスゲーム(大神流殺戮花札)」
暦の周りに畳位はありそうな大きなカードが多数出現する...どういうものか分からないけどやられる前に!!
「くらええー!!!!!」
私達は渾身の力を込めて、暦に向け一撃を放つ...
そしてそれと同時に意識が暗転する...
「それなりに楽しかったかな?」
大橋に着地した暦は倒れている一輪を見下ろす...今回のこの勝負は軍配が上がったのは大神暦の方だったようだ...
「はぁ...疲れた...流石は白蓮の所の...これは一筋縄ではいかないね...」
暦が着物の汚れを叩いていると神社の戸が開く...
「うん?どうした?何かあったか?」
出てきたのは、暦の娘の1人華楠だった...彼女は倒れている一輪を見て察するように苦笑いをする...
「異変か?」
「そんな感じだよ...銖理と潤香も多分巻き込まれているみたい何だよね...」
「あいつらもか...運がないようだな...」
「私もだよ...殴り合いは嫌いなんだよね...」
暦は面倒くさそうに髪を掻き、気絶した一輪を見据える...
「華楠...一輪の治療をお願いね?私はちょっと面倒ごとに行ってくるわ...」
「ああ...了解した...何かあったら連絡してくれ...」
「ええ...宜しく...」
暦は華楠と別れて大神神社を後にする...
今回の異変は始まったばかり...次あるであろう戦いでも暦に勝利の女神が微笑むのか誰にもわからない...
異変はまだ続く
ではこれにて