東方五行大神伝   作:ベネト

176 / 183
狐とタヌキの戦い


狐とタヌキの仁義なき戦い

人里にて...二ツ岩マミゾウと対峙した大神暦は、マミゾウの術にかかって狐と化してしまった霊夢とカラスと化してしまった魔理沙を戻すため彼女へと戦いを挑む...

 

マミゾウの度重なる暴言により、プッツン状態になっている彼女...こうなるとどうなるか分からない...

 

今こそ...狐とタヌキの仁義なき戦いの幕が開く...

 

 

 

 

 

 

side暦

 

「さぁ...始めようか?クロスゲーム(百花繚乱独楽嵐)」

 

私は辺りに独楽を大量に出現させる...このタヌキがどこまでの実力か分からないけど...今回ばかりは油断はできないようだ...

 

「...っ」

 

やはり...こいしの戦いの時のダメージが抜けていないようだ...体がまだ痛む...

 

「かかか!!!玩具で儂を倒すことなぞできるのか?糞狐!!」

 

「ふん...」

 

マミゾウは笑っているが...手は抜かない...こちらのプライドにかけて相手をしようか...

 

「さぁ...走れ!!!」

 

私の号令と共に独楽が一斉にマミゾウへと走り出す...

 

「ふん!!馬鹿が!!」

 

マミゾウは尾で独楽を弾いて攻撃を躱す...次々とやってくる私の攻撃をやすやすと対処しているようだ

 

 

「...はぁ」

 

彼女相手にこの技は分が悪い...妖力の無駄だ...

 

私は独楽を消滅させて彼女から距離をとる...

 

「ん?終わりかの?ぬるい術じゃの?」

 

「...」

 

挑発には乗らない...こういう輩を相手するとなると絶対に挑発に乗ってはダメ...私だからわかるもん...相手の術中に嵌ったらこちらが不利となる...

 

(暦ー!!さっさと決着をつけなさーい!!)

 

「かぁー!!!」

 

霊夢・魔理沙からのヤジが飛んでいる...少しは黙っていてもらいたいものだ...

 

 

 

 

 

「クロスゲーム(大神流殺戮花札)」

 

辺りに畳くらいはある大きさの花札が大量に現れる...こうなれば物理で終了させたほうがいい...

 

「さぁて!軽く一手やりますか!」

 

私は辺りの花札をマミゾウへ向けて投げつける!!

 

マミゾウはそれを避けて私との距離を詰めてくる...

 

「どうした?糞狐!!この程度ではないじゃろう?」

 

「...」

 

「では参ろうかの」

 

彼女はスペルカードを構える...

 

「変化(百鬼妖界の門)」

 

彼女の前に巨大な鳥居が出現し、中から多数の妖怪達が飛び出て私へと突撃する...

 

「へぇ?物量で攻めてくる感じ?でもね?」

 

私は花札を1枚とる...

 

 

 

 

 

 

「あまいんだよ!!!」

 

私は飛び出てくる妖怪の大群を薙ぎ払う...この程度の物量で私が倒されると思っているのか?

 

「...ふん?この程度では無理があったか」

 

「...?」

 

何か違和感あるな?彼女自身に恐怖心を感じない...それに戦いがあまりにもお粗末すぎる...以前私の娘たちに襲われた時は何もすることができずに逃げ回っていたというのに...私を相手にこんな稚拙なことをするメリットがない...

 

「私達大神家の一族相手に随分と余裕だね?貴女のお得意の幻術は私達の一族は効かないというのに?」

 

「は!それくらい分かっておるわ!お主の動きはもう見切ったからの!!」

 

マミゾウは私の目の前から背後へと移動する!?

 

「な?」

 

「切り札は最後まで取っておくべきじゃ!!」

 

...ス

 

彼女は私の体に何かを差し込む!?痛みはないが私は急いで彼女から距離をとる...

 

「ちっ!?」

 

「油断したの?糞狐?勝負はこれからじゃぞ?」

 

マミゾウはキセルを咥えて煙を私に向けて吐く...妖力がこもった煙のようだが...あきらかに術の類...先ほど私達には効かないと言ったはずだけどなぁ?

 

「はぁ...無駄な努力は認めてあげるよ」

 

「はは!!...無駄かどうかはお主が決めることじゃ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん?」

 

...あれ?何かマミゾウが大きく見える?まさに巨人というべきか?

 

幻術?私にはその類は効かないはずなのに?

 

というよりも...周りの景色が大きく見える?

 

「暦ー!逃げなさーい!!」

 

「かぁー!!」

 

何やら狐霊夢と烏魔理沙が何やら叫んでいる...逃げろ?

 

「別にこの程度の術に私がかかるわけが...」

 

私はふと自分の手を見る...

 

 

 

 

...肉球

 

 

 

...あれ?私の手が肉球?

 

「...ん?...ん~!?」

 

私の体を確認すると...白いモフモフこと...子狐になっている!?

 

お...おかしい!!なんでこんなことになっている!?

 

「かっかっか!!こうなってしまえば赤子の手を捻るよりもたやすいわい!!」

 

「待て!!お前何をした!!私に対して術なんて効かないはず!?」

 

「とある奴から良いものを受け取ってな...」

 

マミゾウは懐から何かを取り出す...

 

彼女の手には赤と青の刃付きの鎖...

 

あれ?既視感が?

 

「ねぇ?あれって暦の鎖じゃないの?」

 

「かぁ!!」

 

狐霊夢達は何やらヒソヒソと話しているが内容が分かった...私のゲノム・チェーンじゃないの!!!

 

「何で持っているの!?」

 

まさか...さっき入れられたのがソレ!?確かにあれなら私の血を無効化して術を入れることはできる!!この状況になったのは頷ける!!

 

でも!おかしい!!何で彼女が持っている!!とある奴って誰!?これは私の能力によるものであって!!複製なんて不可能!!手に入る代物ではない!!

 

「まて...おかしい!!おかしい!!」

 

「とりあえず...今のお主は手も足もでない只の毛玉じゃ!!さて?覚悟はよいかの!?」

 

「待て!!暴力反対!!!」

 

「シャオラ!!!」

 

「げほぉ!!?」

 

私の言葉を無視して...マミゾウは無慈悲の暴力に徹する...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side霊夢

 

「...困ったわ」

 

「おらおら!!」

 

「ふぎゃあああ!!」

 

私達は目の前で蹴鞠の如くボコボコにされている暦を見ながら今後のことを考える...

 

まさか暦に術が効いてしまうとは思わなかったわね...

 

あの術はマミゾウが自分よりも弱い動物にしてボコボコに痛めつけるとんでもない術...このままでは彼女も私達と同じ末路を辿ることになりそうね?

 

「シュートじゃ!!」

 

「ぎゃあ!!!」

 

暦は蹴鞠の如く蹴られて、街角にあったゴミ箱の中へと突っ込まれる...

 

「かかか!!ざまあないの!!糞狐!!」

 

マミゾウは暦の入ったゴミ箱を見ながら高笑いしている...

 

これは...完全に勝負あったわね...今回ばかりはピンチだわ...

 

「かぁ...」

 

魔理沙は元気なく鳴くが...言っている意味が分からないわね...私達もこうなっている以上、この後どうなるか...

 

 

 

 

 

 

「...無礼者の糞狸が」

 

「...あ?」

 

!!...冷えた声が響きその方向を見ると、そこにはゴミ箱を壊して中から這い出てくる暦の姿...

 

子狐の姿ではなく大人の姿...ずいぶんとボロボロだけど...異様に殺気じみている...これは完全にぶちきれているわね?

 

「ほう?まだ立てたか糞狐...」

 

「たわけ...こちらは大神狐...だてに長く生きてはいない...これは使うつもりはなかったが...褒美だ...くれてやろう」

 

暦は懐からスペルカードを取り出す...

 

 

「クロスゲーム(禍害の富札)」

 

彼女は懐から札を出してマミゾウへと放ち、札はマミゾウの体に貼り付けられる...

 

「何だこれは!?」

 

マミゾウは剥がそうとするが、札はびくともしない...

 

「私からの褒美だ...遠慮なく受け取るがよい...」

 

暦は親指を下に立てて下す...

 

 

がしゃーん!!!!!

 

 

「ぎょええええ!?」

 

上空から多数の小判型の光弾がマミゾウへと豪雨の如く降り注ぎ、彼女はその中に生き埋めになる...

 

お金の中に埋もれるのはうらやましい限りだけど...今回のは勘弁ね...

 

 

 

 

 

 

 

「...あら?」

 

「お!?」

 

マミゾウの術が解けたのか私達の姿が元に戻る!!

 

「はぁ...烏はこりごりだ...」

 

魔理沙は首を回しながら伸びをしている...これで万全の状態で異変の調査することができるわ...

 

マミゾウの話だと、今回の人気どり戦争は裏で何かが動いているらしい...幻想郷の人間の感情が奪われているって言っていたわね?

 

「暦感謝するわ!これで異変の黒幕と戦うことができるわ!」

 

「本当にサンキューな!!お前も参加して早くこの異変を終わらすぞ!」

 

私達は彼女に礼を言うが、暦は怪訝そうな顔をしている...

 

「悪いけど...残りは貴女達でやってもらえる?私は棄権するわ...」

 

暦は何やら不機嫌そうに香水を取り出して自分の体に振りかけている...

 

「え?どうした?いつもの暦じゃないぜ?」

 

「暦...ここまで来たら是が非でも参加してもらうわよ...」

 

私達が反論すると、暦は目を見開く...

 

「もう勘弁して!!!!冗談じゃないよ!!ボコボコにされるわ!ゴミ箱にぶち込まれるわ!!正直お風呂入りたい気分なの!!!もう限界!!!」

 

彼女は不満を放出させる...ここまで怒った彼女は見たことないわ...どうやらゴミ箱にぶち込まれたのが引き金になったようね...

 

「あー...その...」

 

「...えっと」

 

「実家に帰らせてもらいます!!!」

 

暦は踵を返す...もう日も沈んで夜になり始めている...少しまずいわね...時間を経過させすぎたわ...暦がいればある程度楽になるというのに...彼女のやる気がない以上どうしようも...

 

「...」

 

それに辺りを見回しても生気がない...昼間とは違って静まり返っている...マミゾウが言った通り...異変の影響が来ているというのかしら?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「貴女がお面を奪ったの?」

 

「!?」

 

帰ろうとする暦の前に多数の能面と共に少女が降り立つ...彼女は桃色の長い髪を靡かせながら私達を無表情で見つめる...

 

「...帰宅しようとしていたのだけど」

 

「...最悪の状況で登場みたいね」

 

こんな状況で新たな敵との遭遇...これはどうなるのかしら?

 

 

 

 

 




次回ラスボス

ではこれにて
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。