東方五行大神伝   作:ベネト

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日常編


能面と日常

人気どり宗教戦争異変の黒幕、秦野こころを倒して時間が経過する...

 

異変を解決し、いつも通りの平和な日常が訪れたが新たな問題が発生する...

 

 

 

 

 

人里、大神教会にて...

 

side潤香

 

「全く!何なのだ!!あの2人は!ぎゃあぎゃあ煩いことこの上ないわ!!」

 

教会の大聖堂にて...この前の異変の黒幕である秦野こころはカステラを食べながら愚痴をこぼしている...

 

異変後、大人しくなった彼女は何とか日常に溶け込むことができたみたいです...生まれたばかりの付喪神だったからまだ学ぶことはありますがね...

 

「あはは...お二方は貴女のためを思っていたのですがね?」

 

「ふん!」

 

こころはそっぽを向く...

 

「これは前途多難ですね...」

 

私は部屋の端を見る...

 

「...ぐす」

 

「...ううう」

 

部屋の端で体育すわりをしている聖白蓮様と豊聡耳神子の2名がいます...

 

なぜこうなったのか...時間は少しだけ遡ります...

 

 

 

 

 

30分前大神教会にて...

 

「だから!!こころは私が引き取るといったじゃないか!元は私の作った面だぞ!!」

 

「駄目です!!貴女は信用できません!!!私の元で引き取ります!!」

 

教会内にて白蓮様・神子様の声が鳴り響いています...

 

「落ち着いてください...お二方」

 

この騒ぎの原因は、こころをどっちが引き取るか揉めている模様です...まるで離婚間近の夫婦の親権の取り合いですかね?先ほどから言っても譲っていないようです...

 

「もしゃもしゃ...」

 

ことの原因のこころは呑気にカステラを食べています...全くこの子は...こちらの苦労も知らずに...

 

「ええい!白蓮!!私の邪魔をするなー!!こころは私が育てる!!」

 

「駄目ですよ!!貴女といたら彼女の未来が暗くなります!!」

 

「私が作ったんだぞ!!」

 

「作ってもほったらかしじゃないですか!!」

 

白蓮様たちの口論がエスカレートし始めています...このままでは...

 

「...うるさい」

 

こころの言葉に2人は振り向く...

 

「!?」

 

「こころ?」

 

般若のお面をつけたこころは、お二方を見据えて言い放つ...

 

 

 

 

「じゃかましいんじゃ!!!大嫌いだ2人とも!!」

 

こころの怒鳴り声が教会内に響き渡る...

 

 

 

 

 

 

 

「...」

 

とりあえず口論は収まりましたが、この後をどうずるべきでしょうか?

 

「全く2人とも...ご飯の時くらい静かにできんのか...全く子供だ...」

 

こころはカステラを頬張りながら愚痴をこぼしている...そしてしばらくすると食べ終わったのか口を拭いて私の方を向く...

 

「げぷ!!!とりあえず馳走になった...おい!潤香!この後私につきあえ!!」

 

「ん?この後ですか?」

 

「食後の運動がしたい!!!大神家にリベンジしたいぞ!!」

 

「...はぁ?」

 

藪から棒に、この子は何を言っているのでしょうか?この前にお母様にボコボコにされたというのに...相変わらず無鉄砲のようですね...

 

「残念ながらお母様は業務により大神神社を離れています...やるなら日を改めてください」

 

「お前の母親でなくてもよいのだ!!お前でも!お前の姉妹でもよい!!何でもいいから!早くするのだー!!」

 

こころは癇癪を起す...私の業務はベビーシッターではないというのに...

 

「困りますね...」

 

これでは駄々っ子ですね...言っても分からないでしょうし、仕方がありません...

 

「はぁ...」

 

とりあえず暇そうなお姉様達を呼んでみましょうか...私は端末を手に取り、メールを打つ

 

 

 

 

 

 

 

30分後...

 

「おーい!潤香!来たぞ!」

 

「...」

 

教会に入ってきたのは、私の姉である煌炉お姉様と銖理お姉様の2名...他の華楠お姉様と境奈お姉様は別件の用事のため欠席のようです...

 

「申し訳ありません...お姉様方...」

 

お姉様達に頭を下げると、こころがぴょんぴょん跳ねながら彼女達を眺めている...

 

「みごとに潤香の色違いだな!!これは楽しみだ!!さぁ!!どちらでもいいから!我々と最強の座を懸けた勝負を申し込む!!」

 

こころは嬉々と長刀を手に取る...

 

「はは!!随分と血の気の多い子が来たものだね...」

 

「潤香...要件ってこれのこと?」

 

銖理お姉様がジトっと私を見つめる...

 

 

 

「面目ないです...」

 

要件を伝えるとお姉様達が来てくれない可能性があったから、内容まで伝えませんでした...私が相手する訳にもいきませんし、裏目に出ましたね...

 

只でさえ、銖理お姉様が不機嫌なのも予想外です...いつものハイテンションな感じではなく、真逆なローテンション...髪のツララヘアーではなく、サラサラな白い髪、整髪剤は何もつけていないようです...

 

私はまごついていると、煌炉お姉様が笑みを浮かべる...

 

「そういうことなら良いよ!私が相手をしてあげるよ」

 

「むむ!!赤い方が最初の相手か!!」

 

こころは煌炉お姉様の方を向き、私はお姉様に耳打ちをする

 

「感謝です煌炉お姉様...ですが...あまり本気の戦いは」

 

「分かっている...それなりにやるだけだ...遊び半分で問題ないでしょう?」

 

...とりあえず大丈夫でしょうか?

 

流石にも教会内で戦うわけにもいかないので、私達は外へ移動する...

 

 

 

 

 

 

外に出た煌炉お姉様とこころは互いにむきあう...

 

「じゃあ...よろしく」

 

「ははは!!潤香と同等な力の持ち主!!我々の伝説を彩るにふさわしいわ!!」

 

私は二人の間に入る...

 

「...はは...では私が審判に入りますので宜しいですね?ルールとしましては私が戦闘不能と判断しましたら終わりですので...」

 

銖理お姉様は、教会の壁に寄りかかりこちらを退屈そうな目で見つめている...

 

「よし...じゃあ私はそれなりに強いから...怪我はしないように!」

 

「はは!心配無用だ!ぺったん狐!我...」

 

 

 

 

ドカーン!!!

 

 

 

 

こころが言い切る前に、こころのいた空間が爆発し彼女が吹き飛ぶ...

 

「ぎゃあああ!!?まだ始まっていないというのに!!」

 

「誰がぺったんこだ...」

 

煌炉お姉様がゆらりとこころに近づく...これは...まずいですね...ぶちきれています...

 

「ほ...本当のことを言ったまで...」

 

「世の中...言ってはいけないことはある...それは当たり前のことだ...だがお前は...私の一番触れてはいけないことを言ってしまった...こ...子供の頃からのコンプレックス...姉妹の中で一番小さい私の苦悩を...胸の大きさが全てを決めるわけではないのに!!」

 

...いけません...殺気だっています、いつの間にか半獣の姿にまでなっています...

 

「こいつはピチュらなきゃ駄目だー!!!」

 

ドカーン!!

 

「ぎゃああああ!!!?」

 

再度の爆発により、こころが吹き飛ぶ...いつもより精度が違いますね...あの命中の低さはどこへ行ったというのでしょうか?

 

「ですが...これ以上はまずいですね...」

 

私は煌炉お姉様の前に出る...

 

「む!?」

 

「試合終了です...これ以上の続行は危険と判断しましたので」

 

「ぐぐぐぐ!!!」

 

煌炉お姉様は煙草に火をつけて低く唸っている...必死に冷静になろうとしていますね...

 

 

「...帰る!!」

 

 

 

煌炉お姉様はそのまま霧のように消えてなくなる...とりあえず退いてくれましたか...

 

「...ふぅ」

 

「...潤香...それどうするよ?」

 

銖理お姉様が指さす方向には黒焦げになったこころがあった...

 

「...ちゃんと何とかしますよ」

 

こころを抱えて一旦教会に戻る...

 

 

 

 

 

 

 

「何なのだ!!あの姉はー!!不意打ちとは卑怯だぞ!!」

 

30分後復活したこころは叫び声をあげる...まだ元気なようですね...これは驚きです

 

「口は災いの元ですよ...とりあえず...今日のところは終わりにした方が...」

 

「嫌だ!やる!!やるから!!そこの白い姉がいるだろう!!」

 

こころは銖理お姉様の方を指さす...

 

お姉様は怪訝そうな顔をしてこちらを眺めている...

 

「...何で?煌炉姉に負けたんだ...それで実力は十分に分かったと思うけど?」

 

「さっきのは不意打ちだ!!ノーカンだ!ノーカン!!!」

 

こころがわめき始め、銖理お姉様は恨めしそうに私の方を見る...

 

「潤香...これは貸しだからね?ここまで無鉄砲なのは見たことがないよ」

 

「甘味処で手を打たせてください...」

 

重い腰を上げた銖理お姉様と共に再度教会の外へ向かう...

 

 

 

 

 

 

 

 

「よし!!今度は負けんぞ!!」

 

「はぁ...なんで私がこんなことを...」

 

長刀を振り回すこころと、不機嫌そうに銃に弾を入れている銖理お姉様...これで第二回戦の始まりですか...

 

私はまた審判のため2人の間に入る...

 

「とりあえずルールは以下略です...」

 

「さぁ!来るがいい!不人気!!わ...」

 

ドン!!!

 

銃声と共にこころが倒れる...あら?デジャブでしょうか?先ほどと同じような?

 

「...」

 

「誰が不人気だ...こら...」

 

怒り心頭の顔でこころに銃を突き付けている銖理お姉様...

 

「だ...だって本当のこと...新聞で暴落って!」

 

こころは弁明するが、銖理お姉様は彼女に馬乗りになって頭に銃を突きつける...

 

「好き好んで落ちたわけではないんだよ...今まで積んできた功績が塵芥になった気分は誰にも分らないだろうな...」

 

...銖理お姉様の半獣の姿になっています...これは...厄介ですね...

 

「地獄に落ちろ...」

 

 

 

 

ドン!!

 

 

 

 

「...」

 

「ふぅ...危ない」

 

咄嗟に割り込んで銖理お姉様の腕を上にあげることで撃った弾丸は上空へ消える...何とか間に合いましたね...

 

「潤香...邪魔をするな」

 

「勝負はつきました...武器を収めてくださいお姉様」

 

「...ちっ」

 

銖理お姉様は私の手を振り払い、そのまま消えてなくなる...とりあえず大事にはならなかったようですね...

 

「納得できーん!!!納得できんぞ!!!」

 

急にこころが騒ぎ始める...全く体が傷だらけだというのに困った子ですね...

 

「こころ...今日のところはやめておいた方が良いと思いますよ?」

 

「全部不意打ちじゃないかー!!こんなのはノーカンだ!ノーカン!!!」

 

「ですがもう相手はいませんよ?」

 

「まだお前がいるじゃないか!!!この際お前でもいいんだよ!!潤香ー!!」

 

こころが薙刀で私の方を指す...

 

「危ないですよ...今日のところは...」

 

「まだ我々は戦えるんだー!!」

 

 

ぶん!!

 

「おっと...」

 

こころの一振りが来てそれを避ける...

 

「...」

 

それと同時に地面に紫色の布の破片が落ちる...これは...

 

「...っ!」

 

私はすぐにつけているリボンを確認する!...駄目だ...切れている...神子様に貰ったものだというのに...

 

「ははは!今のを避けたか潤香!!さぁ!お前でもいいから我...」

 

「いい加減にしなさーい!!!!」

 

...そのまま私は怒りのままに術を発動する

 

 

 

 

 

 

 

 

「...」

 

ずぶ濡れのこころを教会に引きずってきた私は、今だに体育すわりをしていじけている神子様・白蓮様のところに行く...

 

流石の彼女達も私の方に気づいたようだ...

 

「潤香?あれ?こころはどうしたのか?」

 

「何があったんですか?」

 

「...少々おいたが過ぎたので、軽くお仕置きしただけです...この子を引き取って下さい」

 

彼女達の言葉も聞かず、こころを押し付けた私は教会の入り口に向かい看板をクローズにする...

 

「あと...本日は終了いたしました...申し訳ありませんがお引き取りを...」

 

「ああ...何かすまない」

 

「ごめんなさい...とりあえず今日のところは...」

 

お二人はこころを抱えて退散する...

 

お二人を見送った私は教会の扉にカギをかけて曇り始めた空を見上げる...

 

「...全く...最悪です...香霖堂に行って修復してもらわなくては...」

 

せめて...雨が降る前に行かなくては...今日は大雨になるかもしれませんね...

 

 

 




久しぶりの投稿です

ではこれにて
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