東方五行大神伝   作:ベネト

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白玉楼に向かいます




白玉楼にプレゼント

長き冬も異変の終わりと共に終わりを告げて元通りの季節になる...

 

異変から二日後の大神神社の台所にてこの神社の主である大神暦はいつも通り稲荷寿司を作っていた...

 

「フン♪フ~ン♪よしこれでいいかな?」

 

机の周りには山盛りの稲荷寿司が大皿に乗せられており、いくら大神狐である彼女でもこれほどの量を食することはできない...

 

「ん~!つくり過ぎたかな?まぁこれだけ作っておけば問題ないね...いつも通りおすそ分けを...」

 

タッパーをたくさん用意し稲荷寿司をそれに詰めて風呂敷に包む...もう大神家ではイベントになっているようだ

 

「よし!残りは誰かに~」

 

暦が辺りを見まわすと台所内には長い冬を越え調子を取り戻した長女の華楠が紅茶をすすり、タイミング良く台所に来た病気を完治した三女の煌炉の二名がいた...

 

「二人とも~お願いがあるんだけど~」

 

 

 

side煌炉

 

「え?何?」

 

台所に入るや否や母さんに呼ばれ私はひるむが机の上に置いてある大量の稲荷寿司を見てすぐに察した...

 

なるほどいつものおすそわけか...

 

「わかった...いつものでしょ?どこに行けばよい?」

 

「物分かりが良くて助かるよ~ちょっと今回は作りすぎちゃってね~」

 

「しかし多いな...いつもより持っていく風呂敷が大きい気がするが?」

 

ティーカップ片手に華楠姉さんがつぶやく...

 

確かにいつものより風呂敷が大きく...更にいつも一つのはずなのに21個ある...

 

「何でこんなに?」

 

「いつもよりテンションが上がってさ~つい作り過ぎちゃったのよね~せっかくだから白玉楼と八雲家に20対1の割合で持って行ってくれない?」

 

「20対1...そういうことか」

 

「ああ...彼女なら食べれるだろうな」

 

華楠姉さんが言う彼女とは前回の異変の黒幕こと西行寺幽々子のことだ...

 

おしとやかに見えるが実は良く食べる...あんな細見の体のどこに入っていくか分からない程だ20対1の割合の量となると相当な数のお稲荷さんが彼女の胃袋に収まるのだろう...

 

「そういうこと!幽々子なら結構食べると思うし~頼むね~!」

 

「任せておけ!この程度の量私にとって造作もない!」

 

華楠姉さんは両手に三袋ずつ持つ

 

「残りは?私が6個持つとして後9個あるけど?」

 

「なら...これだ...ハアアー!!」

 

姉さんが念じると姿が半獣のモードになり緑色の尾が9本生える...

 

そしてその9本の尾を器用に使って残りの9個の風呂敷を持つ...

 

「では行くぞ煌炉!私に続け!」

 

「はいはい...」

 

台所を出ようとすると母さんに呼び止められる...

 

「煌炉~紫に宜しくね~!」

 

「はいはい...わかってますよ」

 

まぁ...この前の借りがあるし顔見せくらいはしておくか...そんなことを思いながら私たちは白玉楼に向かう

 

 

 

 

白玉楼

 

ここは白玉楼冥界の管理人こと西行寺幽々子の屋敷である。

 

和風の屋敷であるため庭の枯山水は見事なものであり、その屋敷の主である幽々子はというと居間で横になりふて寝して、その幽々子の横には魂魄妖夢がいた。

 

 

side妖夢

 

異変が終わりもうすぐ夏になろうとしている...

 

私たちが起こした異変は博麗の巫女一行により潰えたことにより幽々子様はふて寝している...

 

「あの?幽々子様?」

 

「はぁ...あの下にいる人だれだったのかしら...クスン」

 

この前からこんな感じだ相当ショックだったのだろう

 

 

 

コンコン...

 

?扉をたたく音?いったい誰だろうか?私は居間から出て玄関へ向かう

 

 

 

「はい?どちら...あ」

 

門を開けると赤い髪の女性と緑色の髪の女性がいた...

 

赤い髪の方はポニーテールにしており、顔には黒い狐の仮面に藍さんによく似た丈の短い白い導師服に同色のズボンを身に着けた格好をしている

 

緑髪の方は腰までの長さの髪で、胸元までの長さの白い服に同色のズボンと腰には黒い腰巻をつけている...

 

お腹を出しており前の女性より派手に見えるが服装より気になるのはその背後にある緑色の大きな9本の尻尾・頭には獣耳があるしまるで藍さんのようだ...

 

「狐...ん?」

 

...よく顔を見るとこの前の銖理さんに暦様にそっくりだ...

 

もしかして暦様の他の娘?

 

「暦様の娘さんですか?」

 

赤い髪の女性が微笑する

 

「そう...私の名は大神煌炉...そしてこっちは」

 

「大神華楠だ...宜しく頼む」

 

緑髪の女性は自分で答える。煌炉さんと華楠さんか...ん?煌炉って名前...どこかで聞いたような

 

「煌炉さんと華楠さんですね!私はここで庭師をしている魂魄妖夢と申します...え~とどういったご用件で?」

 

「大神家特製の稲荷寿司を届けにきたんだ...母さんが作り過ぎてしまってね」

 

煌炉さん達は手に持った大きな風呂敷を玄関の中にそっと置く...

 

これが全部お稲荷さん?すごい...幽々子様喜ぶかな?

 

「ありがとうございます!どうぞ!中でお茶を用意するので」

 

お二人を中に通し私は山積みのお稲荷さんを見る

 

「...一食分ですかね」

 

 

 

 

 

 

煌炉さんと華楠さんの2人を居間に連れて行き私は幽々子様を呼びに部屋へと向かう...

 

「幽々子様...大神家の煌炉さんと華楠さんが参りました」

 

「え?煌炉と華楠が!?」

 

部屋の中からドタンバタンという音がした後戸が開き幽々子様が出てくる

 

「妖夢!行くわよ!居間にいるのね!」

 

幽々子様ルンルンと居間へ向かう...良かった機嫌は直ったようだ

 

「待ってくださ~い」

 

 

 

 

居間

 

「煌炉に華楠!久しぶりね~元気にしてた?」

 

居間につくと幽々子様は2人に向かい合い笑う

 

「久しぶり幽々子」

 

「うむ...半年くらい前か?」

 

2人はお茶をすすりながら答える

 

「本当にね~この前は貴女達の他の妹に会ったわ」

 

「異変の時か...ということは境奈と銖理か...全く...君も無茶をするな」

 

異変を思い出したのか華楠さんは苦い顔をする

 

「フフフ...長い冬は貴女の体に堪えたかしら?」

 

「フン...おかげで力が半減だ...」

 

華楠さんの話しを聞くと幽々子様は煌炉さんを見る

 

 

「煌炉は異変の時は風邪ひいてたのでしょ?」

 

「紫から聞いたの?」

 

煌炉さんは幽々子様から目を逸らす...仮面越しでも焦ったような表情が見てわかる

 

「ええ!随分とながいじゃない...紫と貴女の喧嘩もね~でも原因を作ったのは10割方紫だけどね」

 

「!!理由を聞いたの?」

 

「ええ...まぁ貴女も女の子よね~女の子特有の悩みが...」

 

女の子特有の悩み?なんだろうか?

 

「...うん」

 

「全く下らん...」

 

華楠さんは溜息をつき時計を見た後暗雲を出している煌炉さんに合図する

 

 

「煌炉...次は八雲に行くぞ」

 

「はい...はい...」

 

煌炉さんは残ったお茶を飲み干しフラフラと廊下へ行く...

 

「悪いな次は紫のところへ行かなくてはならないんだ」

 

「そう?ではまた来てね~」

 

幽々子様は華楠さんに手を振り、華楠さんは廊下へ行く

 

「あ...お見送り...」

 

「いや...見送りはいい...では失礼する」

 

華楠さんはそのまま玄関の方へ向かう...

 

「相変わらずね...煌炉さんも華楠も...」

 

幽々子様は部屋の隅に置かれている風呂敷を見る...

 

「...今日はお稲荷さんパーティーね!!」

 

「そうですね...」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side煌炉

 

「ハァ...」

 

八雲に向かう道中にて私は大きなため息をつく...

 

私自身が嫌になりそうだ...何故私の胸は姉妹の中で一番小さいのだろうか?同じ姉妹なのにどこで差がついた?

 

「煌炉...前を見ろ...」

 

「へぶ!?」

 

華楠姉さんの注意も空しく私は目の前の木にあたり尻もちをつく

 

「...全くほら...もう少しで八雲だ...しっかりしろ」

 

「分かってる」

 

そんなことを繰り返しながら何とか私たちは八雲家へ到着する

 

 

 

 

30分後~

 

「やっとか...何度木に当たれば気が済むのだ?貴様は...」

 

「ごめん...」

 

額に青筋を浮かべている華楠姉さんをなだめ八雲家の玄関に向かう...

 

「さっさと済ませて帰るぞ!貴様のせいで余計な時間を食った...」

 

「はい...ハァ...すみませ~ん大神「いぎゃあ!!」家...」

 

中から悲鳴のような声が聞こえてくる

 

「...何だ?」

 

「今の声...藍?」

 

私たちは顔を見合わせ中を警戒しながら進む

 

 

 




萃夢想へこのまま進んでいきます

ではこれにて
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