side霊夢
暦・華楠・境奈が萃香のところへ向かう...
萃香は拳を構えて迎撃の準備をしている...
「さぁ!来い!!大神家!!」
「まずは私たちだ!!母さんには指1本触れさせん!!」
「華楠!足引っ張るなよ~!」
華楠が萃香に雷撃を放ち・境奈が土狐を辺りに出現させるが萃香はそれを避けて不敵に笑う...
「はは!!まずはお前ら2人か~!...ってことは大神の当主は最後っていうわけか...」
萃香は華楠・境奈の後ろで微笑んでいる暦を見据える...
「将棋で王をとりたかったら~!飛車と角を倒さないとね~!頑張って~!」
暦は微笑みながら萃香たちを観察している...どうやら娘たちを倒さないと暦には辿りつけないというわけね...
「うわ...華楠と境奈の2人が同時に相手かよ...これはあの鬼はきつくないか?」
「そうね...大神家ナンバー2とナンバー3が相手ならね...」
「でも萃香は鬼の四天王よ...このくらいの戦いは何度でも経験しているはずよ」
私たちが話していると紫がつぶやく...確かあの子とは付き合い長いといっていたわね...
彼女たちの戦いを見ると境奈が土狐を操りながら萃香に攻撃を仕掛けている...
「行け行け!!!ターゲットはあいつだ!!」
(ウオン!)
土狐が萃香に攻撃をするが彼女は土狐を破壊しながら境奈に近づいていく...
「ぬるいぬるい!」
「え?待ってって!!」
境奈は次々と土狐を作成し萃香に向かわせるが土狐は萃香に蹴散らされている...
「お前を倒せばその式神は使えないだろう!」
「やばいやばい!!土狐!私を飲み込め!!」
境奈が叫ぶと彼女の足元に巨大な土狐が口を大きく開けて現れ境奈を飲み込む
(オオオ~ン!!)
巨大な土狐は遠吠えをし前足で萃香を踏みつけようとするが彼女はそれを受け止める...
「っく!中々の重量だね...その式神の中で身を守りながら式神を操るのか...やるね」
「鬼でもこの物量差ではつぶされるのも時間の問題だよね~!」
土狐の腹の中から境奈の声が響き、土狐の前足が徐々に力を入れ始める。
「やらせないよ」
萃香は体を霧状にしそれを避ける...
「さぁ!くらえ!!」
萃香は土狐の腹に拳を打つが土狐の陶器状の体にヒビが入るだけだった...
「ははは!!そんな攻撃では土狐の装甲は破壊できないって~!」
境奈の声が響くと土狐の体のヒビが塞がりもとに戻る...
「手加減した覚えはないけどなー」
萃香はうらめしそうに巨大な土狐を見る...
巨大な土狐の周りのには小さな土狐が沢山現れる始めている
「さぁ!戦いは兵の数にあり!行け!叩きつぶせー!」
土狐が萃香のもとへ向かう...
「なら...これはどうだ!?」
萃香の体が霧になり消えて土狐たちは萃香を見失う...
「くそ!姿を隠したか!!探せお前ら!!」
土狐は一斉に巨大な土狐を見て止まる...
...何か様子がおかしいわね
「?境奈の式神の動きが止まったぜ?」
「境奈?どうした?」
華楠が巨大な土狐に近づくと何やら音が聞こえ始める...
ボコ!
ドカ!
ゴシャ!
という何かを殴るような音が巨大土狐のお腹の辺りから聞こえる。そして中から人の声も...
「もうやめて!!!顔だけはー!!」
境奈の悲痛な叫び声...まさか
「おらー!」
「ごふあ!?」
土狐のお腹を突き破り中にいた境奈が飛び出してくる...
格好はズタボロで頭には三段アイスクリームみたいなたんこぶをつけており目を回している...
「「境奈!」」
暦と華楠はその状態の境奈に驚きの顔をしている...
そして巨大な土狐の中から萃香が現れる
「さて...まずは1人だ...次は華楠!お前だ!」
萃香は華楠を指さすと華楠は溜息をつく...
「体を霧にして...土狐の中に入りこみ中で操っている境奈を倒したか...」
「ああ!少し鬱陶しかったからな!次はお前だよ!不死身の華楠!!」
「フン...沈め」
華楠は萃香に雷撃を放つが萃香は体を霧にしてそれを避けて華楠はの背後に回る。
「これで2人目だ!」
萃香は華楠の背中に拳を打ち彼女は吹き飛ぶ...
「くっ...かなりのものだな...」
華楠はすぐに立ち上がり首をゴキゴキと鳴らす...全く効いていないようだ...
「...うわさ通り頑丈だな」
「大神家ナンバー2を舐めるなよ?」
華楠は素早く萃香に近づき両手を掴む...
「エナジーイーター発動...」
華楠の両腕が何やら怪しい光を放ち萃香の妖力を吸い始める...
「なっ?」
萃香はもがき華楠に足で攻撃するが華楠が離さない...
「このまま妖力を吸い取ってやる...君はこれで終わりだ」
「終わりじゃないよ!!」
萃香は腕を霧にさせ華楠を振り払う...
「腕を霧にするとは...」
「ちぃ...妖力を半分もってかれたよ!!それにあまり攻撃が効いてないみたいだな!」
「お前では私は倒せん...降参することをお勧めするが?」
「するわけないだろ!!」
萃香はすばやく華楠に近づき頭にアームハンマーを食らわせる...
華楠は地に臥すがすぐに復活する...
「華楠の奴頑丈だな...」
「いくら鬼の力でも華楠を倒せないのかしら...」
私と魔理沙は華楠を見るがあることに気づく...
「あら?華楠...フラフラしてないかしら?」
「ああ?」
華楠を見ると目が座っており、今にも倒れそうだ...
「...何だ?頭が...くらくらする...」
華楠は膝をつき頭を押さえる
「脳震盪かしらね?いくら華楠が不死だとしても脳に受けたダメージは逃がせなかったみたいね...しばらくは動けないかも」
紫が苦笑いし萃香は暦の方へ足を進める...
「さて残りはお前だぞ!大神家当主の大神暦!!」
「ひえ...出鱈目すぎでしょ!?華楠に境奈の2人がゴリ押しで負けるなんて...」
暦は冷や汗を流し後ずさりする...
「逃げるって言わないよな?」
「逃がしてくれないの!?」
暦は笑みを浮かべたまま半泣きになっている...
「行くぞー!暦!」
「ひえええ!?DNA(ゲノムチェーン)」
暦は向かってくる萃香を迎撃するが萃香はそれを避けて暦の前に来る...
「さぁ!これで終わりだー!」
「ひゃ!ゲフ!?」
暦は萃香の攻撃をくらい後ろに吹き飛ぶ...
私たちは倒れている暦達を見る...
まさか暦たち大神家が鬼1人に負けるなんて...
「紫~!私やったよ~!」
「え...ええ!やったわね...」
萃香は紫の方に向かい紫は困惑気味に話す。
「...嘘だろ?大神家が全滅しているじゃないか」
「魔理沙...頬を引っ張るのはやめなさい...気持ちはわかるけど」
ということはこの異変は私たちの負け?また異変が繰り返されるの?
「...全く鬼ってのは厄介だね...」
声の方向を見ると暦が立っていた...
...ただその顔はいつも貼り付けたような仮面のような笑顔ではなく、影のかかった無表情の顔...
ハイライトのない金色の目は萃香を見据えている...
「暦!大丈夫なの?」
「別に大丈夫だよ...私は神に近い存在だし」
暦は萃香の方へ向かう...
side萃香
「私の一撃を受けて立つだって!?」
馬鹿な手加減した覚えはない!!こいつ何で立ってられるんだ?
「まだ...勝負は終わっていない...さぁ始めようか...伊吹萃香...」
私たちの周りにダーツの矢のようなものが沢山現われる...
「何だよ!?これ!」
「スペルカード...クロスゲーム(ボディポイント・ダーツ)...私にこれを使わせるんだ...もう少し楽しませてよ」
こいつ...さっきと違って雰囲気が違う...こいつは早く倒さないとまずいか?
「なら!先手必勝だ!!」
私は暦に向かい拳を打つ...暦はダーツの矢を1つ持ち私に投げる
「まずは...右腕」
矢は私の右腕に刺さる...だがダメージらしいものが感じられない...ハッタリか?
「こんなもの!...なっ!?」
私はダーツの矢を抜こうとするが手がダーツを透ける!?触れない!?
「残念だね...私のそのシャフト...他人には触れないのよ...」
暦はハイライトのない目で私を見つめる...
「だが!ダメージはない!!別に大したことは...っ!?」
右手を振り上げようとするが動かない...何で!?
「私の体に何をした!?」
「人体の不思議の1つ...とあるツボにピンポイントで力を入れるとその個所が動かなくなる...うまくツボに入ったよ...次は左腕だ」
今度は私の左腕にダーツが刺さり、左腕が動かなくなる...
「くっ!」
「終わられようか...いつまでも娘たちを冷たい地面に寝せておくわけにはいかないからね...両足」
暦の言葉にダーツが私の両足に刺さる...
「う...動けない!!」
暦は私の目の前に来る...
「これで...貴女は終わり...この異変も終了よ」
暦はそれだけを言い残し私から離れる...
あいつ...何て暗い目をしているんだ?今まであんな目見たことがない...
(大神を舐めていると痛い目に合うわよ)
(あまり大神の者を舐めない方がいいわよ)
幽香や紫が言っていたのはこういうことか!!大神家で怖いのは娘たちのほうではない!!母親の方だ!!
「...油断してたか」
side霊夢
暦は萃香から離れて倒れている娘たちに近づく...
「2人共...大丈夫?」
「すまない...母さん」
「うう...体が痛い~」
華楠と境奈はうめき声をあげてよろよろと立ちあがり、互いに肩を貸しながら神社から出ていく...
「暦...アンタ」
「...あの子の処遇は巫女である貴女に任せるわ~!では私は失礼するわよ~!」
暦は表情を元に戻し神社から出る...
これが神の力だというの?娘たちを倒した萃香を速攻で倒すなんて...
それに暦が見せたあの表情...少し彼女の内面を見た気がするわ...
紫が私の横に来る...
「あらあら...久しぶりに見たわね...暦のあの表情...」
「久しぶりに?」
「ええ...私が暦と初めて会った日もあんな顔をしてたわね...それでどうするの?萃香の処遇は?」
「...考えておくわ」
今はそれどころではないわ...今回のことで暦の実力が余計分からなくなった...
煌炉や紫は昔のように暦が戦えないと言っていたのに...
私の中で暦のある仮説が生まれた...
...まさか彼女の力が?
さて萃夢想が終了です。
やっとここまで来た...
ではこれにて