娘たちが色々としている頃
大神神社の自室にて暦は机にサイコロをばらまいている...
その目は不安のような何か悟ったような目をしている。
side暦
「...6のぞろ目か」
ばらまかれたサイコロを見ながら...私は立ち上がる...
何だか外に出て気分を晴らしたい気分だ...室内にいると気が滅入ってしまう
(貴女の名前は暦...それでどうかしら?)
「っ!少し散歩でもしようか...」
昔の記憶がよみがえってくる...私は頭のそれをかき消すために外へ出る...
上空にて...
人里へ向かう途中私は、大きな竹林の上を通過する...
そして竹林の端をふと見ると、とあるものが私の目に入る。
「~♪」
「あれは...」
私が見つけたのは紫色の長い髪をした少女...紫色のブレザーに桃色のスカートを身に着けている...
それに頭には長いウサギの耳あれって...まさか
「月のうさぎかな?何で幻想郷に?」
私は急降下しうさ耳の少女の後ろに気づかれないように立つ...
この幻想郷に月のうさぎがいるのは疑問が残る...あやしいしつけてみるか...
「~♪」
少女は竹林の中に入っていく...かなり油断しているようだ
私は彼女の後をそっとついていく...
竹林の中は外から見るより入り組んでいる...
何だここ?幻想郷に移り住んで長くなるがこんなところ知らなかったな...
「~♪」
少女は次の道を右に曲がる...これはついていかないと迷うな
私は右の道に曲がる...
「...?」
右の道を曲がると前にいたはずの少女がいない...
「あれ?」
「はい...そこまで」
私の背後から声が聞こえて私の後頭部に指がつけられる...
「...気づいていたのね」
「...さっきから甘い匂いを体から出していればわかるわよ...貴女誰?何で私をつけていたの?」
後頭部に強く指の力がかかる...これはまずいかな?
「え~とね...私の名は大神暦...大神家当主をやっているよ...そして貴女をつけていたのは何で月のうさぎがこの幻想郷にいるのかなと思ってさ...」
「っ!」
空気からして少女は動揺したようだ...
「わけあり?」
「...何で月のうさぎのこと知ってるのよ...」
さっきより強く指の力がかかる...
「そうだね...色々と話が長くなるんだよね...あれはそう今から...」
「長くなりそうだからいいわ...とりあえずばれると師匠に怒られるから...ここで気絶してもらう...っ!」
少女が息をのむと同時に聞きなれた声が聞こえてくる...
振り向くと少女にリボルバーを向けている銖理の姿が見えた...
「...誰に指向けてんだ...こら...」
「おや?銖理いたの」
「ひっ...仲間がいたの?」
少女は怯えるように目を背ける...
「母さん...どうする?」
「とりあえず住処に案内してもらおうか...で?銖理は何でここに?」
銖理は機械端末を私に見せる...
「母さんの発信器...こんな場所で立ち止まっていればおかしいと思うよ...」
...発信器?そんなものついていたの?
「う...離してよ!」
少女は赤い目で私を見る...
ジー
「...何か?」
「!?...効いてないの?」
少女は驚くような声を出す...
「じゃあいいかな?案内してもらっても...」
「う...う~!」
少女は顔を真っ赤にして先へ進む...
竹林の奥深くに存在するある屋敷の居間には2人の女性と少女がいた...
1人は赤と青の服を着た長い銀髪の女性・もう1人は桃色の服に長い赤いスカートを着た長い黒髪の少女だ...
黒髪の女性はボーと幻想郷の空を見る...
「また...月の使者が来るのね...」
「ええ...ですが姫様...また追い返しましょう...あの時のように」
銀髪の女性がつぶやくと黒髪の少女は寂しそうに笑う。
「幸運は2度も続くのかしら?あの時は貴女の他にもう1人の助けがあったからでしょ?」
「私が何とかします...この命にかけても」
「そうね...まぁ私としても月に戻るのは勘弁よ...計画はいつ実行するの?」
「そのうち...着手するわ輝夜...」
「...頼りにしてるわよ永琳」
黒髪の少女こと蓬莱山輝夜に銀髪の女性こと八意永琳は頭を下げ彼女は部屋を退出する...
side永琳
「はぁ」
部屋から出て私は廊下で溜息をつく...
まさか今頃になって月から戦線復帰の招集要請を私の弟子こと、鈴仙・優曇華院・イナバが受けるとはね、月の使者に来られるとウドンゲどころか過去の罪から逃亡した輝夜までもが見つかってしまう。
月の使者はウドンゲを連れ戻そうとしている...それも強行突破で...
「...私だけとなると少々厳しいわね。この幻想郷に移りすんで長くなるけどあの方法を使うとなると住人と戦うことになるかもしれない...」
戦力的に私たちではきつすぎる...せめて幻想郷に協力者でもいれば...
「シッショー!」
玄関からウドンゲの声が聞こえる...何かうわづったような声だ...私は玄関へ行く
「はぁ...全く...何よウドンゲ...!?」
玄関で見た光景は銃を突きつけられているウドンゲと女性と少女の姿だった...
「ウドンゲ!?」
「ししょ~すみません!」
ウドンゲは涙目で私を見て私は残りの2人を見る...まさかこの2人...月の使者?
1人は白い長い髪をツララのようにセットし顔に奇抜なメイクした女性だ...
服装は黒の革ジャンに白のミニスカートといったラフな格好をしている...
もう1人は長い金髪の少女だ...陰陽玉のような着物を着ている。こころなしかその表情は驚いているように見える...
「貴方たち何者よ!!」
弓を向けると白い髪の女性が慌てる
「え?永琳!?」
?何で私の名を...ん?この人...
時は輝夜と一緒に月の使者から逃げるときに輝夜が雇った助っ人として月の民と戦ってくれた人物こと銖理だ!?
当時はこんな派手なメイクやツララのような髪型をしてなかったから分からなかった!!
「銖理!?何で貴女が!?」
「これはこっちのセリフッス!!何で幻想郷に永琳が!?」
銖理の言葉に金髪の少女は反応する...
「...知っているの?銖理...」
「銖理達が陰陽師時代の時の依頼人ッス...」
「そう...」
少女は私をジッと見る...なんだろう...この子銖理に似ているわね...
「...銖理?この子貴女の子供かしら?可愛いわね!」
「あ...子供じゃなくて」
銖理は慌てて話すと少女は溜息をつく
「お久しぶりね...永琳...私の顔忘れちゃったの?」
「え?」
「そうだよね...あの時はもっと大きかったし髪の色も違ったからね...貴女の薬によって人間になれた存在...ここまで言えばわかるよね...」
...私の薬!?馬鹿なまさかこの子
「こ...暦!?」
「遅いよ...気づくの」
私たちは居間に行き暦たちにお茶を出す...銖理はどうやら暦の子供だったらしい...まさかこの子が子供を作っているなんてね...
「随分縮んだわね...」
「...色々あってね...まさか永琳に会えるとはね幸運か不運か分からないよ」
暦はハイライトのない金色の目で私を見る...
暦が冷たい態度をとるのも分かる気がする...私のせいだし
「暦...ごめんなさい...私は...」
「謝らないで...別に怒っているわけではないよ只困惑しているだけ...まさかまた会えるなんてね...」
暦はお茶に口をつけ銖理は私を見る...
「母さん?この人は一体!?」
「私を人間にしてくれた人...私の恩人でもある人だよ...」
「ええ!!母さん自力で神になったんじゃないの!?」
?娘には私のこと言ってなかったようね...
「神になったのは永琳と別れて数千年後だよ...」
私と別れてか...
「ッく!暦!私は!!」
「分かっている...理由があったことぐらい...謝らないで永琳...」
「っ」
「でも...あの時は本当のことを言ってもらいたかったな...せめて私には...」
「そうね...そうすべきだったわ...」
暦は私の前に来てニコッと笑う...
「で?何か困ったことでもあるの?すごい悩んでいる顔してるけど?」
「いえ...別に困っているなんて...むみゅ!」
暦は私の頬を優しく引っ張る
「うそついてもダメ...永琳が悩んでいることぐらい私にもわかるよ...私には隠し事はしないでほしいな」
「...そうねごめん」
私は今起きていることを暦たちに話す
「へ~!なるほどね...」
「また月の使者ッスか!?」
暦も銖理も驚きの反応を示す
「暦は幻想郷に住んで長いのよね?もし異変を起こしたりしたらどうなると思う!?」
「そうだね...まぁ幻想郷の住民が集まって解決に乗り出すかもね...」
暦は茶柱を見ながら話す...
やっぱりね...そうなると思ったわ...やはり今回は私たちだけでは厳しいようね...月の使者に幻想郷の住人か...
「...私が助けてあげようか?」
「は?」
暦の予想外な言葉に私は聞き返す。銖理も暦の言葉に驚いている...
「母さん!!そんなことしたら!!」
「銖理も協力してくれるとありがたいかな...その方が私の勝つ確率が高くなるというもの」
「う...銖理も異変の片棒を担ぐんッスか...」
銖理は冷や汗を流す...
「嫌なの?」
「嫌ではないッス...母さんをしっかり守っていくッス...」
「暦...」
「永琳にはたくさんお世話になったからね...せめてこのくらいはさせてよ!今回はこのくらいにしておくよ...異変をやるなら前の日に来てくれる?」
「...ありがとう」
私の言葉に暦は微笑み銖理と共に永遠亭を後にする...
「師匠?あの方は...一体!?」
「彼女は大神暦...私の初めての友達よ...」
まさか彼女が生きているとはとても嬉しい...でもそれは後でまずはこの異変を成功させないとね
side銖理
神社に帰ってくると私の前にいる母さんが立ち止まる
「母さん?」
「銖理巻き込む形でごめんね...」
何だそういう事か...
「別に気にしてはいないッス!銖理は母さんの盾となり刃にもなるッス!」
「ありがとう...今日はゆっくり休んでね...」
母さんは自室に入る。
「はぁ...銖理も覚悟決めないとッスね!」
時計を見ると21:26だ...色々と時間が経っているな
とりあえず頭のワックスだけ落としたら早く寝よう...せめていつでも戦える準備はしておかないとね...
私はお風呂場に行き、脱衣所で服を脱ぎ風呂場へと向かう...そして風呂場の光景を見て息をのむ、そこには...
風呂の浴槽に浮かんでいる境奈姉と煌炉姉の姿だった...
「ぎゃあああああ!!!??湯煙殺人事件!!!」
「「いや...死んでないって...」」
浴槽に浮かんでいる姉達は右手を振る...
「び...びっくりしたッス!!何でそんなことしてるんッスか!?」
「「いや...何でも」」
2人は死んだような目でポツリと答える...
「はぁ...心臓に悪い...」
私は桶にお湯を組み頭にかける...セットした髪はツララではなくなりサラサラヘアーへと変わる...
「そういや~銖理~今日は遅かったね~何かあったの?」
...境奈姉達には今日のコト言ってよいのだろうか?
「いや~!ライブが長引いちゃったッス!」
後で母さんに聞いておくか...とりあえず今は隠した方がいい...
さて暦の出生の秘密がわかりましたね
過去編はそのうち別の小説で出します。その方が分かりやすいと思いますので
ではこれにて