暦達が敗北し20分後…
永遠亭にて八意永琳は永遠亭の縁側から外を見ながら彼女達の身を案じていた…
すでに大神家が全滅しているとは彼女は夢にも思ってもいない…
「暦…」
彼女が憂いて歪んだ月を見上げると彼女の主である蓬莱山輝夜が彼女の背後に立ち肩をポンっと叩く…
「随分心配そうねえ?そんなにあの子が心配なの?」
「そうね…あの子を人間にしたのは私なのよ…当然よ」
輝夜は微笑み永琳の横に座る
「まるで母親のようね…貴女の娘が戦っているのだもの♪」
輝夜の言葉に永琳は表情を崩し慌てる
「ま…待ちなさい!私とあの子は友人関係よ!子供なんて…」
「そうねぇ…あの子は子持ちのようだし子供からしてみると貴女はお祖母ちゃんになってしまうわね~♪」
輝夜の問題発言に永琳の顔が氷つく…
「…私がお祖母ちゃん?輝夜…喧嘩売っているのかしら?この状況でもその発言は聞き逃せないわ!」
永琳が言うと輝夜は大笑いする…
「フフ…いつもの永琳に戻ったわね!」
「あ…」
永琳は輝夜が気を聞かせてくれていた事を気づきうつ向く…
「悪いわね…輝夜…」
「私は貴女に期待しているのよ?あの時みたいにまた頼むわよ♪」
輝夜の言葉に永琳は奮起する…
今はショボくれている場合ではない暦達が時間を稼いでくれているのだから自分もやるべきことを果たそうという事を心に刻み込んだ…
「そうね…これからの事はゆっくり考えましょう!さて…私も迎撃の準備を…」
永琳が腰を上げると同時に部屋の奥から何かが障子を突き破り、永琳と輝夜の頭の上を通過する…
「し…師匠…スミマセン…」
彼女達の頭の上を通過したのは永琳の弟子であるレイセン・優曇華院・イナバだった…
彼女を見た限りズタボロで戦闘で負けたことが一目瞭然であった…
そして永琳と輝夜は障子の奥を見るとそこには幻想郷の住民達が集合していることに気づく…
いきなりの敵の出現に彼女の動揺は計り知れないものだった…
永琳は倒れているウドンゲに話しかける…
「う…うどんげ…これは一体?」
「異変解決に来た皆さんのようです…どうやら大神家の皆さんでも無理があったみたいで…」
永琳の頭の片隅に密かにあった嫌な予感が的中してしまった…
それは暦達が敗北したということ、彼女はまさかの結末に体を震わせる…
この後戦うであろう幻想郷の住民たちでも月の使者の事ではなく、暦達が無事であるかが彼女の心大きく広がった…
彼女が動揺していると幻想郷の住民の代表として博麗霊夢が彼女達へと一歩前に歩く…
「アンタ達がこの異変の首謀者なの?」
霊夢の言葉に輝夜が不敵に微笑む…
「一応そうね…もう少し時間をくれると助かるのだけど?あいつらが諦めるまでこの結界は解くわけにはいかないの」
「あいつら?…何の事か知らないけどアンタ達の企みはここで終わらせてもらうわ!…こっちも予想外の人と戦ってややこしくなっているのよ…」
霊夢の言葉に永琳が反応を示す
「予想外?もしかして暦達のことかしら?」
「…ええ…もしかして暦の恩人ってアンタのことかしら?」
恩人という単語に永琳の心が痛む…
まだ暦がこんな自分を慕ってくれていたということに感動と暦への謝罪の念が心の中に混じる…
「ええ…彼女を只の狐から人の体にしたのは私よ…」
「そう…アンタが暦の恩人ね…彼女の大切な人を傷付けるのは気が引けるわ…大人しく引いてくれないかしら?」
霊夢の言葉に永琳は首を横に振る…
「悪いけどそれはないわ…どうせ死なないし問題ないわ…でも暦達が協力してくれたのだから私たちの引くわけにはいかないわ…」
永琳はスペルカードを取りだし彼女達の方へ向ける
「…やる気なのね」
「ええ…暦達の仇取らせてもらうわ!」
永琳がいい放つと輝夜と倒れていたウドンゲもスペルカードを出す
「スリリングね…いい暇潰しになりそう」
「まだ…行けます!」
永琳は自分の仲間達を見て微笑み幻想郷の住民達を見据える…
「これが私達の答えよ…」
「…分かったわよ悪いけどこの異変は解決させてもらうわ!」
永遠亭チームと幻想郷の住民達の戦いの火蓋が切られる…
見て分かるように戦力に差があることは一目瞭然であった…
しかし彼女達は自分が倒れるまで奮闘した…
自分の仲間達を信じて…
戦闘から50分後
永遠亭チームは負け…この長い夜と歪んだ月の異変は幕を閉じる…
まだ永夜抄は終わりません!
まだexが…
ではこれにて