東方五行大神伝   作:ベネト

48 / 183
Ex突入前のちょっとしたお話です



人狼と九尾の狐

永遠亭チームが敗北したことにより月は元のきれいな満月へと戻った…

 

永遠亭チームは敗北により月の使者がこちらに向かってくると落胆していたが月の使者は博麗大結界を通ることが出来ずこちらへは来れないという霊夢達の言葉に安堵の表情を浮かべこれで無事に異変は幕を閉じる…

 

 

 

 

 

そして永遠亭から少し離れた場所にて長い黒い髪に白と赤のロングドレスを見にまとった女性こと今泉影狼が目を回していた…

 

歪んでいた月が元の満月になったため暴れていた彼女も正気に戻り彼女は目を開けて頭を押さえる

 

 

 

 

side影狼

 

目を開けるときれいな夜空と嫌いな満月が私を照らす…

 

何でここに倒れていたのだろうか?少し前の記憶がない…

「う~!頭が痛いわ…おかしいわね満月の日は外へは出歩かないようにしていたのに…ごほ…」

 

喉の奥に何かがへばりついているのを感じ私は軽く咳をする。何だろう?口の中が鉄臭いわ…口の中でも切ったりしたのかしら?

 

頬を何気なく擦ると腕に血が付着する…

 

「…え?何?」

 

私はその付着した血を凝視する…

 

よく体を見ると服や髪にも血がついていた…私の血ではない他の誰かの血だ!

 

「嘘…嘘でしょ?まさか私誰かを襲ったの?」

 

私は辺りを確認する…

 

特に被害者らしい者は見当たらないがその代わりに点々と続いている血痕を発見する…

 

「…う」

 

私は恐る恐るその後ついていく…

 

逃げたいと思ったが私がしてしまったことだから責任を負わないといけない…

 

血痕が大きくなり始めてくるどうやら被害者と距離が近くなったようだ…

 

私は恐る恐るそれに近づくそして私の目の前に映った光景は…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

肩から血を流して倒れている大神銖理の姿だった…

 

 

 

 

 

 

 

「…銖理?嘘でしょ?」

 

私は彼女を確認する

 

右肩から血を流しており噛まれたような傷が服の上から確認できる…

 

そんな…私がやったの?よりにもよって私の大好きな銖理を?

 

「…う…ううっ!」

 

涙が溢れ私は膝から崩れる…

 

何で私はこんな事を?一番大事な人を傷付けるなんて…

 

私が人狼だから?こんな姿だから竹林に隠れ住んでいたのに!

 

私の努力は無駄だったのね…

 

 

ふと辺りを見るとリボルバー型の拳銃が落ちているのを発見する…

 

もう限界かもしれないわこれで楽になれと神様は言ってくれているのね…

 

私は銃を取りこめかみに銃口つける…

 

 

「さよなら…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドン!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

「…何やってるの」

 

「…え?」

 

目を開けると銖理が拳銃の銃口を手で掴み私の前にいた…

 

どうやら銖理が銃口を反らしたため弾道が逸れたようだ…

 

「銖理?」

 

「…ダメ…これは危ないんだから」

 

銖理は拳銃を手に取り足についているホルスターに入れる…

 

いつもとは違い彼女の口調が軽くない…

「銖理…あっ…」

 

私は自分の今の姿を思い出す…

 

しまった!私の正体が銖理にばれてしまった!

 

「い…いやああ!!!見ないで!」

 

私は身を守るように頭についている獣耳を隠す

 

もう駄目…正体がばれた以上もう銖理には会えない!

 

 

 

 

 

 

 

「…大丈夫ッスか?影狼?」

 

「え?」

 

銖理は私の姿に驚きもせず優しく微笑み頬に手を当てる…

 

「銖理っ!私は貴女を襲ったのよ!優しくなんかしないで!」

 

「影狼は悪くないッス…自分の意思ではないことぐらい分かるッスよ」

 

「だって!私はっ!…っ!?」

 

私が反論しようとすると銖理は優しく私を抱きしめる…

 

どうして私に優しくするのよっ!

 

「…気にしないで!銖理はこう見えて頑丈ッス!」

 

「ううっ…うわああああーん!」

 

私は銖理の腕の中で大声で泣いた…

 

人ではない私が人間に優しくされることなんてなかったから…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side銖理

 

20分後

 

影狼が泣き止み彼女は私の手を引いて私を竹林の奥へつれていく…

 

「影狼?」

 

「…怪我しているでしょ私の家で治療ができるわ…ついてきて」

 

彼女に連れていかれるまま先に進むと竹林の奥に一軒の小さな家につく

 

彼女に中に入れられるとソファーの上に座らされ彼女は救急箱から包帯と薬を取り出す

 

「…とりあえず手当てを始めるわ」

 

「はいッス…」

 

影狼は私が着ていた革のジャンを脱がし傷口に薬を塗り包帯を手慣れた感じで巻いていく…

 

「Oh…」

 

わずか3分足らずだ凄いな…

 

「これで終わりよ…しばらく安静にしていて」

 

影狼は救急箱をしまうと落ち着かないようにドレスの中に手を入れる…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうしたんッスか?」

 

「…ごめんなさい…少し待ってもらえるかしら?お風呂に用が」

 

影狼は剃刀を手に持ちバスルームへと駆け込む…

 

一体どうしたのだろうか?

 

私は自分の着ていた革ジャンを見る…

 

肩に大きな穴があるなもうこれは廃棄かな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ん?待った…さっき影狼は剃刀を持ってバスルームへ向かった…これってもしや

 

「早まるなッス!影狼ー!」

 

私はバスルームへ急ぐ!

 

サスペンスでいうバスルームは手首を切る自殺などで有名だ!

 

さっき銖理のリボルバー使って何かしようとしていたし!もしや!

 

私はバスルームの扉を開ける…

 

 

 

 

 

 

 

 

「影狼ー!」

 

「…え?」

 

私が見た光景は全裸で足の毛を剃っている影狼の姿だった…

 

 

 

「…何だ~!足の毛を剃っていたんッスね」

 

影狼の顔が真っ赤になり始める…

 

「っ~!」

 

 

 

 

 

 

 

 

バチン!!

 

 

 

彼女の平手打ちが私の頬に炸裂する…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…いや…マジすいませんでした…」

 

「…」

 

現在バスルームの扉1枚を隔てて私は彼女に話す…

 

マズイ怒らせたか?

 

「あの?影狼?」

 

「銖理って変わっているわね…」

 

影狼の言葉に私は危機感を覚える…マズイこれはアカンパターンや…

 

「…周りから変わっているとはいつも言われるッス…」

 

「いえ…私が言いたいのは肝が座っているということよ…私の姿見ても全く驚かないじゃない」

 

…まぁ…妖怪見慣れているし当然かな

 

 

「…見慣れているからかな?」

 

「そうなの…やっぱりそうよね…この幻想郷なら見慣れているわね」

 

「影狼?」

 

「…銖理私がここに住んでいる理由は何となく想像つくでしょ?私は満月の日は人狼の姿になるわ…だから人の目につかないここで暮らしているの」

 

「そうッスか…」

 

「でも…今回貴女を私の意思ではないとはいえ傷付けてしまったわ…どう思う私の正体?怖い?」

 

「見慣れてるし怖くないッス…」

 

まぁ私も狐の妖怪で似たり寄ったりなんだよね…

 

 

「…もう今度からは人関係を断つわ…今日のことが二度と起きないようにね…」

 

!!?人との関係を断つって華楠姉の二の舞じゃない!あれはヤバい…影狼が壊れてしまう!

 

…今回のことで相当ショックを受けているようだ…ファンの悩み事を聞くのも私の役目だ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…失礼」

 

私はバスルームの扉を開け中に入る

 

「ちょっと!まだ駄目!…え?」

 

影狼は私の姿を見て目を丸くする…

 

今の私の姿は半獣の姿…白い大きな尾9本・頭に獣耳がついている

 

 

「銖理…その姿は?」

 

「これが銖理の姿ッス…影狼と似ている犬科の妖怪なの…」

 

影狼は信じられないといった顔をする…

 

「…まさか銖理も」

 

「…仲間ッスね!別に見た目なんて気にすることないッスよ!可愛いし♪影狼は影狼ッスよ!…影狼?」

 

彼女はポロポロと涙を流していた

 

だが先程とは違い笑顔だ…

 

 

「…嬉しいわ…私の姿を可愛いって…う…うわああああーん!」

 

影狼は私に抱きつき大声で泣く…

 

ずっと見た目で苦労していたようね…

 

私と同じ苦しみを味わっていたのだから…

 

でももう心配はいらない!私が一緒にいるから…

 

私は彼女を優しく抱きしめる…

 

 

 

 

 

 

 

 

 




登場の早い影狼さんと銖理の話しでした!

ではこれにて
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。