異変の前触れ
時は5か月後...
場所は幻想郷にある是非曲直庁...
死神である小野塚小町は是非曲直庁の廊下を溜息をつきながら歩いていた...
彼女の憂鬱の理由は彼女の上司である四季映姫による呼び出し...もちろん彼女はその呼び出しの理由は理解していた...
side小町
「...はぁ」
映姫様に呼び出されてアタイは大きなため息をつく...
おそらく呼び出しの内容は...アタイのサボタージュが原因だろう...
しかしながらこれは仕方ないことだ...毎度毎度魂を船に乗せて運ぶという単純作業...眠くもなる...
今月の有給は使いきってしまったし次の休暇が待ち遠しいな~
とりあえずこれから起きることは全てしらを切り通そう...お説教が長いし...
とうとう映姫様のお部屋の前にたどりついた...
アタイは扉をノックする...
「失礼しま~す...小野塚小町で~す」
「...入りなさい」
中から冷えた声が聞こえる...ああどうしよ
「失礼しま~す」
アタイは部屋の中に入る...
部屋の中は白と黒を基調とした間取りとなっており、そして端っこの方には白と黒の熊のようなぬいぐるみがプレゼントとして置かれていた...
そしてアタイの真正面にはモノクロの机の向こうで作業をしている映姫様が見える...
「...やっと来ましたね...小町」
「いや~...仕事が溜まりに溜まっちゃって...」
ベキ...
机の上で作業していた映姫様のペンがへし折れる...
「...それは貴女の自業自得でしょうが...今日という今日はそのサボり癖を修正しないといけませんね...」
「いや!今日は真面目に仕事をしていました!!」
「嘘おっしゃい!!」
映姫様は白黒の端末をアタイに見せる...
そこには賽の河原で昼寝をしているアタイの姿が動画として出ていた...
「あ...あ...」
「...大神家の銖理さんに頼んでおいて正解でした...貴女のサボりを見張るにはこの絡繰りは中々便利ですね...」
映姫様は懺悔棒を両手でパシン!と叩きながらこっちへ来る...
おのれ!大神家!!妙なものを映姫様に渡しやがって!!
マズイ...この状況を何とか打開しなくては!!
アタイは部屋を確認する...
そして目についたのは白と黒の熊のようなぬいぐるみ?
「そういえば?あのぬいぐるみは誰かのプレゼントで?」
「...」
映姫様の動きがピクッと止まる...
「映姫様?」
「...暦さんのプレゼントです」
映姫様はそのプレゼントを愛おしく抱きしめる...そしてそのプレゼントからカードが1枚アタイの所まで滑り落ちる...
(映姫ちゃんへ!お仕事頑張ってね(^O^)/それは外の世界の新商品だから気に入るはずだよ~!体に気を付けてね~♪ by大神暦)
「...」
何というか...様々な色を使って書かれているせいか目がちかちかする...
しかし映姫様にここまでため口を書くとなると...大神家の当主の過去が気になるな...
映姫様はプルプルと体を震わせる...
「...暦さん...ありがとう...これでもっと私は頑張れます...」
「映姫様?前から気になっていたんですが?大神家とはどういうご関係で?」
アタイの言葉に映姫様は素早く振り返る...
「そうですね...私がまだ地蔵の時からですので...約1000年前としておきましょう...そう...あれは今から1000年前...燃え盛る人里にて私とあの人は出会った...」
...?何やら語り口調になっているような
「あの?その話は長くなりますか?」
「...ええ...話の途中で居眠りでもしたら...言葉は汚くなりますがぶっ飛ばしますよ?」
...お説教のほうが良かったかな?
3時間後
「...というわけです...あら?話すぎましたかね?」
映姫様は時計を確認する...
疲れた...これだったらいつものお説教の方がずっと良かった...
「...」
「まぁ...話はこれくらいにしておきましょう...そしてあなたの話に戻りますがしばらくは真面目に仕事なさい...アレの周期が近づいているのですよ?」
「...アレの周期?...あ...もうそんな時間になりますか?」
「ええ...外の世界でもかなりの規模で動いているみたいですよ...そのうちこちらにも余波が来てもおかしくはないでしょう...」
「...ってことは」
「...異変になるでしょうね」
映姫様はしれっと答える...全く何を悠長な...
「アタイの役目は?」
「いつも通り仕事をなさい...彼岸に生者がこないように見張るだけでいいです...さてもう定時です...カードを切って上がりなさいな」
映姫様は席に戻りアタイは部屋を後にする...
異変ねェ...面倒だが巻き込まれる形で参加するとは...
一方その頃太陽畑では風見幽香と人形の少女ことメディスン・メランコリーがその花畑名物の向日葵を眺めていた...
side幽香
「~♪すごい!流石幽香さんの向日葵畑ですね♪」
メディスンは無邪気にはしゃぎ向日葵を観察する...この子はここに来るお客さんとして貴重な子だ...ここには華楠くらいしか来ないし...
「当り前よ!私を誰だと思っているの?」
...独りが寂しいわけではない...只退屈...退屈なだけよ...華楠のやつ...冬が終わったというのに全くここに来ないじゃない!!
ザワ...
「...?」
...何かしら?一瞬だけど変な力を感じたような?
「どうかしました?幽香さん?」
「何でもないわ!さぁ!ティータイムでもしましょうか!!」
私はメディスンを連れて家に入る...
しかし長年の勘になるのだけど...近いうちに何か起こるかもしれないわね...
次回から本格的に動き出します
ではこれにて