side霊夢
「光撃(シュート・ザ・ムーン)」
「神霊(夢想封印 瞬)」
私と魔理沙のスペルが発動し幽香・華楠の所へ向かうが華楠が幽香の前に立ちふさがりスペル宣言をする...
「侵蝕符(エナジーイーター)」
華楠の体が光り始め私たちの弾幕を吸収する...
ダメージらしいものは与えられていない...あのスペルの前ではどんな弾幕も無力化されてしまう
「...おいおい...私たち2人分の攻撃だぜ?限界はないのか?」
「...残念ながらだ...今の私には全ての攻撃は無効だ」
華楠は涼しい顔で私たちを見据え顔を真っ赤にした幽香は私たちに傘を向ける
「さぁ!!行くわよ!!」
幽香がこちらに向けて光線を放つ...
私と魔理沙はそれを避け体勢を整え彼女たちを観察する
やはりこの二人は一筋縄ではいかないようね...防御に関しては華楠が担当・攻撃は幽香が担当し全く隙らしいものはない...
凸凹のコンビかと思いきや中々のチームワークで責めてくるわね...
「...華楠...仕留めるわよ...アシストは任せたわ」
「承知した...」
幽香と華楠はつかず離れずに私たちとの距離を少しずつ詰めていく...こちらとしては幽香に近寄られたら一気に不利になる...何とかして彼女たちを分断させないと!!
「魔理沙!!」
「あいよ!!」
魔理沙は八卦炉を彼女たちに向けてマスタースパークを放つ...
「華楠...私がやるわ」
「分かった...」
華楠がしゃがみ幽香が傘を向けて同じくマスタースパークを放ち互いにぶつかり合う...
「...くっ」
魔理沙が放ったマスタースパークが少しずつ押され始めている...
「...元々この技は私の物よ...いくら貴女がコピーできたとしても!本物には程遠いわ!!」
幽香の方のマスタースパークが更に力を上げる!!これの直撃はマズイ!!!
「夢符(二重結界)」
私は札を辺りにばら撒き結界を張り巡らす...
「とっさの判断での防御!そう簡単にうまく行くかしらね!!」
マスタースパークが更に威力をましてこちらに来る
「くっっ!!ああっ!!」
「ぐぐっ!ぐわー!!!」
結界が光線によって破壊され私たちはその反動を受けて吹き飛ぶ...直撃は免れたが反動までは逃がしきれなかった...
「あははは!!無様ね!!もう少し遊んであげるわよ!!」
「幽香...そのくらいにしておけ」
華楠がたしなめるが幽香は華楠の頭をはたく...
「馬鹿ね!!私はまだ怒りが収まらないわ!!幻想郷縁起の話を持ち出した奴は完膚なきまでに叩きのめすわ!!」
幽香の方は完全に頭に血が上っている...幻想郷縁起の話しは言うべきじゃなかったわね...
魔理沙が起き上がり幽香たちを見て溜息をつく
「...おい...どうするよ...勝てる見込みは0なんだが?」
「...悪かったわよ」
幽香は私たちを見下ろし傘を向けて笑みを浮かべる...
「私にやられる前に言い残すことはないかしら?」
魔理沙はもはや戦意喪失している...
「わ...私は幻想郷縁起のことは言ってないぜ?罰を与えないでもらいたいんだが?」
「駄目よ...世の中連帯責任というものがあるのよ」
幽香は魔理沙を一蹴し私を見る...
「貴女は何かあるかしら?」
「...そうね」
「アンタらの負けよ!!」
私が術を発動するとばら撒いた札が華楠の体にまとわりつく...
「!?何だ?これは!?」
華楠はそれを振り払おうとするが札が離れない...
「魔理沙!!華楠に弾幕を!!」
「!?」
「早くなさい!!」
「分かった!!」
魔理沙は八卦炉を華楠に向けて光線を放つ...
「何度やっても無駄だ!!エナジーイーター!!ゴフアッ!?」
魔理沙の光線は華楠に吸収されずに華楠に直撃し彼女は吹き飛ぶ...
「華楠!?」
幽香は彼女のところへ慌てて向かい魔理沙はポカーンとした表情を浮かべている...
「...何で当たったんだぜ?」
「...華楠につけた札のおかげよ...あれのおかげで一時的に華楠のスペルを無効にしたってわけよ...警戒が薄くて助かったわ」
そう...幽香は頭に血が上り辺りの事は見えておらず華楠はそんな幽香をコントロールするのが手一杯なうえ元々動きが鈍く警戒が薄い方だったためこの作戦はうまく行った!!
残りは幽香のみ!!
「魔理沙!!一気に攻め込むわよ!!」
「ああ!!」
私たちは彼女に向けて光弾を放つ...光弾は彼女の体へと一直線に向かう
「っ!!しまった!!」
「させん!」
華楠が幽香の前に飛び出し光弾を全て体で受ける...能力を封じているから吸収されず華楠の体に直撃する
「ゴフ!!」
「か...華楠!!」
華楠はのけ反り幽香に支えられるがその顔の表情からして闘志は消えていない...
「おい...結構すごいの入ったと思うぜ?」
「流石は大神家姉妹の頂点ね...頑丈だわ」
「...フン...そうでもしないとここまで生きては来れん」
華楠は立ち上がり服の埃をはたき私たちを見据えて懐からスペルカードを取り出す...
「だけどアンタには相当なダメージを与えたわ...術も使えないし...もう降参するしか道は残されてはいないわ」
「...普通ならそう考えるだろう...だが私を追いつめることはそうはできない...能力を封じた程度ではな...君たちに見せてやろうか?私の本当の姿」
本当の姿?確か暦の話では大神家姉妹は人・半獣・妖獣の姿があると聞く...
「永夜異変の時の煌炉と同じかしら?私は見たことはないけど...」
華楠は頷きスペルカードをクルクル回す...
「そうだ...大神姉妹なら誰でも持つ姿...覚醒妖獣モード...なる前に致命傷といえる傷を受けたとしてもその姿になればたちまち完治する...究極の姿だ...もっともその後はその反動で昏睡状態に何ってしまうがな...」
「おい...幾らなんでも...これは弾幕ごっこだぜ?そこまでしなくてもいいだろ?」
魔理沙の言葉に華楠は不快そうな表情を浮かべる...
「...たとえ遊びでも我々にとっては真剣勝負そのものだ...相手の強さにこたえること...それが本当の戦いの仕方というものだ...」
華楠はスペルカードを発動する...
「君たちはよくやった...私を本気にさせたんだ...誇りに思うと良い...覚醒符(不死妖華狐)」
華楠がスペルを発動すると彼女の体が大きくなり5メートルぐらいの巨大な緑色の体毛の九尾の狐へと変貌する...
辺りには甘い香りが広がり尾は蕾のように纏まっておりその緑色の体毛には電気が流れている...
「...これが華楠の姿?」
華楠は私の言葉に頷く...
「...そう...これが私の姿...驚いただろうが...これが現実だ」
華楠は空を見上げた後に4本の足が地面に沈み彼女の9本の尾が花のように開き始める...
「...これで準備は完了だ...幽香行くぞ」
華楠の言葉に幽香は我に戻り華楠の体の上に着地する...
「...これからが本番よ...2人とも覚悟はいいかしら?」
...これで状況は更に悪くなったわね魔理沙は帽子を取り頭を掻く
「なあ...霊夢...」
「何かしら?」
「まだ...1ボスだよな?道のりが激しすぎるんだが?」
「...やるしかないでしょ!」
私は光弾を彼女たちに向けて放つ...
華楠が尾を盾にして光弾を受ける...
「...中々だ」
「!?」
華楠の体を確認すると光弾を受けた個所の傷がたちまち治癒していく?先ほどの吸収までではないがこの再生力は!!
「エナジーイーターの効果がない以上吸収はできないが...この姿の私には生半可な攻撃など全て無駄だ...完全なる不死!!これが私が大神シスターズで頂点に立つ所以だ!!」
華楠が口を開けると雷撃が私たちの方へ飛ぶ...
狙いがそれて私たちの横を通過するがかなりの速さだ...
「霊夢!!気をつけろ!!」
「分かっているわよ!!とりあえず華楠の再生力を越えるしか倒す方法はないわ!!行くわよ!!」
「神霊(夢想封印)」
「恋符(マスタースパーク)」
私たちのスペルが華楠に向けて放たれ彼女を飲み込み...辺りには煙が舞い込む...
「やったか?」
煙が晴れて華楠の姿が確認できる...体は傷だらけだが傷が治癒し始める...
「無駄だ...私は不死だ...幽香やれ」
「くらいなさい!!」
幽香が両手を私たちに向けると両手からマスタースパークが2本発射される...
私たちはそれを避けて華楠の尾の方へ回る...
今の華楠は地面に自身の足を埋めているので動くことができない!!彼女の後ろなら死角になる!!
「なるほど...背後にまわったか...」
「これでなら貴女は私たちの正確な位置がつかめないわね...」
「...いや...分かるさ」
華楠が笑うと彼女から甘い香りが漂い始める...
「...そこか?」
華楠の尾が私の方向を向き雷撃を放つ...
雷撃は私の足下の地面に突き刺さる...
「な?」
「...狙いがそれたかまぁ大体の誤差はつかめたな」
華楠の尾が一斉に私たちに向く...
「二重結界!!」
一斉放射された雷撃を私は結界を張り防ぐ...何で彼女は私の正確な位置を掴めたの?
「...何故正確な位置が分かるか...疑問に思っているな?」
「...ええ」
「...教えてやろう...どうせ今さら回避できるはずもないからな」
華楠の周りに桃色の霧のようなものが現れる...
「な...何だぜ?これは!!」
「私の体から発せられる甘い匂いだ...これは人の鼻腔に入った瞬間に発信器として作用する...いくら私の死角に入ろうがすでに射程距離内に入っているんだよ...幽香やれ」
「中々しぶといわね...これで終わりにするわ!」
幽香は私たちに傘を向ける...
不死の華楠に最強の妖怪幽香のコンビ...元々私たちに勝機はなかったのかしら?
幾ら攻撃しようにも華楠には全て無駄・幽香への攻撃は華楠が盾になり防いでしまう...どちらも崩すことができない!!
「...おい霊夢ここで諦めるのか?」
魔理沙は八卦炉を取り出し立ち上がる...
「...絶体絶命のピンチよ」
「ああ...確かにそうだな...でも華楠の力を崩す方法はもう思いついたぜ?」
魔理沙の言葉にここにいる全員が魔理沙を見る...
「何ですって?」
幽香は傘を下げ魔理沙を睨む...
「私の力を崩す方法だと?」
華楠の言葉に魔理沙は頷く...
「良く思い返してみれば...お前その姿になったとき言ったよな?(これで準備完了)だってな...地面にお前の両足を差し込んでさ...」
「...それがどうかしたか?」
「少し妙だと思っていたんだよな...わざわざ自分の動きを制限までして戦っているんだぜ?それをするからして何かの理由があると私は踏んだ...」
魔理沙の言葉に華楠は全く表情を変えないが幽香の方を見ると焦っているように目を泳がせている...
「人間にしては中々鋭い子だな...私の力の秘密を見破るとはな...」
「華楠!!」
幽香は華楠を睨むが華楠は話を続ける...
「私のこの姿は不死の体を存分に使う戦闘スタイル...しかしながら只治癒を行うだけでは私の体に貯蔵されている妖力にも限りというものがある...傷を治癒させるにも妖力を必要としいつかは枯渇し治癒すらもままならん...それ故どうしても必要となるのだよ...養分がな」
「養分?」
「私は木行の妖狐...その性質は植物とそんなに変わりはない...植物は日光により光合成をし地中から栄養を吸い取り生命活動を持続させる!!私の不死の力も太陽と地中にある養分を取り入れることにより半永久的に持続が可能なのだよ」
なるほど...それで夢想封印やマスタースパークを受けても平気だったのね...
「しかし余裕ねアンタの力の秘密をべらべらと話して...」
「こちらが有利なのは確定事項だ...あいにく太陽は雲に隠れているが...どっちにしろ君らの負けには変わりはない...幽香やれ」
幽香は再度私たちに傘を向ける...
「これで終わりよ!!」
「...華楠...世の中にはな絶対ってものは無いんだぜ!!あきらめない限り勝負は決まらないぜ!!」
魔理沙は地面に八卦炉を突きつけ地面に亀裂が入り揺れ始める...
「!?」
「その不死の源が分かればそれを断つだけだぜ!!」
地面の亀裂が華楠の方まで向かい華楠の4本の足が地面からスポリと抜ける...
「な...何!?地割れだと!!...まさか地中にマスタースパークを放ったな!!」
「その通りだぜ!これで不死の力の片割れは消失した!霊夢!行くぜ!!」
「ええ!神技(八方鬼縛陣)」
私は華楠の動きを空中で止める...これで養分の吸収はできない...
「こ...こんなことが...」
「ちょ...ちょっと!!」
これで華楠の不死の力は解けた...最後は魔理沙に任せるだけね
幽香は華楠の体から身を乗り出す
「これで終わらないわ!!」
幽香はマスタースパークを放ち...彼女の言葉に言葉に魔理沙は笑う
「幽香...さっき言ったよな?元祖である自分がマスタースパークでは負けないと...だがな私も独自に考えた必殺技があるんだぜ!!魔砲(ファイナル・マスタースパーク)」
魔理沙から幽香のマスタースパークを越える威力のマスタースパークが発射され一瞬で幽香のマスタースパークはかき消される...
「何ですって!?」
「!?」
「これで終わりだー!!」
魔理沙のF・M・Sに彼女たちは飲み込まれる
魔理沙のスペルが終了し八卦炉からは黒い煙が出る...魔理沙はそれを見て溜息をつく
「ああ~今度香霖に直してもらわないとな...」
「助かったわよ...魔理沙」
私たちはハイタッチをし辺りの煙が晴れ始める...
そして見えたのは幽香の前に立ちふさがっている巨大な妖狐こと華楠の姿...
「...こほ」
華楠の姿が元に戻り彼女は地に臥し...幽香は彼女を助け起こす
「華楠!!」
「...すまん...私はここまでだ」
「っ!!」
幽香は立ち上がり傘を向けるが彼女も余波を受けたためかなりのダメージを受けている...勝負あったわね
「幽香...やめときなさい...相方がリタイヤし残りは満身創痍のアンタのみ...勝負あったわ」
「っ~!」
幽香は地面にマスターズパークを撃ち辺りに土煙を上げる...
そしてその土煙が消え始めると彼女たちの姿はどこにもなかった...
「...逃げたわね」
「...そうみたいだな...とりあえず先を急ごうぜ?余計な時間をくってしまったしな」
私たちは彼岸へ急ぐ...
一方その頃
彼岸の入り口では華楠の体を支えて太陽畑に向かう幽香の姿があった...
どちらもボロボロであり華楠を支えている彼女も足取りがおぼつかない...
「...すまん...幽香」
「...別にいいわ...とりあえず今は貴女の傷を直すことに専念しないと...これからきついんでしょ?あの姿の反動は...」
「ああ...すまんが少し眠る...めいわ...くを...かけるな...」
華楠は気絶し幽香は華楠の顔を見て少し笑みを浮かべる...
「...迷惑ではないわ...長い付き合いだし...それに」
「...久しぶりに楽しかったわよ」
彼女は笑みを浮かべたまま太陽畑へ戻る...
異変はまだ始めったばかり...博麗の巫女たちの戦いはまだ続く...
今までで一番長い戦いとなりました
ではこれにて