華楠の運命はいかに!
side華楠
霊夢達に頼まれ私は妖怪の山へと赴く...
さてターゲットはどこかの神のようだがこれだけ大きいところとなると探すのに苦労はするか...
だが私とて長い年月は生きている...これくらい何とかなる...
「さて...久しぶりの山登りか」
私は参道をゆっくりと進んでいく...許可されているとはいえ天狗全員が認知しているわけではない...天狗に見つかるのは色々と面倒だ慎重に進もう...
しばらく参道を歩いていると水の流れる音が聞こえてくる...そういえばここの近くに滝があったな...ということは...
「聞くのが一番早いな」
私は河の方へと足を進める...
妖怪の山に流れる大きな川...この幻想郷でもここまできれいな河というのは珍しいものだ...綺麗ゆえに色々な妖怪が住んでいる...
「ここに来るのも久しぶりだ...」
「...」
「...隠れてないで出ててきたらどうだ?」
「...ひゅい!」
私が言うと空間が歪み何もなかったところから1人の少女が現れる...青いツインテールの髪型に水色の服の姿...彼女は河城にとり...この川に住む河童だ...
「...やはりにとりか?どうした?隠れてこそこそと?」
「...華楠...これ以上先には進まない方がいいよ?私からの警告だよ?」
何やら落ち着かない様子...一体どうしたのだろうか?
「何かあったのか?そんなにおどおどしてさ?」
「う...それは...」
「新しい神がこの妖怪の山に降り立ったのよ...」
私とにとりの後ろから駒のように高速で近づいてくる者がつぶやく...
高速で回転しているため少々姿が見えないが彼女は鍵山雛...厄神という厄除けの神様で色々な厄を常時ため込むという立派な神様だ...
「...雛か?いつも以上に回転しているな...どうした?新しい神とは一体?」
「...簡単に言うと外の世界からこちらに来た神様がここに移り住んだのよ...おかげで天狗の警戒が凄くて嫌になるわよ...厄いわ...」
外から来た神か...恐らく我々に宣戦布告をしたのと同一人物か...
「そうか...色々と大変だな」
「まぁ...秋姉妹はそれに乗じて今は暴れているわ...まるでヒャッハーな世界の住人みたいに...」
雛の回転速度が上がり姿が緑と赤のコマが回っているようにしか見えなくなる...彼女もイライラしているのだろうか?
「...ちなみにその神がいるのってわかるか?」
「この川の源流の近くに神社を建てたわね...まさか行くつもり?やめておきなさい...いくら大神家の血族でも貴女では勝てないわ...」
勝てないか...まぁ神と戦ったことなぞ一度もない...だがこちらとしても引けん...約束だからな...
「安心しろ...軽く話をつけてくるだけだ...ではな!」
私はその場を後にし源流を目指す...
side雛
「...うへぇ?あいつ命知らずだな~!」
にとりは華楠を輝いた目で見るが私はそうも思わない...だって彼女の体に集まっている厄が凄まじかった...厄神である私でさえ取り切れないほどの厄...彼女の運命も見えたわ...
「厄いわ...」
side華楠
河を伝いを進みしばらくすると目の前に神社の石段が見えてくる...おそらくここが神の居場所か...
「さて!とっとと片をつけるか...」
石段を一段一段上がりながら辺りを警戒する...全く持って警戒がない...あんな警告文を出したというのに何て警戒の薄さだ...
「全く舐められているのか...自信過剰なのか...」
石段を上がり終え境内に到着する...私の目の前には立派な神社の本殿...ここが敵の本拠基地か...
「覚悟~!」
「っ!?」
急に来た声に反応し私はその攻撃を防いで弾く...私を攻撃した人物は空中で宙返りをし境内に着地する...
「何だ?貴様...」
「フフフ!この私の攻撃を防ぐとは中々の実力者のようですね!どちらの神社の人か分かりませんがこの守矢神社に殴り込みに来たのは確実です!ならこの守矢神社の巫女である東風谷早苗が相手になりましょう!」
その襲撃者は長文をべらべらと話した後私を見据える...
長い緑色の髪に白と青の巫女服か...霊夢とよく似ている気がする...
「元気が良いようだな...流石は我々に喧嘩を売っただけはある...」
早苗とかいう巫女は私をドヤ顔で見ている...
「ええ!私は風祝の早苗!外の世界では絶え果てた現人神の末裔です!」
現人神?...まだいたのか...
もういないと思っていたが...
(華楠~!こっちこっち!)
「...まさかな」
あいつとよく似ているがそんな奇跡あるわけないか...
早く仕事を終わらそう...気分が悪くなってきた
私は半獣の姿になり彼女と対峙する...
side早苗
「...え?」
私の前にいた人の姿が変わり頭には狐耳・お尻には9本の大きな尾が生える...
「...驚いたか?外の世界では見ないだろう?」
「あ...貴女は一体?」
あの姿はコスプレではない!触っていないけどあれは本物だ!
女性は尾の中から扇を取り出す
「私は大神家長女...大神華楠...大神家ナンバー2だ...貴様が喧嘩を売った大神神社の者だ...」
「...」
...わ...私はとんでもないところに喧嘩を売ってしまったのでしょうか?
いや!大丈夫!私にはこんな時のための必殺技がある!
「先手必勝!」
私は彼女に向け光弾を放つ...覚えたてですが外にいたころは色々と役立ちました!
「フン!」
私の光弾を彼女は扇で吹き消す...
「...あ...ああ...」
「これで終わりか?現人神よ」
華楠は私に1歩ずつ進む...嫌!こんなところで人生を終わりにしたくない!!
「うわああああ!!」
私は彼女に向かいやけくそに光弾を放つ...が精神が安定していないので光弾の狙いがつかない!
「...やけくそか」
「あああ!!」
ぶち...
刹那...私の靴の紐が切れ私は走りながらバランスを崩し無様に華楠の足元に転ぶ...その衝撃で持っていたお祓い棒を華楠の右足に軽く突き刺してしまった...
「あが...鼻が...鼻がっ!ひぐっ!...ううっ!!」
無様です...カッコつけて登場したのにこのザマとはっ!
華楠は私を哀れな目で見ている...
「全く」
「?」
華楠がしゃがみ私の顔に手を当てると鼻の痛みが嘘のように消える...
「痛みが?」
「怪我したくなければ下がっていろ...君では私に勝てん」
華楠は私から離れ本殿へ向かう...
駄目!本殿には神奈子様と諏訪子様が!!
「っ!?」
「?」
華楠の動きが止まり彼女の右足が後ろに下がり始める...?
「な?何だ!?右足が勝手に!!」
華楠は左足で踏ん張ろうとするが右足は勝手に下がり始め少しずつ石段の方に...
(...あれ?これってどこかで見た事あるような?)
「わ...私に何をした?ちょっと待て!この先は石段がっ!う...うわああああ!!」
華楠はそのまま石段の方にまっさかさまに落ちる...
「...あっ!思い出した!残悔積●拳だ...」
...まさかの漫画の技が出るとは驚きです...先ほど転んだ時のあれが原因でしょうか?
...でも!
「だ...大丈夫ですか!!」
幾らなんでも石段から落ちるのはマズイ!この年で逮捕は嫌です!!
石段の下を恐る恐る見ると階段の中腹で目を回している華楠を発見する...良かった死んではいないようです...
「ふぅ...良かった~!...ということは!私はあの人に勝ったのですね!!」
これは行幸!
神奈子様・諏訪子様に良い報告が出来そうです!
「...でもこのままここにいたら風邪引いちゃいますね...よし!」
私は華楠を引きずりこの勝利を知らせに神社に戻る...
これから風神録は始まります!
まだ始まったばかりです!
ではこれにて