○月×日・紅魔館にて月に打ち上げられるロケットの発射準備が刻一刻とおこなわれている...
屋敷妖精が慌ただしく準備に取り掛かる中博麗霊夢・霧雨魔理沙はその光景を見ながらお茶をたしなんでいた...
side霊夢
屋敷妖精が準備を行っている中、私と魔理沙は咲夜が用意したお茶を飲みながら発射完了まで待つ...
慌ただしいし忙しそうねゆっくりお茶も飲めないわ...
咲夜に出されたお茶を啜ると魔理沙がとあることに気づき席を離れる...
「何だ?これは...赤い線?」
魔理沙が見たのは床に書かれた大きな赤い線...その線の上にあのロケットが鎮座している...」
「ロケットは赤道近くで打ち上げた方がいいとのことよ...」
「赤い線が赤道?どういう理屈だ...」
魔理沙の言葉に咲夜が溜息をつく
「文句言わないの...大体アンタが乗れるのはおまけよ...」
「でもロケットの名前を付けたのは私だぜ?」
魔理沙が答えるとずっと黙っていたパチュリーが口を開く...
「貴女の役目は霊夢にもしものことがあったときの予備電源よ...」
「ゑ?」
魔理沙は顔を真っ青にし皆が笑う...
「...」
まぁ...何も起こらないと良いけどね...
そしてしばらくすると準備が完了し私たちは中に通される...
中の構造は案外広いようだ...
「広いわね...」
「ええ...長旅になるわ」
咲夜の言葉に全員が彼女の方を向く...
「長旅?」
「ええ?日帰りで帰れると思ったの?ざっと半月はかかるわよ?」
...半月か...これだけ広いなら我慢はできるだろうけど
「後...航海中はどんどん狭くなるわ...一階から順に切り離していくから最終的には三階のみとなるわ...」
魔理沙が三階に急いで上がる...
「うわ...狭...」
私も確認するが確かに狭い...どのくらいの人数がここに集まるのかしら?
「ねぇ...全員って私たちとアンタらで4人?」
「いいえ...念のために屋敷妖精を4人連れて行くわ...じゃあ行きましょ」
...何の役に立つんだか...
外を見るとレミリアがロケットに続く赤道をゆっくりと歩いている...
「さて...私は私の役目をしないとね...」
レミリアが乗り込んだのを確認し私は神棚の前に座る...
外では屋敷妖精が賽銭をばらまいている光景が目に移り魔理沙はその様子を見て苦笑いをする
「神社でするものだろ...」
「神社ってのはあの建物じゃなくても問題ないわ...複数存在しても問題ないし神棚だけでも同じ役割を果たすことが出来る...神様が宿る器さえあれば充分よ...つまりこのロケットは空を飛ぶ神社となるのよ...さて...」
私がまじないをつぶやくとロケットが浮き上がり、部屋全体が震え魔理沙が窓枠に掴まる...
「何!?」
「とりあえず集中力は切らさないように気を付けないとね...」
ロケットは夜空へと向かい飛び立つ...
何も起こらないといいのだけど...
一方永遠亭では永遠亭一行が空へ飛ぶロケットを眺めていた...
永琳は余裕の表情で眺めていて全員が彼女の余裕に疑いの目で見ていた...
side輝夜
紅魔館の方向からロケットが飛び立つ...侵略者はあの吸血鬼だったのね...
「あんなロケットで月に言って大丈夫かしら?」
「船の神様である住吉三神の加護があるもの...大丈夫よ...それにあのロケットにはある仕掛けが施されているわ」
永琳はふふっと笑う
「仕掛け?」
「ロケットに月の羽衣をその他etcを仕掛けておいたわ...これで100%月に辿りつくわね...」
永琳の言葉に黙っていた鈴仙が言葉を発する
「師匠はあの吸血鬼が月を侵略することを望んでいるのですか?」
「ええ...成功するといいわね」
永琳の笑顔の言葉で全員が凍りつく...長年私の従者をしているけど彼女の考えていることは全く分からないわ...
「やはり月に怨みをもっているのでしょうか?」
「まさか...私は月を助けるために動いただけよ...裏で動く本当の犯人を見つけるだけよ」
本当の犯人?
「吸血鬼の他に誰かいるのかしら?」
「分かり切ったことよ...吸血鬼にあのロケットを教えたのは誰?私に出来ることは綿月姉妹が頑張ってくれるのを見守るだけよ...」
そしててゐが窓の方へ行く...
「地上の妖怪も進歩していないねぇ...一度失敗しているのにまた失敗しにいくとか愚かでしかない...あの大神ですらできなかったことをね...」
大神ねぇ...永琳が誕生させたあの子でもできないことはあるのね...
「そうね...暦でも無理なものはあるわ...例外を除いて...」
永琳は軽くため息をつく...
「私は賢い月の御仁についてよかったよwww」
てゐの軽口に全員が笑う...
何事も心配ない...そう何もね...
次回月です!
ではこれにて