久しぶりに東方五行大神伝を更新します
これからも宜しくお願いします
依姫と地上組の戦いも最終局面となり最後に残った霊夢が彼女と対峙する...
だが...
「ふん!」
「くっ!」
開始早々霊夢は依姫の攻撃を受け彼女の足元に崩れ落ちる...
side魔理沙
「...うそだろ?」
私の眼前には依姫の足元に倒れている霊夢の姿...
あいつらしくない...いくらなんでも早すぎだろ!?
「おいおい!お前らしくないぜ!!」
私の言葉に霊夢は身を起こす
「私はね...妖怪退治が専門なのよ...神なんてどうも勝手が違うわ」
霊夢は愚痴をこぼすように言い依姫はそんな霊夢をせせら笑う
「貴女は力の使い方を間違えているわ...全く修業が足りてないわね」
依姫の言葉に彼女はムッとする...
「全く神の相手はやりづらいわ...早苗の時といい暦の時といい調子が狂うわね」
「...暦?大神暦のことかしら?」
依姫は霊夢の言った暦という名に反応を示す...
「知ってんの?暦のこと?」
「ええ...はるか1000年くらい前かしらね?私の師である八意永琳の研究成果であり、月面戦争にて月の民に反逆した大罪人...よく覚えているわ」
「そういえば...戦争に参加したとかいってたわね...」
「そう...あの子生きてたのね...私の攻撃で致命傷を与えた上に力を半分以上奪ったのに...仮にも神に近い存在だけあるわね」
...確かに暦は戦争に参加したとか言っていたな
そしてそれに参加して返り討ちにあい子供の姿にならざるをえなかったとか..
...暦の力を半分以上奪ったってことは?こいつが暦を返り討ちにした張本人?
「へぇ...暦を相手によくやるじゃない」
「...まぁ私の方に運が向いただけよ」
依姫のそっけない言葉に霊夢は不機嫌な顔になる
「あーあ!妖怪らしい妖怪を退治したいわねっ!」
霊夢は投げやりにお札を依姫に投げ彼女は投げたお札を刀で切りつけると札から黒い霧が周囲に広がる...
「なっ!?」
「大禍津日...あんたたちの弱点は分かっているわ...嫌なんでしょ?穢れをここに持ち込まれるのが?」
「何ですって?さっき投げたものは!」
「大禍津日がその身に溜めた厄よ...これでアンタは私の弾を避けるわけにはいかなくなったわね」
「っ!」
依姫は表情をわずかに歪ませる
「さぁ!ここからが本番よ!」
霊夢は厄が溜まった光弾を依姫に放つが彼女はそれを1つずつ丁寧に切り落としていく
「...しぶといわね」
「ええ...私も流石に疲れたわ...連戦だしね...伊豆能売よ!私に変わって穢れを払え!!」
依姫が念じると彼女の頭上に黒い髪をした巫女の姿をした神が現れる...
「巫女の姿の神?誰それ聞いたことがないわ!!」
巫女の神はお祓い棒を振ると霊夢の放った厄入りの光弾が消えて元の光弾に戻る
「おお...本物の巫女だな...向こうの方がらしいじゃないか」
「...」
霊夢は表情を曇らせ依り姫の方へ向かう...
「巫女は神様をその身に降ろす者...その神様が巫女の姿っておかしくない?」
「...勉強不足ね」
依姫は霊夢の首に刀を当てる
「...神にも色々な個性を持った者がいるのよね...戦闘狂の神だったり、邪神だったり、子持ちの神に近い存在がいたりとね」
「あ...あんたも中々なことをするじゃない...神の力を使うなんて...私たちが寄って集っても勝てないと思うわ」
「そうねぇ...でも最後のアレは少し困ったわ...この子の力がなくてはこの勝利は無かったかもね...出てきなさい」
依姫の背後の草むらから何かが出てくる...
「なっ?」
「...うそでしょ」
私たちにはその人物には見覚えがあった...
長い金髪に同色の狐耳の女の子...
見違えるはずもない...
大神暦が笑みを浮かべた表情を浮かべて依姫の横にしゃがみ込み犬みたいに手で頭を掻く...
「そう...この子の幸運のおかげよ...いるだけで役に立つわ」
「~♪」
...だが様子が変だ
暦らしき者は笑みを浮かべるだけで声も発さずにあたりを見るだけでいつもと様子が違う...
霊夢も気づいたようだ
「その子暦の力を持っているようだけど...本人ではないみたいね...」
「あら気づいたかしら?そうよこの子は大神暦の力が具現化した存在よ...前に戦ったときに奪った時にね私のコレクションとして加えておいたのよ」
依姫は愛おしそうに暦の頭を撫でる
「暦の力ね...道理でおかしいと思ったわ...幻想郷の実力者が寄って集っても歯が立たなかったのも頷けるわ...」
「ええ...完全とは言えないけど大神暦の力の7割方を所有しているからこの子の力は色々と便利よ」
依姫が暦もどきの頭から手をはなすと暦もどきははしゃいだかのように砂浜を転がる...
「さて...それはともかく貴女たちの今後の処遇を決めないとね...色々とあるし」
バシュ...
何かが発射される音が辺りに響き私たちは辺りを確認する...
「な?」
「何?」
「!!??」
私たちが見た物は赤と青の鎖に胸を撃ち抜かれている暦もどきの姿...
その表情は笑みを崩し驚いているようだ...
「暦!」
依姫は鎖を破壊しようと鎖を切りつけるがびくともしない...
それもそのはず...その鎖の能力者は1人しか思いつかない...だが彼女はここには...
私たちは鎖の発射地点を見る...
そこにいたのは...
「ふ~...やっと姿を見せてくれたね~」
そこにいたのは弾幕ごっこの時にぐずついていたレミリアの屋敷妖精だった...
彼女はまとめた金色の髪をおろし頭についたカチューシャを投げ捨てる...
「だ...誰よアンタ!私の屋敷妖精ではないわね!」
レミリアが叫ぶがその妖精は自身の背の羽を1枚1枚ちぎりながら話す...
「部下のことぐらい把握したらどうかな?おかげで簡単に潜入できたよ」
そして彼女は頬の皮を引っ張りそれを剥がし素顔を見せる...
「この大神家当主である私がね...」
その正体は大神暦だった...何でこいつがここに?
その姿に全員が驚愕する
「こ...暦!何でアンタが?」
「こんにちは!霊夢~この姿で会うのは久しぶりだね」
暦は手鏡でメイクの残りが顔についていないか確認している...
「な...何でお前がここにいるんだ?てっきり大神家は参加しないと思ってたのに」
「そうねぇ...最初は乗る気ではなかったのだけども...永琳に頼まれたからさあ...重い腰を上げて月まで来たってことよ...はぁ~疲れた...長いロケット生活だったなぁ」
思い出にふける暦に咲夜が質問する...
「ちょっと待って!貴女いつから紛れてたのよ!私はこの1か月前に連れて行く妖精を厳選していたのに?それに貴女が変装していた妖精は確かにうちの!」
「いつからって...この前の紅魔館パーティの時からずっとだよ~!ああ見えて紅魔館って結構警備が厳重じゃん?だから警備が手薄になるときに紛れ立ったわけ...そして私が変装していた妖精は本来存在しない者だよ...潜入時に事務室にあった屋敷妖精リストに情報を加えただけの簡単なお仕事だったよ...あ~あ!しかし仕事覚えるの大変だったなぁ...私は向こうの文化に疎いし~!」
暦はメイド服のボタンを外し依姫の方を見る
依姫は暦の顔を見て驚いている
「...な?...な...」
「お久しぶりね...月の民...元気そうで何よりね」
暦は笑みを浮かべて暦もどきの方へと歩みを進めるが依姫が立ちふさがる...
「貴女!それをどうするつもり!?」
「どうするって...元に戻るつもりだけど?貸した物は返してもらわないとね!」
「っ!」
依姫は暦を切りつけようとするが暦は依姫の攻撃を避ける...
「おっと!」
「貴女にその力は戻させないわ!これでは八意先生が戻ってこないわ!」
「彼女も戻る気はないけどなぁ...よっと」
暦は鎖を引っ張ると暦もどきもそのまま手繰り寄せられて暦の方まで飛ぶ
「!!?」
「おっと!危ない危ない」
暦もどきは本体である暦を驚くような顔で見ているだけで抵抗は全く無いようだ...
暦は彼女の頭をそっと撫でる...
「良い子ね...本来ここへは来ないようにしていたけど、永琳の頼みだから仕方ない...君の力はお土産として返してもらうよ」
「...」
暦もどきの姿が消え始め鎖についている試験管に光が溜まり暦はそれを手に持つ
「おかえり...」
暦が再度依姫の方を見ると彼女は刀を向けていた...
「っ!なんてこと!」
「...別に大したことじゃない元通りに戻るだけだし」
「八意先生に復讐しようとした貴女が!?大したことでは済まないわ!!」
依姫の言葉に暦は珍しく顔を引きつらせる
確か以前暦の奴が復讐がどうとかの話を言っていた気がする...
あれは竹林のあの医者と関係があったのか...
暦は試験管を握りしめ蓋を開ける...
「あれは私が永琳を信じられなかった罪...永遠に消えないでしょうね...でも私は!これからの余生の全てを彼女に上げるつもりよ...言っても説得力がないけどね」
暦が試験管の中身を飲みすぐに変化が起き始める...
「うぐぁ...」
爆発的に暦の霊力が上がり体にも変化が起きる...
子供だった姿は大人の姿になり長い金髪も所々五行色がメッシュのように所々変わっていった...
「...ふぅ」
暦は立ち上がりメイド服から着物の姿へと変える...
彼女の着物にも変化があり、いつもの白黒の着物ではなく五行の星の色を合わせたような緑、黄、赤、白、黒のカラフルな着物へとなる...
「これが暦の完全態なのね」
霊夢の方を見ると暦の姿に見とれているようだ...
「久しぶりね...月面戦争以来かしら?」
「...まさか...本当に戻ってしまうとは」
依姫は暦に刀を向ける
「...私のこの姿を見てもやる気なの?」
「...この際八意先生が戻ってくればそれでいいわ!貴女がいれば確実に戻って来るわ!」
暦は溜息をつき手元に星の術陣を出現させる
「...いいよ相手してあげる...月面戦争の続きをしようか...今度は手加減できないけどね!!」
術陣から星の装飾をあしらった剣が出現し彼女はそれを軽く振る
それを見て依姫は刀を構え直す
「いざ...」
「いいね...その表情~!たっぷりと可愛がってあげるわ!!」
両者の霊力が高まり辺りはもはや戦場のような空気を醸し出していた...
「もう嫌...私おうちに帰りたい...」
「お嬢様...私がついていますから!」
遠くではぐずついているレミリアを文している咲夜の姿が見える...
正直私たちも今すぐに帰りたいぜ...
「霊夢...」
「何かしら?」
「月から帰ってきたら人里の甘味処でケーキ食べようぜ?私が奢るから...」
「いいわよ...生きて帰ってこれたら」
私と霊夢は呆然と目の前の光景を眺めることしかできなかった...
久しぶりの投稿
そしてそろそろこの章も佳境かな?
ではこれにて