IS×SPARTAN   作:魔女っ子アルト姫

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束、第五世代、アーマー。

上空からゆっくりと迫ってくるように降りてくる輸送機、それはISの技術が用いられているのかゆっくりと降りながらも一定の高度で完璧に静止した後に完璧な直線運動で降下してそれを切り離して空の彼方へと消えていった。そして束が指を鳴らすと同時にそれは解放されて中からゆっくりと3機のISが歩き出し、並んで立った。

 

「よしよし、そこで待機っと……」

「束、今のはAI制御か」

「と言っても簡単な命令しか聞かないけどね、でも態々人間が乗って動かすよりは効率的だからこの位に使ってるんだよね」

 

サラッと見せているがISは人間が動かさないと動かないという前提を自らぶち破っているような所業だが、その物いいからまだまだ戦闘行動などは出来ず簡単な命令程度なのだろうと千冬は解釈する、実際はどうかは分からないがその位ならばまだ……と許容しているかのようだった。

 

「あ、あの篠ノ之博士、これらのISはシエラ先生のアーマーと酷く似ておられるのですが……!!」

「そりゃそうだよ、これらのISの原型はスパ君のアーマーなんだからね。言うなればあれはプロトタイプでこっちのはテストタイプになるね。いっ君にも分かるように言えば、こっちのは初号機であっちは零号機って感じ。まあ暴走はしないけど」

「すげぇめっさ解りやすい」

「えっ一夏今ので分かるの!?」

 

この辺りはアニメ関連に明るくないと分からない物があるだろう、因みにラウラは成程と納得している。彼女も彼女で休日にクラリッサに気分転換として一緒にアニメを見ないかと誘われてみた事がある。本人的に中々楽しめた内容だったらしい。

 

太陽の下に照らされているそれは従来のISとは違って完全に全身を覆ってしまう全身装甲(フルスキン)タイプになっており、073のアーマーの系列機だという事が強く窺える。基本的な造りは同じ物のように感じられるが頭部のバイザーの形状が異なっている程度の違いしかない。

 

バイザータイプのサングラスのような物もあれば、その上から高感度のカメラを新たに付けたような物もあれば全周囲を確認出来るようなものらに分かれている。

 

「え、えっとその博士質問いいですか」

「いいよえっと……えっと、ち~ちゃんこの巨乳眼鏡っ子の名前なんぞ」

「真耶だ、山田 真耶」

「そっかんじゃ質問どうぞ山田さん」

「えっと、其方のISは一体何なのでしょうか。全身装甲タイプは第一世代以降見なくなったものですからまるで逆行しているような感じがするのですが……」

「ああそう見えるのか、これは第五世代型だよ」

 

『第五世代!!?』

 

とその場にいるほぼ全員から驚愕に慄く声が漏れた。今世界で最新型とされているのは第三世代型、それよりも二つも世代を飛び越えてしまう程の物を既に開発しているというのかと驚きと恐怖に引き攣るのだがそれを束は何か勘違いしてるっぽいね、と口にする。

 

「どういう事だ」

「第五世代型っていうのは今までのISの世代とは違うんだよ、確かに第四世代は当てはまるけど」

「え、え~っと……」

「うんんじゃ説明してあげちゃおうか、スパ君手伝って~」

「はい」

 

説明の手伝いを求められた073は束の隣に歩み出た、皆からその存在を知っていたのかという視線が投げられるが千冬はまあ束の護衛なのだから知っていて当然。そして知っていたとしてもそれを悪戯に口にする事は拙い事だと納得して視線を収めた。そしてスパルが先生として咳払いをしながら話す。

 

「第一として、始まりの世代である第一世代はISとしての形の完成。次の第二世代は後付け武装による多様化、第三世代は操縦者のイメージ・インターフェイスを利用した特殊武装の実装だ。第五世代はそのままこの後には入らずに第一世代からの直接進化型に当たる事になる」

「直接、進化……ですか?」

「そうだ。織斑やラウラに一発で分かる方法で言えばレベルによる進化か条件や道具による分岐進化だな」

「「成程解りやすい」」

「お前らシンクロ率高すぎないか……いや私もそれで分かってしまうが」

 

とその説明で全員が理解出来た。流石は世界に名立たる携帯獣、あっという間に伝わっていく。第四世代型は第三世代の後継となり、その本質はパッケージ換装を必要としない万能機。束曰く展開装甲は装甲自体が攻撃、防御、機動へと可変し切り替えを可能とするもので世界では机上の空論でしかないのだが、本人はそれを実用化させてしまっている。因みにその技術を応用して以前073が使用したビームアサルトライフルは構成されている。

 

「そして第五世代は第一世代を本来の到達点へと導く為への世代、宇宙空間活動前提型って所だね。流れとしては第二世代ルートが今の競技用のISルートで第五世代ルートは宇宙服を目指すルートってイメージをして貰えばいいかな」

「な、成程……で、でも凄まじ過ぎますわ……こんなことを本国に報告していいのでしょうか……」

「したらしたでもうパニックになるよね……」

 

全世界が総力を挙げて研究が行われているIS、それが次へとステップへとテーマとなるが空論でしかないそれは既に束からすればもう歩んだ地点でしかない。彼女はもうずっと先に進んでいる、人類が彼女の後塵を拝するしかないというのは凄すぎて何も言えなくなってしまう。

 

「それで今ここにあるのがその記念すべき第五世代のテストショットって事、通常のISとは大きく異なる部分もあるから比較の為にも既にそれなりの経験を積んでる子達に試験をお願いしたんだよね。お願い出来るかい、了承してくれるならイギリスとフランスにはISに関する技術データを提供してもいいけど」

「は、博士から直接ですの!?ぜ、是非やらせてください!!(そして此処で博士から褒められればきっとレイさんからも!!)」

「ぼ、僕もやります!!(レイさんは博士から遣わされた人、なら此処で僕の顔を売る事は凄い利になる!!)」

 

とやる気満々になるセシリアとシャルロット、二人からすれば国家の利益になる事を見逃がす事なんて出来ないというのも愛しの先生に良い所を見せたいというのが大体数だろう。

 

「あ、あの束さん俺にもなんかその……」

「いっ君の場合はね~……う~ん……そうだね、金一封と専用機の調整してあげようか」

「オナシャス!!」

「急になんか現実的な謝礼になったな……」

「だっていっ君個人に対するものだからあんまりでっかいとち~ちゃんも後で面倒でしょ?」

 

となんだかんだで自分の事への配慮があった事に束に感謝を述べるのであった。そして三人は勇んで第五世代型へと向かいながら興味津々といった様子でそれを見つめる中―――全く別の視線がそれらへと向けられていた。

 

「―――博士、貴方は……」

 

073だった、彼の瞳にあったのは第五世代型へのもの。その形状や姿は紛れもなくミョルニルアーマーにISを一部付け足したような物だった。思わずこの世界にも他のスパルタンがいるのではないかという歓喜に胸が躍りそうになった、それらを抑えつけながらもまだ胸が高鳴っているのだ。喜びと興奮で―――この世界にも自分の仲間を作る事が出来る……あってはならないそれに高鳴っている。




HALO、について。

HALOとはフォアランナーと呼ばれる古代種族が建造した、とある兵器に対する最終兵器。
それを起動した場合の効力の範囲は半径2万5千光年というもの。
コブナントはこれらを聖なるリングと崇めており、HALOを使用する事で大いなる旅たちと呼ばれる救済を信じている。

だが、前述した通りこれらは兵器である作動させた場合に齎すのは救済というものではないのは明白だろう。
HALO作中ではこれが大きなターニングポイントとして登場し、大きな流れを生み出している。
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