IS×SPARTAN   作:魔女っ子アルト姫

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レイ、ジョージ、感謝。

「成程確かに明らかに単純な過去って訳じゃないな、少なくとも別の世界である事は確実だ。ISなんて物があったんならスパルタンの選定も変わるだろうし人類の技術レベルも大幅に前に行ってる筈、お前の読みは正しいと思うぞ」

「だろ」

「それで今は美人な博士の護衛で女子高の先生か……」

 

リーチでの話を一区切りにしてからこの地球に来てからの事や今何をしているかの話をする、その話をジョージは興味深く聞きながら自分は如何するべきなのかという事を思考しながら適度に茶々を入れておく。

 

「その篠ノ之博士にミョルニルアーマーの技術提供をしちまったんだろ、それはそれでしょうがないだろうな。ハルゼイ博士が聞いたらなんて言うだろうな……取り敢えず絶対零度の視線は覚悟しとけ」

「半殺しは覚悟してる」

「紐なしバンジーもな」

「アーマー、だよな」

「なしに決まってるだろ」

 

軽い冗談に思わず笑い声が周囲に木霊した。

 

「取り合えず俺は如何するべきなんだろうな、アーマーの事もある」

「それなら俺が博士に話を付けてある、同じスパルタンⅡである事を言って保護下に入れて貰えるようにしてもらった」

「済まない、俺もこの世界についての事をいろいろと調べないといけないな」

 

レイの表情は非常に明るくなっていた、それはジョージの目から見てもこれ程に明るい顔をする奴だったかな、首を傾げてしまう程だった。彼の心の傷は癒えてこそいないが同じ存在はと巨大な支えを得たような物だった。

 

「一先ず俺はどういう扱いになるんだ、その博士の護衛なのか?」

「そう言う扱いにして貰えるようにしておいた、今は学園の臨海学校で近くの旅館に来ている。今はそこの警備巡回をする事になるだろうな」

「荒事になるかもしれないなら確かに適切だな。いや逆に気を付けないといけないのか」

 

ジョージのアーマーには専用のガトリングがマウントされている、スパルタンが使用するに相応しい威力を保持するそれは恐らくISだろうと瞬時にハチの巣になる事だろう。故に下手にそれを使ったら確保しなければいけない相手を一瞬でお陀仏になる、まあスパルタンパワーで殴っただけで相手はミンチよりひどい事になるだろうが。

 

「それじゃあ取り敢えず博士に改めて紹介する、後はそうだな……俺と同じ護衛だと織斑女史にも話を通さねばな」

「ああ分かった」

 

立ち上がって旅館へと向かって歩き出す二人。道案内の為に先を行く背中を見つめるジョージは改めて目の前の家族がどれほどまでに辛く地獄のような日々を送り続けたのか分かった。自分は時間差なのか分からないが、明らかにレイよりも後にこの世界へきている。そして自分の後もリーチで必死に戦い続けたレイが今生きている事への罪悪感を抱き続けている事も察する事が出来た。単純な仲間の死を乗り越えるとはわけが違う。

 

「(……許せる訳がないか)」

 

レイは取り分けスパルタンという物を強く誇りにしていた、人類を救う為の力になると意気込んでいた。ぞれに実力が伴っていないな、とブルーチームの面々と比較されていた事もあったがそれでも彼は優秀な兵士だった。そんな彼は最後まで仲間と戦って死んだ筈なのに生きている、仲間と共に死ぬ事を望んだのに生きている。それがどれほど辛いのか……ジョージには痛いほど分かった。

 

「レイ」

 

ジョージは声を掛ける、それに彼が振り向いた。そしてメットを外しながら柔らかな笑みを浮かべて言ってやる。

 

「お前は本当によくやったよ、リーチの為に有難うな」

「―――ああ、有難うジョージ。その言葉が沁みるようだよ」

 

笑い返して見せるそれに肩を叩いてやりながら早く案内してくれと催促する、エネルギーバーを食べたと言ってもジョージは暫くの間何も摂取していなかった。有体に言えば腹ペコ、身体が迅速なエネルギー補給を望んでいるようだ。それじゃあいっしょに昼食にでもするかと言いながら旅館へと急ぐ事にした。

 

「という訳で俺はスパルタン-S-052.まあ皆ご存じスパル先生の同僚って訳だ、宜しくな」

 

052の紹介は驚くほどにすんなり通す事が出来た、束が前以て千冬へと連絡を入れておいてくれたらしい。学年別トーナメントにおける襲撃者を鑑みて学園への配慮を考えてもう一人の学園へ派遣することを決定したというのが表向きの理由になっている。

 

「ついさっき合流したんだ、悪かったな君達の先生を取っちゃって。新米スパルタン諸君」

「えっいや先生の友達ならそっちを優先するのは当然っすよ、なんか俺達の為っぽいですし」

「ハハッ話が早くて助かるな、これから陸上でのデータを取るんだろ。それなら俺に付いてきな、面倒見てやるよ」

 

そう言いながら052は陽気な笑いを浮かべながらも第五世代型を纏っている一夏たちを連れて少し離れた場所へと先導していく、途中腕を上げると073もそれに合わせるように腕を上げる。如何にも彼が自分に対して気を遣っているのが見えてきて少し申し訳なくなってくる。

 

「……奴の事はなんと呼ぶべきなのだろうな、同じスパルタンなのだろう」

「ノーブルと呼んで欲しいと。以前そのチームに入っていましたから」

「成程、ではノーブルと呼ぶとしよう、お前はまあ今まで通りスパルでいいだろうな」

「ちょっと雑な気もしますがいいでしょう」

 

同じ存在がいる、それだけで自分の心が酷く落ち着いている事へ僅かに現金だなと思いながらもジョージがいてくれる事への感謝が沸き上がってくる。そして同時に思うが……これから自分達は如何するべきなのか、この世界にどのように接していくべきなのかを本格的に検討しなければいけないと思う。




オータム

ハルシオン級巡洋艦の一隻であり相当の戦いを経た歴戦艦。ハルシオン級自体はそれほど評判の良い艦ではなかったが、オータムは近代化改修を受け前線使用が続けられた。
主機や装甲の強化はもちろん、リーチ駐留時の極秘任務用途として武装面を魔改造レベルで強化しており、コルタナというAIの変態戦闘操艦のお陰もあってヤムチャがフリーザ様を倒すレベルの戦果を叩き出した。
本来のハルシオン級なら、こちらが数隻揃ってようやくコヴナントのCCS級1隻と「戦い」にできるレベルである。

ノーブル6、サバイブ1(S-073)が未来への希望を繋ぎリーチを飛び立った艦。そしてリーチを離脱したオータムはHALO1の物語へと進んでいく。
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