IS×SPARTAN   作:魔女っ子アルト姫

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仮想訓練、集団戦。

「おっやってるな」

「ノーブル、お前も来たのか」

「おう。巡回ルートも覚えたし織斑先生からのお願いも終わらせたし、部活立ち上げの書類も無事に受理された」

 

一夏たちの部室へとやって来たノーブル、そんな彼はモニターに映し出されている光景を見つめながらなつかしさを感じつつも過去の経験と感触が全身に蘇るのを感じ、思わず握り拳を作った。

 

『ふざけんなこの脳筋糞ゴリラ!!俺の白式と近接戦したいとかいい度胸してんじゃねえか!!って待て待てなんだ馬鹿みたいな得物ぉ!?』

『文字通りの力 is パワーみたいな武器だと!?他のエイリアンと比べて原始的過ぎないか!?』

『衝撃砲で牽制するからその隙に頼むわよ!!』

 

そこにはブルートの大軍が迫ってくるのに対応するが、それらが体力で攻撃に耐えながら巨大なハンマーなどで猛追してくるので流石に驚く一夏や箒、二人を援護する為に衝撃砲で足を狙って隙を作ってその間に二人が撃破するという戦術の核を担う鈴の上手さにジョージは思わず首笛を鳴らした。

 

「中々やるな、ブルートの対処として悪くない手だ」

「狙いも足元に集中して上手く掬うようにしている、良い手だ」

 

『このゴリラどもぉテメェらの武器でぶっ飛べぇぇ!!!』

『ちょっと待ちなさいよ一夏それ使い方わかる訳!?』

『叩きつければいいんだよ、なんか表示にもグラビティハンマーって表示されてるし!!』

 

此処で一夏が倒したブルートから武器を奪った、今回のモードではそれが非常に重要な事になっており状況に応じて適した武器を選ぶ必要が出てくる。それが相手の武器を奪う事も選択肢に出てくる、スパルタンである二人も経験がある事でコブナントの武器で相手を撃ち抜くなんてそれほど珍しい事ではない光景だった。そんなこんなでもう一本確保した一夏はそれをラウラへと手渡して、迫ってくる一際大きなブルートへと向かってそれを全力で振り下ろした。

 

『『光になれぇぇぇぇえ!!!!』』

『いやアンタらそれ絶対に違う奴ぅ!!』

 

叩きつけられたハンマーから発生した衝撃は組み込まれた重力波発生器によって増幅、拡大されて周囲を震わせながらブルートをぶっ飛ばしながら撃破してしまった。因みに重力波を叩きつけて相手を光にする某ハンマーとは全く違う一品である。

 

『皆さまお気を付け下さい、奥から大部隊が……!!エリートですわ、それも凄い数……それに新しい敵ですわ!!』

『ええい次々と!これでイージーってマジな訳!?確かに優しい感じが各所に散りばめられてる感じけど』

『っというか何か凄いゴツいのが来たよ?!重装歩兵みたいなのがタッグ組んできた!!』

『識別―――ハンター……狩人か』

『なんか、身体が筋っぽいな……少し私は苦手かも……』

『おいおいなんかすげぇの構えてないかって連射出来るのかよそれ!?みんな逃げろぉ!?』

 

 

「一夏たち阿鼻叫喚になってやがるな」

「ハンターの相手は要領を得るまでが辛いからな、それに最後のウェーブ扱いで多くのエリートも随伴か……博士も意地の悪い事をなさる」

「ほらほら頑張れ頑張れ~背後を上手く突けよ~」

 

そんな事をやっているとロッドガンの爆風に飲まれたり上手く背後を突いたが二人一組のハンターの相方にぶっ飛ばされたりして全員に撃墜判定が成されて敗北の音と共にメットが外される。悔しそうな声を上げながら二人に手招きされて自分達の戦いが映し出されているモニターへと集まっていく。

 

「ああもう何なんだよあの自爆連隊、最初っから自爆前提の部隊編成ってどんだけキチってんだよ……あのタフネス脳筋ゴリラも相当だけどさ……」

「両手にグレネードを構えて猛ダッシュされた時は素直に死ぬかと思ったぞ私……」

「うん、僕も目の前でそれされて咄嗟に後方瞬時加速で逃げる位怖かったもん」

 

と一夏たちが口々に漏らすそれらは自分達が思ったのと全く同じなので思わず笑ってしまう。

 

「ロットガンへの対処が問題だな……途中あの小型の……グラントだったか、あれの狙撃が厄介だった」

「追尾性の奴も厄介だけど広範囲を高火力でぶっ飛ばすあれもやばかったもんねぇ……最後のハンターもやばかったし、あれってどうするべきだと思う?」

「ミサイルなどの広範囲系でエリートを片付けてから、ハンターのみに集中できる状況を作り出すのが一番でしょうか……シールドを削って下されば私がヘッドショットで沈める事も出来ます」

「ではそのプランが良さそうだな、中距離を保ちながら回避を優先しながらシールドをはがす事を目指そう」

 

ラウラ、鈴、セシリアの三人は参謀的な立場としてチームを引っ張りながら作戦の提案と会議を行っている。一夏や箒、そしてシャルロットは指揮官というよりも前線で戦わせた方が自分の持ち味が発揮できるのでそれに上手く合わせながら作戦を展開していくべきだと組み立てていく。

 

「もう一回やろうぜ、最後の最後まで行ったのに負けたのが気に入らねぇ!!というか俺の最期ってあのチビ助の殴りで死んでたのかよ!?」

「あんなリーチの短い殴りを食らうってどんなミラクルだ一夏」

「しかもそれがとどめってアンタ……」

「というか軍曹、お前焦りすぎて射撃も酷かったぞ。狙撃が粗撃になってたぞ」

 

とぼろくそに言われる一夏、初めての相手もあるし緊張もあったのだろうが一方の箒は全くそれがなかったので余り擁護できない。073の特訓を集中的に受けているのにその様なので致し方ないだろう。それを誤魔化すかのようにドカリと座り直すかのようにメットを装着した一夏に苦笑しつつも皆がそれに続いて再度の挑戦へと望んでいく。

 

『ねぇっレイ君にジョー君、後でいっ君たちにお手本を見せてやってくれないかな。お仲間はこっちで出来る限る再現したスパルタンを付けてるからさ、その評価をお願い』

「分かりました博士……再現って言われてるのに、身体が素直に喜んでやがるよ」

「俺もだよ、やれやれ歳かな」

 

そんな思いを引きずりながら、空がガラス化によって地獄めいた色の下で戦う一夏たちの戦いを見つめ直した。




ガラス化

コヴナント艦隊が地表を焼き払う様をUNSCのAIが名付けたもの。コヴナントが占領下においたUNSC殖民惑星を居住不能にし、戦略的価値を無くすために使われる。
その星の生命の痕跡を消し去り星の表面をガラス状の物質へと変えてしまう。ガラス化が行われたあとは、星には赤く燻された痕が残り、数日後、星の空気が腐り、跡形もなくなり、あとは不毛の地となる。

そして真に恐ろしいのはそのガラス化を行う為の装備、エネルギー・プロジェクターをコブナントの艦隊の駆逐艦以上の艦の多くが主砲として装備されている事である。

戦後にはそれらが行われた星の復興作業も行われているが……星によっては海洋が蒸発させられてしまったりなど壊滅的な被害を被っている星も存在し、復興に覇気が遠くなるほどの時間が必要なとなるだろう。
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