ネカマくんはバレたくない   作:お試し太郎

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一話

何で学園のアイドルにゲームに誘われてしまう様な事態になったのか…それは

三日前程に遡る。この日も退屈な学校の授業が終了し、後は帰宅するだけとなった教室にて学園のアイドルである朝日奈要とその友人達の会話が聞こえてきたのである。

 

「今日帰ったら○○○○○しようね!最近やっと森の方まで行けるようになったんだ!」

 

「え、マジかよ。あのネタ構成で森に来れるようになったのかよ!要ってヤベェ。」

 

「貴女のスキル構成とステータスって確か…あれよね?」

 

上から朝日奈要。その友人である日野雄二。冬木桜の会話である。僕はこのクラスのカーストトップである彼女たちの会話を聞き流しながら帰りの支度をしていた。

 

森かぁ…あそこに行くまでに何回キルされたことやら。ヤバイ、涙出てきそう。

 

「うん!ものすごく辛いけど、やっと軌道に乗り始めたんだ!この構成はあの人みたいな動きがしたいなって思って始めたんだから後悔はないよ!」

 

「なるほどね。まぁどれだけ動ける様になったか俺に見せてくれよ。集合はファーストの噴水広場でいいよな?」

 

「いいんじゃないかな?」

 

「いいと思う。」

 

そんなやり取りを聞きつつ僕は教室を後にした。僕には関係ない話だし…。ネタ構成かぁ…。僕みたいな構成だったらヤバイですね☆

 

しかし森かぁ確か今の時期の森って…。

 

「あー…やっぱりか。初心者狩りが占拠してんのか。」

 

初心者が増える時期に出没する初心者狩りが森に出没している情報を掲示板にて発見した。初心者狩りが森を占拠していても、ランカーや上位陣にとっては関係ないことなので、中堅者や初心者が集まって対処するのが最近の流れになっている。中堅の奴らが対処する必要もないのだが、やっぱり感謝されたい勢や俺TUEEEE勢が湧くのは仕方ないことなのかもしれない。

 

「あいつら知ってんのかな。森の状況…。」

 

多分知らないだろう。知っていたなら森は避ける筈だ。まぁ避けたとしてもキルされるだけどね。僕には関係ない話だ。でも、僕の周りであのゲームを面白く思う人はできれば増やしたい。その方が僕も楽しくゲーム出来るし、友達出来るかもだし。

 

「むー仕方ない。今日配信する予定なかったけど配信して初心者狩りを根絶やしにする配信でもしようかな。そうだ。せっかくならアイツらも呼んで盛大に行こうか。」

 

僕は今日の予定を組み立てながら家に帰宅した。

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

「こんにちはー皆さん。皆さんの姫のユウですよー。」

 

『キタ!』『やったぜ』『こんにちはー』『一コメ』『あれ?今日配信あったけ?』『←一コメじゃないんだよなぁ』

 

「配信の予定はなかったのですけど、最近ファーストの森で悪さをしてる人たちがいるって言う噂を聞いたものですから…ちょちょいとね?」

 

『ちょちょい?(物理的に)』『初心者狩りやんけ』『草』『初心者狩り逃げてー!今すぐ逃げてー!w』『それはありがたい』『トップランカーが動くの草』

 

「盛り上がって大変嬉しいのです。今回、か弱い私は助っ人をご用意しました。」

 

『か弱い…?』『か弱いとは?』『か弱いお方がダンジョンボスをソロ討伐何か出来ないんだよなぁ…w』『か弱い(トップランカー・ジェノサイドプリンセス)』

 

「外野がうるさいですが、このお方達です。どうぞー。」

 

「なぁ…?俺たちいるか?」

 

「…」

 

『草』『wwwww』『過剰戦力で草』『トップランカーが三人w』『初心者狩りが駆逐されちゃうw』『初心者狩りという名のボスラッシュでもやるんです?』

 

「皆さん知っての通りのランカーのお二人ですね。ランク一位の不敗さんことモブさんと、ランク三位の冥府のマイちゃんです。か弱い私はこの人たちに守ってもらうんですー。おら、はよ行くぞー」

 

『ランカー二位が何か言ってるぞw』『本当に行くのかw』『これは荒れますねぇ!』『ランカー三人が集まってやることじゃないw』

 

僕たちはファーストの街まで転移結晶を使い転移した。

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

「やって来ました。ファーストの街の転移結晶前。…何か視線を感じますねぇ?」

 

『当たり前だよなぁ?』『皆困惑してて草』『そら、トップランカー三人が一気にファーストに来たら誰だって困惑するw』『イベントかな?w』

 

「お二方、ファンサービスですよ。ほらほら。」

 

「いや、何しろってんだよ。ユウみたいに目立つことあんまり好きじゃないんだが…。」

 

「これだからお堅い不敗さんは…。マイちゃん見てくださいよ。魔法飛ばしまくってますよ?」

 

「!?…俺帰っていいか?俺には剣を振り回すことしか出来んぞ。」

 

「…」

 

「マイちゃんもこのマジメな筋肉剣士めって呆れてますよ?別に手を振るだけでいいじゃないですか。」

 

『無茶振りしたのお前なんだよなぁ…』『マジメ筋肉剣士w』『マイちゃんマジ天使』『ファンサービスしない奴が何を言うかw』『ファンサービス求めて殴られた事は忘れないw』『殴られたニキおっす』

 

殴ったのは殴ってくれって言われたからなんだよなぁ…。

 

「お二方は準備は出来てますか?私は出来てる。」

 

「…グッ」

 

「大丈夫だ。問題ない。」

 

『w』『不敗さんは素でこれです』『言い方ぁ!』『マイちゃんのグッドポーズ最高すぎ』『あっ…』『召されてて草』

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

やってきました。ファーストの森前です。

 

「これからファーストの森に入るのですが、その前に…モブさん頼んでも良いですか?」

 

私はモブさんにワザと一撃を貰う。普段の私なら一撃で体力が一になり、『最弱の意地』が発動するが、私は持ち物の身代わりお人形の効果で体力を半分残して覚醒できる。この身代わりお人形は、ダンジョンボスのドロップ品であり『どんな攻撃も体力が半分残るように肩代わりする』という優れもので、一回しか効果がないものの三時間のクールタイムでもう一度使用になる私のためだけにあるようなアイテムだ。

 

「体力が半分になったので覚醒っと。準備万端ですね!」

 

『今回は二段階目だけか…』『最終覚醒見たかった』『覚醒した時に目が金色になるのすこ』『わかる』『ワイトもそう思います』

 

最終覚醒とは、覚醒スキルが進化した時に出てきた形態で、私の体力が一割しかない場合のみ使用できる奥の手である。覚醒スキルを使っている時、若干ではあるが容姿に変化が現れる。半分の体力で覚醒スキルが発動した場合、目が金色になる。最終覚醒は髪も白色に変化する。

 

「最終覚醒しちゃうと事故った時が怖いですからね。それに二段階でも今回は優秀な人たちが居ますからね。私は姫プを楽しみますね!」

 

「いや、戦えよ。お前が誘ったんだろ。」

 

「…」

 

「ちょっ!マイちゃん…私に向かって杖降らないで!事故るから!事故るから!」

 

『反感買ってて草!』『事故った事数えるくらいしか無いくせによく言う』『事故れ』『マイちゃんにまで戦えよって言われるのNDK?NDK?』

 

僕たちは一切の緊張感なく森に入っていった。

 

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